初心者も大丈夫! 海外旅行博の展示サポートサービス
海外の旅行博に参加すると、その国の観光ビジネスのキーパーソンや消費者にまとめて会うことができるなど、一気にインバウンドのネットワークが広がります。小さな自治体や中小のインバウンド業者にとって、世界に、その存在を知ってもらう機会になりますし、世界の旅行トレンドを実感することもできます。そして、海外の展示会にスムーズに参加するには、語学力やノウハウが必要です。海外旅行博の展示初心者をサポートしてくれる機関や、代理店のサービスをご紹介します。
行政機関を通してエントリー
旅行博では、さまざまな方法で観光発信をします。作成した外国語のパンフレットを直接、確実に配布するよい機会になります。入場者にSNSのフォロワーとして登録をお願いし、展示会後にも情報を世界に発信していくこともできます。アンケート調査をして、外国人はいま、日本の観光に何を求めているのか、直接聞くこともできます。ブース内で、楽しいアトラクションなど各種イベントを開催することによって、自治体や企業のブランドイメージを高めることができますし、現地でのビジネスパートナーに出会えるかもしれません。
日本政府観光局(JNTO)は、随時、旅行博や商談会、セミナーなどのイベントの参加業者、自治体を募っています。JNTOがとりまとめている旅行博やセミナーのスケジュールはこちらです。https://www.jnto.go.jp/jpn/news/seminar.html
このルートでエントリーするには、まず、応募期間内に、メールで申し込みます。例えば、10月にフランス・パリで行われるBtoB旅行博「IFTM Top Resa 2019」の共同出展費用は、2,500 ユーロ/ブース(非課税)となっています。IFTM Top Resa 2019のURLはこちらです。https://www.iftm.fr/fr-fr.html/
シンガポール夏季旅行博(応募終了)では、出展費以外の必要費用(独自装飾、スタッフ・通訳手配、荷物搬送、現地への渡航、宿泊など)は、出展者の各自負担となっています。輸送の手配は、JNTOが専門業者を紹介しています。
海外に進出している企業が多い規模の大きい自治体は、現地に海外事務所を持っていることが多いので、海外事務所が出展を取りまとめていることもあるようです。
代理店を活用する
代理店を活用すると、ワンストップで総合的なサービスが受けられます。大手のJTBコミュニケーションデザイン社では、事前に用意するものから、展示会事務局との折衝、展示に関連する現地の施工やスタッフの手配まで総合的にサポートします。「一括してコントロールすることで準備から本番までスムーズに進めることができる」というのが特長です。JTBコミュニケーションデザイン社のURLはこちらです。https://www.jtbcom.co.jp/
施工や当日運営など部分的な手配も可能で、予算によって、多様な活用ができます。出展サポート地域は、39か国・地域、 143都市、 508拠点を誇るJTBグループのネットワークで、幅広く対応してくれるようです。JTBは自社で展示会を主催していることもあり、経験豊富なノウハウを持っています。
アットグローバル社(本社:東京表参道)は、展示サービスだけではなく、海外調査(リーガル調査、マーケティング調査)、翻訳・通訳、その後のデジタルマーケティング全般、現地での駐在員事務所・法人設立コンサル・代行、税務などでのサポートも提供します。海外展示会の出展を考える自治体や企業は、展示だけが目的ではなく、その国でのプロモーションの一環として出展するケースがほとんどでしょう。アットグローバル社は、「展示後」を視野に入れたサービスが特長です。アットグローバル社のURLはこちらです。https://www.atglobal.co.jp/
アットグローバル社は、大手IT企業の翻訳者集団が立ち上げた会社で、翻訳技術の高さで定評があり、英語はもちろん、東アジア(香港、中国、韓国、台湾)、東南アジア(ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイ、フィリピンなど)に力を入れています。香港、上海、ベトナムのホーチミンに海外法人を持っていて、現在は、マレーシアのクアラルンプールでの駐在員事務所の設立を進めています。海外法人には、現地のビジネス事情を把握している日本人や外国人のスタッフが常時駐在しています。それ以外のアジアの国でも、多くの外国語人材を確保しています。現地の情勢・状況に通じた現地スタッフをフルに活用してのサポートが可能となっています。
出展の実務についても、企画・申請からケアします。ポスターやパンフレット・ノベルティの企画・デザイン・制作などの事前準備全般、展示の設営や荷物の運搬、展示会前日から当日の現地スタッフや通訳の手配・運営代行全般、展示会終了後のアフターフォローなど、ワンストップで、全般的にサポート可能です。
おわりに
旅行博に大いに興味はあるけれど、いきなり海外での出展には自信がないという自治体・業者さんは多いと思います。まずは通訳アテンドなどを頼んで、旅行博を視察することから始めてはいかがでしょうか。出展を決めても、予算の問題でお悩みがあるかもしれません。そんなときは、まずは、行政機関や代理店に具体的に相談するとよいかもしれません。