機内持ち込み リュックとスーツケースの両方は可能か?答えは大きさと重さ次第

機内持ち込み リュックとスーツ ケース

飛行機の機内にリュックとスーツケースの両方を持ち込むことは可能なのでしょうか?結論から言うと、可能な場合と不可能な場合があります。

関係する要素は、①航空会社②荷物の大きさと重さ③座席の種類、などです。

いざ空港に行ってからリュックとスーツケース両方を機内に持ち込めない、あるいは追加料金が必要、となると大変なので、今のうちに条件をよく理解した上で準備するようにしましょう。

  • リュックとスーツケースの機内持ち込みが可能かどうかの条件
  • 航空会社ごとの持ち込み手荷物のサイズと重量制限
  • 持ち込み手荷物を確認される空港でのチェックポイント
  • LCCと一般航空会社の手荷物ルールの違い
目次

持ち込み手荷物が制限を超えたらどうなる?

持ち込み手荷物の制限

いつ、制限を超えていると言われる?

実は、持ち込み手荷物のサイズや重さを厳密に検査する特定の場所やタイミングってないんです。確かに預け入れ手荷物のサイズや重さについては、チェックインカウンターや自動手荷物預け機で預けるときにチェックされますが、手荷物はありません。

また保安検査場でも、手荷物の中身をチェックされる時にサイズや重さも同時にチェックしているようで、特にはしていません。

では、持ち込み手荷物の制限を指摘され対処するように求められるのは、どのタイミングでしょうか?可能性が高いのは以下の3つになります。

①チェックインカウンター


チェックインの際に、あなたの持ち込み手荷物があまりに大きいようだとチェックが入ります。場合によっては預け入れ荷物にするよう促されることがあります。

すでに預け入れ荷物の数が無料の範囲を超えていると追加料金が請求されますし、LCC(格安航空会社)の場合も通常、追加料金が求められます。

②搭乗ゲート


チェックイン後、搭乗ゲート付近で抜き打ち的に確認が行われることがあります。特にLCCでは、この段階での確認が厳しい傾向にあります。

③搭乗時

機内に持ち込む際、客室乗務員が目視で大きさを確認することがあります。持ち込み手荷物の制限に関するチェックが搭乗に近づけば近づくほど、対処のハードルが上がり、もし追加料金の支払いを拒否すると搭乗できないリスクもあるので注意しましょう。

楽しく移動するために、前もって自分が乗る予定の航空会社の「持ち込み手荷物:サイズ規定と重量制限」を確認しておくように心がけましょう。(この記事の下に各キャリアの公式ページへのリンクを張っています。)

持ち込み手荷物のサイズ規定と重量制限

リュックのサイズ

キャプション:リュックのサイズもいろいろある

航空会社の持ち込みルールには、それぞれ独自のサイズや重量に関する規定がありますが、大体は似通っています。一般的なものをまとめてみました。

サイズ規定

一般的には機内持ち込み荷物のサイズは「55cm x 40cm x 25cm」の範囲内が多いです。リュックとスーツケース共に、このサイズ内であることが求められます。特にLCCでは、サイズ制限が厳しいことがあるので、事前に確認することが大切です。

重量制限

通常、持ち込み手荷物の重量制限は7kgから10kg程度です。航空会社によっては、異なる制限が設けられている場合があるので、搭乗前にしっかりと確認しておきましょう。荷物が重すぎると、追加料金が発生したり、最悪の場合、荷物を預けなければならなくなります。

複数の持ち込み

多くの航空会社では、1つの大きな荷物に加えて、身の回り品を持ち込むことが許可されています。ただしLCCの場合は、全体で1つの手荷物のみ許可される場合がありますので、注意しましょう。

身の回り品の定義

「身の回り品」という表現だけだと曖昧ですが、一般的には、ハンドバッグ、ショルダーバッグなどの小型の荷物を指します。ノートパソコンやカメラバッグなども身の回り品として扱われています。

またサイズに関しては、座席下に収納できる程度の大きさの手荷物という認識があるようです。重さに関して言うと、1人辺りに許されている手荷物の重量以内ということになります。

ですからざっくり言って、2個の手荷物に分かれていても、サイズ・重量の合計がそれぞれ「スーツケース+リュック」の既定の範囲内であれば持ち込める、と考えて大丈夫でしょう。

手荷物検査チェッカーを利用しよう

手荷物検査チェッカーを利用すれば、空港スタッフに「機内持ち込みの手荷物が制限を超えている」と指摘される前に、自分で確認をすることができます。空港の各所には、以下のような手荷物検査チェッカーが配置されています。

手荷物サイズ重さチェック

参照:手荷物検査チェッカー

本当は、家でしっかりとサイズと重量を確認しておいた方が安全ですが、特に重量に関して空港でチェックしたい人は、当日荷物の重さを計るようにしましょう。制限より重いことが発覚すれば、預け入れ荷物に一部の荷物を入れたり、服を一枚羽織ることができるかもしれません。

では、ここからは各航空会社の手荷物規定について解説します。

国内線・国際線の各キャリアの手荷物規定

国内線の各航空会社の持ち込み手荷物のルール

国内線を利用する際の機内持ち込み基準は、航空会社ごとに少しずつ異なる場合がありますが、一般的なルールを把握しておくことで、トラブルを避けられます。

手荷物のサイズ

ほとんどの航空会社では、荷物のサイズは高さが55cm、幅が40cm、奥行きが25cmを超えないことが求められます。また、合計のサイズ(高さ、幅、奥行きの合計)が120cm以内であることが一般的です。これを超える荷物は、預け入れ荷物とするよう求められる可能性があります。

ただし、JALもANAも100席未満の小型飛行機の場合は、荷物のサイズは高さが45cm、幅が35cm、奥行きが20cmと規定している点に注意しましょう。(以下の表をご確認ください。)

手荷物の重量

手荷物の重量制限についてですが、多くの国内線では、重量が7kgから10kgの範囲に設定されています。この重量を超えると、追加料金が発生したり、荷物を預ける必要が生じますので、しっかりと確認しておきましょう。

さらに、国内線では通常、持ち込める荷物の個数が1個に制限されていることが多いです。つまり、リュックや小型のスーツケースを1つだけ持ち込むことができ、それ以外の手荷物は別途料金がかかる場合があります。

ファーストクラス・ビジネスクラスの場合、エコノミークラスよりも多くの手荷物を持ち込める場合があります。

航空会社サイズ制限 (cm)重量制限 (kg)特記事項
JAL (100席以上)55×40×2510身の回り品1個を含め2個まで
JAL (100席未満)45×35×2010身の回り品1個を含め2個まで
ANA(100席以上)55×40×2510身の回り品1個を含め2個まで
ANA(100席未満)45×35×2010身の回り品1個を含め2個まで
スカイマーク55×40×2510身の回り品1個を含め2個まで
エアドゥ55×40×2510身の回り品1個を含め2個まで
スターフライヤー55×40×2510身の回り品1個を含め2個まで
ソラシドエア55×40×2510身の回り品1個を含め2個まで
Peach Aviation55×40×257身の回り品1個を含め2個まで
ジェットスター・ジャパン56×36×237身の回り品1個を含め2個まで
ZIPAIR Tokyo55×40×257追加料金で12kgまで可能
スプリング・ジャパン56×36×237身の回り品1個を含め2個まで
FDA (フジドリームエアラインズ)45×35×2010身の回り品1個を含め2個まで

※旅行の際は、必ず利用する航空会社の公式ウェブサイトで最新の情報を確認してください。

国際線の各航空会社の手荷物のルール

国際線の手荷物規定

国際線を利用する際の機内持ち込み基準は、国内線とほとんど同じですが、一部異なることがあります。

一般的には、エコノミークラスで機内に持ち込める荷物のサイズは、55cm x 40cm x 25cm以内、重量は、7kgから10kgの範囲で設定されています。これを超えると、追加料金が発生したり、荷物を預けることが求められることがありますので、注意が必要です。

また持ち込める荷物の個数も、1個の大き目の手荷物と、1つの身の回り品の手荷物(例えばハンドバッグやカメラバッグ)を持ち込めることが多いです。

国内線の場合と同じく、ファーストクラス・ビジネスクラスの場合、通常求められている手荷物のサイズは同じものの、重量や個数の上限が異なることがあります。それらの詳細情報も各キャリアの公式サイトでご確認ください。

航空会社サイズ制限重量制限特記事項
JAL (日本航空)55×40×25 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
ANA (全日本空輸)55×40×25 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
スカイマーク55×40×25 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
エアドゥ55×40×25 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
スターフライヤー55×40×25 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
ソラシドエア55×40×25 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
Peach Aviation3辺の和が115 cm以内7 kg身の回り品を含む合計重量
ジェットスター・ジャパン56×36×23 cm7 kg身の回り品を含む合計重量
ZIPAIR Tokyo55×40×25 cm7 kg追加料金で12kgまで可能
スプリング・ジャパン56×36×23 cm7 kg身の回り品を含む合計重量
アメリカン航空56×36×23 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
ユナイテッド航空スーツケース 56×35×23 cm
身の回り品 43×25×22 cm
制限なし機内に収納できる大きさ
デルタ航空56×35×23 cm制限なし機内に収納できる大きさ
ハワイアン航空56×36×23 cm11.5 kg身の回り品1個を含め2個まで
エア・カナダ55×40×23 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
ルフトハンザドイツ航空55×40×23 cm8 kg身の回り品1個を含め2個まで
エールフランス航空55×35×25 cm12 kg身の回り品1個を含め2個まで
KLMオランダ航空55×35×25 cm12 kg身の回り品1個を含め2個まで
ブリティッシュ・エアウェイズ56×45×25 cm23 kg身の回り品1個を含め2個まで
フィンエアー56×45×25 cm8 kg身の回り品1個を含め2個まで
大韓航空55×40×20 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
アシアナ航空55×40×20 cm10 kg身の回り品1個を含め2個まで
中国国際航空55×40×20 cm5 kg身の回り品1個を含め2個まで
キャセイパシフィック航空56×36×23 cm7 kg身の回り品1個を含め2個まで
シンガポール航空3辺の和が115 cm以内7 kg身の回り品1個を含め2個まで
タイ国際航空56×45×25 cm7 kg身の回り品1個を含め2個まで
エミレーツ航空55×38×20 cm7 kg身の回り品1個を含め2個まで
カタール航空50×37×25 cm7 kg身の回り品1個を含め2個まで
カンタス航空56×36×23 cm7 kg身の回り品1個を含め2個まで

LCC航空会社の特殊ルール

国内線・国際線に関わらず、LCC(格安航空会社)を利用する際は、サイズと重量により一層注意を払いましょう。なぜなら一般的な航空会社と比べて、LCCは手荷物の制限が厳しい場合が多いからです。

例えば、多くのLCCでは、三辺の合計が115cm以内で、重量は7kgから10kg、そして持ち込めるのは1つのみと定められています。三辺の合計が少しでもオーバーしていると追加料金が請求されます。

LCCでは、預け入れ荷物が有料オプションである場合が多いので、できるだけ多くの荷物を手荷物として持ち込みたいですよね。そのためには、よい準備が必要です。

どうしても重量を超える場合でも、有料オプションの次の上限をチェックして、その制限内に収まるようにし、せっかくの格安航空のメリットを生かせるようにしましょう。

持ち込み手荷物をコンパクトにするためのコツとアイテム

手荷物をコンパクトに

飛行機に乗る時はいつも、サイズや重さの制限の中で何を持っていくかで悩みますが、スーツケースに入れる荷物をコンパクトにするためのコツとアイテムについて、以下にまとめましたので、参考にしてください。

荷物をコンパクトにするコツ

1. 現地調達できるものは持っていかない

旅行先で手に入るアイテム、例えばタオルや洗面用具などを持参しないようにしましょう。現地で手に入れられるものをあえて持ち込まないことで、荷物の重量とサイズを大幅に減らすことができます。

旅行上級者の中には、古い下着を履いていって現地で捨て、向こうで新しい下着を購入して、それを着て帰るという人もいるようです。このやり方は、いろいろと応用できそうですよね。

2. 着回しできる服を選ぶ

シンプルで他の服と組み合わせやすい衣類を選ぶことがポイントです。例えば、同じトーンでコーディネートできるトップスやボトムスを選んで、少ない枚数で多様なコーディネートを実現します。着回しが効く服を選べば、必要以上に衣類を持参することなく、旅行中に必要なスタイルを作り出せます。

3. 重いものから入れる

スーツケース内に荷物を詰める際には、重いものを下部に配置しましょう。例えば、靴や本はスーツケースの底側に入れ、アウターやズボンはその上に配置します。軽い衣類は上部に詰めることで、スーツケースの安定性が増し、移動中の振動による荷物の偏りを防げます。

4. 隙間を作らないようにする

洋服やタオルなど形を変えられるものは、細長く丸めて隙間に詰めるとスペースを有効活用できます。特に衣類は丸めることで、スーツケースの中の空いている隙間を埋めることができ、隙間をなくすことで荷物の崩れや重さの偏りを防ぐことができます。

これらのコツを実践することで、荷物を効率的にコンパクトにまとめ、旅行をもっと快適に楽しむことができるでしょう。

荷物をコンパクトにするおすすめアイテム

旅行時に荷物をコンパクトにまとめるためには、便利アイテムを利用することがポイントです。以下のおすすめアイテムを活用することで、スーツケース内のスペースを最大限に活用し、効率的に荷物を整理できます。

1. 圧縮袋

圧縮袋は、衣類を小さくまとめることができる便利なアイテムです。特に、かさばる冬服や厚手の衣類に効果的で、スーツケース内の空間を有効活用できます。圧縮袋を使うことで、荷物をコンパクトにまとめ、より多くのアイテムを持ち運ぶことができます。

2. ジッパー付きバッグ

ジッパー付きバッグは、中身が透けて見えるタイプを選ぶと便利です。コード類や常備薬などの細かいアイテムを整理する際に役立ちます。また、ジッパー付きバッグは液漏れ防止にも効果的で、シャンプーや化粧水などの液体を安心して収納できるため、スーツケース内の混乱を防ぎます。

3. トラベルポーチ

トラベルポーチは、仕切りが多く、大きく開くファスナー付きで洗面用具や小物類を整理するのに最適です。旅行時に必要なアイテムを一目で確認できるため、取り出しやすさも抜群です。トラベルポーチを活用することで、小物の収納が整然とし、荷物をさらに整理しやすくなります。

4. 旅行用ボトル

シャンプーや化粧水などの液体類を持ち運ぶ際に便利なのが旅行用ボトルです。液体を小分けにできるボトルを使用することで、スーツケース内のスペースを有効に使うことができます。さらに、持ち運びの際に液漏れの心配も減らすことができるため、旅行先でも安心して使用できます。

これらのアイテムをうまく組み合わせて活用すれば、荷物をコンパクトにまとめ、効率的に収納することが可能です。旅行時に荷物を軽量化し、快適に移動するために、ぜひこれらのアイテムを取り入れてみてください。

機内持ち込みリュックとスーツケースまとめ

  • リュックとスーツケースの機内持ち込みは可能な場合と不可能な場合がある
  • 持ち込み条件は航空会社、荷物の大きさと重さ、座席の種類で異なる
  • 制限を超えている場合、空港で指摘されるタイミングはチェックイン、搭乗ゲート、搭乗時の3つ
  • LCC(格安航空会社)では搭乗ゲートでの手荷物確認が厳しい傾向がある
  • 機内持ち込み手荷物はサイズ・重量規定を確認して準備することが重要
  • 多くの航空会社では持ち込み手荷物の重量制限は7kgから10kg程度
  • 一部の航空会社は座席下に収納可能な「身の回り品」の持ち込みを認めている
  • 身の回り品にはハンドバッグやノートパソコンバッグが含まれる
  • ファーストクラスやビジネスクラスは手荷物の個数や重量に余裕がある場合がある
  • 空港には手荷物サイズや重量を確認できるチェッカーが設置されている
  • 圧縮袋やトラベルポーチなどを使って荷物をコンパクトにすると便利
  • 荷物を事前に計量し、制限内に収まるように準備することが重要
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