はじめてのWeChat/微信アカウントその1 公式アカウントの特徴と開設方法

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中国で12億人以上のユーザーを持つSNS、「微信(WeChat)」

老若男女問わず、ほとんどの中国人が利用している“国民的アプリ”です。(2020年時点で中国国内のシェア85%

巨大マーケット中国へのSNSマーケティングをお考えなら、微信(WeChat)の利用をお勧めします。

中国には様々な規制が多く、微信(WeChat)の開設と運用はハードルが高いと思われるかもしれません。ここでは、微信(WeChat)の特徴と、公式アカウントの開設方法についてご説明します。

WeChatの特徴

中国ユーザーに最も届くSNS

微信(WeChat)のユーザーは12億人以上です。

中国三大IT企業の一つ「テンセント(腾讯)」が、2011年からサービスを開始しました。日本で多くの人が利用しているLINEのように、チャット、通話、動画の共有などのコミュニケーションツールとして利用されています。

微信(WeChat)では、微信支付(WeChatPay)というモバイル決済機能があります。スーパーでの買い物、ネットショッピング、レストラン、光熱費、交通費、家賃、学費の支払い、送金etc、あらゆる支払いがスマホ一つで完結します。今や微信(WeChat)は、中国人の“生活必需品”といえるほど、重要なアプリとなっています。

中国には「グレートファイヤーウォール」というインターネット検閲システムがあり、日本で利用しているSNS(Facebook、Instagramなど)は使えません。ですから、中国SNSマーケティングを考えているのでしたら、中国で利用可能なSNSを使用しなければなりません。ユーザー数からしても大規模なSNS、微信(WeChat)の利用がお勧めです。

WeChatと微信の違いについて

なぜ、WeChat(ウィーチャット)と言ったり、微信(ウェイシン)と言ったりするの?と思われるでしょう。

この違いを簡潔に言うと、WeChat(ウィーチャット)は「海外版」微信(ウェイシン)は「中国版」ということです。中国では、国内用SNSと海外用のSNSが区別されています。これは今大人気の「Tiktok(ティックトック)」と同様です。Tiktokは海外版、中国版は「抖音(ドウイン)」といいます。

中国のインターネット規制により、日本からは「微信(ウェイシン)」をダウンロードすることはできず、自動的に「WeChat(ウィチャット)」に接続されます。逆に、中国からWeChatをダウンロードすることは出来ません。WeChatと微信は、同じようで全く同じではないということです。

まずはWeChatのアカウントを取得しよう

WeChatのアカウント取得方法

海外の企業が「微信(WeChat)」を利用してプロモーションを行う場合、まず「微信公众号(WeChat公式アカウント)」を取得しなければなりません。(ここから、便宜上「WeChat公式アカウント」と表記します)Wechat公式アカウントの開設は「法人」のみ可能です。「個人」での開設はできませんのでご注意ください。

「WeChat公式アカウント」開設方法

① 「WeChatアカウント」を作成する。
② 「WeChat公式アカウント」の申請をする。
③ 「認証手続き」を行う。
④ 「審査」に合格すると「WeChat公式アカウント」が開設される。

それでは、まず、「Wechatアカウント」を作成しましょう。スマホでWeChatアプリをダウンロードするか、またはパソコンでWeChatホームページを開きダウンロードしてください。

*アプリ

*パソコン
 WeChat公式ホームページ

WeChatアカウントを作成したら、PC上で「WeChat公式アカウント」の開設を行います。

① 微信公式プラットフォームを開き、「立即注册」(今すぐ登録)をクリックします。

② 国・地域、アカウントの種類を選択します。

アカウントには「サービスアカウント」「購読アカウント」「企業アカウント」があります。外国の法人は、「服务号(サービスアカウント)」のみ選択可能です。

③ 必要項目を、中国語か英語で入力します。入力が完了したら、「完成」をクリックします。

④ 腾讯(テンセント)からの返答を待ちます。この時に、登録手続料($99)を指定口座に振り込みます。

⑤ Wechat公式アカウントが開設されたら、次に「認証申請」を行います。

認証を受けて信頼度を上げよう

公式アカウントのメリット

WeChat公式アカウントのメリットとしては、

① 巨大市場である中国でのプロモーションを始められる。
② 「ミニプログラム」の機能を利用できる。
③ 「広告」の配信を行うことができ、企業のブランディングを行える。
④ 「割引クーポン」を発行できるので、集客が見込める。
⑤ 「微信支付(WeChatPay)」で、モバイル決済を行える。

などがあげられます。

微信(WeChat)には、「ミニプログラム」という機能があり、さまざまな(店舗などの)アプリを、リンクページに移動したりダウンロード不要で、すぐに使用することができます。微信(WeChat)アプリ内で、他のECサイトのショッピングをしたり、旅行の予約をしたり、動画アプリを見たりできる便利な機能です。(*ミニプログラムについては、次回詳しく説明することにします。)

WeChat公式アカウントを開設している企業例

例1:東急ホテル

東急ホテルのページ内で、「ホテルの予約」ができます。ホテルのサービスや観光名所の紹介などの記事も投稿されています。WeChat公式アカウントを持つ企業は、月に4本「記事」を投稿できます。東急ホテルは、宣伝も兼ねて記事を投稿していますが、これらの記事は集客アップに貢献するでしょう。

例2:高島屋

高島屋のページ内では、「キャンペーンやバーゲン情報」が掲載されています。直接、高島屋に「問い合わせ」ることもできます。お客様とのコミュニケーションを行うことによって、高島屋の印象アップ、集客アップにつながるでしょう。

例3:東急ハンズ

東急ハンズのページ内では、お買い得な「クーポン券」が発行されています。お得なチケットが手に入れば、集客アップが見込めますね。

例4:ケンタッキーフライドチキン(中国内)

ケンタッキーも、お得なキャンペーンを実施しています。ユーザーはこのページで「注文」「デリバリーサービス」を利用できます。

ここで紹介した企業はほんの一例です。すでに多くの企業が、Wechat公式ページを開設しています。WeChat公式ページがあると、広告・宣伝・クーポン発行・予約・販売が可能となります。

認証を申請

WeChat公式アカウントを開設するためには、「認証申請」が必要となります。必要な手続きをご説明します。

認証申請の手続き

微信公式プラットフォームの管理ページにログインします。左側パネル「设置(設定)」の「微信认证(微信認証)」ページを開き、認証申請を行います。ここで必要とされる情報は、

・企業情報(住所、代表者氏名、経営内容など)
・銀行口座の情報
・運営担当者のパスポートナンバー
・登記簿謄本の写真
・運営担当者の直近3カ月の携帯電話の明細


などです。申請の不備や確認事項がある場合は、テンセントから連絡が入ります。中国語または英語対応となります。提出する資料に問題がなければ、15営業日以内に資格審査が行われます。

広告出稿できる「広告主アカウント」を申請しよう

WeChat公式アカウントが開設されると、広告主アカウントを申請できます。

微信公式プラットフォームの管理ページにログインし、左側パネルの「推广(プロモーション)」の「广告主(広告主)」から申請を行います。申請時には、微信(WeChat)広告に関する規則「開放業種規則」をご確認下さい。詳しくはこちら(中国語・英語のみ)をご覧ください。

まとめ

WeChat公式アカウントの開設は、少々難易度が高いかもしれません。中国語か英語での対応が可能なスタッフも必要となります。

しかし、WeChat(微信)のユーザー数は12億人以上います。この数だけを見ても、中国は巨大マーケットです。企業がWeChat公式アカウントを開設し、商品の宣伝&販売を行う効果は大きいでしょう。

中国向けプロモーションを始めることをお考えなら、WeChat公式アカウントを開設することをお勧めします。

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