富裕層にアピール! 海外の旅行博(上)

アメリカ,イベント,ウィンタースポーツ,シンガポール,マレーシア,中国,台湾,香港

海外の旅行客の日本人気は高まる一方ですが、いつも同じマーケティングでは飽きられてしまうかもしれません。海外の富裕層に向けて効果的な観光アピールをするため、海外の旅行博に参加する自治体、観光業者が増えています。今回は、世界経済の中心地のひとつとなった環太平洋地域の旅行博をご紹介します。

○ 香港国際旅行展示会

アジアの裕福な旅行者にアピールする香港国際旅行展示会(ITE香港)が、6月13日(木)~16日(日)まで、香港コンベンション&エキシビションセンターで開催されます。2018年の業界関係者の来場は約1万2000人、一般の来場者数は約9000人でした。52 の国と地域から、666 (87%が香港外から)の出展がありました。業界向けのサイトはこちらです。https://www.itehk.com/ITEHK/index.php

ここ数年、香港人の渡航先として、日本の人気は右肩上がりとなっています。香港人旅行客は大卒以上の高学歴者が大半で、リピーターで、旅慣れていて、ツアーに参加するというよりも、ネットで直接予約をする人の割合が高くなっています。昨年の出展者の人気テーマは、家族休暇や、文化や歴史を体験する旅行でした。来場者の関心が高いのは、インセンティブ旅行や会議での出張旅行などでした。

2019 年は、 日本香港観光年(Hong Kong Japan Tourism Year 2019)で、日本政府観光局(JNTO)は、商業・飲食施設や交通機関などで、訪日香港人を対象とした割引、特典(記念品、1品サービスなど)を提供する業者を募集しています。

○ 台北国際旅行博

台北国際旅行博(ITF2019)は、11月8日(金)~11月11日(月)に、台湾台北市・南港展覧館で行われます。財団法人台湾観光協会の主催で、日本ゾーンの主催は、日本観光振興協会です。昨年は、日本ゾーンに、イオングループ、JR東日本、ホテルドーミーイン、株式会社ドン・キホーテ、品川区、静岡県、長野県斑尾高原のホテルタングラムなどが参加しました。

今回、あらたに、日本ゾーン内で、スノーリゾートやスノースポーツ関連の企業・団体からの出展を募っています。「JAPANスノーリゾート(仮称)」と名づけたエリアをつくります。11月は日本のスキーシーズンのPRに絶好の時期です。日本観光振興協会による、出展の募集案内はこちらです。
http://www.nihon-kankou.or.jp/home/topics/itf2019/

台湾人は、雪に憧れを持っていて、日本の降雪地域は人気があります。台湾の旧正月は2月で、日本の冬季リゾートのベストシーズンに、台湾は大型連休を迎えます。台湾では、スポーツによる健康づくりが盛んで、何らかのスポーツ習慣のある人が8割を超えるといいます。スキーやスノーボードの未経験者・初心者が多いため、日本のスノーリゾート観光は成長が見込めます。日本のリゾートの雪質のよさ、交通の利便性、温泉など周辺施設の充実ぶりなどをアピールするよい機会となるでしょう。

○ シンガポール夏季旅行博(NATAS Holidays 2019)

ビジット・ジャパン事業の一環として、日本政府観光局(JNTO)がジャパンパビリオンの出展を統括しています。 今年の夏は、8 月 2 日(金)、3 日(土)、4 日(日)に、シンガポール エキスポ ホール で開催されます。

2018 年のシンガポール人の訪日旅行者数は 43 万人を超え、前年比 8.2%増でした。個人旅行者が増えているそうです。シンガポールでは、11~12 月の学校休暇の旅行先を夏ごろに決定するので、PRの絶好の機会です。NATAS Travel のホームページはこちらです(5 月29日現在、冬季のNATASを表示中)http://natastravelfair.travel/

マレーシアのペナンでも、ビジット・ジャパン事業の一環として、旅行博「MALAYSIA INTERNATIONAL TRAVEL MART(MITM)PENANG 2019」にジャパン・パビリオンが登場します。華人系の旅行業協会が主催する旅行博で、昨年度の来場者数は約 6 万人でした。 7 月 6 日(土)~7 日(日)に、ペナン SPICE Arenaで行われます。

○ WORLD WINTER SPORTS (BEIJING) EXPO 2019

中国・北京市内で開催されるウィンタースポーツの博覧会「WORLD WINTER SPORTS (BEIJING) EXPO 2019」にも、ビジット・ジャパンのブースが登場します。 9 月 4 日(水)~7 日(土)に、北京国家会議中心で行われます。昨年は 225 団体が出展し、来場者数 は約153,000 人、業界関係者 の来場は約24,000 人 でした。

中国国内、国外のスノーリゾートのほか、ゴンドラや人工降雪機、スケートリンクなどの設備、スキーウェアやスキー板、スキー場開発など、ウィンタースポーツ産業の関連企業も参加します。中国では、年々、ウィンタースポーツの人気が高まっていて、ウィンタースポーツに特化した専門博覧会として注目されています。

○ IMEX America

IMEX Americaは、米国ラスベガスで行われます。Meeting(会議・研修・セミナー)、Incentive tour(報奨・招待旅行)、Convention またはConference(大会・学会・国際会議)、Exhibition(展示会)のバイヤーが集います。正式名称は、America’s Worldwide Exhibition for Incentive Travel, Meetings & Eventsで、日本ブースもあります。 9 月 10 日(火)~9 月 12 日(木)に、ラスベガス のSands Expo & Convention Centerで行われます。

昨年は、150 か国から3500の 団体・企業が参加し、 63かヶ国から3,327 人のホステッド・バイヤー(主催者であるRegent Exhibitions Limited社が招請する、有力なMICE開催業者)が来場しました。総入場者数は 13,588 人でした。北米最大の MICE 見本市で、世界最大の MICE 見本市 IMEX Frankfurt の米国版です。昨年はホステッド・バイヤーの 7 割以上が北米からで、日本のビジネストラベルの目的地としての魅力を伝えるよいチャンスとなるでしょう。

次回は、経済成長が著しい東南アジア地域のMICEの展示会、商談会を中心に、イベントを紹介していきます。

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