ウィズコロナ時代を生き抜くための取り組み-地域の支援プロジェクト編

ウィズコロナ時代を生き抜くための取り組み

今回のコロナによる社会への影響はあまりにも大きいものでした。まさにパラダイムシフトと言っても過言ではない変化が起き、私達の生活は一変しました。幸いにも全国的に緊急事態宣言が解除され、感染者数も抑えられているように見えます。

しかし、首都圏ではコロナ第二波が来ているのでは?と危惧する方も少なくありません。そして今後もコロナワクチンが開発されるまで何らかの制限が続くと考える人は少なくないでしょう。

「ウィズコロナ(コロナウイルスとの共存)」を覚悟しなければならない中、日本の地域や地方の疲弊を心配する人が大勢います。本コラムでは「日本の地域や地方の支援プロジェクト編」として、さまざま民間企業や個人の取り組み事例を6つ紹介していきます。

津山支縁プロジェクト

引用:つやま産業支援センター

津山市は新型コロナウイルス感染症「支縁」プロジェクトと称して特設サイトを開設。

市内企業支援の第一弾として、「津山でできる! テイクアウト・デリバリー(お店情報)ページ」を特設サイト内に設置しました。市内の飲食業事業者のテイクアウト・デリバリー情報が掲載されています。さらに、プロモーションの一環として「#津山エール飯」キャンペーンも開始。店や客がFacebook・Twitter・Instagramなどに料理の写真とともに投稿することで、津山市内の飲食店を多くの人たちと共有できます。

また、第二弾として「みんなで買おう!津山の商品・産品ページ」「新型コロナウイルス対策商品ページ」を拡充しました。前者は各事業者の販売する工芸品やお酒、加工食品などが掲載されており、後者は消毒液やマスク、PCR検査用ファインブースなどといったコロナウイルス対策商品が紹介されています。

Facebookグループ、コロナ支援・訳あり商品情報グループ

引用:フェイスブック

新型コロナウイルスの感染拡大による仕入れ中止により、全国的にモノが余ってしまう現象が起き、生産・製造業者は大打撃を受けました。そこで、そんな事業者を助けたいという思いで生まれたのが、フェイスブックの「コロナ支援・訳あり商品情報グループ」です。

新型コロナの影響で需要が低下し、余ってしまった食品などを「訳あり商品」として公開・販売しています。「最低30%以上の割引」が紹介条件となっているため、どの商品も非常にお買い得なのがメリット。

また、商品名・金額・注文方法・賞味期限・送料などといった販売情報のフォーマットもしっかりと統一して閲覧者が理解しやすい工夫がされているほか、商品写真や生産者の顔も一緒に投稿されているので安心感もあります。

現在では「コロナ支援・訳あり商品情報グループ」の参加者が30万人を超えるなど、非常に大きな反響を呼んでいます。

農家・漁師から直接食材を買えるオンラインマルシェ「ポケットマルシェ」、「#新型コロナで困っています」

引用:ポケットマルシェ

オンラインマルシェ(市場)の「ポケットマルシェ(ポケマル)」は、行き場のなくなった食材を抱えて困っている生産者に対する支援として、「#新型コロナで困っています」タグをサイト内に用意しました。サイト内でこのタグを検索すると、新型コロナのせいで困っている生産者の食材が表示されます。さらに、農林水産省が推進する生産者支援事業へ参加し、「#新型コロナで送料無料」タグのついた商品については送料を無料に設定しました。

本来ならば料亭などに卸されるような高品質の食材や高級食材を、手頃な値段で手に入れることができるということで、ポケットマルシェの利用客からは大変評判です。また、そういった質の良い食材は、廃棄となったときのダメージもまた大きいもの。ロスを減らしてくれるポケットマルシェは生産者にとって非常にありがたい存在となっています。

食べチョク、コロナでお困りの野菜や肉、魚の生産者さんのために「食べて応援プロジェクト」

引用:食べチョク

オンラインマルシェの「食べチョク」も、新型コロナウイルスに伴うフードロスを減らし、生産者を支援することを目的に「食べて応援プロジェクト」を発足しました。ポケットマルシェ同様、林水産省の生産者支援事業へ参加しており、指定品目の肉や果物、魚介類などの送料を無料に設定しています。

また、生産者だけではなくコロナのダメージを大きく受けた飲食店・シェフへのバックアップも行っています。レシピ付きの商品を販売すると、1レシピあたり300円の利益がシェフに還元される仕組みを構築。さらに、シェフの仕入れコストを下げるための「仕入れ負担プログラム」を作って全商品10%を食べチョクが負担しているほか、SNSを活用した集客支援なども行っています。

おとなの週末、おうちで観光グルメ!

引用:おとなの週末

「おとなの週末 お取り寄せ倶楽部」は、グルメ雑誌「おとなの週末」のスタッフが厳選したグルメ食品を掲載・販売する通販サイトです。同サイトは観光客の減少や販路の縮小などで打撃を受けた事業者を支援する緊急プロジェクトとして「おうちで観光グルメ!」を開始しました。

コロナ禍による需要の低下で行き場のなくなった食材を、激安特価かつ送料無料で販売しています。もちろん、同サイトの売りである「厳選されたグルメのみを扱う」というスタンスは崩していません。外出自粛などの影響でなかなか食べに行けない人気グルメを自宅で気軽に味わえるとあって、主婦などを中心とした層から注目を集めています。

「羽田市場」特設サイト、漁師さんの応援プロジェクト

引用:羽田市場

鮮魚で有名な羽田市場では、「漁師さんの応援プロジェクト」と称して、質の高い魚介類を安価な値段で提供しています。どの商品もスーパーなどではお目にかかれない鮮度の高い商品ばかりな上、直送ならではの安さやコロナ禍の外出自粛などでお取り寄せ需要が高まっていることなども相まって、消費者から熱い視線を浴びています。

また、羽田市場は売上の一部を医療機関へ寄付する活動も行っています。6月は先月の売上の1%に当たる749,480円でマスクを購入し、コロナと闘う医療機関へ寄付しました。羽田市場の試みは、打撃を受けた漁業従事者だけでなく、コロナ対策の最前線にいる医療従事者たちの大きな支えにもなっています。

まとめ

「ウィズコロナ」時代となりつつある昨今。「コロナ前」に立案・実施されてきたサービス提供の施策の多くを白紙に戻し、新たな施策を検討する必要に迫られています。特にインバウンドに大きな期待を寄せていた地方・地域の方たちの苦労は察するに余りあります。

さまざまなアイデアを絞って地域活性化の課題に取り組む皆様や、地域・地方の皆さんを支援する善意の企業や個人の皆様に心からのエールを。

ストラテでは今後もこのような支援の取り組みをレポートしていきます。

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