「令和元年度 横浜市外国人意識調査」報告書から見えてくる、在留外国人のニーズや困りごと

在留外国人

生活に必要な情報の入手先

外国人が日本に移住してきたら、分からないことだらけでしょう。

私が、日本に住んでいる外国人(多くが中国人)からよく尋ねられることは、日本の「ゴミ捨てルール」です。市区町村が説明をしていますが、正確に把握できていない人たちが多いようです。日本のルールは「細かすぎる」と思っている人たちもいますが、多くの在留外国人はとても真面目で、「ルールは守ろう」と思っています。

ところで、在留外国人は日本生活に必要な情報を、どこから入手しているのでしょう? ある程度日本語が話せれば、日本人と直接コミュニケーションをとることができます。ですが、日本に来たばかりの人や、日本語が苦手な人には困難です。

横浜市が行なった「外国人意識調査」によると、約80%が「インターネット」で情報を入手しているという結果が出ています。テレビ・日本の友人・母国の友人からは、40%~50%と割合が下がります。行政の窓口・ボランティア窓口では、もっと割合が低くなっています。在留外国人で、日本語でのコミュニケーションに問題がなく、直接日本人から情報を聞ける人たちは、それほど多くないのかもしれません。

では彼らは市区町村ごとの情報を、どのように入手しているのでしょうか? 横浜市の調査では、「横浜市のホームページ」を利用していることが分かります。ですが、利用は約30%ですので、それほど高い割合ではありません。日本の友人・母国が同じ友人からは、20%~30%と少し割合が下がります。そして、「入手する方法がない」という人たちが、13%存在しています。このような在留外国人は、日本の生活で分からないことが多く、常に心配を感じていることでしょう。

在留外国人は、インターネットで情報収集していることが分かりましたが、どの言語で見ているのでしょうか? 下記のグラフでは、約60%が日本語で、約30%が母語で見ていることが分かります。生活情報に関するサイトがもっと「多言語対応」していたら、母語で読める外国人の割合は増えるのではないかと思われます。

生活で困っていることや心配なこと

さて、日本在住の外国人が、生活で一番困っていることは何だと思いますか? 

こちらも横浜市の調査では、「日本語ができないこと」という結果が出ています。約30%の人が、言語面での問題を抱えています。日本語でコミュニケーションが十分にとれないので、「病気になったときどうしよう」「病院で言葉が通じないけど大丈夫だろうか」という心配を抱えています。もし家族や子供が重病になったり、緊急事態が起きたらと考えたら、不安でしかたがないだろうなと思います。さらに市区町村での窓口の様々な手続きや子供の教育などについても、やはり不安を感じていることは想像にかたくありません。

外国人として、外国で暮らすのは大変なことです。でも、外国語を習得すれば、ある程度快適に生活することはできます。日本は、海外からの旅行者の増加に伴って「多言語対策」を行ってきました。行政は、在留外国人のための対策を行っています。

ですが、在留外国人が日本の生活での心配を軽減するためには、日本語学習が必須でしょう。では、現在、在留外国人の日本語学習ニーズはあるのでしょうか?

日本語学習のニーズ

横浜市の調査で、日本を学んでいるかどうかの結果を見ると、学んでいる人は約40%、学んでいない人は56%です。日本語を学んでいない人たちの方が多いことが分かります。

在留外国人は、どんな方法で日本語を学んでいるのでしょうか?

調査結果を見てお分かりのように、約70%と、ほとんどの外国人が「自分で勉強している」のです。日本語学校・ボランティアの日本語教室・大学や学校の割合は、どれも約10%程度のようです。外国語はそう簡単に習得できるものではありません。独学で日本語を学び、日本語の読み書き・会話が難なく行えるようになることは、非常に難しいことです。是非とも、在留外国人には、教室での日本語学習をおすすめしたいところですが、仕事が忙しくて時間がないとか、近くに教室がないとか、経済面で厳しいなど、さまざまな課題を抱えているのでしょう。

では、日本在住外国人は、日本語学習の意欲を持っているのでしょうか?

積極的に学びたい、機会があれば学びたい、無料なら学びたい人たちが、約70%もいます。今後、こういった、日本語学習に意欲的な在留外国人が、学ぶ機会が増えていくことを願います。多くの外国人が、機会があれば、無料なら学びたいと言っていますが、どのようなところで学びたいと思っているのでしょうか? 下のグラフを見ると分かりますが、

無料で学べる・近い場所にある・費用が安い教室、を望んでいるようです。時間と経済的に余裕がない外国人向けの、日本語教室のニーズが大きいということですね。金銭的に余裕があり、授業料が高くても、サービスの整った教室で学びたいという外国人もいますが、圧倒的に少数です。

日本に来たばかりのころ、日本語は「できない」と感じていた人がほとんどですが、

今の日本語のレベルはどうかという調査では、「出来るようになった」と感じているようです。

在留外国人も、日本での生活が長くなれば、日本の生活習慣にも慣れ、日本語もある程度できるようになるでしょう。とはいえ、上記にあげた、日本での生活で起きる不安なことや、心配なことが軽減されるわけではありません。引き続き、日本語学習を続けていく必要があります。

参考資料:令和元年度 横浜市外国人意識調査 調査結果報告書

まとめ

在留外国人の抱える問題は、たくさんあることが分かりました。大きな問題は「言葉の壁」のようです。日本の生活情報サイトの多言語化を推し進めることも必要と思われます。在留外国人の日本語学習の機会を増やすことも必要です。安い費用で日本語を学習し、コミュニケーションができるようになれば、日本生活の不安や心配事は、ある程度軽減するでしょう。今後も、在留外国人が住みやすい日本になってゆくことを望んでいます。

 

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