「外国人目線」でインバウンドの問題点を考えよう
はじめに
外国人旅行者が日本に来て困ることのトップに挙げられているのが、「コミュニケーションがとれない」また「多言語表記が充実していない」ことです。
言語の壁は厚いのが現状ですが、せめて「多言語表記」を徹底していけば、言語面での問題はかなり解決されるのではないでしょうか。
ここでは、観光庁が訪日外国人旅行者を対象に行った調査をもとに、外国人目線でどんな対策が必要かを考えてみましょう。
以前のストラテの記事もぜひ参考にしてください。
外国人が必要だと感じている「多言語表記」は?
訪日外国人旅行者が必要だと思う多言語表示ツールについて、観光庁が調べたアンケートを見てみましょう。
鉄道駅では、乗り場案内などの案内標識と発券機の多言語表示が必要だという回答が多く見られます。飲食店は、写真やイラスト入りメニューと多言語表示のメニューが必要だと回答されています。宿泊施設では、館内施設案内などの多言語表示が必要だと感じている人が多いようです。小売店でも同様、売り場案内の多言語案内表示が求められています。城郭・神社・仏閣などの観光地では、多言語パンフレットを求める声が最も多い結果となりました。
いずれにしても、観光客にとって最も目につく場所の「多言語表記」が整備されていることが重要です。
外国人が必要だと感じている「コミュニケーションツール」は?
次に、訪日外国人旅行者が必要だと思うコミュニケーションツールについてアンケート結果を見てみましょう。
鉄道では、構内アナウンスの多言語放送が必要だとの声が最も多く見られました。宿泊施設・飲食店・小売店では、指差し会話シートが必要とされています。城郭・神社・仏閣では、多言語音声ガイドが必要との回答が多く見られています。
外国人に聞いた「本当に改善されている?」
では、「多言語表示」や「コミュニケーションの改善」は現状どの程度進んでいるのでしょう?
多言語表示については、1年前と比べ「かなり改善している」が26.9%、「やや改善している」が45.0%、「改善していない」が10.9%でした。これを5~9年前に訪日した観光客の回答で見ると、「かなり改善している」が48.7%、「やや改善している」が29.5%と逆転しており、「改善していない」は3.8%でした。
コミュニケーションについては、1年前と比べ「かなり改善している」が24.5%、「やや改善している」が46.6%、「改善していない」が13.4%でした。これを5~9年前に訪日した観光客の回答で見ると、「かなり改善している」が42.3%、「やや改善している」が37.3%と逆転しており、「改善していない」は3.8%でした。
どちらの結果も、改善傾向にあることは確かです。ですが「改善していない」との回答もあることから、観光地の多言語対応はまだ徹底されているとは言えないということがの明らかです。
まとめ
日本に観光に訪れる「外国人の視点」で、彼らが不便だと感じていることや改善されたらいいと思っている生の声をお届けしました。
もし自分が外国に観光旅行で行った時に、案内表示や案内用パンフレットの「多言語対応」が進んでおらず、日本語での案内がなかったら、良く分からないことが多くて不安に感じるかもしれません。レストランに食事に行っても、メニューが写真も外国語表記もなかったら、何を頼んでいいか分からないですよね。ぜひ「外国人目線」になって、日本語が読めない話せない外国人が日本を十分に楽しむために何をしてあげたら良いか考えるようにしましょう!
株式会社アットグローバルは、インバウンド対策に必要な多言語翻訳を行なっています。ご利用ご希望の際は、お気軽にご連絡ください。