青春18切符は、全国のJR線の普通列車や快速列車に一日乗り放題という素晴らしい切符、発明品ですよね。2024年夏季の旅行計画を立てるなら、青春18切符を活用してみませんか?
この記事では、青春18切符の基本的な使い方や値段、利用期間について詳しく解説し、さらに東京発や西日本のおすすめモデルコースもご紹介します。
また、北海道新幹線オプションや利用できる特急列車について、また金券ショップでのお得な買い方・売り方など、知っておくと便利な裏ワザも満載です。青春18きっぷを賢く使って、楽しい旅を計画しましょう!
- 青春18切符の基本的な使い方と値段、利用期間について理解できる
- 利用できる新幹線や特急列車の裏ワザについて理解できる
- 東京発・西日本のおすすめモデルコースが分かる
- その他、鉄道旅行の上級者が知っているマル秘情報が分かる
青春18切符の料金と利用期間
青春18切符とは、全国のJR線の普通列車や快速列車の普通車自由席が一日乗り放題になるフリー切符です。名前から18歳以下の若者しか使えないと思われがちですが、実際には年齢制限がなく、誰でも利用することができます。
青春18切符の料金
青春18切符の料金は一律で12,050円です。この料金には、5回分の乗車が含まれています。1回分の料金は約2,410円となり、一日中JR線の普通列車や快速列車の普通車自由席に乗り放題です。(2024年8月現在)
この切符は、5回分(人)セットで販売され、1セットで5回分の乗車が可能です。1回分は一日中利用できるため、1人で5回使うこともできれば、2名で2回使うこともできます。
5枚セットが絶妙で、1枚残ることが多いんですが、そこは後ほどお伝えする方法でお得に対処できます。
青春18切符の利用期間
青春18切符の利用期間は、春、夏、冬の3つのシーズンに分かれています。それぞれのシーズンで販売期間と使用期間が設定されており、例えば、2024年の夏季は、7月10日から8月31日までが販売期間で、使用期間は7月20日から9月10日までです。
冬季と春季の期間も同様に設定されていますが、具体的な日付は毎年発表されるため、最新の情報を確認することが重要です。利用期間内であれば、どの日でも利用可能ですが、切符の有効期間は1日単位となりますので、日付をまたぐ際には注意が必要です。
発売期間 | 利用期間 | |
夏季(2024年確定) | 7月10日から8月31日 | 7月20日から9月10日 |
冬季(2024年予想) | 12月1日から12月31日 | 12月10日から2025年1月10日 |
春季(2025年予想) | 2月20日から3月31日 | 3月1日から4月10日 |
青春18切符の買い方と使い方
買い方
青春18切符の購入方法は以下の通りです。切符はJRの主要駅にある「みどりの窓口」や「指定席券売機」で購入できます。電車の車内で購入することはできません。
使い方
青春18切符の基本的な使い方は非常にシンプルです。旅行日当日に駅の改札で使用開始のスタンプを押してもらいます。自動改札は使えませんので、ご注意ください。
改札で係員に押してもらったスタンプの日付が、その日の乗車有効日となります。一度スタンプが押された切符は、その日1日、何度でも乗り降り可能です。
よく「青春18切符は5枚つづり」というような表現が用いられるため、切符が5枚あると思う人が多いのですが、実際には1枚で、そこに使用する日のスタンプが5回押されるイメージです。
乗れる列車
青春18切符を使って乗れる列車は、JR線の普通列車および快速列車の普通車自由席です。これらの列車は日本全国のJR路線で運行されており、乗り放題で利用できます。具体的には、通勤電車や地方のローカル線などが該当します。
青春18切符のみで乗れる列車
- JR在来線の普通列車と快速列車
- JRのBRT(バス高速輸送システム)
- JR西日本宮島フェリー(宮島航路)
普通車指定券を用意すれば乗れる列車
JRの列車や観光列車の中には普通車指定席というものが用意されているものがあります。この場合、持っている青春18切符に追加して「普通車指定券」を購入すれば乗ることができます。
普通車指定席のある列車
- 快速「エアポート」(札幌~新千歳空港など)
- 快速「はまゆり」(盛岡~釜石)
- 快速「あいづ」(郡山~会津若松)
- 快速「みえ」(名古屋~鳥羽)
- 一部の「新快速」(野洲~姫路など)
- 快速「マリンライナー」(岡山~高松)
普通車指定席のある観光列車
- 快速「リゾートしらかみ」(秋田~青森など)
- 快速「海里」(新潟~酒田)
- 快速「SLばんえつ物語」(新津~会津若松)
- 快速「HIGH RAIL1375」(小淵沢~小諸)
- 快速「リゾートビューふるさと」(長野~南小谷)
- 快速「ベル・モンターニュ・エ・メール」(氷見~城端など)
- 快速「SLやまぐち号」(新山口~津和野)
- 快速「しまんトロッコ」(宇和島~窪川)
他にも普通車指定席のある列車はあると思いますので、みどりの窓口で確認してみてください。指定券はみどりの窓口か、指定席券売機で購入できます。
乗れない列車
一方で、青春18切符では乗れない列車もあります。新幹線、特急列車、急行列車、寝台列車には乗車できません。また、例外を除くと私鉄や第三セクターが運営する路線も利用できないため、事前に利用予定の路線がJR線かどうかを確認しておくことが重要です。
高校生の時のエピソード
私が高校生の時、仲の良かった友人と二人で、大阪から東京まで青春18切符を使って旅行したことがあります。はるか昔の話であまり記憶がないのですが、今思い出せるのは、とにかく疲れた、ということです。特に帰りの記憶が全くありません。
朝早く出発し、主に快速や新快速を乗り継いで東京を目指します。夏休みだったこともあり、乗客の中にも多くの青春18切符ユーザーがいました。
今乗っているこの電車で私たちが座れているとして、次の区間に乗り換える時には、先ほど目の前に立っていた人が席を取る上で有利になるので、今度は彼らが座り、私たちが彼らの目の前で立っている、という感じです。それを区間ごとに交代する、という感じでした。
疲れたとはいえ、お小遣いの少ない学生の時に安く東京まで行けたというのは交通手段として秀逸でしたし、今となってはとてもいい思い出です。特に若い人には青春18切符をおすすめしたいと思います。お金で買えない思い出を作れますよ。
2024年の場合、青春18切符は9/10まで使用できるので、大人の方なら学生が夏休みを終わった時に使用するといいかもしれませんね。また1日に長期距離を移動せず、途中下車したり、休み休み電車を利用することだけでも十分に旅を楽しむことができると思います。
またこの後の裏ワザを使えば、もっと幅広く青春18切符を使えるので、大人の旅としても十分楽しむことができます。
青春18切符 裏ワザ(初級編)
まずは、裏ワザの初級編です。意外と知ってそうで知らない情報かもしれません。
金券ショップを活用して安く購入する
JRのみどりの窓口で購入すると、5枚で12,050円ですが、金券ショップでは少し安く売られています。パターンとしては、5枚セットのまま売られているか、残り1回の使用を残した切符がやや高めでばら売りされているかです。
青春18切符は、使用期限があるため、残りの日付が少なくなればなるほど安くなります。もし旅行の日程が決まっているなら、格安で購入できるかもしれません。JRで購入する前に、一度金券ショップに立ち寄ってみることをおすすめします。
ただし店舗によってはそのタイミングで置いていないこともあるので、あらかじめ電話で聞いてみるといいでしょう。
1回分残しで金券ショップに売る
青春18切符は5枚で売られていて、1枚あたり2,410円です。でもこの5枚というのは微妙ですよね。5人で旅行する人達って稀です。5枚だと、2人で旅行しても1枚残るし、1人で2回往復しても1枚残るという、絶妙な数です。
「1枚だけだと使わないし、4枚分だったと思えばいいか」と思った人は、ぜひ金券ショップかヤフオクで売ってください。世の中、あと1枚欲しいと思う人は結構たくさんいるもので、実は購入時の2,410円より高く売れることがあります。
例えばヤフオクで見ると、こんな価格で売買されてます。
参照:ヤフオク 青春18きっぷ
右の場合だと、現在4,650円です。もちろんこの価格で落札されたとしても、ヤフーに1割の手数料を支払うので、4,185円、そしてそこから送料を払うので目減りしますが、それでも2,410円よりは高く売ることができます。
ヤフオクで売るのが面倒くさい人は、金券ショップでもいいでしょう。ポイントは、使用期限が長いものほど高く買い取ってもらえるということです。旅行が終わって1枚残った段階で、切符を使用する予定がないなら、さっさと売ってしまいましょう。
JRホテルグループの割引を利用する
青春18切符を購入した時に付属する利用案内には「JRホテルグループ東京予約センター」の電話番号(03-5391-6916)が記載されています。ここに電話すると、全国各地にあるJRグループの加盟ホテルで割引を受けることができます。
電話をする前にあらかじめどんなホテルがあるのかを確認しておくとスムーズです。
参照:JRホテルグループ一覧
青春18切符 裏ワザ(中級編)
北海道新幹線オプション
北海道新幹線が開業した際に、それまで利用できていたJR在来線旅客列車が運行しなくなりました。これにより新幹線以外で青函トンネルを利用できなくなり、救済措置として、この「北海道新幹線オプション」が設定されました。
当日有効な青春18切符があれば、2,490円のこのオプション券を購入することで以下の区間の新幹線と道南いさりび鉄道に乗ることができます。
- 北海道新幹線:奥津軽いまべつ〜木古内間
- 道南いさりび鉄道:木古内〜五稜郭間
この区間は通常期で5,220円かかるので、青春18切符を持っている条件はあるものの、2,730円も安く移動できます。ちなみにこのオプションで購入するのは「普通車立席」で空席があれば座ってもよい、という席になります。
特急に乗れる特例区間
青春18切符では、基本、特急には乗れません。しかし特定の区間では特急列車に乗車できる特例があります。この区間は、青春18切符のみで特急列車の普通車自由席を自由に乗車できます。
- 石勝線(JR北海道):新夕張〜新得間
- 奥羽本線(JR東日本):新青森〜青森間
- 宮崎空港線(JR九州):宮崎〜宮崎空港間
- 佐世保線(JR九州):早岐〜佐世保間
- 室蘭本線(JR北海道):東室蘭〜室蘭間(2024年3月16日以降)
このように青春18切符で、あらゆる新幹線や特急列車に乗れるわけではありませんが、お得に乗車できる特例区間を目指してその方向に旅してみるのも面白いかもしれません。
「普通列車グリーン車」を活用
グリーン車自由席や普通車指定席については、グリーン料金や指定席料金を追加することで乗車が可能です。
普通列車のグリーン車自由席は、東海道線や常磐線など首都圏のJR東日本路線に連結されています。これら路線のグリーン料金は、同じ方向の乗車であれば列車を乗り継いでもグリーン料金は1回分でOK。例えば、常磐線の勝田駅から品川駅乗り換えで東海道線の熱海駅まで向かう場合は1,550円です(平日事前料金)。
普通列車でグリーン車を利用した場合、座席がアップグレードするだけで所要時間は変わりませんが、青春18きっぷの長距離乗車による疲労度は大幅に軽減されます。先ほどの勝田駅〜熱海駅でいえば、乗車時間だけで4時間を超えるため、1,550円で青春18きっぷでグリーン車が利用できるメリットは大きいでしょう。
距離区間 | Suicaグリーン料金 | 通常料金(紙のきっぷ) |
50kmまで | 750円 | 1,010円 |
100kmまで | 1,000円 | 1,260円 |
101km以上 | 1,550円 | 1,810円 |
青春18切符 裏ワザ(上級編)
私が昔高校生の時に利用した時は、分厚い時刻表を購入して旅行の期間中ずっと次の路線を調べていました。そういう人が同じ車両にたくさんいたので、あの人たちも青春18切符を使って旅行しているんだ、とすぐに分かったものです。
今では、スマホが普及し、便利なアプリがたくさんありますが、何と言ってもお勧めなのが「乗換案内」です。これさえあれば、青春18切符を最大限活用することができます。
「乗換案内(ジョルダン乗換案内)」を使用する
「乗換案内(ジョルダン乗換案内)」は駅を出てからの徒歩ルートも検索できるマップ内蔵の乗換案内アプリです。
通常、マップと乗り換えアプリは別々になっていることが多いので、1つにまとめられているのは非常に便利です。また駅ごとの施設やトイレの位置を前もって確認しておくこともできます。
そしてこのアプリには、「青春18切符の利用モード」があり、利用可能な普通列車や快速列車のみを対象にした経路検索ができます。
加えて、「青春18切符 裏ワザ(中級編)」でもお伝えした、新幹線や特急列車の特例区間も考慮した経路検索が可能です。
この検索機能は、月額360円の有料プランの機能になるので料金が発生します。それでもこのアプリは検索結果をURLで共有できるようになっているので、一緒に旅行している仲間に簡単に共有できます。旅行している仲間の1人が有料課金すればよいので、お得ですね。
有料プランにすると、1日乗車券の検索モードも使えます。なんと118券種ものフリーパスに対応しているので、これらを利用した場合の交通費も自動で計算してくれます。青春18切符と併用してさまざまなパスを利用することで、さらにお得な旅を快適に楽しめますよ。
青春18切符を使ったモデルコース
青春18切符があれば、日本中の列車を自由に乗り回れるので、旅行のモデルコースは無限と言えます。ここではほんの一例をお伝えしますが、本格的に計画する場合は、本屋さんに行ってください。たくさんの青春18切符関連の書籍が出ているので、気に入ったプランが載っている本を参考にするといいと思います。
東京駅発のモデルコース(1泊2日)
青春18きっぷを使った東京発の1泊2日のモデルコースを提案してみますね。東京発、松本、長野、軽井沢と移動し、最後に東京に戻ってくるプランです。
1日目:東京 → 松本 → 長野
出発駅 | 到着駅 | 運賃 | 所要時間 |
東京駅 | 松本駅 | 3,520円 | 約2時間40分 |
松本駅 | 長野駅 | 1,520円 | 約1時間30分 |
2日目:長野 → 軽井沢 → 東京
出発駅 | 到着駅 | 運賃 | 所要時間 |
長野駅 | 軽井沢駅 | 1,170円 | 約1時間20分 |
軽井沢駅 | 東京駅 | 2,310円 | 約2時間30分 |
合計料金:3,520円 + 1,520円 + 1,170円 + 2,310円 = 8,520円
青春18きっぷを使用せずに普通に電車のチケットを購入した場合、1泊2日のモデルコースの総運賃は 8,520円になります。青春18きっぷを2回分使用すると、4,820円なので3,700円もお得です。
西日本発のモデルコース(1泊2日)
大阪発、姫路、岡山、尾道を経由して再び大阪に戻る1泊2日のモデルコースに基づいて計算します。
1日目:大阪 → 姫路 → 岡山
出発駅 | 到着駅 | 運賃 | 所要時間 |
大阪駅 | 姫路駅 | 1,520円 | 約1時間2分 |
姫路駅 | 岡山駅 | 1,520円 | 約1時間22分 |
2日目:岡山 → 尾道 → 大阪
出発駅 | 到着駅 | 運賃 | 所要時間 |
岡山駅 | 尾道駅 | 1,340円 | 約1時間20分 |
尾道駅 | 大阪駅 | 3,080円 | 約3時間 |
合計料金:1,520円 + 1,520円 + 1,340円 + 3,080円 = 7,460円
青春18きっぷを使用せずに普通に電車のチケットを購入した場合、1泊2日のモデルコースの総運賃は7,460円になります。青春18きっぷを2回分使用すると、4,820円なので2,640円もお得です。
こんな感じでプランを計画すると、旅にかなり余裕が出るので、現地での観光も十分に楽しめますよ。
青春18切符 Q & A
- 購入した後に払い戻したい場合、可能ですか?
-
可能ですが、以下の条件が満たされている必要があります。
- 未使用であること:青春18きっぷは、5回分すべてが未使用の場合に限り払い戻しが可能です。
- 有効期間内であること:払い戻しは、有効期間内でのみ可能です。利用期間が終了した後は払い戻しできません。
- 購入場所での払い戻し:購入した場所(駅窓口、みどりの窓口、JR旅行センターなど)でのみ払い戻しが可能です。
- 払戻手数料:払戻手数料として220円がかかります。払い戻しされる金額は、12,050円から220円を差し引いた11,830円です。
- 一度でも使用した場合は払い戻し不可:1回分でも使用した場合は、払い戻しはできません。
- 青春18切符でいう1日は、いつからいつまでですか?
-
青春18切符は、「1日乗り放題」となっていて、深夜24時までを1日としますが、「いつまで?」に対する答えは、2パターンあります。
まず1つ目です。列車によっては日付をまたぐケースもありますが、この場合、0時を過ぎて最初に停車する駅までが有効とされます。それでその駅に到着した時の選択肢は以下の3つのうちどれかです。
- その駅で下車する
- 車掌や下車駅で申告し、青春18切符の次の日のスタンプを押してもらう
- そのまま乗り続けて、下車駅で超過乗車区間の運賃を精算する
2つ目は、電車特定区間というものが関係します。青春18切符を使用する場合、電車特定区間に関しては乗車日の日付をまたいだとしても終電車の最後の駅まで有効です。電車特定区間は以下の区間のことです。
参照:JRおでかけネット
- 列車が遅れたために、その日のうちに目的地に着けない場合、救済はありますか?
-
結論から言うと、救済はありません。天災や事故などで電車が遅れた場合でも、上の質問で回答したルールに沿って1日が決まっているため、日が変わったなら料金が発生します。
青春18切符 裏ワザ まとめ
- 青春18切符の利用は連続5日間でなくても分割利用が可能
- 人気の観光地を回るプランを事前に立てることで効率的に使える
- 多くの鉄道路線を網羅するルートを選ぶとより多くの場所に行ける
- 直通運転している電車を利用することで移動がスムーズ
- 地域限定の観光情報を調べることで穴場スポットを見つけられる
- 早朝や深夜の時間帯に移動すると混雑を避けられる
- 停車駅が多い路線を利用すると移動時間が長くなることを考慮する
- 青春18切符は通常のシーズンオフの時期に利用する方が混雑が少ない
- 利用する鉄道の路線図を事前に確認しておくと便利
- 途中下車を利用して隠れた観光地を探索するのも一つの楽しみ
- 乗換案内アプリを活用するとルート検索が簡単
- 駅ごとの施設やトイレの位置を事前にチェックしておくと便利
コメント