中高生のインターネット利用方法

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はじめに

新型コロナウイルスの世界的大流行で、人とのつながりが「インターネット」で行われるようになっています。このような状況下で、「スマホ世代」のティーンエージャーは、インターネットとどのように向き合っているのでしょうか? また、教育現場にいる教員たちは、中高生のネット活用をどのように支援できるでしょうか?

Googleは、2020年に、中高生と教員たちを対象としたインターネット利用に関するリサーチを行いました。その調査結果から、ティーンエージャーたちの「本音」を知ることができます。今後の、インターネットの活用に関して新たな気付きが得られるでしょう。

インターネットやアプリの利用時間は?

インターネットやアプリの利用時間は、中学1・2年生では大きな変化は見られませんが、中学3年生頃から微増し、高校1年生に進学する時期に最も増加しています。学年が高くなるにつれて、インターネットやアプリの利用時間が増加しています。男女で大きな差異はありませんが、若干男子生徒の方が多いようです。

インターネット・アプリの利用が、1日3時間以上~5時間未満は、中学生は20%、高校生は27%です。5時間以上の利用は、中学生では12%、高校生になると16%に増加しています。逆に、まったく使わない・1時間未満という生徒は、中学生で22%ですが、高校生では10%です。高校生になると、インターネット・アプリの利用時間が増えています。これは、学校でのスマホ解禁や、自宅での制限が緩くなっているからでしょう。

インターネットを利用することでどんなメリットを感じているのか?

中学生・高校生がインターネットを利用する際に感じている「メリット」は、「ネットで知りたい情報を入手できる」「アプリでゲームや音楽を楽しむ」「動画で効率的に勉強する」などです。インターネットを利用して経験したことがあるものは、(利用時間「0時間以上~1時間未満」の生徒より「5時間以上」の生徒の方が)「自分の作品を発信できた」(34%)、「ネットで、普段出会えない専門家から情報を得られた」(31%) といった回答が得られています。インターネットを利用する時間が長い生徒ほど、「メリット」を感じているようです。

高校生になると、「ネットでは、普段出会えない専門家から情報を得られた」、「自分の将来をよく考えるようになった」、「自分の作品を発信できた」と回答する生徒の比率が高くなっています。ネットは情報やコンテンツを入手するだけでなく、人と繋がることができるツールとしての「メリット」があると感じているようです。

中高生が経験したネットトラブル

中高生の25%以上が、「使う時間が長すぎて日常生活に影響が出ている」「SNSで知らない人から不快なメッセージが来る」などの、ネットトラブルを経験しています。被害が最も多いのは女子高校生で75%、次いで男子高校生63%、女子中学生51%、男子中学生42%の順になっています。女子中高生の方が男子中高生に比べ、1.5倍も多く被害を受けています。

ネットトラブルは、中学生から高校生に学年が上がるにつれて、経験する割合が増えています。特に多く見られるトラブルは「SNSで知らない人から不快なメッセージが来る」で、中学1年生と高校3年生を比べると33%も増加しています。

「友人がシェアした情報が正しいか確認せず、自分もシェアしてしまった」と答えた生徒は、比較的少ない(増加率5%)ようです。このようなネットトラブルは、それほど増加していません。

中高生が遭遇するネットトラブルは、周囲の大人が想像しているよりも多く発生しているのが現状です。中高生が、さまざまな犯罪、詐欺、トラブルに巻き込まれることがないように、万全な防止策を講じ、フォローを行うことが求められています。

先生と生徒とでネットの意識のズレがある

インターネットの使用に関しては、生徒と先生の間に認識のズレが生じています。「ニュースに関心を持つようになった」と感じている生徒が72%に対し、教員は41%。「将来のことを具体的に考えるようになった」という生徒が66%に対し、教員は39%です。生徒側は、インターネットの利用を「肯定的」に捉えているのに対し、教員の感覚はそこまでではないようです。

生徒としては、ネットから「情報収集」することや「コミュニケーション」にメリットを感じていますが、教員側は、生徒がネットの「ゲームや音楽を楽しむこと」にメリットを感じているのだろうと認識しているのかもしれません。生徒たちは、教員たちの予想以上に、インターネットの良い活用方法を知っているようです。ただ単に、ゲームなどをして「遊んでいる」わけではありません。社会のことや、海外の文化など、情報をもっと知りたいと思っているのです。生徒と先生間で、この辺りの意識のズレがまだあるようです。

学校の勉強とインターネット

中高生が学校の勉強で積極的に使いたいと考えているのは、「検索サービス」が75%とトップに来ています。次に、「予習、復習が家でも出来るサービス」と「YouTubeなどの動画サービス」が、それぞれ59%となっています。「予習、復習が家でも出来るサービス」は、女子の方が男子よりもニーズが高く、男女比で14~15%の差が生じています。

中学校・高校の教員も、生徒が「最新のインターネットの状況を反映した教材を使用すること」が重要であると考えています。「インターネットを実際に利用しながら学ぶこと」を重視している中学の教員は18%、高校の教員は35%です。高校の教員の方が、生徒がインターネットを利用して学ぶことに前向きな姿勢を示しています。

教員側には、生徒が「最新のインターネット状況に合致した教材」を使用しながら、さまざまなトラブルを回避できるようにサポートすることも求められます。生徒が安全にインターネットを使って学習できるように、体制を整えることが必要です。

まとめ

中学生・高校生は、インターネットの利用に関して、その「メリット」を強く感じて肯定的に捉えていることが分かりました。意外なことに、趣味や遊びにだけ利用しているのではなく、社会の出来事に関心を寄せたり、将来のことを考えたりと、良い活用の仕方をしています。

しかし、その一方で、判断能力や経験が乏しいため、犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性も高く、実際にネットを介して不快な思いをする生徒が多いのも事実です。教育現場では、生徒のネット利用状況を正確に把握し、必要な指導と対策を行って、安全を確保しながら上手に利用していきましょう。

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