海外で英語を学びたいと思っても最近では円安でなかなかハードルが高くなっています。そうした中、人気なのがフィリピンのセブ島です。
セブ島はフィリピンの中でも英語教育がかなり進んでおり、日本だけでなく海外からも多くの学生が英語を学びに来ます。
とはいえ、ネットで検索すると「セブ島はやばい!」「セブ島にはもう行かない!」というコメントがあふれています。なぜなのでしょうか?本当にセブ島には行かない方がいいのでしょうか?
この記事では、セブ島の治安と現実をご紹介していますので、判断材料の1つにしていただければと思います。
- セブ島は魅力的ではあるが、治安の問題も存在する。
- 観光客を狙った犯罪が多発している。
- 特定の地域は特に治安がやばい。
- セブ島を安全に楽しむためには、事前の対策が必要。
セブ島がやばい! もう行かないと思う理由
危険度は?最低限知っておくべきこと
まず、外務省の海外安全ホームページによると、危険度レベルが1-3あるうちの1、つまり「十分注意」レベルになっています。(2024年4月現在。)
ただ、フィリピン全土が危険度レベル1以上なのに、なぜセブ島にはもう行かない!と思う人が多いのか、ピンとこないかもしれません。
(出典)外務省の海外安全ホームページ
ただ、実際のセブ島周辺の治安は、かなりの危険レベルです。別のデータ例を挙げてみましょう。NUMNEOという治安のレベルを都市ごとに比較できるサイトによると、セブ島の治安の悪さはアメリカのニューヨークレベルです。
ニューヨークの治安の悪さは、大体予想がつきますよね。夜に出歩かない方がいいとか、暗くて人通りの少ない路地を歩かない方がいい、などです。
最悪のケースとして銃が関係する犯罪に巻き込まれる可能性も想像できます。セブ島旅行者が、もう行かない!と感じるような経験をしてもおかしくないですよね。
もちろんセブ島でよくある犯罪は、スリや置き引き、詐欺などで、特に観光客を狙った軽犯罪が多いです。当然ですが、夜間の一人歩きや、人通りの少ない場所での散策は避ける、貴重品はホテルのセーフティーボックスに保管するなど、自己防衛の対策を講じることが大切です。
セブ島で治安が悪い地域
セブ島では、特に危険とされるエリアがあります。
ここに挙げた場所では、日中でも夜間でもスリや強盗などが発生しやすく、注意が必要です。さらにパシルエリアは、麻薬などの薬物を使用する人が多いとされるエリアで、犯罪に巻き込まれる確率が非常に高くやばい場所ですので、絶対に立ち寄らないようにしましょう。
他にも、地元の人々も避けるようなスラム街やバランガイ(地区)も存在するので、無闇に冒険することは避け、信頼できる現地の案内人とともに行動するようにしましょう。
警戒すべき犯罪
美人局やスリ・置き引きの罠
セブ島では、観光客を狙ったさまざまな詐欺が存在しますが、中でも美人局やスリ・置き引きは、特に注意が必要な犯罪です。
美人局とは、魅力的な女性によって誘惑され、その後で強盗に遭うという手口で、ナイトライフを楽しむ際には特に警戒が必要です。
スリや置き引きは、人混みの中やジプニー(現地の公共交通機関)、タクシー内などで発生しやすく、貴重品は身体の前で管理する、無用な混雑を避けるなどの対策が有効です。
これらの犯罪に遭わないためには、見知らぬ人からの誘いには慎重に対応し、貴重品の管理には常に注意を払うことが重要です。通常はホテルのセーフティボックスを活用するのがベストです。
タクシーぼったくりに注意
セブ島でタクシーを利用する際には、ぼったくりに注意する必要があります。一部のタクシー運転手は、観光客を狙ってメーターを使わずに高額な料金を請求することがあります。
このような状況を避けるために、タクシーに乗る前に料金の目安を確認する、メーターを使用するよう運転手に明確に伝える、信頼できるタクシー配車アプリ、例えばGrab Taxiなどを利用するなどの対策が推奨されます。
特に夜10時を超える場合は、Grabを使い、男性を交えて乗ることをお勧めします。女性1名の乗車は危険でやばいですので、やめましょう。
また、目的地までの大まかなルートを事前に把握しておくことも、不当な料金請求を防ぐ助けとなります。Google Mapなどで目的地までのルートや時間の目安を把握しておくと良いでしょう。
トランプ詐欺と睡眠薬強盗の実態
セブ島では、トランプ詐欺や睡眠薬を使った強盗といった犯罪に遭うリスクがあります。トランプ詐欺は、親切を装った現地人によるいかさま賭博で、被害者を信用させてお金を騙し取る手口です。
一方、睡眠薬強盗は、飲み物に睡眠薬を混入させ、意識を失っている間に貴重品を盗まれる犯罪です。これらの犯罪を避けるには、見知らぬ人との深い関わりを避け、公共の場では飲食物を自分で管理することが重要です。
中には銃や凶器で貴重品を渡すように脅迫されるケースもあるようです。そのような犯罪に巻き込まれないように注意するのがベストですが、もしそういう状況になったら抵抗せず、相手の言う通りに従いましょう。
麻薬、物乞いや売春婦の実情
セブ島では、あちらこちらで麻薬があふれています。さらに、街中では物乞いや売春婦も見られ、夜間の繁華街ではこれらの存在が目立つことがあります。
旅行者と認識されると、子供たちがお土産を買うようにと押し寄せてきます。間違っても商品を買ったり、お金をあげたりしないようにしましょう。もっと大勢のストリートチルドレンが押し寄せてきます。
また一般的にフィリピンはチップの文化ではないと言われていますが、実際には意外とチップを渡すことが一般的です。(チップの支払いは法律的な義務ではありません。)レストランや荷物を運ぶ人、マッサージ店、美容室ネイルショップなどでは、一般的にチップが渡されます。
ただし、チップの金額や渡すかどうかはサービスに満足した度合いによるため、自由な選択が可能です。仮にチップを渡さなくても嫌な顔をされる事はありません。
その他のヤバい理由
他にも犯罪に巻き込まれそうな例は、いろいろあります。Xから幾つかリアルなコメントを紹介しましょう。
セブ島にもう行かない理由!まだまだある!
セブ島にはもう行かない、と思ってしまう理由は犯罪だけではありません。他にもあります。
物価が高い
多くの人が、セブ島は比較的物価が低い南国のリゾート地と考えがちです。しかし、「バリ島にはいかない方がいい?」でも書きましたが、観光地や人気エリアでは、意外と物価が高いことに気づかされます。
はっきり言って日本と変わらない、あるいはレストランやショッピング、ホテルの宿泊費なら、日本の物価よりも高い傾向があります。世界的な物価高、円安要因が大きいですが。
排気ガス
またセブ島の街中では、排気ガスによる大気汚染が深刻な問題となっています。特に交通渋滞が慢性化している地域では、排気ガスによる健康への影響が懸念されているため、長時間の外出時にはマスクを着用するなどの対策を取る必要があります。
食事がまずい
日本食に慣れ親しんだ私たちが海外で口に合うものは比較的限られているかもしれません。これも東南アジアあるあるですが、フィリピンの食事は基本的に脂っこくて、甘いものが多いです。
暑い国なので、そういう食文化になったのでしょう。要は、フィリピンの料理がいいとか悪いとかの話ではなく、留学などで長期で滞在する人にとってはストレスになり得るということです。
もちろん、海外で生活する中では、食に関する経験も含めて楽しめばよいので、特別こだわりがない人にとっては気にする必要がない点かもしれません。
水道水も飲めない
外国あるあるですが、セブ島でも水道水を飲むとおなかを壊します。ペットボトルの水を飲むようにしましょう。缶ジュースなども口をつけるところはしっかりと拭いてから飲む方がいいです。
虫が多い
虫もたくさんいます。ゴキブリ、蚊、蟻、ネズミ、うようよいます。料理に紛れて食べてしまっていたとしても不思議ではありません。いい意味であきらめましょう。食中毒などになった時用に可能なら抗生物質などを持っていくとよいでしょう。
トイレットペーパーがない
またトイレには必ずしもトイレットペーパーがないので、困らないように携帯用のペーパーを持参しておく必要があります。またフィリピンでは通常、使用した紙は流せません。横に置いてあるボックスに捨てるケースが多いです。
クーラー冷え過ぎ
セブ島のショッピングモールでは、クーラーが非常に強力に稼働しているため、その寒さに驚きます。
サービスのつもりなのかもしれませんが、薄着でモールにいると体が冷えて風邪を引いてしまいます。体調管理に気をくばるためにも長袖の服や薄手のジャケットを持参するようにしましょう。
暑い国なので、高級なお店ほど、クーラーが効いていることがお客さんへのサービスと考えている場合があります。これは東南アジアなどの暑さがやばい国でよくある話ですが。
近年、目覚ましい経済成長が見られるフィリピン。
道徳心も向上してきているのか、カフェに財布を置き忘れて店を出てしまいましたが、店員が走って追っかけてきて財布を渡してくれました。
少しづつですが、治安も良くなってきている様に感じます。
引き続き気をつけながら、フィリピン生活を楽しみたいですね!
もちろん親切なフィリピン人もたくさんいますし、私たちもネガティブな部分ばかりに目を向けず、現地の人たちの良いところや魅力にも注目していきたいですね。素敵なエピソードをありがとうございます!
セブ島のやばい犯罪に巻き込まれないための対策
セブ島で安全を確保するには、危険地域を避けるだけでなく、日本で普通に行っている行動をやめる必要があります。
- 夜間に出歩くこと
- スマホを見ながら歩くこと
- 写真をスマホで撮ること
- ズボンの後ろポケットに財布を入れること
- リュックを後ろに背負うこと
- 貴金属を身に着けること
- 肌の露出や目立つ服装
- ブランドもののバッグやアクセサリーを持ち歩くこと
これらはすべて、私を狙ってくださいと暗に言っていることになります。すべて避けましょう。スマホで写真を撮りたいなら、撮った後すぐにスマホを隠しましょう。
セブ島での緊急連絡先
セブ島での緊急事態に備えて、警察や救急サービスの連絡先をあらかじめスマホに登録しておいたり、メモにしておくことが大切です。また、日本国大使館や領事館の連絡先も控えておくと安心です。
住所 | 2627 Roxas Boulevard, Pasay City, Metro Manila, 1300 |
代表電話 | (02)8551-5710 |
FAX | (02)8551-5780 |
領事班直通電話 | (02)8834-7508(日本語) ,(02)8834-7514(英・タガログ語) ※つながりにくい場合は代表番号におかけください。 |
領事班直通FAX | (02)8551-5785 |
メールアドレス | ryoji@ma.mofa.go.jp |
ホームページ | https://www.ph.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html |
開館日 | 月曜日~金曜日(祝祭日を除く) |
電話受付時間 | 8:30~12:30,13:30~17:15 |
窓口受付時間 | (旅券・証明・戸籍・国籍・在留届・在外選挙窓口(査証を除く)) |
申請受付 | 8:40~12:00,13:30~16:30 |
交 付 | 9:30~12:00,13:30~15:30 |
住所 | 8th Floor, 2Quad Building, Cardinal Rosales Avenue, Cebu Business Park, Cebu City, Philippines |
電話 | (市外局番 032)231-7321 |
FAX | (市外局番 032)231-6843 |
メールアドレス | cebucoj@ce.mofa.go.jp |
ホームページ | https://www.cebu.ph.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html |
開館日 | 月曜日~金曜日(祝祭日を除く) |
電話受付時間 | 8:30~12:30,13:30~17:15 |
窓口受付時間 | (旅券・証明・戸籍・国籍・在留届・在外選挙窓口(査証を除く)) |
申請受付及び交付 | 8:40~12:30、14:00~16:30 |
ジャパニーズヘルプデスク
ホームページ:https://www.j-helpdesk.jp/
急に体調を崩した時など。診療時間内であれば日本人のナースが勤務しているため、日本語で説明できる。
邦人援護ホットライン
(市外局番02)8551-5786 (人命に関わる場合)24時間対応
ホームページ:https://www.ph.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000126.html
クレジットカードの緊急連絡先
セブ島に持っていくクレジットカードには、連絡先の電話番号が書かれていますが、その番号を別で控えておきましょう。もし盗まれた場合に、悪用される前にクレカの使用を止めてもらう連絡を入れる必要があるからです。
それでもセブ島に行くなら守るべき対策
ここまでこの記事を読んだあなたは、セブ島はやばいから行かない方がいいかも、と思われたかもしれません。とはいえ、世界でセブ島だけが危険なわけではありません。世界には治安の悪い場所がたくさんあります。逆に日本は安全過ぎるわけです。
ですから、セブ島に旅行や留学することを決めたなら、この記事にかかれているような点に注意し、特に安全に関する対策を念入りに行うようにしてください。
知らない人を簡単には信じない、付いていかないようにしましょう。加えて、英語力を上げることで情報を収集できるので、自分の身を守ることもできます。こうした点に気を付けるなら、セブ島に行った後に、やばいからもう行かない!という気持ちにならなくて済むでしょう。
セブ島はやばいからもう行かない!まとめ
- セブ島はフィリピン中部に位置するリゾート地
- ビーチやダイビングスポットが世界的に有名
- 英語留学の目的地としても人気が高い
- スリや置き引き、詐欺などの犯罪リスクが存在
- 貴重品はホテルのセーフティーボックスに保管すべき
- タクシーのぼったくりや睡眠薬混入の事件が報告されている
- コロンストリートやマンゴーストリートなど治安の悪い地域がある
- 美人局やスリ、置き引きが観光客を狙った犯罪として発生
- 物価が意外に高い場合がある
- 街中の排気ガスによる大気汚染が問題
- 麻薬関連のやばい犯罪も一部で深刻
- 水道水は飲用に適さない
- トイレットペーパーを便器に流せない文化がある
- モールのクーラーが非常に強いため、寒さ対策が必要
- スマホや高級品の取り扱いに注意が必要
- 緊急時の連絡先を事前に確認しておくべき
- 公認のタクシーやアプリを通じた予約が安全
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