はじめてのWeChat/微信アカウントその2 便利な機能

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中国のSNS「微信(WeChat)」は、単なるコミュケーションツールを超えています。

ポータルサイトでもあり、ECモールでもあり、旅行サイトでもあり、デリバリーサービスでもあり、動画サイトでもあり、口コミ情報源でもあります。宅急便やタクシーの手配、光熱費・家賃・携帯電話の支払い、送金もできます。12億人を超えるユーザーにとって、微信(WeChat)は、なくてはならない「生活必需品」となっています。ここでは、微信(WeChat)の便利な機能をご紹介します。

※中国国内では微信(ウェイシン)、国外ではWeChatという名称で呼ばれており、機能面でも一部相違があります。詳しくは下記の記事をご覧ください。

WeChatの特徴・ミニプログラム

ミニプログラムとは?

微信(WeChat)には、ミニプログラム(小程序)という機能が搭載されています。

このミニプログラムのイメージは、微信(WeChat)内に「App Store」や「GooglePlay」が入っている感じと言えば分かりやすいでしょうか。微信(WeChat)を開くと、さまざまな店舗のページがありダウンロード不要ですぐに利用できます。

ミニプログラムでは、ショップでの買い物ができますし、デリバリーサービスで食事を配達してもらえます。旅行会社のページでホテル予約、航空券購入などもできます。宅急便に集配に来てもらったり、タクシーを呼び出したり、ニュース番組を見たり、投稿動画を見たり、口コミ情報や知恵袋を見たりすることができます。多種多様のサービスが、ミニプログラムに集結しているわけです。ユーザー目線で開発されている、とても便利なツールです。

中国の企業は、ミニプログラムの利用が必須となっています。ミニプログラムは120万個以上開発されているとも言われています。

どんなプログラムがある?(中国企業編)

ミニプログラムに参加している店舗をいくつかご紹介します。

例1:デリバリーサービス「美团外卖」

食事を注文して配達してもらうサービスです。自宅付近をお店を選べば、短時間で配達されます。最近は日本でもデリバリーのバイクを見かけるようになりましたが、中国ではすでにメジャーなサービスです。

例2:ファーストフード「ケンタッキー」「マクドナルド」「バーガーキング」「ピザハット」

お得なセットメニューやキャンペーン情報を発信しています。デリバリーサービスの「美团外卖」からでも注文できますが、もちろんお店のアプリからも注文できます。配達ではなく、先に注文しておいて、出来上がる時間になったら取りにいくこともできます。このあたりのシステムは日本と同じですね。

例3:スーパーマーケット「ウォルマート」「カルフール」

どちらも外資系の大型スーパーマーケットです。お買い得情報、キャンペーン情報を発信しています。地域によっては、宅配サービスを利用できます。日用品の購入に便利です。

例4:宅配便「顺丰速运」

中国大手の宅配便です。荷物を送りたい時、集配に来てもらえます。日付も選べますし、支払いもここで完結します。

例5:旅行サイト「携程旅行」

中国最大手の旅行サイトです。パッケージ旅行の申し込み、ホテルの予約、航空券の購入、列車や高速鉄道のチケット購入など、旅行に関するサービスはすべてここで完結します。その他、旅行の口コミ情報、旅行攻略アドバイスなども掲載されているので、旅行先を検討するのに役立ちます。

例6:タクシー呼び出しサービス「滴滴出行」

このアプリで、一番近くにいるタクシーを呼び出すことができます。タクシーがあと何分で到着するか、今どのあたりにいるのかなどを知ることができ、待たずにタクシーに乗車できるのでとても便利です。

例7:ECモール「京东购物」

中国の大手通販サイトです。あらゆる商品をネットで購入できます。日本の商品もたくさん売られています。

例8:動画サービス「爱奇艺」(アイチーイー)

中国の大手の動画配信サイトです。あらゆるジャンルの番組を見ることができます。

例9:中国国内の列車チケット購入

多くの中国人は、長距離列車や高速鉄道を利用しています。その列車チケットの購入を行うことができます。

どんなプログラムがある?(日本企業編)

ミニプログラムに参加している日本の店舗・団体をご紹介します。

例1:「ユニクロ」

お買い得商品の情報が発信されています。他のECサイトでもユニクロの商品は購入できますが、こちらからも、購入できます。

例2:「無印良品」

無印良品もユニクロに並ぶ、中国で人気のブランドとなりました。

例3:「イオン」

イオンも中国で人気があります。お買い得情報、キャンペーン情報などが発信されています。

例4:「観光局」(JNTO)

日本政府観光局もミニプログラムで、日本の観光情報を発信しています。日本政府や地方自治体が開設した日本の宣伝ページがあると、中国人が日本旅行を計画する時に役立つことでしょう。

例5:「マツモトキヨシ」

マツモトキヨシは、中国のECサイトでの販売も行っていますが、微信(WeChat)でも購入できるようになっています。また、日本の店舗で利用できる割引チケットも発行しています。中国のサイト上と日本の店舗、両方で購入してもらうように対策をとっています。

WeChatの面白い機能

「ポンポン」機能

WeChatには「拍拍功能」という、相手に「ポンポン」と意思表示を送る機能がついています。

これは実際に音がでるわけではありません。チャットで、相手のアイコンをダブルクリックすると、「拍了拍我」という表示が出ます。日本語だと「軽く叩いた」と表示されます。

これは、「今いる~?」「元気?」という挨拶の意味、「ほらほら!」という注意を促す意味や、「すごいね!」と称賛する時、「大丈夫だよ」と励ましたり慰めたりする時などに使います。

文字では書かないけれど、意思表示をしたい時に利用します。WeChatには、既読マークがつかないので、「はい、見ましたよ」という意味で「拍拍」(ポンポン)を送ることもできます。

channels 視頻号

WeChat内で、ショートムービーを投稿・閲覧できる機能がついています。動画には、「关注(フォロー)」「朋友(友達)」「热门(ホット)」の3種類があります。「フォロー」では、フォローしたアカウントの投稿が表示されます。「友達」では、自分の友達が「いいね」をした投稿、「ホット」では、自分におすすめの投稿が表示されます。(ターゲティング機能が搭載されている)

動画を投稿し、友達とシェアするという簡単な機能ですが、動画を投稿し続けていれば、WeChatユーザー数は非常に多いので、ファンが増えてゆくでしょう。いずれ、人気動画として有名になれるかもしれません。今後の発展性が見込める分野でしょう。

自分の居場所をシェアする機能

お互いに現在の居場所を知らせる機能もついています。待ち合わせをしているのになかなか会えない、そんな時に役立ちます。チャット画面で「位置」をタップし「共有」します。そうすると、相手と自分の現在地を知ることができます。

混雑状況が分かる機能

今どのあたりが渋滞しているか、知ることができる機能です。自分のアカウントページの「支付」というところから、都市を選びます。

例えば、「北京」の道路交通渋滞の様子をこのように知ることができます。

この他にも、どのエリアに人出が多いのかなどの情報も知ることができるので、出かける前にチェックしておくと良いですね。

ラッキーマネー

「红包」(ホンバオ)という、日本のお年玉のような機能もついています。お年玉としてだけではなく、お祝い事があった時、ちょっとしたプレゼントをしたい時、この機能を使います。普通の単なる「送金」ではありませんので、受け取る側も「ちょっと嬉しい」のではないでしょうか。

まとめ

中国のSNSの進歩はとても速く、新しい機能が次々に生まれ、どんどん便利さを増しています。微信(WeChat)は、生活になくてはならない存在となっています。中国向けのプロモーションには、ユーザー数11億人以上の巨大市場、微信(WeChat)への参入は必須といえるでしょう。ぜひ、導入をお勧めします。

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