訪日外国人客に日本の食文化「和菓子(WAGASHI)」をアピールしよう

和菓子,商品

インバウンド市場で大きな可能性を秘めている「和菓子」

平成29年度の報告ではありますが、訪日外国人が日本に来て満足したことの上位にあがっているのは「日本食を食べること」「日本の日常生活体験」などです。訪日外国人は「日本の食文化」「日本の生活」に興味を持っており、かつ体験してみて満足したことが伺えます。

「日本食」と言えば、寿司、すき焼き、天ぷらといった定番のものから、お好み焼き、たこ焼き、ラーメン、カレーといった庶民的なグルメまでさまざまです。そして忘れてはいけないのが「和菓子」。見た目も美しく、種類も豊富です。

それでは、日本のお菓子「和菓子」について訪日外国人はどう思っているのでしょうか?「公益財団法人 日本豆類協会」が行った調査から見てみましょう。

訪日外国人の「和菓子」に対する認知度

東アジアと東南アジアに関するデータですが、東アジア(中国・香港・台湾・韓国)での認知度は高く、東南アジア(タイ・ベトナム・インドネシア・マレーシア・シンガポール)での認知度は低めのようです。

ですが、すでに日本にいる外国人は「和菓子」を知らないのでしょうか?

在日外国人の「和菓子」の認知度

全体として、在日外国人の「和菓子」の認知度はとても高いことが分かります。中国人に関しては100%という結果が見られます。では、在日外国人は「和菓子」を食べたことがあるでしょうか?また、実際に食べてみて、どのような感想を持ったのでしょうか?

在日外国人が食べたことのある「和菓子」は?

「どらやき」「たいやき」「大福」「あんぱん」「饅頭」が上位にあがっています。これらの和菓子を食べてみて、どのように感じているのでしょうか?

在日外国人は「和菓子」を食べて「美味しい」と感じたのでしょうか?

「たいやき」「大福」「どらやき」「栗饅頭」「ねりきり」が上位にあがっています。ですが、全体的にどの和菓子も高得点を得ています。では、「和菓子」のどのような点を良いと感じているのでしょうか?

在日外国人が「和菓子」を好きな理由

大福・どらやき・たいやきに関しては、「味と食感のバランスが良い」と感じた人が多いようです。たいやきについては、「見た目が良い」とも感じているようです。

あんぱんは「あんの風味が良い」と感じていて、おはぎについても「あんの風味・食感共に良い」と感じているようです。

全体的に評価が低かった羊羹ですが、「最初苦手だったが慣れて甘さもちょうどよい」と感じる人も増え始めているようです。ねりきりも評価は低めでしたが、「日本らしい」「見た目が良い」と思っているようです。

では、国籍別で「和菓子」に対しての感想に違いは見られるでしょうか?

国籍別「和菓子」に対する感想の違い

アメリカ人は、「食感・甘さ・あんの風味」を良いと感じているようです。イギリス人は、「見た目の良さ」を評価していて、「苦手だったが慣れてきた」と感じているようです。フランス人も、「見た目の良さ」を評価しています。シンガポール人は、「甘さ・あんの風味と食感」を良いと感じているようです。

では今後、どの「和菓子」を食べて見ようと思っているのでしょうか?

今後、外国人が食べてみたいと思っている和菓子

「たいやき」「ねりきり」が上位にあがっています。おそらく「見た目の良さ」に惹かれているものと思われます。「栗饅頭」「饅頭」「もなか」にも挑戦したいと思っているようです。

出展:「豆類生産流通消費事情及び将来展望」
https://www.mame.or.jp/Portals/0/resources/research/houkoku/h30_future.pdf

このように、外国人にとって未知の食べ物であった「和菓子」は、実際に食べて見たら「なかなか美味しい」と思われていることが考察できます。在日外国人のこういった反応からも、まだ「和菓子」を味わったことのない訪日外国人も、おそらく同様の感想を持つのではないかと思われます。

「日本文化」をより良く知りたいと思っている訪日外国人の多くが「日本庭園」を訪れています。そして「茶屋」などで、抹茶と和菓子を味わっているのを見かけます。先日、海外からのお客様を連れて「浜離宮恩賜庭園」を訪問したところ、あいにくの天気だったにも関わらず、欧米(特にフランス)からの観光客が目立ちました。日本庭園の美しさを鑑賞しながら、和菓子・抹茶を堪能している姿を見かけます。日本旅行に求めるものが「日本文化」を知ることのようです。

世界に誇れる「和菓子」を、もっと外国から訪れるお客さんに知ってもらいたいものですね。

まとめ

すでに日本に住む外国人は「和菓子」とその良さを知っているようですが、訪日外国人の間では、まだまだ「和菓子」の認知度が高いとは言えません。「日本食」や「日本酒」の人気が高まりを見せている今、日本の文化の一つである世界に誇れる「和菓子」もアピールできそうです。「和菓子(WAGASHI)」は、大きな可能性を秘めている観光資源と言えるでしょう。

そのためには、和菓子店での「商品・説明の多言語化」、和菓子や和菓子店に関する「SNSによる情報の拡散」が必須です。ちなみにメニューなどを「機械翻訳」すると誤訳になりがちです(こちらの記事を参照)。ぜひとも専門の翻訳会社にご相談ください。

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