インバウンドの「おもてなし向上」で活用できるJNTO(日本政府観光局)の便利なサービス

JNTO,インバウンド需要

「JNTO(日本政府観光局)」は日本の魅力を発信する情報プラットホームとして外国人旅行者の誘致活動を行っている公的機関です。

インバウンドプロモーションの旗振り役を担うことを目的に、海外の主要市場に拠点を設置して各国の最新の市場情報を集約しています。また、MICE(マイス)などを通じて国内の各地域と密接に連携し、集約した最新の市場動向を還元することで、国内のインバウンドの拡大と質の向上を目指しています。

※MICE:会議(Meeting)、報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体・学会などによる国際会議 (Convention)、展示会・見本市・イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語。

外国語で提供している日本情報ツールを活用しよう

外国語による日本情報Webサイト「Japan Endless Discovery」

Japan Endless Discovery」は海外に多数の事務所を構える政府機関だからこそできる、多種多様な言語に対応した日本情報Webサイト。英語はもちろん、アジア向けに13言語、ヨーロッパ向けに6言語、中東向けに1言語、南米向けに1言語が用意されています。また、北米には特に注力しており、カナダ向けに2言語、アメリカ向けにも2言語が用意されています。

Enjoy my Japan

欧州、北米、豪州エリア向けの日本観光案内サイトもあります。それが、「Enjoy my Japan」です。英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、スペイン語、イタリア語の6言語に対応しています。

Enjoy my Japanは「高い頻度で海外旅行するものの、その旅行先として日本を選んだことのない人たち」をターゲットに、日本の良さや楽しさを知ってもらうことで、旅行先に日本を選んでもらうことが目的です。クオリティーの高い動画も多数投稿されており、視覚的・直感的に日本を感じられる作りになっています。

訪日インバウンド情報(Facebook)

JNTOは21の言語によるFacebookをそれぞれ運営しています。もっともフォロワー数の多い「Visit Japan International」は65万人以上のフォロワー数を誇っています。外国語Facebook一覧はこちらをご参照ください。

外国語による観光パンフレット、ガイドブック、地図

JNTOは外国語対応した観光パンフレットやガイドブック、地図を制作・提供しています。また、海外旅行で陥りがちな「どこに行けばいいのかわからない状態」を解消するために、テーマ別の観光スポットをまとめた資料や、旅行中に役立つ会話集などの配布も行っています。詳しくはこちらから。

外国語による冊子

前述したパンフレットやガイドブックのほかにも、JNTOは様々な外国語冊子の作成・提供を行っており、現在130種類もの印刷物が公開されています。冊子の一覧はこちらをご参照ください。

Japan. Tax-free Shop

Japan. Tax-free Shop」は免税店に関するサイト。日本各地の免税店が登録されており、検索窓から免税店を検索することができるようになっています。また、日本における免税の解説や簡単なQ&Aが掲載されているほか、おすすめの免税店や免税店のある商店街などの掲載されています。対応言語は英語、簡体字中国語、繁体字中国語、韓国語、タイ語の5言語です。

外国人の受け入れ環境向上を支援してくれるサポートを活用しよう

全国通訳案内士試験

「全国通訳案内士」は言語系資格の中では唯一の国家資格です。

試験では高度の名外国語能力と日本の地理や歴史、文化に対する深い造詣が求められます。難易度は中程度とされており、行政書士や気象予報士などと同レベルに位置しています。全国通訳案内士がいることによって、外国人旅行客の滞在環境を向上させることができます。リピーターの獲得にもつながるでしょう。

グッドウィルガイド

「グッドウィルガイド」は英語で善意通訳のことで、自発的に通訳を行う個人のボランティア活動とその活動者をいいます。東京オリンピック開催時にJNTOが提唱したことをきっかけに始まった歴史のある活動です。

JNTOに応募して登録されると認証バッジが付与され、グッドウィルガイドの名前を使った活動ができるようになります。個人で行うことを前提としたものですが、最近はインバウンドの促進のために「SGG(Systematized Goodwill Guide)」という組織を作って、組織的な活動するボランティアたちも増えてきているようです。

非常事態における外国語での情報発信サービスを活用しよう

多言語コールセンター「Japan Visitor Hotline」

Japan Visitor Hotline」は外国人旅行者が日本で安全・安心に過ごしてもらうため、年中無休・24時間対応の多言語コールセンター(英語・中国語・韓国語・日本語)です。事故・病気、災害時などの緊急時・非常時案内はもちろん、通常時の一般観光案内などにも対応してくれます。

公式Twitter・微博(Weibo)アカウント「Japan Safe Travel」

「Japan Safe Travel」では外国人旅行者に安心・安全な日本滞在を実現してもらうべく、災害警報・注意報、各交通機関の交通障害情報、感染症や熱中症の注意喚起などの発信を行っています。公式アカウントは「Twitter」と「weibo」の二つがあります。

スマートフォン向けアプリ「Japan Official Travel App」

Japan Official Travel App」はスマートフォン向けの観光情報アプリ。ナビゲーションシステム「NAVITIME(ナビタイム)」で有名な株式会社ナビタイムジャパンなどと連携し、飲食店検索や経路案内などの訪日旅行中に必要な情報を一元的に提供しています。

また、気象庁から自然災害に関する警報・注意報が発令された際には、影響が懸念される地域のユーザーに通知する機能も搭載されています。さらに、「Safety Assistance」の項目では外国語対応が可能な医療機関や避難所・避難場所のリストを掲載し、位置情報とGoogle Mapを連動させることで医療機関等の所在地を表示する機能をも備えています。

JNTOグローバルウェブサイト

JNTOのグローバルウェブサイトには、外国人旅行者向けて災害情報を集約したページ「Japan Safe Travel Information」が設けられています。これまでご紹介してきた「JapanSafeTravel」や「Japan Visitor Hotline」などへのリンクはもちろん、気象庁や国土交通省、主要な鉄道会社や空港などといった様々なサイトへのリンクが張られています。

日本で医療を受ける際に役立つWebサイト「JAPAN:Official Guide」

JAPAN:Official Guide」では主に医療機関へのかかり方などの基礎知識や、医療機関の検索機能などが提供されています。また、主な症状と診療科目についての解説や旅行保険に関する情報などについても紹介しています。英語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語などに対応しています。

JNTOの2つの会員サービス

賛助団体

JNTOは国からの運営費交付金だけではなく、賛助団体の賛助金も重要な活動財源となっています。賛助金を支出する「賛助団体」になると20カ国・地域における市場動向などのマーケットデータを閲覧できる専用のウェブサイトが使えるようになります。訪日旅行を取り扱う主要旅行会社リストや、現地で組まれている日本ツアーの情報なども見ることができます。

また、JNTOインバウンド旅行振興フォーラムへ参加し、個別アドバイスと情報提供を受けることなどもできます。そのほかにも数多くのメリットがあるので、詳しくはパンフレットをご参照ください。

なお、対象は地方公共団体、観光関連団体、民間企業などの団体となっています。

会員

賛助団体制度のほかに、「会員制度」もあります。会員は300,000円(税別)の年会費を払うことでなれ、賛助団体同様に専用ウェブサイトへアクセスできるようになります。そのほかにも、様々なサービスを受けることができます。詳しくはパンフレットをご参照ください。

まとめ

今回はJNTOについての基礎知識をご紹介しました。JNTOは公的専門機関ならではの高い情報確度とサポートを行っており、インバウンドに取り組み地域や企業にとっての強い味方となってくれるだけでなく、訪日外国人旅行客の方々にとっても頼もしい味方となってくれています。JNTOの存在を国内外にもっと広く知ってもらうことこそ、観光立国日本を作り上げていく上での重要なファクターとなっていくはずです。ぜひ、今回を機にJNTOとのかかわりを深めてみてください。

なお、株式会社アットグローバルでは、インバウンド向けのコンサルティングサービスを無料で提供しています。ご関心がある方はぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

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