日本に永住する外国人について

在留外国人のためのお役立ち情報シリーズ

日本に住んでいる外国人は多い

在留外国人数

入国管理局が発表した最新の「在留外国人統計」(2021年7月公開2020年12月のデータ)によると、日本に住んでいる外国人の総数は292万8940人です。

地域別に見ると、アジアが最多の246万4662人、続いて南米27万2975人、ヨーロッパが7万9868人、北米7万6173人、アフリカ2万276人、オセアニア1万4341人です。

このように、在留外国人ではアジア人の数が圧倒的に多くなっています。しかし欧米など、アジア以外のエリアも決して少ないわけではなく、その合計は46万人を超えています。

在留外国人の国籍

国籍別に多い順から「在留外国人」の数をみてみましょう。

アジア

アジア合計:2,464,662人

1位:中国 785,053人
2位:ベトナム 451,067人
3位:韓国 428,535人
4位:フィリピン 284,165人
5位:ネパール 97,622人
6位:インドネシア 67,751人
7位:台湾 56,481人
8位:タイ 54,843人
9位:インド 39,209人
10位:ミャンマー 36,836人

ヨーロッパ

ヨーロッパ合計:79,868人

1位:英国 17,348人
2位:フランス 12,813人
3位:ロシア 10,559人
4位:ドイツ 6,572人
5位:イタリア 4,506人
6位:ウズベキスタン 3,826人
7位:スペイン 3,355人
8位:ルーマニア 2,310人
9位:ウクライナ 1,972人
10位:スウェーデン 1,595人

北米・南米

北米・南米合計:349,148人

1位:ブラジル 208,798人
2位:米国 59,525人
3位:ペルー 48,431人
4位:カナダ 10,444人
5位:ボリビア 6,139人
6位:アルゼンチン 3,035人
7位:メキシコ 2,815人
8位:コロンビア 2,525人
9位:パラグアイ 2,140人
10位:ジャマイカ 971人

オセアニア

オセアニア合計:14,341人

1位:オーストラリア 10,136人
2位:ニュージーランド 3,372人
3位:フィジー 325人
4位:トンガ 177人
5位:サモア 70人

アフリカ

アフリカ合計:20,276人

1位:ナイジェリア 3,427人
2位:ガーナ 2,604人
3位:エジプト 2,158人
4位:カメルーン 1,136人
5位:南アフリカ共和国 1,081人

日本に永住している外国人も多い

永住者数

次に、地域別に「永住者」の数をみてみましょう。

アジア:59万6656人

南米:15万3331人

ヨーロッパ:2万3994人

北米:2万3821人

アフリカ:5241人

オセアニア:4281人

永住者が圧倒的に多いのはアジアです。永住者の7割以上はアジア国籍が占めています。次に南米が続きます。南米国籍の永住者は全体の2割を少し下回るぐらいです。北米・ヨーロッパは同程度で、アジアや南米と比べるとそんなに多くはありませんが、それぞれ全体の約3%を占めるため少ないわけではありません。

日本に永住するメリット

一般的に「永住権」と言われる、「永住者」という在留資格を取得することのメリットは何でしょうか?

主に挙げられるメリットとして以下の4つがあります。

・在留期間の制限がなくなる/在留資格の変更が不要になる
・配偶者や子供など、家族の在留資格の選択肢が広がる
・社会的信用度が上がる
・就労制限がなくなり、職種・業種問わず自由に働くことができる

さらに、日本の永住権があれば、日本の社会保障や公的サービスを受けられます。安定した仕事にも就きやすくなります。故国に帰ると、日本で受けられる社会保障や公的サービスは受けられず、仕事も同じ条件のものは見つけにくいでしょう。故国で日本での生活レベルを維持することが難しい場合、日本の「永住権」を取得して日本で生活するメリットの方が大きくなります。

日本に永住したい人たち・帰化したい人たち

日本はアジア国籍の「永住者」が特に多いですが、彼らは日本での生活をどのように感じているでしょうか。一人のアジア女性の例を見てみましょう。

彼女は、家族や周りの反対もありましたが、中国人のまま日本で生活し続けられる「永住」ではなく、中国籍を捨てて「帰化」する、つまりは日本人になることを選びました。多くの在日中国人は永住権取得を目指しますが、彼女は日本国籍の取得を目指し、最終的には取得しました。

「帰化」までした理由は、自分のその後の将来を考えたからでした。これまで日本で積んできたキャリア、築いてきた人間関係や、安定した収入、払い続けてきた年金や税金のことなども含めて日本で暮らしてゆくことのメリットとデメリットを比較した時、メリットの方が大きいと考え日本人になることを選びました。

彼女は、日本人に帰化したことによって自分のアイデンティティは変わっていませんが、日本での生活に満足しています。

ある人々が「永住」か「帰化」か判断する基準は、自分が「どっちの国籍であるか」よりも、自分にとって「どっちの国の人になれば、今後自分や家族が有利に平和に安定して生活ができるか」にあります。自分の母国に「戻る」よりも、日本人に「なってしまう」ほうが有利である場合、日本に永住したいと思うようです。

おわりに

今回は、日本に住んでいる外国人、そして日本に永住している・したい外国人について取り上げました。

現在は新型コロナウィルス感染症の影響でいったん落ち着いていますが、今後、日本に移住してくる外国人はさらに増えることが予想されています。

また、日本の安全度、日本で受けられる社会保障、公的サービスや教育は、世界でもトップクラスといえます。自分と家族の人生やキャリアにおいてさまざまなメリットとデメリットを比較・検討した結果、日本での生活を選ぶ外国人もたくさんいることでしょう。留学、就職、出稼ぎなどなど、最初に日本に来る理由や資格は実にさまざまですが、安心して日本で充実した暮らしをして欲しいと願うものです。

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