日本へのドライフルーツの持ち込み禁止に関する最新情報

日本に持ち込めるドライフルーツ

日本へのお土産にドライフルーツを持って帰りたいあなた!気軽に買って帰りたいのに、入国審査の際に没収されるのは嫌ですよね。

それぞれの国には植物検疫法の法律があるため、場合によっては、免税店で買ったドライフルーツも、持ち込み禁止の場合があります。

そういうわけで、まずは持ち込み可能なドライフルーツ一覧を見てみましょう。

目次

日本に持ち込み可能な(禁止ではない)ドライフルーツ一覧

ドライフルーツ イチジク

基本、以下のものは、検疫カウンターのチェックを受けなくても持ち込み可能です。

持ち込み可能なドライフルーツ一覧
ぶどうなつめやし
あんずマンゴウ
いちじくパイナップル
すももバナナなど
持ち込み可能なドライフルーツ一覧

参照資料:https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2311/spe1_02.html

ただし条件は、携帯品(手荷物や預け荷物)として持ち込む場合のみになります。

ここで注意点を1つ。

海外から日本へ帰るとき、店で買ったドライフルーツは大丈夫です。これは品質が保証されていて、病気や虫の心配が少ないからです。でも、地元の人が作ったようなパッケージに入っているドライフルーツは水分量が多く、生果として認識されて没収されるかもしれません。

そのドライフルーツの持ち込みが禁止かどうかの判断は難しい

上記で書いた許可されているドライフルーツ以外で、一般の人が日本に持ち込みができるかどうかの判断は非常に難しいと言えます。その理由は、農林水産省のページで線引きが明確に書かれていないからです。

ただ生の果物に対する持ち込み禁止と制限は以下の3つに分類されます。どうしても日本に持って帰りたいドライフルーツがある場合、その果物が生の場合に日本に持ち込むことができるのかどうかを確認するとよいでしょう。

持ち込み禁止と持ち込み制限の違い

持込禁止と持込制限

持ち込み禁止と制限の違いを明確に説明する

持ち込み禁止とは、一部の果物が日本国内への持ち込みが法律によって完全に禁じられている状態を指します。これは植物検疫法に基づくもので、例えば、害虫や病気を運ぶリスクが高い果物は、日本国内への持ち込みが禁止されています。

持ち込み制限とは、一部の果物は条件付きで持ち込みが可能ですが、その際には検疫官の検査や特定の手続きを必要とすることを意味します。また、制限された果物は数量や重量に制約を受けることがあります。

海外から日本に持ち込む際の果物のパターンは3つあります。

  • 持ち込み完全禁止の果物
  • 持ち込み制限の果物
  • 国によって持ち込みが禁止の場合と制限の場合がある果物

それぞれ解説していきますね。

持ち込み完全禁止の果物の種類

以下の果物は、どの国からでも持ち込み禁止です。

持ち込み完全禁止の果物一覧
さくらんぼもも(ネクタリン)
なし類りんご
持ち込み完全禁止の果物一覧

このように持ち込み完全禁止の果物は、ドライフルーツでもやめたほうがいいかもしれません。

持ち込み制限のドライフルーツの種類

以下の生果は、特に植物防疫所のホームページで禁止の言及がなく検査証明書及び入国時の検査でOKなものリストです。

持ち込み制限のドライフルーツ一覧
アボカドいちご
くりココヤシ
ドリアンなつめ

これらの果物のドライフルーツは、乾燥度合にもよりますが、持ち込める可能性があると言えるかもしれません。

国によって持ち込みが禁止と制限が異なる

果物によっては、持ち出す国ごとに禁止か制限の規定が異なります

例えば、イギリスから日本へぶどうを持ち込む場合は、必要な証明書と検査を受ければ可能です。しかし、フランス産のぶどうは日本に持ち込むことが禁止されています。これは、国によって異なる害虫のリスクがあるためです。

以下が国によって持ち込みが禁止の場合と制限の場合があるフルーツです。

国によって持ち込みが禁止の場合と制限の場合があるフルーツ
オレンジ等のかんきつ類ドラゴンフルーツ(ピタヤ)ライチ(レイシ)
キウイフルーツパッションフルーツラズベリー
グアバ(ばんじろう)パパイヤランサット
クランベリーバンレイシ(釈迦頭・釈迦果)ランブータン
サントールびんろうじゅリュウガン
スターアップル(スイショウガキ)ブルーベリーレンブ
スターフルーツ(ゴレンシ)マンゴスチン
タマリンドもも
国によって持ち込みが禁止の場合と制限の場合があるフルーツ

注意点として1つ。

本来、イギリスで購入したぶどうは検査を行なえば持ち込めるわけですが、もしあなたがフランスを経由して日本に帰国すると、持ち込みが認められないこともあります。そのため、どの国を経由して日本に持ち込むかも重要です。

どの国からどの果物を持ち込むことができるかは、植物防疫所のウェブサイトで確認することが可能です。

ここまでを要約すると、以下のようになります。

・通常、許可されているドライフルーツの購入がおすすめです。

・制限の部類に入るドライフルーツをお土産として持ち帰りたい場合は、生果としての持ち込みが許可されている果物を選び、検査証明書を取得することが望ましいです。

では次に、持ち込み制限の果物(ドライフルーツ)の検査証明書をどのように取得できるのかの流れをお伝えします。

検査証明書の取得方法

外国で果物を購入し、日本に持ち込む際には、輸出国政府機関により発行された検査証明書(Phytosanitary Certificate)を添付して、輸入検査を受ける必要があります。

検査を受ける場所

通常は空港に設置された植物検疫のカウンターに行きます。「●●空港 植物検疫カウンター」などでネット検索するとよいでしょう。

検査証明書を取得するのに必要な書類

検査証明書を輸出国政府機関から取得するためには、以下の書類が必要とされています。

  • 申請書:輸出国の植物防疫所に提出する検査証明書の申請書。(検疫カウンターでもらえる)
  • 果物の購入証明:果物が購入されたことを示すレシートや契約書。
  • 本人確認書:パスポートなど

これらの書類は、輸出国によって要求される内容が異なる場合があるので、心配ならあらかじめ確認しておいた方がいいでしょう。また空港には少し余裕をもって到着するとよいでしょう。

果物の種類や量にもよりますし、込み具合にもよりますが、比較的簡単に検査許可証を取得できるはずです。次は日本に帰ってきてからの手続きになります。

空港の植物検疫カウンターでの検査

植物検疫カウンター

検査の流れ

日本に帰国後は、税関検査の前に植物検疫カウンターに行きます。持ち込んだ果物と検査証明書を渡しましょう。書類の確認、視覚検査などにより、害虫や病気の症状がないかの確認が行われます。場合によっては検疫官があなたに持ち込んだものに関して質問してくることもあります。

検査証明書

検疫官が品物を検査し、問題がないことを確認した場合、手数料無料で検査証明書を発行してくれます。

検査にかかる時間と費用

検査待ち時間は、検疫カウンターの混雑状況によって変わります。また、持ち込み商品の種類や数量、出荷地域によっても検査時間が異なります。検査や検査証明書の発行は通常無料です。

さて、検疫というのは私たちに手間を強いるわけですが、こうした法律がある背景や理由を知ると、検査の重要性に納得がいくはずです。

日本へのドライフルーツ持ち込み禁止・制限の理由

病害虫

植物保護と生態系の維持

外国から持ち込まれた外来種の植物が生態系に影響を及ぼす懸念はいつでもあります。例えば、クズなどの外来種は在来種と競合し、生態系のバランスを崩し、農業にも影響を与えていると言われています。

病害虫の侵入を防止

外国から持ち込まれた果物には、知られていない病害虫や害虫が潜んでいる場合があります。これらの病害虫が日本の農作物に感染し、農業被害を引き起こす可能性があるため、植物検疫法は、日本の農業を保護するために外国からの果物の持ち込みを制限しています。

例えば、トノサマバッタは外国からの果物や荷物に付着している昆虫の一つで、農作物を食害することで地域の生態系や経済に深刻な影響を与えたケースが報告されています。

6-3. 国際的な植物保護の規範に基づく措置

日本は国際的な植物保護の規範に従い、他国との間で植物の持ち込みを制限しています。これにより、世界的な生態系や植物の多様性の保護が図られています。

用語解説

植物防疫所の役割とは

植物防疫所とは、外国からの植物や農産物の持ち込みに関する法的規制を管理し、検査や処理を行い、農作物や自然環境を害虫や病気から保護するための施設や組織です。

検疫とは

検疫とは、国境や地域内での病気や害虫の持ち込みや拡散を防ぐために行われる公衆衛生上の措置であり、病気や害虫を持つ人や動物、物品を監視・検査し、必要に応じて隔離や処分を行うことを指します。

病害虫とは

病害虫とは、植物や農作物に害を与える昆虫、真菌、細菌、ウイルス、線虫などの生物の総称です。これらの生物は、作物の根、茎、葉、果実などに寄生し、栄養を吸収したり、病原菌を伝播したりして植物に損傷を与えます。

参考資料

日本に持ち込み禁止のドライフルーツまとめ

日本に持ち込みたいドライフルーツがある場合に、どのようにOKなのか禁止なのかを見極める方法を見てきました。また制限がある果物を持ち込みたい場合には、空港の植物検疫カウンターで検査証明書を発行してもらうことで対処できます。

 

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次