外国人はまた日本旅行したいと思っている?ーアンケートから探る再来日意向(前編)

インバウンド需要

はじめに

アフターコロナを見据え、さまざまな施策が構想されていますが、コロナがまだ終息していないなか、今後の旅行先として「日本」はどのくらい人気があるのでしょうか。コロナ前は多くの国から日本に観光客が訪れていましたが、各国の人々のこれからの意向が気になります。インバウンド再開に向けて、外国人の再訪日意向を見てみることにしましょう。

参照資料:JNTO「訪日旅行データハンドブック2021

各国の人々の再訪日意向は?

日本を再び訪れたいと思っている外国人はどのくらいいるのでしょう。国別にその理由とともに見ていきましょう。

韓国

2019年の訪日韓国人の日本再訪意向(2011年〜2019年)を見てみると、「必ず来たい」が39.5%、「来たい」が51.1%、「やや来たい」が5.6%と、これらの合計だけでも96.2%の韓国人が再来日を望んでいます。

出典:JNTO

韓国人の外国旅行者数と訪日客数の推移(2011年~ 2020年)を見ると、韓国人の海外旅行先として、日本はNo.1。2019年度の訪日者数は、5,584,597人ですが、2018年度は過去最高の7,538,952人でした。

隣国としての近さに加え、飛行機での空路だけでなく、船便での往来が可能であることが訪日韓国人の多さを後押ししており、2016年以降、常に日本が1位となっています。

出典:JNTO

中国

訪日中国人の日本再訪意向(2011年〜2019年)を見てみると、「必ず来たい」が64.2%と半数以上を占め、「来たい」が29.3%、「やや来たい」が3.1%おり、合計で96.6%。ほとんどの中国人が再来日を望んでいることがわかります。

出典:JNTO

中国人の外国旅行者数と訪日客数の推移(2011年~2020年)では、2019年度の中国人の海外旅行先として、日本は4位。1位は香港、2位はタイ、3位はマカオで4位が日本というのが2017年から続いていますが、訪日者数は、9,594,394人と群を抜いています。訪日中国旅行者は過去5年間で右肩上がりに増えており、人数が非常に多いのが特徴です。今後もインバウンドを担う重要なお客様であるのは間違いないでしょう。

出典:JNTO

台湾

2019年に訪日した台湾人の日本再訪意向(2011年〜2019年)を見てみると、「必ず来たい」が72.4%、「来たい」が25.1%、「やや来たい」が1.4%と、必ず来たい人が7割を超え、一度訪日した人のほぼすべてが再来日を望んでいます。

出典:JNTO

外国旅行者数と訪日客数の台湾の推移(2011年~ 2020年)では、台湾人の海外旅行先として、1位が中国、日本は2位でした。2019年度の訪日者数は、過去最高の4,890,602人を記録し、親日国として知られる台湾では、リピーターとなる訪日旅行客が多いのが特徴です。

出典:JNTO

香港

訪日香港人の日本再訪意向(2011年〜2019年)を見てみると、「必ず来たい」が68.1%、「来たい」が29.3%、「やや来たい」が1.7%と、日本を再訪したい人の合計が99.1%です。訪日した香港人のほとんどが再来日を望んでいます。

出典:JNTO

香港人の外国旅行者数と訪日客数の推移(2011年~ 2020年)を見ると、香港人の海外旅行先も台湾と同じ、1位が中国、2位が日本です。2019年度の訪日者数は、2,210,964人、2017年には2,231,568人で、過去最高を記録しています。

香港人にも日本が好きな人が多く、一度日本を訪れると多くの香港人はリピーターになっているようです。

出典:JNTO

米国

2019年に訪日した米国人の日本再訪意向(2011年〜2019年)を見てみると、「必ず来たい」が72.7%、「来たい」が22.3%、「やや来たい」が3.7%と、必ず来たい人が7割以上に達していることが特徴的です。ほとんどの訪日米国人が再来日を望んでいます。

出典:JNTO

外国旅行者数と訪日客数の米国の推移(2011年~ 2020年)では、米国人の海外旅行先として、日本は13位でした。2019年度の訪日者数は、過去最高の1,723,861人を記録しており、訪日者数がとても多く、日本にとって訪日米国人が今後も重要なお客様であることに間違いないでしょう。

出典:JNTO

カナダ

訪日カナダ人の日本再訪意向(2011年〜2019年)を見てみると、「必ず来たい」が66.5%、「来たい」が26.8%、「やや来たい」が3.9%と、日本を再訪したい人の合計が97.2%に達しています。訪日したカナダ人のほとんどが再来日を望んでいるようです。

カナダ人の外国旅行者数と訪日客数の推移(2011年~ 2020年)では、カナダ人の海外旅行先で日本は12位でした。2019年度の訪日者数は過去最高の375,262人で、集計し始めた2011年以降、訪日者数が年々伸びており、カナダ人の外国旅行者は日本にとって、今後も重要なお客様となるでしょう。

出典:JNTO

オーストラリア

2019年の訪日オーストラリア人の日本再訪意向(2011年〜2019年)を見てみると、「必ず来たい」が70.2%、「来たい」が21.3%、「やや来たい」が5.1%と、これらの合計だけでも96.6%です。訪日豪州人のほとんどが再来日を望んでいます。

出典:JNTO

オーストラリア人の外国旅行者数と訪日客数の推移(2011年~ 2020年)を見ると、海外旅行先として日本は9位。2019年度の訪日者数は過去最高の621,771人です。2011年より年々訪日客は増えており、今後も訪日観光客として豪州人が大切なお客様になることが確かな国の一つです。

出典:JNTO

おわりに

訪日者数が多い主要国の人々にどのくらい再訪日の意向があるかについてお伝えしました。調査結果では、ほとんどの国の人たちが再び日本に来たいと思っており、コロナ終息後はまた多くの人が日本を訪れるはずです。今からインバウンドの準備を始めておきましょう。

次回中編では、東南アジア・インドを取り上げます。

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