海外旅行、特に南北ではなく東西に移動する海外旅行は、時差ボケに苦しみますよね。私は旅行は大好きなのですが、時差ボケの辛さが嫌いです。
時差ボケは、人によってその程度は異なるものですが、なかなか直らない人にとっては帰国後の日常生活にまで影響を及ぼしてしまいますよね。
そしてこの時差ボケは、アメリカから日本に帰るより、ヨーロッパから日本に帰る時の方が治りづらいようです。その理由や対処方法などをお伝えしますね。
- ヨーロッパ帰りの時差ボケの原因と症状
- ヨーロッパから日本への帰国時の時差ボケの特徴
- 時差ボケを防ぐための事前準備と対策
- 時差ボケを早く解消する具体的な方法
時差ボケになる理由と症状
時差ボケの基本的な理解
時差ボケは、長時間のフライトで異なるタイムゾーンに移動した際に体内時計が狂うために生じます。そのズレた体内時計が、新しい時間帯に適応するまでに時間がかかるためです。そのため、日常生活に支障が出ることがあります。
そういうわけで、時差ボケは、船によるゆっくりとした移動ではなく、飛行機のように短期間で長距離を移動する際に起こりやすいものになります。ですから、日本とヨーロッパのように時差が大きい地域間の移動では特に顕著です。
時差ボケの症状は、東に移動する場合のほうが強く出やすい、と言われています。つまりヨーロッパから日本、あるいは日本からアメリカに行くときです。
これは、東への移動は1日の時間が短くなるため、体内時計が適応しづらいからです。逆に、西への移動は1日の時間が長くなるため、比較的適応しやすいと言われています。(参照:EVERYDAYHEALTH)
時差ボケの症状とは
時差ボケの代表的な症状には、昼間の強い眠気、夜の不眠、頭痛、倦怠感、消化不良などがあります。これらの症状は、体内時計と現地時間のズレによって引き起こされます。もう少し詳しく見ていきましょう。
昼間の強い眠気、夜の不眠
例えば、日本からヨーロッパに旅行すると、日本時間では夜中でもヨーロッパでは昼間であるため、昼間に眠気を感じたり、夜に眠れなかったりすることがあります。
枕が変わるだけでも眠れない人は要注意です。浴槽でお湯をためられず、普段のように体をリラックスできない時も眠りにくい原因です。熱めのシャワーを浴びるなどしましょう。
頭痛、倦怠感
頭痛や倦怠感もよく見られる症状です。これらは、睡眠不足や不規則な生活リズムによって引き起こされます。体が新しい時間帯に適応しようとする過程で、エネルギーを多く消費するため、疲れやすくなります。
また旅行先では、普段の生活以上に歩くことが多いです。時差ボケに加えて疲れすぎからくる倦怠感のダブルパンチですね。
消化不良
消化不良や食欲不振も時差ボケの一部です。体内時計が食事のタイミングを調整する役割を果たしているため、時間帯の変化により食欲が減退したり、胃腸の調子が悪くなることがあります。
また現地での食事が合わなかったりして、胃もたれや消化不良を助長します。旅行が楽しすぎて無理にいろいろと食べたり飲んだりするのも考えものです。現地到着の時用に、消化剤なども持参するとよいでしょう。
ヨーロッパ帰りの時差ボケの特徴
ヨーロッパから日本に帰国する際の時差ボケには、いくつかの特徴があります。
まず、ヨーロッパと日本の時差は通常8時間から9時間です。この大きな時差が、体内時計に大きな負担をかけます。日本に帰国すると、昼夜が逆転した状態になるため、適応するのに時間がかかることが多いです。特に夜の不眠や昼間の眠気が強く出やすくなります。
また、帰国便のフライト時間も時差ボケに影響します。多くの場合、ヨーロッパを夕方に出発し、日本に到着するのは翌日の午後です。これは、体内時計にとって非常に混乱を招きやすいタイミングです。到着後すぐに寝るのか、それとも起きて活動するのか判断が難しく、結果として体内時計がさらに乱れることがあります。
さらに、ヨーロッパからの帰国後は、社会生活への適応も必要です。仕事や学校がすぐに始まる場合、体内時計が正常に戻る前に日常生活を送る必要があり、これがさらに時差ボケを悪化させる要因となります。
時差ボケが治るまでの期間
時差ボケが治るまでの期間は、人によって異なりますが、一般的には数日から一週間程度です。時差ボケの症状は、体内時計が新しい時間帯に適応するまで続きます。この適応期間は、旅行した距離や時差の大きさ、個人の体質によっても変わります。
一般的には、1つのタイムゾーンがずれる度に、新しいタイムゾーンに慣れるのに1日ほどかかると言われています。ヨーロッパから日本に帰ってくる時には最低でも8~9時間はずれるので、最低でも1週間はかかると考えてよいでしょう。
早く元の生活に戻りたいのは山々ですが、こうした体内のメカニズムがあるのですから、無理なスケジュールを避け、リラックスした生活を送るように心がけましょう。
時差ボケになってからできる対処法
すでにヨーロッパから帰ってきて、今時差ボケになってしまっている方は、以下の対処法を試してみてください。
効果的な睡眠スケジュールの設定
時差ボケを早く治すには、効果的な睡眠スケジュールの設定が重要です。
日本に帰国してからも体は現地の時間のままかもしれませんが、できるだけ日本時間に合わせた睡眠をとるようにしましょう。そして朝も、まだ寝ていたいかもしれませんが、できるだけ通常起きる時間に目を覚ます努力をします。
もし寝付けなかったとしても、できるだけベッドでゴロゴロしているだけでも体を休めることができます。
私たちが寝付くためには、深部体温と呼ばれる体の内部の温度が下がる必要があります。室温が暑いと寝つきが悪くなるので、エアコンをつけて室内の温度を少し低めにし、布団をしっかり被って眠ると睡眠の質が上がります。
食事と水分補給の工夫
時差ボケ後に体調を整えるためには、食事と水分補給の工夫が重要です。まず、帰国後に食欲があまりない時間であっても、日常生活と同じ時間にいくらかの食事を取るようにしましょう。そうすることで体内時計が新しい時間帯に適応しやすくなります。
逆に通常の食事の時間でない時間に空腹を覚えても、できる限り食べないこともできます。食事は、消化のよいものにし、栄養価の高いバランスの取れた食事を取りましょう。
水分もできる限り取るようにします。たくさん水を飲み、代謝を促すことで体が潤い、体調を整えることができます。
光の調整と外出のタイミング
次に心がけることができるのは、朝に太陽の光を浴びるようにすることです。もともと人間の体内時計は、24時間と11分であることが示されています。(参照資料:ハーバード大学レポート)
それで、通常の生活でも私たちの体は朝の光を浴びて毎日体内時計をリセットしています。ヨーロッパからの帰国後、日本の朝の時間に太陽の光を浴びましょう。これにより、体内時計が日本時間で1日をスタートするように順応してくれます。
逆に夜は、家の照明を少し暗くして、眠気をさそうような環境にするとよいでしょう。夜遅くまで光を浴び続けると、体内時計が混乱するため注意が必要です。
適度な運動とリラクゼーション術
時差ボケの解消に役立つ別のポイントは、適度な運動とリラクゼーションです。まず、到着後は軽い運動を取り入れることをお勧めします。散歩やストレッチなどの軽い運動は、体をリフレッシュさせ、血行を促進します。
日中の活動時間には、外に出て体を動かすことが重要です。特に自然の中での散歩やジョギングは、太陽の光を浴びると同時に、体内時計を整える助けになります。また、ジムを利用して軽いエクササイズをするのも良いでしょう。
一方で、リラクゼーションも重要です。日本に到着した後は、リラックスする時間を意識的に作りましょう。深呼吸やサウナなどは、心身をリラックスさせる活動が行なえます。これにより、緊張をほぐし、質の良い睡眠を促進します。
寝る前の時間もリラクゼーションを心がけましょう。ホットシャワーやアロマセラピー、軽い読書など、リラックスできる習慣を取り入れることで、自然な眠りにつきやすくなります。
もしこうした時差ボケに対処する方法を試しても、長期間にわたって元に戻らないようなら、医師や専門家にアドバイスを受けるようにしましょう。
さて、ここまででヨーロッパからの帰国後になってしまった時差ボケの対処方法をお伝えしてきましたが、ここからは、帰国前からできることをお伝えしますね。
時差ボケを軽減するための事前の対策
日本に帰る前から、時差ボケ対策をしておくと、帰国後の疲れを軽減できます。
フライト前にできること
まずは帰国日の数日前から少しずつ日本時間に合わせた生活リズムにシフトすることをおすすめします。例えば、寝る時間や起きる時間を1時間ずつ早めたり遅らせたりして、現地時間に近づけることが効果的です。
次に、出発前日はしっかりと睡眠を取ることが重要です。疲れた状態でフライトに乗ると、体内時計が乱れやすくなります。充分な睡眠を取ることで、体が新しいタイムゾーンに適応しやすくなります。
食事についても注意しましょう。プライオリティパスなどを持っていると、ヨーロッパの空港でついつい無料の食事を食べてしまいがちです。お酒も無料だと思って飲み過ぎる可能性もありますが、気圧が低く設定されている機内では体に大きな負担がかかります。
フライト中の過ごし方
フライト中の過ごし方です。まず、機内に乗り込んだら、時計を日本時間に設定することをおすすめします。これにより、今が日本時間の夜ならフライト中できるだけ眠るようにする、昼間なら映画などを見てできるだけ目を覚ましておくなど、意識できます。
次に、機内での睡眠の質を高めるために、安眠グッズを活用することが大切です。アイマスクや耳栓、首枕を使用すると、周囲の光や音を遮断し、より深い睡眠を取ることができます。また、リラックス効果のある音楽を聴くのも効果的です。
また、長時間のフライトでは、適度に体を動かすことも忘れずに。座席に座りっぱなしだと、血行が悪くなり、エコノミークラス症候群のリスクが高まります。定期的にストレッチをしたり、トイレに立ったりして、体をほぐしましょう。
さらに、機内での食事にも注意が必要です。アルコールやカフェインの摂取は控えめにし、水分補給をしっかり行うことが大切です。これにより、体調を整え、時差ボケの影響を軽減できます。
フライト中も光の調整を意識しましょう。窓側の席を選び、外の光を取り入れることで、体内リズムを調整しやすくなります。また、機内ではアイマスクを使用して、寝るべき時間帯に暗さを確保することが重要です。
そして帰国後の過ごし方については、上の見出し「時差ボケを早く治すための具体的な方法」にある内容を実践してくださいね。
時差ボケ ヨーロッパ 帰りまとめ
- 時差ボケは体内時計が狂うことで生じる
- ヨーロッパから日本への帰国時、時差ボケが特に顕著
- ヨーロッパと日本の時差は8〜9時間である
- 東への移動では時差ボケが強く出やすい
- 昼間の強い眠気と夜の不眠が主な症状である
- ヨーロッパ帰りのフライト時間は時差ボケに影響する
- 時差ボケは帰国後の社会生活への適応を難しくさせる
- 日光を浴びることで体内時計をリセットできる
- 軽い運動が時差ボケ解消に効果的である
- 食事のタイミングを現地時間に合わせると良い
- カフェインとアルコールは時差ボケを悪化させる
- フライト前から現地時間に生活リズムを合わせるべき
- フライト中も現地時間に合わせた行動を心がける
- 帰国後はリラックスする時間を意識的に設ける
- 時差ボケの回復には1週間ほどかかることが多い
- 夜の照明を暗くして眠気を促す工夫が有効である
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