海外旅行を計画する際、まず気になるのが「その国は安全なのか」ということではないでしょうか。特に初めての渡航や家族旅行では、治安の良し悪しが目的地選びの重要な要素になります。
この記事では、世界的に権威ある「グローバル・ピース・インデックス(GPI)」をもとに作成された2024年版の治安がいい国ランキングをご紹介します。
ランキングの根拠となる評価項目や、上位にランクインした国々の特徴、旅行者にとっての安全性などをわかりやすく解説しています。ぜひ旅行先選びの参考にしてください。
- 世界平和度指数(GPI)に基づく治安評価の仕組み
- 治安がいい国ランキング2024年版の順位と傾向
- 各国の治安の良さを支える具体的な要因
- 海外旅行時の安全対策と情報収集の重要性
治安がいい国ランキングとその根拠
最新のランキング ベスト30(2024年版)

(Global Peace Index 2024より参照)
シドニーに本部を置く経済平和研究所(IEP)は毎年、世界の平和度を相対的に評価した「グローバル・ピース・インデックス(GPI)」を発表しています。
GPI には軍事化の度合いなど治安と直接結び付かない指標も含まれますが、殺人発生率や凶悪犯罪発生率といった安全面の項目も網羅されているため、一般には「治安が良い国ランキング」として参照されることが多い調査です。
2024年版では、163 か国・地域が評価対象となりました。ここでは、その中で特にスコアの高かった上位30カ国をご紹介します。
順位 | 国名 | スコア | 前回 |
1 | アイスランド | 1.112 | 1 |
2 | アイルランド | 1.303 | 3 |
3 | オーストリア | 1.313 | 5 |
4 | ニュージーランド | 1.323 | 4 |
5 | シンガポール | 1.339 | 6 |
6 | スイス | 1.35 | 10 |
7 | ポルトガル | 1.372 | 7 |
8 | デンマーク | 1.382 | 2 |
9 | スロベニア | 1.395 | 8 |
10 | マレーシア | 1.427 | 19 |
11 | カナダ | 1.449 | 11 |
12 | チェコ | 1.459 | 13 |
13 | フィンランド | 1.474 | 12 |
14 | ハンガリー | 1.502 | 18 |
15 | クロアチア | 1.504 | 14 |
16 | ベルギー | 1.51 | 20 |
17 | 日本 | 1.525 | 9 |
18 | オランダ | 1.527 | 16 |
19 | オーストラリア | 1.536 | 22 |
20 | ドイツ | 1.542 | 15 |
21 | ブータン | 1.564 | 17 |
22 | モーリシャス | 1.577 | 23 |
23 | スペイン | 1.597 | 32 |
24 | エストニア | 1.615 | 25 |
25 | クウェート | 1.622 | 35 |
26 | ブルガリア | 1.629 | 30 |
27 | スロバキア | 1.634 | 26 |
28 | ノルウェー | 1.638 | 24 |
29 | カタール | 1.656 | 21 |
30 | ラトビア | 1.661 | 27 |
ランキングは、こういう結果になりました。ヨーロッパ、アジア・オセアニアが上位を占めていますね。南米やアフリカなどは全く上位にはいません。それもそのはず、殺人発生率ワースト10はすべて、南米とアフリカで占められているのですから。
日本はというと、2024年GPI順位は、前年の9位から17位に後退しました。最大の要因は、軍事化ドメインのスコアが大幅に悪化したことです。政府が防衛費を過去最高の約9.3兆円に増額し、F-35やトマホークなど最新兵器を大量調達したため、軍事支出や兵器保有指数が下がりました。
また、2024年版で新設された「グローバル軍事能力指数」が高性能装備をマイナス評価としたことも影響しています。殺人率の減少など安全面では改善が見られますが、軍事化のマイナスが相殺し、順位下落につながったのです。
安全な国を決める根拠とは
一言で「治安のいい国ランキング」と言っても、どういう根拠や条件で決めているのか気になりますよね。
この治安の良い国ランキングの元となる項目は、 23の「GPI 指標」です。日本語ですべての項目を掲載しているサイトが見当たらなかったので、とりあえず英語から翻訳して、ここで紹介します。
順位 | GPI 指標 |
1 | 起きた外部紛争数 |
2 | 外部紛争による死者数 |
3 | 政治的不安定さ |
4 | 近隣諸国との関係 |
5 | 難民と国内避難民数 |
6 | 凶悪犯罪 |
7 | 国内紛争による死者数 |
8 | 犯罪に対する認識 |
9 | 武器輸出 |
10 | 投獄率 |
11 | 武装サービス要員率 |
12 | 小型武器へのアクセス |
13 | 警察の割合 |
14 | 核兵器と重火器 |
15 | 内戦率 |
16 | 殺人率 |
17 | 国内紛争の激しさ |
18 | テロの影響 |
19 | 武器の輸入 |
20 | 政治テロの規模 |
21 | 暴力デモ |
22 | 軍事費(%GDP) |
23 | 国連平和維持基金 |
これらの指標を確認することで、安全な旅行計画の重要性を改めて認識できます。旅行前にこれを見ると気が引き締まっていいかもしれません。皆さんも海外旅行に行く際にはぜひ安全な国に行きましょう!
2023年版と2024年版のGPIで変動した主なポイント
治安の良さに関する2023年版と2024年版の比較を表にしてみました。
観点 | 2023版 | 2024版 | どこが変わった? |
平均平和度の年次変化 | −0.42%(改善84 カ国/悪化79 カ国) | −0.56%(改善65 カ国/悪化97 カ国)—悪化国数が過去最多 | 悪化幅が拡大し、悪化国が+18(約1.2倍) |
トップ5 | ①アイスランド ②デンマーク ③アイルランド ④ニュージーランド ⑤オーストリア | ①アイスランド ②アイルランド ③オーストリア ④ニュージーランド ⑤シンガポール | デンマークが6位へ後退/シンガポールがトップ5入り |
ワースト5 | アフガニスタン, イエメン, シリア, 南スーダン, コンゴ民主共和国 | イエメン, スーダン, 南スーダン, アフガニスタン, ウクライナ | イエメンが最下位に/スーダンが急落/コンゴ民主共和国が圏外 |
ドメイン別トレンド | Militarisation が唯一改善/Safety & Security と Ongoing Conflict が悪化 | Safety & Security が唯一改善/Militarisation と Ongoing Conflict が悪化(ミリタリゼーションは統計開始以来最大の悪化) | 安全領域がプラスに転じ、軍事領域は大幅マイナス |
地域別ハイライト | 北米が最大の平均改善地域 | 北米が最大の平均悪化地域(約−5%) | カナダ・米国ともスコア悪化し“トップ→ワースト”へ |
暴力の経済的コスト | 2022年:17.49 兆ドル(前年比+6.9%) | 2023年:18.79 兆ドル(前年比+9%) | コストがさらに拡大し、GDP比で過去最高水準 |
方法論アップデート | 既存23指標 | 新たに「グローバル軍事能力指数」を導入(技術・即応性を加味) | 軍事テクノロジーを考慮する初の年—各国のミリタリゼーション評価に影響 |
2023年版の世界平均平和度は前年比-0.42%の悪化でしたが、2024年版では-0.56%へと下落幅が拡大し、悪化した国の数も79から97へ急増しました。トップ5からはデンマークが外れ、シンガポールが初ランクイン。ワースト側ではイエメンが最下位、スーダンが急落と、順位に大きな変動が見られます。
指標別では、前年に唯一改善していた「軍事化」が統計開始以来最大の悪化へ反転し、逆に「安全・治安」がわずかに改善する対照的な結果になりました。
地域別では北米が「最も改善」から「最も悪化」へ急転換し、カナダ・米国の内部対立や銃暴力がスコアを押し下げました。暴力の経済的コストは18.8兆ドルと過去最高(世界GDPの約14%)を更新しました。
さらに2024年版では新たに「グローバル軍事能力指数」が導入され、高度技術・即応性の評価が加わったことで、今後の軍事分野スコアがより変動しやすい構造へと進化しています。
2025年版治安のいい国ランキング|トップ10の特徴
ここでは、治安がいい国ランキング トップ10の国々の魅力をお伝えし、海外旅行先を選ぶ上で皆さんのお役に立てればと思います。
1位:アイスランド – 自然の美しさと安全性

アイスランドは、自然の美しさと治安の良さで知られる国です。世界平和指数(GPI)で常に上位にランクインしており、犯罪率が非常に低いことが特徴です。特に、テロや誘拐のリスクがほとんどなく、女性が夜に一人で歩くことも安全とされています。
アイスランドの魅力は広大な自然環境にあり、観光客は「黄金の滝」や「ヨークルスアゥルロゥン」などの絶景を楽しむことができます。ただし、人口密度が低いため、自然の中での迷子やケガには注意が必要です。また、アイスランドの人々は親切でフレンドリーですが、飲酒に関しては厳しい規制があるため、訪れる際には注意が必要です。
2位:アイルランド – 平和と伝統文化

アイルランドは、治安の良さと豊かな伝統文化で知られています。2022年の世界平和度指数で3位にランクインし、犯罪率も低いです。アイルランドの文化は、音楽、ダンス、文学、神話など多岐にわたり、特にゲール文化の影響が強いです。
バンシーやレプラコーンなどの民話も有名で、これらは口頭で伝承されてきました。また、セント・パトリックの日などの祭りも世界中で祝われています。訪れる日をこうしたイベントに合わせてみるといいでしょう。
3位:オーストリア – 歴史と文化、そして安全
オーストリアは、治安の良さと豊かな歴史・文化で知られる国です。世界平和指数(GPI)で上位にランクインし、犯罪率も低いですが、スリや置き引きには注意が必要です。オーストリアはハプスブルク家の影響を受けた歴史的背景を持ち、ウィーンやザルツブルクなどの都市は音楽と芸術の中心地として名高いです。
また、各地で伝統的な祭りや行事が盛んに行われており、地域ごとの独自の文化が色濃く残っています。観光客にとっても魅力的な観光地が多く、安全に楽しむことができます。
4位:ニュージーランド – アウトドア天国と治安の高さ
ニュージーランドは、治安の高さとアウトドアアクティビティの豊富さで知られる国です。世界平和指数(GPI)で常に上位にランクインし、比較的安全な国とされていますが、近年は凶悪犯罪や窃盗が増加しているため、注意が必要です。それでも、ニュージーランドの魅力はその壮大な自然環境にあります。
バンジージャンプ、ラフティング、トレッキングなど、多彩なアウトドアアクティビティが楽しめます。特に、クイーンズタウンやワナカ湖などは人気のスポットで、観光客にとっても魅力的です。治安の面では、夜間の一人歩きや貴重品の管理に注意し、危険な場所を避けることで安全に過ごすことができます。
5位:シンガポール – 綺麗で秩序ある都市国家
シンガポールは、治安の良さと清潔さで知られる都市国家です。世界的に低い犯罪率を誇り、特に重大な犯罪はほとんど発生しません。政府の厳格な規制と高額な罰金制度により、公共の場は非常に清潔に保たれています。ただし、スリやひったくりなどの軽犯罪は発生するため、観光客は注意が必要です。
多民族国家であり、中国系、マレー系、インド系などの多様な文化が共存しており、食文化も豊かです。観光地としても人気が高く、マリーナベイ・サンズやチャイナタウンなど見どころが多いです。
6位:スイス – 絶景と治安の良さ
スイスは、治安の良さと絶景で知られる国です。世界平和指数(GPI)で上位にランクインし、犯罪率も低いですが、スリや置き引きには注意が必要です。スイスの魅力は何と言ってもその自然環境にあります。
アルプス山脈の名峰マッターホルンやユングフラウヨッホ、レマン湖など、世界的に有名な観光スポットが多数存在します。また、ベルン旧市街やシヨン城などの歴史的建造物も見どころです。スイスは美しい自然と豊かな文化が調和した、安全で魅力的な観光地です。
7位:ポルトガル – 魅力的な都市と海辺
ポルトガルは、治安の良さと魅力的な都市、そして美しい海辺で知られる国です。犯罪率は低いものの、スリや置き引きには注意が必要です。首都リスボンは、旧市街のノスタルジックな雰囲気と現代的な都市機能が融合しており、観光客に人気です。
また、ポルトガルは大航海時代の歴史的建造物が多く、ジェロニモス修道院やベレンの塔などの世界遺産が見どころです。海辺の街も魅力的で、特にリスボンやポルトは美しい景観と豊かな文化が楽しめます。ポルトガルは安全でありながら、多様な観光資源を持つ魅力的な国です。
8位:デンマーク – 住みやすさと治安の良さ
デンマークは、住みやすさと治安の良さで世界的に評価されています。世界平和度指数(GPI)で常に上位にランクインし、国民の幸福度も高いです。社会的支援や医療制度が充実しており、男女平等も進んでいます。デンマークの人々は親切でフレンドリーであり、観光客が困っていると助けてくれることも多いです。
ただし、スリや置き引きなどの軽犯罪は発生しており、特に観光地や公共交通機関では注意が必要です。また、若者の薬物使用が増加していることも社会問題となっています。それでも、デンマークは高い社会的信頼とコミュニティの強さを持ち、安心して旅行できる国です。
9位:スロベニア – 自然と都市が調和する国
スロベニアは、治安の良さと自然の美しさが調和する国です。全般的に治安は良好で、特に大きな犯罪は少ないですが、観光シーズンにはスリや置き引きが増えるため注意が必要です。首都リュブリャナをはじめとする都市は、歴史的建造物と現代的な施設が融合しており、観光客にとって魅力的です。
また、スロベニアはアルプス山脈やアドリア海に面しており、ブレッド湖やポストイナ鍾乳洞などの自然の絶景スポットが豊富です。ぜひいい季節に行ってみたいですね。
10位:マレーシア- 多文化共生と都市・自然の魅力

マレーシアは、イスラム文化を基盤に中華系・インド系が共存する多民族国家で、治安は東南アジアの中でも安定しています。世界平和指数(GPI)では2024年に10位へ上昇し、暴力犯罪やテロの発生は比較的少ないのが特長です。
ただし、クアラルンプールやジョージタウンなど大都市の繁華街ではスリ・置き引きが報告されているため、夜間の一人歩きや人混みでの貴重品管理には注意が必要です。
観光面では、近代的なペトロナスツインタワーから世界遺産のマラッカ旧市街、手つかずのジャングルが残るボルネオ島、透明度の高いランカウイ・レダン島のビーチまで、多彩な体験が楽しめます。物価が比較的安く、英語も広く通じるため、バックパッカーから家族旅行まで幅広い層に人気です。
公共交通網が発展しており移動は便利ですが、タクシーのぼったくりや交通事故に備えて配車アプリを利用するなど対策を取りましょう。厳格な麻薬取締法があるため、薬物関連の持ち込み・所持は絶対に避けることも大切です。
総じてマレーシアは、多文化の融合と豊かな自然を安全に満喫できる国として、初めての東南アジア旅行にもおすすめです。
地域別の治安がいい国ランキングと安全対策
私の場合、海外旅行を計画するときに、その国の治安がいいかどうか、あるいはその都市は治安がよいか、がまず気になりますし、安全なところにしか行きません。特に家族がいる場合はそうです。
治安ランキングを考える上で重要な要素は、犯罪率、政治の安定性、自然災害のリスクなどです。これらの要素を総合的に評価し、安全な地域を選ぶことが大切です。
こうしたことを総合的に考えると、海外旅行を行なう場合、特に初心者の場合は治安のいいヨーロッパやアジアをお勧めします。
その上でさらに安全対策をしっかり準備し、気を引き締めてでかけましょう。そうすることで「もっと慎重に選んでよけばよかった。準備しておけばよかった」と後悔することを避けられます。
ヨーロッパの治安がいい国ランキング TOP5(GPI 2024版)
ヨーロッパは多くの観光名所があり、多くの旅行者に人気の地域です。ヨーロッパは全般的に安全ですが、その中でもより治安のいい国を選ぶようにしましょう。ここでは、ヨーロッパの治安がいい国をランキング形式でご紹介します。
ヨーロッパは地域全体の治安が高いことで知られますが、その中でも GPI 2024 で特にスコアが優れた国を紹介します。旅行計画の参考にしてください。
1位 アイスランド
2008年から17年連続で世界1位を死守。人口約38万人の小国ながら暴力犯罪・テロともに極めて稀で、警察官が銃を携帯しないことでも有名。オーロラ観光やブルーラグーンなど大自然を安心して満喫できる。
2位 アイルランド
2024年版で世界2位に浮上。EU圏でも数少ない非NATO加盟国で、外部紛争への関与度が低い。パブ文化やケルト音楽が息づく街歩きも夜間含めて比較的安全。経済的暴力コストはGDP比2.86%と低水準。
3位 オーストリア
歴史都市ウィーンを中心に治安が良好。三大ドメインすべてで上位15位以内に入り、医療・公共交通の質も高い。アルプス観光や音楽祭を安心して楽しめるが、観光地ではスリ対策を忘れずに。
4位 スイス
世界6位・欧州4位へ3ランク上昇。中立国として国際紛争から距離を置きつつ、社会的安全性でも高評価。アルプス登山や時計博物館など多彩な観光資源がある一方、物価は高めなので予算管理は要注意。
5位 ポルトガル
世界7位・欧州5位。リスボン旧市街からアルガルヴェのビーチまで幅広い魅力を持ち、夜間外出も比較的安心。経済的暴力コストはGDP比5.5%で、欧州平均より低く、近年はデジタルノマドにも人気。
これらの国はいずれも犯罪発生率が低く、政治的安定度が高い点で共通しています。とはいえ観光地の人混みや夜間の薄暗い路地ではスリ・置き引きのリスクがあるため、基本的な防犯対策を講じて楽しい旅を計画しましょう。
アジアの治安がいい国ランキング TOP5(GPI 2024版)
アジアの治安は国によって大きく異なります。多様な文化と美しい景色が魅力的な地域ですが、安全に旅行するためには治安の良い国を選ぶことが大切です。ここでは、アジアの治安がいい国をランキング形式で紹介します。
1位 シンガポール
世界有数の低犯罪国家。厳格な法令と街頭カメラ網が抑止力となり、暴力犯罪はまれ。公共交通の終電後でも安心して移動できるほか、英語が通じやすく旅行者フレンドリー。
2位 マレーシア
多民族社会ながら内戦・テロのリスクが低く、東南アジア屈指の平和度。物価も安く都市インフラが整う一方、クアラルンプールなど繁華街ではスリ対策を忘れずに。
3位 日本
殺人発生率はOECD加盟国中で最低水準、夜間の一人歩きも比較的安全。鉄道網が発達し巡回警察も多い。ただし地震・台風など自然災害への備えは必要。
4位 ブータン
「幸福度」を政策指標に掲げる仏教王国。人口規模が小さく社会的結束が強い。暴力犯罪は稀だが、医療体制が限定的なので高山病やけがへの保険加入を推奨。
5位 クウェート
湾岸諸国でも政治的安定度が高く、国内テロ事件は近年発生していない。石油収入による社会福祉が厚く治安維持予算も十分。ただし周辺国情勢の急変には注意を。
上位5カ国はいずれも「社会的安全性」の指標が高く、国内の武力衝突や重大犯罪が少ないのが共通点です。それでも都市部の人混みではスリ・置き引きが起こり得るため、基本的な防犯意識を保ちつつアジア旅行を楽しみましょう。



治安が悪い国ランキング

一般の観光客が渡航先として選ぶことはほぼありませんが、最新の Global Peace Index 2024 で平和度が最下位だった国々を共有します。「最悪=163位」から順に並べています。
1位 イエメン
2014年から続く内戦で国家機能が崩壊。空爆や港湾封鎖により人道危機が深刻化し、80%以上の国民が支援を必要としています。誘拐・地雷・無差別砲撃のリスクが高く、外務省も「退避勧告(レベル4)」を発出。旅行は絶対に避けるべきです。
2位 スーダン
2023年4月に始まった国軍とRSF(即応支援部隊)の全面衝突が今も継続。首都ハルツームを含む各地で無差別攻撃や略奪が頻発し、国際援助団体すら活動できない状況です。食料・医療品不足も深刻で、渡航は極めて危険です。
3位 南スーダン
独立後も民族対立と武装勢力の衝突が続き、避難民は国内外で計400万人超。治安部隊による暴力や略奪も報告されており、地方部では道路封鎖・地雷が日常化。観光インフラはほぼなく、渡航は控えるべきです。
4位 アフガニスタン
2021年のタリバン再掌握以降、経済崩壊と治安悪化が同時進行。IS-Kによる爆破テロが頻発し、外国人を標的にした誘拐リスクも高いです。女性に対する行動制限や査証発給の不確実さもあり、個人旅行は事実上不可能です。
5位 ウクライナ
2022年2月に始まったロシアによる全面侵攻が長期化。前線だけでなく主要都市にもミサイル攻撃が及び、電力・交通網がたびたび破壊されています。外務省は全土に渡航中止勧告(レベル4)を発出しており、民間人でも生命に直結するリスクがあります。
貴重品の管理方法
旅行中の貴重品管理は非常に重要です。以下の方法を参考にして、大切なものを守りましょう。
高価なものは持ち歩かない
高価なアクセサリーや時計などは旅行先に持っていかないようにしましょう。必要なものだけを持ち歩くことで、リスクを減らすことができます。
分散して持つ
分散して持ち歩くことが効果的です。例えば、現金やクレジットカードは一つの財布にまとめるのではなく、複数の場所に分けて保管しましょう。こうすることで、万が一の紛失や盗難にあっても被害を最小限に抑えることができます。
重要書類はコピーしておく
パスポートや重要書類のコピーを作成しておくことも重要です。オリジナルはホテルのセーフティボックスに保管し、コピーを持ち歩くことで、紛失時にも対処しやすくなります。
電子機器の管理
電子機器の管理も忘れずに行いましょう。スマートフォンやカメラなどは、使用しないときにはバッグに入れておくか、身体に密着させて持ち歩くようにしましょう。また、無料Wi-Fiを利用する際には、セキュリティが確保されたネットワークを選ぶことが大切です。
盗難防止グッズを活用する
盗難防止グッズを活用することもおすすめです。防犯用の財布やパスポートケース、鍵付きのバッグなどを使用することで、貴重品の安全性を高めることができます。
情報収集の重要性

安全に旅行を楽しむためには、事前の情報収集が非常に重要です。これにより、予期せぬトラブルを未然に防ぐことができます。まず、旅行前から現地の情報をよく調べておきましょう。今はネットに情報がたくさんあるので、現地の治安状況、文化、習慣、法律などを調べやすくなっています。
具体的には、外務省や現地の観光局のウェブサイトをチェックしましょう。最新の治安情報や渡航に関する注意事項が掲載されています。また、現地のニュースサイトやSNSの情報を見ることで今起きている出来事を事前に知ることができます。
さらに、現地の交通機関の運行状況や観光地の営業時間なども事前に調べておくと便利です。これにより、スムーズな移動や観光計画が立てられます。口コミサイトや旅行ブログ、Youtubeなども参考にすると、実際に旅行した人の体験談を知ることができ、リアルな情報を得ることができます。
連絡体制と緊急時の対応
旅行中に何かトラブルが発生した場合、迅速に対応するための連絡体制を整えておくことが重要です。まず、現地の緊急連絡先を把握しておきましょう。旅行保険に加入していたらその連絡先、滞在先のホテルやツアー会社の連絡先もメモしておくと安心です。
次に、大使館や領事館の連絡先も確認しておきましょう。パスポートの紛失や重大なトラブルが発生した際には、大使館が頼りになります。大使館の所在地や連絡方法を事前に確認しておくと、いざというときに迅速に対応できます。
また、旅行前に家族や友人に自分の旅行計画を伝えておくことも大切です。連絡が取れなくなった場合に備えて、宿泊先や移動スケジュールを共有しておきましょう。スマホの位置情報を家族に見られるように設定しておくのもグッドです!
スマホについても、今のキャリアやプランで本当に旅行先の国で使えるのか確認しておきましょう。使用できる容量も十分に準備しておきましょう。Google Mapの連続使用や検索などでいつも以上に接続する時間が多いからです。
治安がいい国ランキングまとめ
- 戦争や紛争が突然発生するため安全な国を確認する必要がある
- 海外旅行やビジネスで安全第一の国を選ぶことが重要
- 世界平和度指数(GPI)を参考に治安がいい国を選ぶ
- 2023年版世界平和度指数では163か国が評価されている
- アイスランドが1位、デンマークが2位、アイルランドが3位
- 日本は9位で安全な国として認知されている
- 南米やアフリカは治安が悪く、ランキング上位には入らない
- 治安のいい国を選ぶ際にはGPIが参考になる
- 治安の悪い国は旅行を避けるべき
- アフガニスタンやシリアは治安が非常に悪い
- 日本は先進的なインフラと安全な都市環境を持つ
- 貴重品の管理方法を知っておくべき
- 旅行前には情報収集を行うべき
- 緊急連絡先をしっかりと記録しておこう
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