JNTO、英文パンフレット作成 体験型の日本観光100スポット

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日本政府観光局(JNTO)は、日本のバラエティ豊かな地域の観光コンテンツを外国人目線で紹介する英文の訪日旅行パンフレット「100 Experiences in Japan –Find the Japan of your Dreams!-」を作成しました。外国人旅行者が参加できるアクティビティなど、魅力ある観光コンテンツを全国の地域から募集し、日本の四季を楽しめるバラエティ豊かな内容となっています。

JNTO では、外国人観光客の関心が体験型の観光に変化していることを受けて、より効果的なプロモーションを展開するため、外国人有識者の意見を参考に、7つのテーマ(Tradition, Outdoors, Cuisine, Cities, Nature, Art, Relaxation)、100のスポットをピックアップしました。JNTO が 6 月末に東京で開催した欧米豪富裕層旅行市場向け商談会「Japan Luxury Showcase」など、国内外の商談会などで配布していきます。また、ウェブサイトや SNS で情報発信を行っていきます。デジタル版パンフレットはこちらから。https://www.jnto.go.jp/brochures/eng/index.php?publisher%5B%5D=1&jnto_category%5B%5D=101&keyword=++1

端正な写真に、情報は、観光地の住所とウェブサイトに絞りました。エアラインのビジネスクラスの機内誌のような、シンプルで知的なつくりになっています。

伝統(Tradition)

17か所がピックアップされています。外国人にとってめずらしい日本の風物を体験できることがPRのポイントです。An enticing evening with authentic geiko awaits 「本物の芸子さんと魅惑的な夜を」と題して、京都・ひがし茶屋街の懐華樓(かいかろう)が紹介されています。日本の祭りの代表例として、栃木県の鹿沼秋まつりが、Experience one of Japan’s most exhilarating festivals「日本で最も爽快な祭りのひとつ」として選ばれています。日本は、錦鯉の国としても世界で人気があり、新潟県小千谷市の「錦鯉の里」も入っています。

アウトドア(Outdoors)

外国人観光客が、母国に戻っても記憶に残るユニークなアウトドア体験を紹介しています。

広島県宮島の、初心者でもすぐ楽しめるスタンドアップパドルボードのショップ「マジックアイランド」が紹介されています。昨年、トリップアドバイザーの優秀賞を受賞した田舎生活体験ツアー「ツールドラック・ビワ」は、琵琶湖畔のサイクリングを楽しんだ後、築100年の古民家を訪れて地元の家で住民と一緒にランチ作りを楽しむ体験や、自家製のお米でお餅つきを楽しむツアーなど。地元住民との交流を望む外国人観光客に人気です。

日本が世界に誇る美しい海、山、良質の雪・・・。九州・宮崎県は、世界のサーファーに向けてSURF CITY Miyazaki(サーフシティ宮崎)として波質の良さをアピールしています。石垣島のダイビング体験、富士山麓の「富士ゴルフコース」も入っています。群馬県の「水上高原ホテル200」の犬ぞり(a dog-sledding)も紹介されています。

アウトドアのコーナーにある写真は、日本のガイドブックとは違った感じがします。海外の風景は、遠方が抜けた広大な写真が多いですが、今回のこのパンフレットは、写真の構図に余計なものを入れず、できるだけシンプルに撮影しているため、すっきり広々とした印象に仕上がっています。石垣島はFar Southの「楽園の島」と表現され、ダイビングが体験できる透明度の高い海の写真とともに紹介されています。

表紙の写真は、山伏とリュックを背負ったオリエンタル男性の邂逅が神話のようでドラマチックです。外国人観光客は、このような日本の原風景にワクワクするようで、京都に来てみたら、一部を除いて街並みがけっこう近代的なのにがっかりする人もいます。「本物」の日本の原風景を演出することが、インバウンドパンフレットの成功の鍵です。

食と都市(Cuisine & Cities)

Bring edible art to life at this hands-on wagashi workshop (和菓子の体験教室で、生活に食べるアートを)として、高松市の和菓子体験ルーム「豆花」が紹介されています。株式会社インアウトバウンド仙台・松島は、An authentic Japanese drinking tour in the back alleys of Sendai (仙台の裏通りの本物の居酒屋ツアー)として紹介されています。Authentic(本物)が、外国人観光客にアピールする言葉のようです。岐阜県の小瀬木料理教室も、Learn the art of Japanese cuisine from a true master In Gifu, at the Ozeki Japanese Cooking(本物の師匠に日本料理の技を習おう)と表現されています。

自然とアート(Nature & Art)

徳島県西部(美馬市、三好市、東みよし町、つるぎ町)の一般社団法人そらの郷は、「農泊」による交流観光(コミュニケーションツーリズム)を打ち出していて、A sheltered and secluded Shikoku Valley(人里離れた四国の渓谷)と表現されています。外国人観光客が大好きな、ジブリアニメを想起させる表現です。

アメリカの日本庭園専門誌「The Journal of Japanese Gardening」(ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング)の「日本庭園ランキング 」でトップに選ばれた、島根県安来市の足立美術館が入っています。

新潟県の「光の館」は、A unique guesthouse in Japan’s snow country Art, meditation, light and shadows(日本の雪国のユニークな迎賓館 芸術、瞑想、光と影)と表現されています。高名なアメリカの現代美術家ジェームズ・タレルが、谷崎潤一郎の「陰影礼賛」にインスピレーションを得て、「越後妻有アート・トリエンナーレ2000」で発表した作品を見ることができます。宿泊することもできます。

日本が誇る野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」もお勧めされていて、海外のアートファンに大いにアピールする内容となっています。

リラクゼーション(Relaxation)

全体的に、紫と黄色を多用した日本のたそがれ時の写真を使っています。ライティングが絶妙で、「ここは日本?」と思うようなエキゾチックな雰囲気です。

瀬戸内海を航行する豪華旅館型の客船「ガンツウ」が、「瀬戸内に浮かぶラグジュアリーな旅館」として紹介されています。屋久島のリゾートホテル「サンカラ屋久島」は、ラグジュアリーなスパを備えたユネスコ世界遺産の楽園、として紹介されています。

厳選された100の観光名所を見ると、日本は、パリやいま海外富裕層に人気のベトナムをも超えた、知的でリラックスできる「楽園」のように思えてきます。

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