飲食店の「多言語対応」で売上アップ!

はじめに

訪日外国人旅行者や日本在住の外国人の増加により、ほとんどの飲食店で外国人のお客さんを受け入れたことがあるのではないでしょうか。

今後も多文化共生社会がさらに進展し、コロナ禍が明けたら外国人のお客さんは増えると思われます。飲食店は、それに対応し、さらにその波に最大限乗るためにどのような工夫をしていく必要があるでしょうか?インバウンドについて考えるときは特に、外国人の目線になって考えてみることが大切です。

ここでは、農林水産省委託事業として飲食店検索サイト「ぐるなび」が出した多言語化対応調査事業報告書から、飲食店の「多言語対応」の改善点を外国人目線で考えていきましょう。

https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gaisyoku/attach/pret1.pdf

参照:農林水産省委託事業 多言語化対応調査事業報告書

飲食店の改善点とは?

多言語メニューを「サイト」に表示している店舗はわずか4.8%

出典:農林水産省委託事業 多言語化対応調査事業報告書

飲食店検索サイト「ぐるなび」に掲載されている全国52万7169店舗のうち、多言語メニューをサイトに掲載している店舗は2万5539店舗ありました。これは掲載店舗数に占める割合で見るとわずか4.8%となり、非常に少ないのが現状です。メニューという基本的な情報についての対応が5%にも満たない状況では、まだほとんど対策がなされていないと言わざるを得ません。

外国人受け入れのための対策をした店舗はどれくらい?

出典:農林水産省委託事業 多言語化対応調査事業報告書

外国人客受け入れのための対策費、つまりインバウンド対策費については、調査店舗678店舗中、費用をかけていない店舗が65.5%も占めています。費用をかけずに対策をしている店舗もあるかもしれませんが、過半数が費用をかけていない現状を見ると、大多数がまだ対策を始めていないのが実情だと考えてよいでしょう。

どの言語の外国人客が多いか?

出典:農林水産省委託事業 多言語化対応調査事業報告書

来店する外国人客が話す言語は、英語が88.9%と一番多く、次に中国語・標準語が63.8%、韓国語が46.8%、中国語・広東語が26.8%と続いています。対応するべき外国語の優先順位を考える際は、この指標は参考になるでしょう。まずは英語、次に中国語、韓国語ぐらいまではカバーしておきたいものです。

どのような場面で外国語対応が必要か?

出典:農林水産省委託事業 多言語化対応調査事業報告書

日本語がほとんど話せない外国人に対して外国語で応対する必要あると感じたシーンを見てみると、メニュー案内が54.3%と最も多く、次に注文の聞き取りが46.5%、外国人客からのお店に関する質問の応答が45.5%と続いています。

指差しで何とか対応できる注文の聞き取りや、他のお客さんを見て理解してもらえるお店の利用方法や注文方法を押さえて、単語を知らないと何とも説明ができないメニュー案内が最も対応が必要なシーンであると感じられるのも無理のないことでしょう。

メニューの外国語対応はしているか?

出典:農林水産省委託事業 多言語化対応調査事業報告書

外国人の来店があった調査店舗678店舗中、外国語のメニュー表を作成しているのは52.5%とおよそ半数に過ぎません。また、メニューが分かりやすい写真や絵を掲載しているのはたった21.1%、さらにメニューの説明や食材についての外国語表記となると10%以下になっています。さらに気がかりなのは、外国人の来店があったにもかかわらずメニュー表に関しては何もしていないという店舗が、36.2%もあったことです。

改善点をまとめてみましょう

世界各国から訪れる全ての外国人に、完璧に外国語で対応することは当然ながら不可能です。しかし、少なくともサイト・メニュー・各種案内表示を「多言語表記」にすることは、比較的容易に手をつけられるのではないでしょうか。これらは今からでも、すぐに取りかかれることです。ここまで考えてきたように、実際に最も必要と感じられるシーンとしてメニュー案内の外国語案内が挙げられていることからも、まずは「多言語表記」から対応するべきことが分かります。

対応すべき言語は、英語は絶対必要です。その次に優先度が高いと言えるのは、中国語(簡体字・繁体字)と韓国語です。その他の各言語は、来店する外国人が話す言語で多いものから対応していきましょう。

ですが実際のところ、日本食メニューの外国語表記は非常に難しいことでも知られています。ですから、手軽ではありますが各種翻訳アプリなどの「機械翻訳」で済ましてしまうのはやめましょう。せっかく「多言語表記」をするのに、それが誤訳では外国人に通じません。重要なところだからこそ、ここはコストをかけてでも専門の翻訳会社に依頼することを強くお勧めします。それに見合うだけの効果が見込めるからです。

おわりに

ここでは、飲食店のインバウンド対策の現状と、その改善点についてご説明しました。

飲食店の外国人客受け入れのための対策としてまず挙げられるのは「多言語表記」です。外国人の来店があるにもかかわらず何の対応もしていない店舗は、せっかくのチャンスを活かしきれていないという点で非常に残念です。「多言語対応」が徹底されれば、より多くの外国人が来店し売上アップにつながることは間違いありません。個店ごとの取り組みだけでなく、商工会や観光協会など街ぐるみで行なうならば、インバウンド需要を取り込むきっかけになるのではないでしょうか。

飲食店メニューの多言語翻訳は、株式会社アットグローバルにお任せください。ご質問・ご相談・ご要望・ご不明な点がありましたら、いつでもお問い合わせください。

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Posted by Minh