【2021年版】オンラインツアーの最新事情

インバウンド需要

世界的にワクチン接種が進み、海外では観客を入れたスポーツイベントも開催されるようになってきました。

今年7月に日本でも放映されたアメリカのホームランダービーでは、約5万人収容できるスタジアムに観客が満員状態でした。近い将来、本格的にアフターコロナが訪れつつあることを実感させてくれるものでした。

残念ながら、日本はいまだに厳しい規制がなされています。観客を入れたスポーツイベントはもちろん、自由に海外旅行に行けるのもまだ先のことになりそうです。ですから、とくに旅行会社では、お客様獲得のための施策が急務となっています。

このような状況の中で期待されているコンテンツが、「オンラインツアー」です。今、オンラインツアーに参加して「海外の空気」に触れようという人々が増えています。そして、様々な業種において、オンラインツアーの企画が立てられています。

そこで、ここでは「オンラインツアー」の最新事情をお伝えしていきます。

オンラインツアーのメリット

コロナ前には無かった概念

現在(2021年8月23日現在)グーグル検索で「オンラインツアー」と検索すると、約95,700,000件も出てきます。今や当たり前の検索ワードとなりつつある「オンラインツアー」ですが、コロナ前にはこの “概念” すらありませんでした。

オンラインツアーは、コロナ禍で自由に旅行に行けなくなったことで生まれたものと言えます。コロナによって出来なくなったことはたくさんありますが、このように「新たに生まれたもの」もあります。

“ウィズコロナ” が当たり前となりつつある今、負の側面ばかりを見るのではなく、良い面に目を向けてみることも大切ですね。

「旅の予習」としてのオンラインツアー

オンラインツアーで重要なことは、参加者が「忘れられない」ツアーにすることです。オンラインツアーに参加した時は「行きたい」と思っていても、時間が経つうちにその気持ちや記憶は薄れていきます。アフターコロナで自由に旅行ができるようになったときに、すでに旅行への情熱が冷めてしまっていたら非常に残念です。オンラインツアーに参加した人たちが、実際にそこに行ってみたいと思ってもらえるような工夫が必要です。

ですから、オンラインツアーでは、パンフレットや旅行雑誌などでは決して味わえない “特別な体験” を提供しましょう。高品質で魅力的なプランを提供することにより、「旅の予習」を行ってもらいましょう。そうすれば、興味が高まり、アフターコロナにはぜひ行ってみようと思ってもらえるでしょう。

インバウンド向けオンラインツアーの成功例

オンラインツアーの成功例として、2021年3月に「BEENOS Travel」と「京都府北部地域連携都市圏振興社(通称:海の京都DMO)」が、台湾人観光客向けのインバウンド施策として開催した「海の京都 与謝娘酒造オンラインツアー」が挙げられます。参考

これは、台湾のインフルエンサーが実際に酒蔵に足を運び、一緒に日本酒の歴史や製造方法などを学ぶ見学ツアーです。参加者のうち先着50名には与謝娘酒造のお酒がプレゼントされ、実際にお酒を味わいながらオンラインツアーを楽しむという臨場感を演出しました。参加者の中でツアー中に気になった商品があれば、BEENOSの越境代理購入サービス「海の京都」から商品を購入注文することができます。

参加者は166名に及び、動画のアーカイブ再生は5万2000回以上と大きな反響がありました。さらに、「アフターコロナにおいて『海の京都(京丹後、天橋立、伊根、与謝野、舞鶴、福知山、綾部)』を実際に訪問したいか」という質問に対しては、ぜひ訪れたい」が39%、「機会があれば訪れたい」が61%、なんと回答者全員が「訪問したい」と答えているんです。このオンラインツアーは素晴らしい結果となりました。

訪日しても外出できない外国人向けのツアーも

今年は東京オリンピック関連で、たくさんの外国人が訪日しました。しかし、コロナの影響で観光が許可されないどころか、外出すらも自由に行えない状況となりました。そこで、訪日外国人向けに「国内ライブツアー」を実施した会社もありました。

例えば、「WOW U」の「彦根城の30分ツアー」です。外国人向けにZOOMを使って英語で案内しており、料金は1人1100円~と安いのも魅力です。気軽に彦根城の美しい姿を楽しむことができます。(参考

日本人向けのオンラインツアー

オンライン写真講座も

オンラインならではの企画として、JTBでは「New York 物語~写真集の中を歩くように、ニューヨークを歩く~ 」という写真講座を開催しています。

これは、ニューヨーク在住のプロカメラマン・石川諭氏がニューヨークの風景を写真で紹介しながら、おすすめの撮影スポットや撮影テクニックなどを伝授するというものです。値段も1,654円~と、とてもリーズナブルです。

オンラインだからこそ、周りに邪魔されずにニューヨークの風景を独り占めすることができます。また、居住地域がどこであっても自由に参加できるのも、オンライン講座ならではの魅力です。

バラエティ豊かな企画

旅行業者大手のHISも、バラエティ豊かなオンラインツアーを用意しています。

たとえば、今話題のVtuberを起用した「VTuberクレア先生と三崎港でまぐろ三昧ツアー!というユニークなオンラインツアーを企画しています。日本語が堪能なアメリカ人VTuverのクレア・クルーラーさんと一緒に、まるで三崎港を旅行しているような体験ができるというものです。VTuber好きにはたまらない内容でしょう。

出典:HISウェブサイト

また、韓国好きの方に向けた「韓国好き芸人と行く!韓国ドラマ聖地ツアー in 梨泰院」という企画もあります。こちらは、次長課長の河本準一さんをはじめとする、韓国が大好きな芸人たちとドラマのロケ地として有名な梨泰院(イテウォン)を巡るというものです。地理的に近く気軽に旅行できる韓国は、アフターコロナの旅行先として想定している方も多いでしょう。旅行の「予習」としても、非常に役に立つ企画です。

出典:HISウェブサイト

こういったバラエティ豊かな企画が生まれたのは、コロナ禍だからこそと言っても過言ではありません。今後、どのような “攻めた企画” が生まれるのか期待できます。

まとめ

コロナの流行で、出来なくなってしまった事はたくさんあります。ですがオンラインツアーなどのように、コロナ禍だからこそ生まれた新しいコンテンツもあります。オンラインツアーは旅行の代替という意味合いだけでなく、「旅行の予習」としても役立っています。本格的な旅行が解禁されるアフターコロナに向け、オンラインツアーの重要性はさらに増していくでしょう。

アットグローバルでは今からでもできるインバウンド対策などの無料コンサルティングを実施しています。ぜひ、気軽にご相談ください。

翻訳市場調査などの「外国語サポート」が必要な方は、
ぜひ「アットグローバル」にご相談ください。
見積もりやご相談は完全に無料です。こちら からどうぞ!