【2021年最新版】シンガポールのSNS事情/デジタルマーケティングお役立ち情報

シンガポール

ワクチン接種が世界各国で進み、だんだんと希望の兆しが見えつつある今、多くの企業がアフターコロナに向けた準備をしています。アフターコロナのマーケティングに役立ててもらうために、各国の最新デジタル情報をお届けします。今回は、シンガポールです。

コロナ前の2019年では、シンガポール人は訪日外国人客の国別ランキングで第11位(492,300人)でした。シンガポールが人口の少ない国であることを考えると、驚異的な順位と言えます。では、親日国シンガポールは一体どのような国なのか見ていきましょう。

シンガポールのスマホ・ネットの普及率

シンガポールにおけるスマホやネットの利用率などに関するデータ

シンガポールの人口587万人のうち、529万人がインターネットを利用しています。普及率は90%に及び、他の先進国と同レベルの水準です。

インターネットに接続されているモバイル機器は、854万台に及んでいます。人口比では、145.5%に達しています。理論上は1人当たり約1.5台のモバイル機器を有しているということになります。これはやや高い水準であるといえます。

年間のデジタル成長率は、インターネット利用者数が+2.8%、モバイル機器の接続数が-0.3%です。現状のインターネット・モバイル機器の普及率と人口比から考えると、問題とは言えないでしょう。

所有しているデジタル機器ではスマホが圧倒的です。シンガポール人が最も所有しているのはスマートフォンで、所有率は98%に及びます。パソコン(デスクトップ・ラックトップ問わず)は78.4%、タブレットは45.3%となっています。

出典:datareportal.com

シンガポールにおけるネットやスマホに触れている時間

出典:datareportal.com

こちらのデータは、シンガポールのネットユーザー(16歳~64歳)を対象としたもので、1日平均どのくらいの時間をメディアに費やしているかを示しています。

最も利用時間が多いのは、インターネットの8時間07分です。比較的長い時間インターネットを使っています。(参考までに、日本が4時間25分、中国では5時間22分、フランスは5時間37分、イギリスが6時間26分、アメリカでも7時間11分程度)

また、テレビに費やしている時間は2時間47分で、インターネットと比べると5時間半近く差があります。シンガポールでは、インターネットに費やす時間がかなり多いことが分かります。

インターネット利用の内容は、ソーシャルメディア(2時間17分)が最も多く、ネットニュース(1時間34分)、ミュージックストリーミングサービス(1時間21分)、テレビゲーム(49分)、ポッドキャスト(36分)という順になっています。

シンガポールにおけるブラウザ・検索事情

シンガポールのブラウザシェア

出典:datareportal.com

ブラウザのシェアでは、グーグルが開発・提供している「クローム(55.5%)」が第1位です。クロームは世界で最も高いシェアを誇るブラウザです。ですが、前年比ではー4.1%となっていて、少し減少しています。

2位の「サファリ(8.5%)」は、MacやiPhoneなどの標準ブラウザとして搭載されているものです。WindowsやAndroidで使われることはあまり考えられないため、この数字はそのままApple製品のシェアに近い数字であると考えられます。サファリは前年比で+5.8%ですので、Apple製品のシェアが広がっていることが分かります。

そのほか、「サムスンインターネット(4.9%)」、「ファイヤーフォックス(2.6%)」、「マイクロソフト・エッジ(2.6%)」、「オペラ(1.3%)」「インターネット・エクスプローラー(0.7%)」と続いています。

シンガポール人は検索で何を調べるか?

出典:datareportal.com

1位:Singapore(シンガポール)
2位:Google(グーグル)
3位:YouTube(ユーチューブ)
4位:news(ニュース)
5位:translate(翻訳)
6位:CoronaVirus(コロナウィルス)
7位:movie(映画)
8位:WhatsApp(ワッツアップ)
9位:weather(天気)
10位:DBS(DBS銀行)

上位にランクインしているのは、YouTubeやニュース、映画という傾向は他の国と大きな差はありません。最も検索されているのが「シンガポール」というのは興味深い点です。

恐らくこの背景には、シンガポールに外国人が多いことが影響しているのかもしれません。2019年6月時点で総人口(570万人)に占める「永住権保持者」および「居住者以外」の数は220万人に達しています。つまり、総人口の4割近くが外国出身者ということになるわけです。この割合は、世界的に見ても非常に高い割合となっています。

なお、10位の「DBS」と17位の「OCBC」は、シンガポールの銀行です。15位の「SLS」とは、シンガポールのオンライン教育プラットフォームで、コロナの影響で学校が休校していた時期に活用されていたようです。また、19位の「4d」はロト形式の宝くじです。

シンガポールにおけるSNSの現状

シンガポールのSNS事情

出典:datareportal.com

ソーシャルメディアにおけるアクティブユーザーの総数は、496万人です。総人口に占める割合は、84.4%に達しています。また、ソーシャルメディア利用者の年次推移を見てみると、+4.3%(+21万人)であることから、順調に発展していることが分かります。

次に、過去1ヶ月間にSNSやメッセージングサービスを利用した人の割合です。下のデータをご覧ください。

出典:datareportal.com

こちらのデータからも分かるように、98.5%もの人々がSNSやメッセージングサービスを利用しています。さらに、過去1ヶ月間にソーシャルメディアに積極的に関与した人は89.8%、1人当たりのSNSアカウント所持数では9.1個という高い数字が出ています。このアカウント所持数はかなり高めです。

続いて、ソーシャルメディアにおける広告視聴者のプロフィールを見てみましょう。

出典:datareportal.com

年齢層は25歳~34歳が最も大きな割合を占めています。次に35歳~44歳、45歳~54歳と続いています。購買力の高い年齢層と若年層を中心に高くなっていますので、SNS広告の効果の高さがうかがえます。全年齢層において男女比率はほぼ同じですが、比較的若い世代(25歳から44歳)の男性比率が若干高い傾向が見られます。

シンガポールのSNSシェア

出典:datareportal.com

こちらのグラフは、最も利用したSNSを示しています。

YouTube、Whatsapp、Facebook、Instagramが上位にあがっていますが、これは他の諸外国と同じ傾向といえます。

面白いことに、13位に「LINE(ライン)」がランクインしています。日本では多くの人が利用していますが、世界的に見るとLINEのシェアはほとんどないと言ってよく、2位のアメリカ発のメッセンジャーアプリ「WhatsApp(ワッツアップ)」が世界シェア1位なのです。ですので、シンガポールにおいて、下位ではあるもののランクインしているのは非常に珍しいことです。

その他、メッセンジャーアプリ「Facebook Messenger」、「We chat(ウィーチャット)」、「Telegram(テレグラム)」、「Skype(スカイプ)」がランクインしています。

そのほか、ビジネス系SNSの「LINKEDIN(リンクトイン)」、画像共有サービスの「Pinterest(ピンタレスト)」、インターネット掲示板「reddit(レディット)」、欧米の若者から絶対的な支持を受けている写真共有アプリ「SnapChat(スナップチャット)」、ミニブログサービスの「Tumblr(タンブラー)」などもランクインしています。

中でも興味深いのは、「LINKEDIN(リンクトイン)」が比較的上位にあがっていることです。シンガポールには外国籍の出稼ぎ労働者が多いので、これが大きな理由だと考えられます。

シンガポールにおけるFacebookの状況

Facebookは、シンガポールでは高い人気を持つSNSです。広告掲載により、それを見る可能性を持つ人たちは390万人に及びます。

携帯電話からFacebookにアクセスしているユーザーは72.9%、パソコンから利用している人は1.2%、携帯電話とパソコンの両方からアクセスしている人は25.9%です。シンガポールでは、スマートフォンの比率が高いことが分かります。

シンガポールにおけるYouTubeの状況

YouTubeは、シンガポールで最も利用されているSNSです。広告掲載により、それを見る可能性がある人数は496万人に及びます。男女比率は男性49.9%、男性50.1%とほぼ同率です。

出典:datareportal.com

人々が多く検索しているのは、「song(歌)」「songs(歌)」「music(音楽)」「BTS(韓国のヒップホップグループ)」「Blackpink(韓国のガールズグループ)」といった音楽に関するものと、「roblox(ロブロックス)」「minecraft(マインクラフト)」「Gacha Life(ガチャライフ)」といったゲーム関連の検ものです。

そのほか、「Tamil songs(タミル語の曲)」や「Tamil movie(タミル語の映画)」など、タミル語に関連する検索も多いようです。タミル語はインドの言語ですが、シンガポールの公用語の一つでもあります。これはシンガポールにインド系住民、とりわけタミル語を話す地域の出身者が多いためです。

シンガポールは、多民族社会であることが、これらの検索ランキングから垣間見ることができますね。

シンガポールにおけるInstagramの状況

Instagramは世界的にも女性ユーザーが多い傾向にありますが、それはシンガポールも同じようです。男女比で見ると、56.0%が女性となっています。

広告掲載により、それをみる可能性を持つ人たちは250万人です。FacebookやYouTubeほど多くはないのですが、Instagramは高い影響力を持っています。特に、女性に対するプロモーションでは大きな効果が見込めるでしょう。

シンガポールにおけるその他のSNSの状況

  • FBMessenger:広告による潜在的なリーチ可能人数は「240万人」
  • LINKEDIN:広告による潜在的なリーチ可能人数は「300万人」
  • SNAPCHAT:広告による潜在的なリーチ可能人数は「79万5千人」
  • Twitter:広告による潜在的なリーチ可能人数は「175万人」

まとめ

今回はシンガポールのSNS事情をご紹介しました。

シンガポールは他の先進国と似た傾向を持っていますが、比較的インターネット利用が高めです。中華系・マレー系・インド系と多民族社会であることや、人口の4割近くが外国出身者という特殊な背景も持っています。ですが、若年層を中心にインターネット・SNS利用者はとても多いので、今後のマーケティングに利用することは非常に効果的であるといえます。

シンガポール向けのマーケティングを検討しておられる方は、ぜひ今回ご紹介したデータをご活用ください。

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