ベトナム人の日本旅行が人気上昇中

ベトナム,統計

日本のカルチャーが浸透しつつあるベトナム

日本政府観光局(JNTO)の2019年の訪日外国人数の報告によると、5月はベトナムからの観光客の「伸び率」が41.6%で、他の国と比べてダントツに高かったことが分かります。

なぜ、今、ベトナム人の日本旅行人気が高まっているのでしょう?

ベトナムは対日感情が良く、日本の文化がベトナム人に浸透し始めていることが考えられます。多くの日本企業がベトナムに進出することにより、日本食のレストランや日本のコンビニエンスストアなどが増加しています。それにより、日本の食べ物や製品を多くのベトナム人が知り始めています。また、日本のテレビアニメ・漫画などの影響も大きく、「日本へ行って見たい」という強い憧れを持っているようです。いわゆる「聖地巡礼」です。そして、個人所得が増加したことにより、海外旅行が現実のものとなってきたことも大きな要因でしょう。

ベトナム人の訪日意向について調査した結果、「今後1年の間に日本に来る予定がある」、また「日程は決まっていないが行きたいと思っている」と答えた人が、なんと92.3%もいるそうです。相当な割合のベトナム人が日本を訪れたいと思っているということです。ベトナム人の日本好きが非常に強いことが分かります。

参照:株式会社電通「ジャパンブランド調査2019」
https://www.viet-jo.com/news/nikkei/190417174637.html

さて、ベトナム人はどのような日本観光を楽しんでいるのでしょうか?

今のところ「団体旅行」で「ゴールデンルート」を訪問する割合が高いようです(例えば、東京→富士山→京都・大阪・神戸のようなルート)。そのため、日本の主要都市に多く訪れています。地方都市を巡るツアー旅行もあるようですが、まだ地方都市訪問者は少ないようですね。

政府がベトナム人に「地方観光」を推奨し始めている

日本政府観光局(JNTO)が、ベトナムの人気アーティスト 「ヌー・フック・ティン氏」とコラボして、「北海道」や「飛騨」などの26箇所の映像をバックにミュージックビデオを製作しました。今後は彼のファンや、ビデオを見て日本の「地方」の魅力に気づいてしまった人たちが、北海道や岐阜県などを訪問するようになると良いですね。

撮影箇所

ベトナム人はどのシーズンに多く訪日するか

ベトナムには、1月下旬~2月下旬の間に「テト休暇」という旧正月があり、「家族主義」の地方の人たちは里帰りをして「家族や親戚」と過ごすそうです。そのような習慣のない地方の人たちは、「友人や同僚」と過ごしたり、旅行に行ったりして過ごします。今後はそうした人たちが、冬に訪日するケースが増えてゆくかもしれません。ですが、ベトナムではやはり「テト休暇」は里帰りすることが一般的で、海外旅行に出かけるのは夏がメインとのことです。

さらに、訪日するシーズンとしては、桜が見られる4月と、紅葉が見られる10月の人気が高いようです。ベトナム南部は亜熱帯気候で、四季がほとんどないので、「桜・紅葉・雪」を見てみたいという人たちが多く、訪日するシーズンも「春・秋・冬」に多くなる傾向があります。

ベトナム人が日本旅行でやりたいこと

「日本食を食べる」「温泉入浴」「自然景勝地観光」「繁華街の街歩き」「ショッピング」「四季の体感」「日本の歴史・伝統文化体験」が上位にのぼっています。まずは「日本を知る」ことからスタート、という感じでしょうか。

ベトナム人はどこから日本の情報を得ているか

旅行前は、日本政府観光ページ、旅行会社のサイト・パンフレット、旅行ガイドブック、知人の紹介を参考に情報を収集しているようですが、訪日してからは、スマホ・パソコンを使ったインターネットから情報を得ているようです。

おわりに

今後も増え続ける訪日外国人旅行客。東アジアからの旅行客が断然多かったのですが、これからは東南アジア諸国からも多く訪れるようになるでしょう。旅行客は「ゴールデンルート」から「地方」へシフトしてゆくと思われますので、大都市だけでなく地方都市も、言語の多様性に対応していかなければなりません。宿泊施設・商業施設・飲食店・商店など、案内や説明の「多言語表記」がますます必要となってきています。多言語表記に関しては、ぜひ専門の翻訳会社にお願いしましょう。機械を使った翻訳では、まだまだ限界があるのが実情です。

出典:日本政府観光局(JNTO) ベトナムの基礎データ

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