日本の50代・60代の世代はSNSとどう向き合っているか?

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スマホを操作する中年男性

近頃、50代・60代の方がガラケーからスマートフォンへと移行し始めています。それに伴い、この世代でもSNSを利用する方が増えてきている印象があります。

50代・60代はSNSとどのように向き合っているのでしょうか。今回は新型コロナの影響を受けていない2020年1月に行われた総務省の調査をもとに、50代・60代のリアルなSNS事情を深堀りしていきます。

50代・60代とインターネット

総務省の発表している「令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によるインターネットの利用項目別の平均利用時間を見てみると、10代では「動画投稿・共有サービスを見る」が平日・休日ともに最も長く、次点が「ソーシャルメディアを見る・書く」となっています。

では50代・60代はどうでしょうか?平日・休日ともに「メールを読む・書く」が最も長く、続いて「ブログやウェブサイトを見る・書く」の順になっています。

また、10代が最も時間を割いている「動画投稿・共有サービスを見る」は50代・60代ではあまり利用しておらず、逆に50代・60代が最も時間を使っている「メールを読む・書く」は10代であまり時間を割いていません。

出典:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要

もちろん、学生の割合が多い10代と社会人の割合が多い50代・60代では単純比較できませんが、50代・60代がインターネットを利用する時間が短いことは間違いないようです。

50代・60代が使いこなすモバイル機器

50代・60代においても、ほかの年代と同様にスマートフォンが利用率で1位となっています。

特に60代の利用率がここ数年で大幅に増えてきているのが特徴です。ちなみに、前回行われた平成30年度の調査では60.5%、平成29年度の調査では45.1%でした。毎年、10%以上の伸び率で増えています。

出典:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要

一方で、フィーチャーフォンの利用率は年々下がって言っています。

29年度は51.6%で利用率が過半数を超えていたものが、30年度にはスマートフォンに逆転されて42.1%、そして令和元年度では26.2%と大幅に落ち込んでタブレット以下の利用率になりました。50代・60代の間でも、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が進んでいることが分かります。

また、興味深いのは「スマートウォッチ」の利用率です。

通常、新しいモバイル機器は若年層の利用率が高まる傾向にありますが、スマートウォッチに関しては10代よりも高い利用率になっています。これは、スマートウォッチに搭載されている「ヘルスモニター」などの健康管理機能が、50代・60代という健康を気にしだす年齢層の人たちの需要にマッチしていることが理由と考えられます。

アップルは心電図モニター、フィットビットは睡眠時無呼吸症候群の検出機能なども搭載されており、ますます機能が強化されていくことが予想されています。

50代・60代が使うアプリやSNSサービス

50代の86.3%、60代の67.9%がLINEユーザーとなっており、LINEが日本において欠かせないアプリとしての地位を築いていることが分かります。

また、50代のSNS利用率が40代と同程度の高い利用率を持っているほか、60代でもYouTubeが44.8%の利用率を記録するなど、50代以上の年齢層の方々にもSNS文化が浸透しつつあることも窺えます特にYouTubeの利用率の伸びが良く、毎年5%前後の増加傾向にあります。

YouTubeを除いた50代のSNS利用率のTOP3は、Facebook(35.5%)Instagram(30.9%)Twitter(28.1%)という興味深いデータを知ることができました。

出典:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要

50代・60代のメディア重要度と信頼度

テレビに対する重要度は50代が92.1%で60代が93.1%なのに対し、20代では81%と10%程度の開きがあります。

一方、インターネットに対する重要度は50代が74.1%、60代が49.3%なのに対して、20代では87.7%と、世代によってテレビとインターネットに対する重要度が逆転しています。特に60代は他の年代に比べてインターネットに対する重要度が顕著に低くなっているのが特徴です。

出典:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要

続いて、各メディアの信頼度について。テレビに対する信頼度も重要度と同様に若年層が低く、50代・60代が高い傾向にあります。

一方で、インターネットの信頼度については、各年齢層でさほどの違いがありません。全世代において、インターネットには正しい情報に紛れて間違った情報も多いことを理解し、しっかりと情報を取捨選択できている事がわかります。

出典:令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要

まとめ

いかがでしたか? 今回は50代・60代のSNS事情についてご紹介しました。

ここ数年で50代・60代にも急速にスマートフォンが普及し、インターネットの利用率が増えています。それに伴い、SNSを使いこなす50代・60代も増えてきているようです。この傾向は今後も増えていくことが予想されます。50代・60代がこれからどのようにSNSと向き合っていくのか、これからの変化に要注目です。

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