新フロンティア?!中国のローカルエリアを狙え!

中国,中国語

はじめに

中国というと、大都市にたくさんの人々が住んでいるイメージが強いかもしれません。しかし実際は、ローカルエリアは広大で、非常に大勢の人々が住んでいます。今、オンラインショッピングの主要な顧客となっているのが、ローカルエリアに住む人たちです。

ここでは、中国大手企業が提案しているマーケティング戦略を参考に、中国で成功するための秘訣を見てみることにしましょう。

可能性を持つローカルエリア

中国の大都市の人口の割合は2割で、8割の人たちはローカルエリアに住んでいます。その数は、約10億人いると言われています。中国のローカルエリアとは、一級都市(北京や上海など)と呼ばれる都市以外の、地方の大都市や農村部のことです。

中国経済の発展とともに、中国の地方都市の生活レベルも上がっています。特に「中間層」が増加し、中国マーケットに与える影響は莫大です。それで、今、オンラインショッピングの重要なターゲットが「ローカルエリア」に変わってきています。

*中国の地方都市については、以下の記事もご覧ください。

アリババが打ち出す「ニューリテール」戦略とは?

中国大手IT企業「アリババ」も中国のローカルエリアの可能性に目を付けていて、Eコマース拡大のための「ニューリテール」戦略を打ち出しました。

この戦略は、「オンライン店舗」と「オフライン店舗」の良いところを引き出すのが主な目的です。「オンライン店舗」とは、文字通りオンライン上の店舗のことです。「オフライン店舗」とは、実店舗のことです。

なぜ「ニューリテール」戦略が推進されているのでしょうか。それは、中国国内でネットショッピングによる売り上げが激増し、実店舗で商売する人たちが苦境に立たされてしまったからです。では地方の小さな個人店舗に需要はないのでしょうか?

そのようなことはありません。個人店舗の商品は、中国人の生活に密着しています。日用品、雑貨、文房具、食品、菓子、飲料などは、中国人の生活必需品です。個人商店の「需要」は、昔も今もこれからも大きいわけです。

アリババはこの需要に着目し、ECコマースのプラットフォームに、個人商店が手軽に参入できるような仕組みを作り上げました。個人商店をデジタル化し、「オンライン店舗」の商品を「オフライン店舗」で販売できるようにしました。これにより、個人店舗であっても、大都会でしか手に入らない商品・輸入品などを手軽に販売できるようになりました。

さて、中国人の日常生活に日本の商品が浸透していることはご存知ですか? 例えば、洗濯洗剤、歯磨き粉、シャンプー、洗顔フォーム、化粧品、カレー粉、醤油、マヨネーズ、お菓子、飲料などが販売されています。そうした商品を、ローカルエリアでも、実店舗で実際に目にして購入することが出来るようになりました。

中国において、日本の商品の需要は引き続き非常に高いのです。今後、もっと多くの商品が進出する余地があるでしょう。

参照:Alibaba JAPAN

「零售通(Alibaba LST)」で販売されている日本の商品

アリババは「ニューリテール」戦略を推し進めるにあたり、「零售通(Alibaba LST)」というB2B向けサイト(アプリ)を立ち上げました。このアプリがモバイル機器に入っていれば、簡単に購入・電子決済ができ、商品を仕入れることができます。

このアプリを使うことで、個人店舗において豊富な商品を仕入れることができる上に、キャッシュレス決済などさまざまな最新サービスを簡単に導入することができます。上記のように、中国人の生活に日本の商品は溶け込んでいます。中国人はもともと「信頼」できる日本の商品が好きです。そして、訪日中国人客の増加により、さらに認知度が上がりました。中国SNSでは、日本の商品情報がたくさん発信されています。

この「零售通(Alibaba LST)」の登場により、ローカルエリアでも手軽にこれらの商品を買えるようになりました。「零售通」は、日本の商品を買いたい「欲」を満たすことができるでしょう。

参照:零售通(Alibaba LST)

「盒马(フーマー)」も大都市で好調

中国の大都市では、スーパーでの購入代行&宅配サービスが始まっています。モバイルでスーパーの商品を注文すると、スーパーで待機しているスタッフがスーパー内の商品をピックアップして梱包し、30分以内に自宅に配送してくれるという非常に便利なサービスです。

今後、スーパーの生鮮食品をモバイル注文してすぐに配送してくれるというサービスは、中国でも日本でも需要が高いでしょう。このシステムなら、実店舗を持ちながらオンライン店舗を開設できます。オンライン店舗の商品(食品)は実店舗に置いてあるものですから、新鮮です。食品を注文する場合、新鮮さは最重要ですよね。

今後、このシステムがどのように進歩を遂げていくのか期待することにしましょう。

参照:盒马

まとめ

中国のローカルエリアの需要と可能性を見ることができました。ローカルエリアの人たちこそ、大都市でしか手に入らない商品や珍しい輸入品などを購入したいと思っています。ですから、中国マーケティングにおいてローカルエリアこそ「ターゲット」と言えるのです。

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