【微信/WeChat】広告メニューの詳しいご紹介
中国でもっとも使われているアプリが「微信/WeChat」(以下「WeChat」と表記)です。メッセンジャーとソーシャル機能を融合したインスタントメセンジャーアプリで、「中国語版LINE」とも呼ばれています。世界中の中国人が活用するため、その月間アクティブユーザー数は実に10億5,000万人にも上ります。中国でというより、もはや世界中でもっとも使われているアプリのひとつと言っても過言ではありません。
WeChatは、その膨大なアクティブユーザー数を対象として、多彩な広告メニューを用意していることでも知られています。中国人を対象としたインバウンドやアウトバウンドのプロモーション施策を考える上で、もっとも重要なツールでしょう。このアプリを運用している会社は「テンセント」という中国企業です。どのような広告メニューを提供しているのでしょう。
WeChatの広告メニュー
テンセントソーシャルアド公式サイトを見ると、以下の広告メニューが提供されていることが分かります。
1.朋友圈广告(モーメンツ広告)
2.公众号广告(公式アカウント広告)
3.小程序广告(ミニプログラム広告)
それでは、各広告メニューを使って具体的に何ができるのでしょう。詳しく調べてみましょう。
朋友圈广告(モーメンツ広告)とは
Wechatのモーメンツ(LINEのタイムラインのような機能)上に、友達や他のユーザーの投稿に類似した形式で、広告を掲載することのできるサービスです。ブランド、店舗、商品やアプリの宣伝からクーポンの配信などに使うことができます。
広告枠は2種類あり、期間(1~28日)や露出量が固定されたスケジュール型と、出稿日やターゲット層を選択できる入札型に分かれています。
スケジュール型のCPM単価はテンセントが定める料金に基づき、入札型では広告主が自らCPM単価を選択します。費用はスケジュール型が最低5万元から、入札型では1日当たり1000元から購入することができます。
スケジュール型 | 入札型 | |
出稿期間 | 1~28日 | 出稿日選択 |
広告露出量 | 固定(露出量保障あり) | ターゲット層選択(露出量保証なし) |
CPM単価 | テンセント料金表に基づく | 広告主による入札 |
費用 | 5万元~(約85万円)/1回 | 1000元~(約1.7万円)/1日 |
広告イメージ
※ 友達のタイムラインと同様に広告が表示される。「いいね!」やコメントをつけることも可能。
公众号广告(公式アカウント広告)とは
Wechatの公式アカウント(50,000人以上のフォロワーを持つ、広告表示を許可した企業等のアカウント)ページ上に、公式アカウント上の記事に類似した形式で、記事の底部や中間部にバナー広告を掲載することのできるサービスです。広告主と掲載者が互いを選択することができる互选广告(相互選択広告)や、WiFi環境下でのみ表示される動画広告などのメニューもあります。ブランド、店舗、商品やアプリの宣伝からクーポンの配信などに使うことができます。
広告枠には3種類あり、期間(1~28日)や露出量が固定されたスケジュール型、露出量入札型、およびクリック入札型に分かれています。
スケジュール型のCPM単価はテンセントが定める料金に基づき、露出量入札型では広告主が自らCPM単価(10元~)を選択します。クリック入札型では0.5元/1クリック~となっています。
スケジュール型 | 露出量入札型 | クリック入札型 | |
出稿期間 | 1~28日 | 出稿日選択 | 出稿日選択 |
広告露出量 | 保障あり | 保証なし | 保証なし |
CPM単価 | テンセント料金表に基づく | 10元~(約170円)/CPM | 0.5元~(約8.5円)/1クリック |
最低費用 | 1000元~(約1.7万円)/1回 | 200元~(約3400円)/1日 | 50元~(約850円)/1日 |
広告イメージ
※ 文章中に動画広告を掲載することもできる。
小程序广告(ミニプログラム広告)とは
Wechatのミニプログラム(Wechat内で機能するappやプログラムで、Mini Appsとも呼ばれる。多くのiOSアプリやandroidアプリが移植されつつある)上に、バナー広告を掲載することのできるサービスです。ブランド、店舗、商品やアプリの宣伝などに使うことができます。
広告枠には2種類あり、露出量入札型とクリック入札型に分かれています。
露出量入札型 | クリック入札型 | |
出稿期間 | 出稿日選択 | 出稿日選択 |
広告露出量 | 保証なし | 保証なし |
CPM単価 | 30元~(約510円)/CPM | 0.5元~(約8.5円)/1クリック |
最低費用 | 1000元~(約1.7万円)/1日 | 50元~(約850円)/1日 |
広告イメージ
※ 小程序(ミニプログラム)上に広告を表示することができる。広告位置は掲載者が決めることができる。
注:WeChatを運営するテンセント日本法人によると、現時点では日本の企業が単独で広告を出すのは不可とのことです(一部の代理店経由でのみ可能)。中国に法人をお持ちの場合は、広告出稿が可能です。
株式会社アットグローバルでは、中国向けデジタルプロモーションのコンサルティング、広告の企画、出稿、継続的な運用、ソーシャルリスニングツールを活用したKPIのトレースなどを行っております。ご興味のある方は、以下からご連絡ください。