英検、TOEIC、翻訳の仕事を獲得することなど、英語に関する目標を達成するためには時間がかかります。英語など外国語の勉強がしんどいと感じる時、モチベーションが下がった時、先輩たちからの励ましがあると良いと思いませんか?
株式会社アットグローバルで翻訳に携わるプロフェッショナル30人に、外国語学習のモチベーションを上げるためのアドバイスを求めたところ、たくさんの名言が集まりましたので、ここでシェアしたいと思います。 学生さんも社会人も、やる気が下がった時にぜひ思い出してほしいものばかりですので、ぜひメモして活用してください!
あなたの心に刺さる名言が、きっと見つかるはず!
やる気アップのポイントは、おもしろさを見出すこと
英語など外国語学習のやる気を維持できるかのポイントの一つは、いかにしておもしろい!と感じるか、でしょう。
株式会社アットグローバルの社内企画でアンケートを実施した際、「外国語学習をしていて、おもしろいと思うのはどんな時ですか?」という質問もありました。翻訳のプロたちはどんなことにおもしろさを見出し、モチベーションに繋げているでしょうか?
言語を学ぶことは、文化を知るということ
回答で多かったのは、言語を学ぶことで、異文化に対する理解が深まること。外国文化を知ることのおもしろさに気づくと、モチベーション維持にも役立つということです。
では、プロの翻訳家たちの回答を見てみましょう。
・言語が文化を形成し、文化が言語を形成するところ。また、人の移動と共に言語が変遷するのもおもしろいと思います。
・言語を学ぶことは、文化を学ぶことだと感じる。言語ごとに別の文化がある。
・同じことを表現する場合でも、言語によってまったく異なる表現を使う。その背景にその言語が使われてきた土地の歴史や人々の民族性が反映されていることに気づくときがおもしろい。逆に、言語が違うのにまったく同じ表現をする場合も興味深い。言語学的な観点以外には、実際にコミュニケーションができたときに、勉強が報われたと感じる。
・様々な表現に現れている文化や歴史などの背景について知ることができること。
・日本語と英語では考え方や文化が違うので、直訳しても意味が伝わらない時がよくあります。そんな時はもどかしさを感じる一方で、とても興味深く感じます。
・他の文化や様々な人の考え方を知ることができたとき、自分の考え方も広がるところ
言語を学ぶたびに、なぜこのような表現をするのか?なぜこのような言葉を使うのか?ということが理解できるようになり、その国の文化も知ることができるようになるということですね。
たとえば英語を使うアメリカやイギリス、オーストラリアの文化も、英語が身に着くとだんだん分かるようになってくるでしょう。TOEICの点数アップだけを目標にするのではなく、文化を知ることも一つの目標にできるといいですね。
コミュニケーションの幅が広がり、交友関係もグローバルに!
英語などの外国語を学ぶメリットには、外国人とのコミュニケーションを楽しめるという魅力もあります。グローバルな交友関係を楽しみ、中には国際結婚につながるケースもあります(株式会社アットグローバルのスタッフの中にも、国際結婚カップルが何組もいます!)。
アットグローバルの翻訳家たちが、その点について語ってくれた内容も見てみましょう。
・言語がわかるようになる、というよりもその国の人たちの考え方がわかるようになってくること。
・相手の母語で会話をすると必ず喜んでもらえる
・その言語特有の考え方による慣用表現や、考え方が違うゆえの発想とか見方の違いが面白いと思います。
・言語は考えを伝え、理解し合うための道具にすぎません。言語習得を最終目標にするのではなく、その言語を話す人たちとの交友の輪を広げることを目標にすれば、友達が増え、別の考え方を理解し、日本の習慣や考え方についても新たな理解を得ることができます。
・相手の文化に基づく考え方や感じ方から、自分の視野を広げたり、相手を理解する人間力を身に着けることができる。
外国語を話せるようになるというだけでなく、相手を理解して友だちを作る能力も伸ばすことができれば、すごく楽しいですよね!外国人の友だちができれば、やる気もアップさせられるに違いありません。これもひとつの目標にしたいですね。
プロの翻訳家から、外国語学習初心者へのアドバイス
今プロの翻訳家として働いている人たちは、言語習得が簡単なものではないことを身をもって理解しています。そんな先輩たちが、これから外国語学習を始めようとしている人たちや、社会人になってから英語学習をしている人たちに、どんなアドバイスをくれるでしょうか?
やる気が出ないな、英語学習しんどいな、と思った時に思い出してほしい、先輩たちの言葉を見てみましょう。
あまりハードルを高くし過ぎないように
・学び方は人それぞれなので別の人がやっている方法を真似することはあまり意味がない。他の外国人が上手に話しているように見えるけれども、いわゆる外国人なので大した違いはないと考えると気が楽になります。
・「言語を勉強しよう」と思うと楽しくなくて続かないところがあるかもしれないが、「言語を通して〇〇国の人たちのことを知ろう」と思うと少し楽しくなるかも
・日本人は外国語を話すうえで「文法信仰」がありますが、ブロークンな話し方でいいんです。とにかく、ネイティブととにかく話すことだと思います!
・自分に過度の期待をしない。適度に自分を肯定し褒めてあげる。ネイティブがどんな言い回しや表現を使っているかアンテナを張り巡らせる。失敗を恐れず、できるだけ積極的に話す。質問したら、全集中で聞き取る。
・外国語は単なるコミュニケーションのツールであって、大切なのはコミュニケーションをとることです。この目的を意識していればハードルが下がると思います。
・心が通じ合わなければコミュニケーションは成功しません。言語を勉強するということは誰かとコミュニケーションを図りたいということです。言語学習そのものが目標にならないようにしましょう。
・言語学習は終わりのない旅だと言われていますので、その旅路を楽しめると長続きすると思います。ネイティブのように話すことがゴールと考えずに、その国の人とよりコミュニケーションをとることを目標にすると、がっかりせずに済むと思います。
・ご自分に合った方法で続けるのが良いと思います。辞書を使ったり、学校で学ぶことが好きであれば、その方法で着実に自信をもって行ったらよいと思いますが、少しできるようになったら、積極的に話すことを取り入れたら良いです。勉強より、人に会うことや話すことが好きな人は、良く聞きよく話して、コミュニケーションが取れた実績を積み重ね、ある程度できたら、文法書を読んだり辞書を開いて確か得ることを加えていけばよいと思います。カギは目的を明確化すること、つまり言語は道具・手段であり最終目的ではない。目的は人とコミュニケーションを取り分かり合うことであり、完璧な言語習得を目標にしないほうがよいと思います。
もちろん社会人が英語を勉強する理由は、仕事に生かしたいためということが大きいでしょう。TOEICや英検など、具体的な目標を達成できれば、給与アップや転職にもつながりますので、それが大きな目標となっているものです。
でもそれで疲れてしまった時は、少し違った目標を持ってみるのもよいものです。外国語を完璧にマスターすることではなく、現実的な目標を設定することで、そして自分に過度に期待するのをやめて、心を軽くしてみませんか? 先輩翻訳者たちは、そうやってモチベーションを上げることが効果的と感じているようです。
自信を持つための考え方
他にも、心を強くもつための励ましの言葉もたくさんありました。自信をなくしてしまいそうな時、やる気がでない時、こんな言葉を考えてみてはいかがでしょうか?
・どんなに難しく見えても、所詮は同じ人間が使っている言語なので習得できないわけはない、と自分に言い聞かせること。
・失敗を恐れず、とにかく話すと進歩が速いと思います。
・成長が感じられないときは3か月前の自分がどれくらいのレベルだったかを思い出すのがおすすめ。毎日の成長はほとんどないように感じても3か月単位くらいで見れば必ず成長しているはず!
・モチベーションに関する小話になりますが、学生時代、自分が購入した語学の参考書に日付を書いていました。数年後その本を開いて自分が書き留めた日付を見たときに、その当時から考えるとずいぶん上達できたな~と前向きに考えることができました。語学のレベルはどうしても人と比べてしまいがちですが、自分の過去と比べると成長していることを客観的に見返すことができ、頑張る力になります。
・長い道のりですが、努力しただけ確実に身につくことを忘れないこと。
・外国語学習は地道な努力が必要ですし、終わりなき旅(?)の始まりとも言えますが、少しできるようになってくると新しい世界が広がります。私は勉強を始めてよかったと思います。
TOEICの点数など目に見える成果に繋がらなくても、成長している部分はあるはず!そして今後も成長することができるはず!という自信を持ちたいですね。実際にがんばってきた先輩翻訳者たちが言っていることですが、信じてください!
英語学習に役立つ具体的なアドバイス
他にも、英語学習などに役立つ具体的なアドバイスも回答に含まれていましたので、ご紹介します。
・習慣化することです。毎日できる内容と量を見極めて、それを持続してください。
・好きなトピックで、1フレーズずつでいいので「毎日」触れる。
・文法はしっかり学んでください。とにかく聞いてシャドーイングしてみる癖を付けて下さい。英語ネイティブに積極的に近づいて話してみて下さい。いつの間にか英語を話している自分に気づくと思います。
・英語が話されている国に住んで現地の人と接する。英語で日記を書く。英語で独り言をぶつぶつ言う。
・可能なら英語でしかコミュニケーションできない状況に身を置くのが一番早いですが、無理なくストレスなく好きなことからやっていくのがいいと思います。
・その環境に飛び込んでみることをおすすめします。「習うより慣れよ」ということわざの通り、受け身で学ぶことも大切ですが、新たな一歩を踏み出してみると、少し違った角度で言語を俯瞰できます。
今回のアンケートに答えてくれた翻訳チームの社員たちの中には、実際にTOEIC900点以上を獲得している人もいます。そんなプロの言葉ですから、間違いのないアドバイスです。毎日継続というのは、当たり前のような気もしますが、大事な言語学習の基本ですね。
心に刺さる名言は見つかりましたか?
株式会社アットグローバルの翻訳部は、ただ言葉を訳すことを目的としていません。言葉はコミュニケーションツールであり、それをいかに活用するかをいつも意識しています。よりよく相手を理解するには、理解してもらうにはどうしたらいいか?を考えて訳す言葉を選ぶようにしています。
社内アンケートにより、そんな翻訳家たちからのアドバイスをたくさん引き出すことができました。あなたの心に響く言葉が見つかったでしょうか? やる気を上げる名言と出会えたでしょうか?
外国語学習のモチベーションを上げるのは簡単ではありませんが、先輩たちからの激励の言葉やアドバイスを、今後も活用していただけると嬉しいです!
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