ベトナムのファストフード業界 2020年最新情報

ベトナム

はじめに

いまアジアで急成長を遂げているベトナムですが、今回の記事では、ベトナムで人気のファストフードチェーンについて紹介したいと思います。この記事は、ベトナムのリサーチ会社「Q&Me」による、コロナ禍の前のレポートをベースにしています。

株式会社アットグローバルは、「Q&Me」社とパートナーシップを結んでおり、日本企業のベトナム進出やアウトバウンドの支援をしております。

ベトナムで人気のカフェチェーン

ホーチミン市とその近郊でカフェチェーンの店舗が増加し、前年に比べて17%店舗数が増えました。

1位は「Highlands Coffee」、2位は全国152店舗出店の地場系カフェチェーン「The Coffee House」(ザ・コーヒー・ハウス)、第3位は93店舗展開しているあの有名な「G7」と書かれたコーヒーを生産しているベトナム国内最大のコーヒーブランドが出したコーヒーショップ「Trung Nguyên」です。

Highlands Coffee(ハイランズコーヒー)

「Highlands Coffee」が全国で311店舗と現在最もメジャーなコーヒーチェーンになっています。日本でも有名なあの「Starbucks」はベトナム全国で63店舗しかありませんので、「Highlands Coffee」はこの5倍も店舗が多いことになります。上の写真は、ハノイ市中心部からも近く有名な「Hồ Tây」(西湖)の東側にある「Hồ Trúc Bạch」(チュックバック湖)に浮いている赤い船のように見える「Highlands Coffee」です。

ベトナムで人気のタピオカミルクティーチェーン

※左側のグラフは同じですが、右側の表が2ページに分かれています。

日本の若者の間ではタピオカがブームですが、ベトナムの若者の間ではミルクティーが大人気です。カフェの1つのメニューとしてだけでなく、ミルクティーが中心になっているお店も多く見られます。

ホーチミンとハノイの大都市圏では出店ブームが一段落したものの、郊外では出店の勢いがまだまだ止まりません。2019年と比べると店舗数は約2倍に増えてます。

全国での出店数トップ3をご紹介します。

BOBAPOP(ボバポップ)

https://life.viet-jo.com/ より

「BOBAPOP TEA BAR」(ボバポップ)は、台湾で有名な生茶のブランドで、2013年の初めにベトナムで最初の店をホーチミンにオープンさせました。その当時はまだミルクティーやタピオカミルクティーが大流行する前の段階でしたが、現在ではこの文化が若いベトナム人の必要不可欠な習慣にまでなりました。「BOBAPOP」(ボバポップ)もその6年間に急速に成長し、記事執筆現在ではベトナム国内に150を超える店舗があり、多くの支店でテイクアウトだけでなく店内の広々とした座席でタピオカミルクティーを楽しむことができるようになっています。コロナ禍の前のレポートでも144店舗で、ダントツトップです。ちなみにロゴマークにもなっているフレンチブルドッグは、創業者が飼っていたペットのようです。

現在、「BOBAPOP」(ボバポップ)は台湾、ベトナムだけでなくアメリカ、タイにも店舗を持っています。

Gong Cha(ゴンチャ)

https://gongcha.com.vn/ より

日本にも70店舗以上を展開している「Gong Cha」(ゴンチャ)は、台湾南部に位置する台湾第二の都市・高雄で2006年に誕生したブランドで、2014年にホーチミンに最初の店をオープンさせてベトナムに進出しました。その翌年2015年にもホーチミンでさらに3店舗開業したのち、2016年からはベトナム全国に出店するようになりました。現在ではベトナム全国で48店舗構えており、店舗数は2番目に多いタピオカミルクティーチェーンです。

ゴンチャ自慢のタピオカは、本場台湾から直輸入しており、台湾直伝のレシピを用いて各店舗で丁寧に仕込んでいるようです。

The Alley(ジ アレイ)

http://www.the-alley.vn/ より

日本でもおなじみの台湾発祥で鹿マークのタピオカミルクティーチェーン「The Alley」(ジ アレイ)は、現在日本には35店舗展開していますが、ベトナムでは43店舗もあります。この店舗数はベトナムで3番目に多いタピオカミルクティーチェーンです。

ベトナムで人気の外食チェーン

※左側のグラフは同じですが、右側の表が3ページに分かれています。

2020年のベトナム全国のフードチェーン店の店舗数は、2019年と比較するとホーチミンとハノイを含むすべての地域で合計約16%減少しており、これは2018年の合計店舗数の約1%に当たる8店舗減少したことになります。この全国規模での大幅な店舗数の減少は、100%海外資本の外食大手「Huy Việt Nam Food Processing」(フイベトナム食品加工)が展開するフエ料理のレストランチェーン「Món Huế」(モンフエ)やフォー(米麺)の「Phở Ông Hùng」(フォーオンフン)が突如一斉に閉店したことが、主な要因だと思われます。

こちらも全国での出店数トップ3をご紹介します。

Lotteria(ロッテリア)

https://www.lotteria.vn/ より

現時点で、ベトナムの外食チェーンでいちばん店舗数が多いのは、全国に151店舗を持ち、日本でもおなじみの韓国のファストフードチェーン「Lotteria」(ロッテリア)です。なお、「Lotteria」(ロッテリア)はホーチミンで62店舗、ハノイで38店舗構えており、両都市でもいちばん店舗数が多い外食チェーンです。

Jollibee(ジョリビー)

https://jollibee.com.vn/ より

2番目に多いのは、一時は日本進出も噂された、フィリピンのファーストフードチェーン、「Jollibee」(ジョリビー)です。1975年に創業し元々はアイスクリーム店でしたが、現在のメインのメニューはハンバーガーとフライドチキンで、それ以外にライスやスパゲッティなども扱っています。

フィリピン人好みの甘い味付けや、フライドチキンと彼らの主食であるご飯を添えたセットメニュー、主食以外にもスパゲッティとコカ・コーラのセットといったメリエンダ(おやつ、軽食)用のメニューも充実しているなど、地元の食文化に根ざしたメニュー展開で、世界各国においてファストフード業界のトップシェアを保持しているマクドナルドも、フィリピンではこの「Jollibee」(ジョリビー)に勝てず、市場シェア第1位になれないほどです。ベトナム国内にも現在115店舗あり、ホーチミンとハノイではマクドナルドとほぼ同じ店舗数ですが、それら以外の地域ではマクドナルドより圧倒的に店舗数が多いです。

GoGi house(ゴギハウス)

https://aeonmall-binhduongcanary.com.vn/ より

3番目に多いのは、韓国発の焼肉料理店「GoGi house」(ゴギハウス)で、113店舗展開しています。イオンモールのレストランフロアで売上ランキングトップ3を争うほどの常連店舗で、最大の特徴はクラブ・ディスコのようにDJブースを設けていて、大音量でダンスミュージックをかけている点です。日本では考えられない組み合わせですが、ベトナムでは大人気です。

まとめ

この記事では、ベトナムのファストフード業界について紹介しましたが、近年のベトナムは非常に勢いがあり、ファストフード業界も大きく動いています。引き続き、ストラテではベトナムの最新事情に迫っていきます。

ベトナムでのマーケティングには、株式会社アットグローバルに相談することが役立つことでしょう。

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