訪日外国人の消費動向調査(平成29年(2017年)年間値)

アメリカ,イギリス,イタリア,インドネシア,オーストラリア,スペイン,タイ,ドイツ,フィリピン,フランス,ベトナム,マレーシア,ロシア,中国,台湾,統計,韓国,香港

平成28年3月30日に日本国政府は、「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」において、「観光ビジョン実現プログラム2017」というタイトルで新しい観光ビジョンを策定しました。この中で政府は、「世界が訪れたくなる日本」を目指して、2020年の訪日外国人旅行者数の誘致目標として4,000万人を掲げ、訪日旅行者がストレスなく、快適に観光を満喫できる環境整備を推進していくことを謳っています。そして、このプログラム推進の一環として、訪日外国人の消費者動向を四半期ごとに調査し、公開しています。

わたしたち 株式会社アットグローバル のメイン事業は「翻訳」ですが、「外国語サポート」というキーワードの元で、Webサイトやパンフレット、飲食店メニューなどのローカライズ、市場調査(リーガルリサーチ、マーケティングリサーチ)などのさまざまなサービスを提供しています。インバウンド旅行者を対象にサービスを提供する事業者様とのコラボレーションが最近増えてきたため、観光庁提供の「訪日外国人の消費者動向」の情報は大変重宝しています。この記事では、昨年、平成29年(2017年)の消費者動向の内容を、かいつまんでご紹介いたします。

訪日外国人全体の旅行消費額の推移

平成29年の訪日外国人全体の旅行消費額(速報)は4兆4,161億と推計され、前年(3兆7,476億円)に比べて17.8%増加した。

出典:日本政府観光局(JNTO)平成29年1~10月は暫定値、11~12月は推計値

国籍・地域別の訪日外国人旅行消費額

国籍・地域別に旅行消費額を見ていくと、中国が1兆6,946億円で全体の38.4%を占めており、ダントツのトップを占める。2位が台湾の5,744億円、3位が韓国の5,126億円、4位が香港の2,503億円で、上位4位をアジアの国が独占した。5位は米国の2,503億円で、これら上位5ヵ国で全体の76.4%を占めている。この順位と構成比率は、平成28年(2016年)から変わっていない。

出典:観光庁資料(出典先URLはページ下部を参照)

費目別の訪日外国人旅行消費額

訪日外国人旅行者の消費額の構成比を費目別に見ると、買物代が37.1%ともっとも多く、次いで宿泊料金(28.2%)、飲食費(20.1%)の順で多い。

出典:観光庁資料(出典先URLはページ下部を参照)

訪日外国人旅行者1人あたりの旅行支出内訳

● 平成29年の訪日外国人旅行者1人当たり旅行支出は15万3,921円と推計される。前年(15万5,896円)に比べて1.3%減少した。
● 国籍・地域別にみると、中国(23万円)、オーストラリア(22万6千円)、英国(21万5千円)の順で高い。
● 費目別にみると、買物代(5万7千円)、宿泊料金(4万3千円)、飲食費(3万1千円)の順で高い。
● 宿泊料金は、英国、オーストラリア、フランス、イタリア、ドイツ等の欧米豪の国々が上位を占める。買物代は中国が11万9千円と最も高い。
【訪日外国人旅行者1人当たり旅行支出の推移(暦年)】

【国籍・地域別の訪日外国人旅行者1人あたり費目別旅行支出】

出典:観光庁資料(出典先URLはページ下部を参照)

この記事では、昨年2017年度の訪日外国人の消費動向について、かいつまんでご紹介いたしました。上記でご紹介した元資料は、以下でご覧いただけます。

「訪日外国人消費者動向調査」(観光庁) (http://www.mlit.go.jp/common/001217542.pdf)を加工して作成

上記の調査は四半期ごとに実施されており、毎年1月、4月、7月、10月に、過ぐる四半期の統計が「速報」の形で提供されますので、最新の数字が公表されたらその都度このブログでご紹介してまいります。

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