コロナ直後の観光業が盛り上がるには?

インバウンドが復活した今取り組みたい施策

はじめに

コロナ感染症の完全な終息がまだ見えませんので、観光業界は大打撃を受けています。少しずつ観光地へ出かける人が増えたとはいえ、以前のような活気はまだ取り戻せていません。

コロナ終息後の社会がニューノーマルとして語られることはありますが、観光業はどのように以前のような盛り上がりを見せることができるでしょうか?どうすれば人々が安心して旅行を楽しめるようになるでしょうか?

ここでは、今後、観光業に求められる変化について考えてみます。

「貸し切り旅行」が人気になる?

「そろそろ気分を変えて旅行に行きたい」と思っている人も多いはずです。でも、感染対策をしながらどうすれば思い切り楽しむことができるのでしょうか?

そこで、今人気が出てきているのが「貸し切り旅行」です。ログハウスやコテージを1棟貸し切るという方法です。ホテルや旅館に宿泊すると、どうしてもスタッフや他の旅行客と接触する機会が増えます。でも、ログハウス・コテージなどを貸し切れば、他の人との接触は最低限で済みます。1棟ずつが独立していれば、安心して過ごせます。

日本各地の国立・国定公園など優れた自然環境の中にある休暇村では、全室貸し切りで独立棟のログハウス・コテージなどを貸し出しています。食事や入浴もログハウスやコテージ内で済ませることができる施設もあるので、チェックイン・チェックアウト以外はほとんど接触せずにすむので安心です。

「感染症対策」徹底は当たり前

旅行中も感染症対策を徹底しましょう。これは「新しい旅のエチケット」です。迎える側も旅行する側も意識が必要です。

例えば、宿泊施設でのチェックイン時の検温、消毒は必須ですね。マスク着用もこれまでどおり習慣にしましょう。マスクの着用が感染予防に効果があることは実証されてきました。レストランでの食事が終わったら、なるべく早く部屋に戻り、おしゃべりの続きは部屋でしましょう。友達同士のおしゃべりの時は、マスクも忘れないようにしましょう。

忘れがちなのが、大浴場です。はしゃがず、静かに温泉を楽しみましょう。

旅行先の飲食店では、入店時の消毒は基本ですね。ほとんどの店舗ではアクリル板などが設置され、感染対策が徹底されていますから、ルールを守って食事を楽しみましょう。食事中でも会話をする時は、マスクを忘れないようにしましょう。鍋や大皿料理の場合は取り分けて食べるか、初めから別々に注文するなら、感染リスクを抑えられます。

コロナ禍ですでに身についた習慣をきちんと守って、感染予防の意識を高めていれば、過度に恐れずに旅行を楽しめるようになるでしょう。

出典:観光庁

「オープンエア」の需要が高まる?   

コロナ禍でやはり苦境に立たされているのが、飲食業です。しかし、多くの飲食店が創意工夫を凝らし、新しい取り組みを始めています。

その一つが「オープンエア」です。最近耳にする機会が増えましたが、どんなメリットがあるのでしょうか?「オープンエア」とは、屋外で飲食できる飲食店、または飲食スタイルを指します。例えば、ビルの屋上や店の建物の外側で、飲食を楽しめるスペースです。山や森、海や川など自然豊かな場所でも実現できます。日頃のストレス解消とリフレッシュができ、さらにおいしい食事ができれば盛り上がります。

室内よりも空間が広く、人と人との距離を取りやすく、密を避けやすいので、感染リスクが比較的低いというメリットがあります。もちろん、絶対感染しない訳ではないので、人数制限やアルコール消毒の徹底は必要です。

さらに、開放感を味わえるというメリットもあります。夜景や癒しの空間を楽しみながら食事をするという、非日常的な時間を過ごして、心身共にリラックスできます。

また、お店の集客につながるという大きなメリットがあります。屋外スペースが賑わっている様子を見て、通行人は「何をしているんだろう。なんか気になるな。」と興味がわきます。実際、オープンエアにしたら、お客さんが増えたというお店も少なくないようです。

集客効果が高く、即効性があるので、今、多くの飲食店が取り組んでいます。コロナと共に生活するスタイルがしばらく続くのであれば、感染症対策をしながら飲食も楽しめる「オープンエア」に取り組んでみませんか?

「ワーケーション&ブレジャー」が定着?

ワーケーション」、「ブレジャー」という言葉をご存じですか?

ワーケーション」とは、Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた言葉です。テレワークを活用し、自宅や職場以外のところで働くことです。リゾート地や温泉地などで、休暇を楽しみながら仕事をすることができます。テレワークですから、どこででも仕事をすることができるので、自分の好きな旅行先で仕事ができるなんてモチベーションが上がるかもしれません。

また、地域の方と交流しながら課題解決に貢献したり、合宿を行うなど、様々な取り組み方があります。

ブレジャー」とは、Business(ビジネス)とLeisure(レジャー)を組み合わせた言葉です。出張に休暇を合わせて滞在期間を延長し、現地で観光や旅行をして余暇を楽しむスタイルです。今までは、出張してもとりあえずお土産だけ買ってとんぼ返り、なんてことも多かったかもしれませんが、ビジネスも旅行も楽しめたら一石二鳥ですね。リフレッシュもできて、その後の仕事も効率が上がるかもしれません。

企業にとっては、仕事の質の向上、人材の確保、人材流出の抑制といったメリットがあります。働く人にとっては、ストレス軽減やリフレッシュ効果、モチベーションの向上、長期休暇が取りやすくなるといったメリットがあります。

いずれにしても、今までとは違った環境や仕事のスタイルは、初めは戸惑うかもしれませんが、取り組んでみると意外な発見やメリットがありそうです。

出典:観光庁

まとめ

アフターコロナ時代の観光業の復活が心待ちにされています。地方の経済が立ち直るためにも、観光産業の力は不可欠です。そのためには、今までとは違った視点での創意工夫が求められます。コロナ時代に人々の意識やニーズも変化してきました。新たな取り組みも必要です。

今までの新しい生活様式を残しながら、友だちと食事をしたり、旅行ができるなら安心です。コロナ禍でなかなかストレス発散ができなかった私たちにとって、観光業や飲食業の新しい取り組みは新鮮に感じられるに違いありません。

観光地が盛り上がると、必ず多くの観光客が集まります。観光客を惹きつける情報はすぐに発信され、さらに多くの観光客が集まるはずです。

多くの人が再び旅行を楽しめる時が早く来てほしいものです。人々のニーズにあった、人々の心に訴える観光を打ち出してゆくことで、観光業の活性化も期待できるでしょう。 全国の観光地が再び盛り上がり、多くの観光客の笑顔が戻ることを切に願っています。

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