【事例付き】SDGs(エス.ディー.ジーズ)の基礎知識をまとめてみた

2021年12月16日

はじめに

 最近、ビジネスパーソンや政治家の胸に丸いカラフルなバッチが付けられているのを目にすることがあります。
メディアでも取り上げられていますが、それは今、話題の「SDGs(エス.ディージーズ)」のシンボルバッジです。

サステナブル(Sustainable)な社会の実現に不可欠な「SDGs」。しかし、SDGsとは何なのでしょうか。あらためてSDGsの基礎知識をご説明します。

そもそも「SDGs」エスディージーズとは?

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の頭文字からとった略称であり、日本語に訳すると「持続可能な開発目標」のことです。
今、私たちが直面するさまざまな課題を2030年までに解決しようと、持続可能(サステナブル)でよりよい世界を目指すという国際目標が、2015年の国連サミットで採択されました。

世界各国が抱える紛争や貧困の問題、気候変動による自然災害、感染症のパンデミックなどに対し、国や自治体、企業レベルだけでなく、個人一人ひとりに何ができるのかを考えることがSDGsの第一歩です。
SDGsが掲げる「地球上の誰一人取り残さない」目標の実現のためには、先進国、発展途上国を問わず日本も含めた世界すべての国での取り組みが求められます。

SDGsは、「17の目標」で構成され、この目標達成のための具体的な詳細目標が「169のターゲット」として掲げられています。
その詳細について以下に説明します。

17の目標とは?                                 

SDGsの「17の目標」には、目標1「貧困をなくそう」、目標2「飢餓をゼロに」、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標7「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、目標10「人や国の不平等をなくそう」、目標14「海の豊かさを守ろう」などがあります。

この17の目標には、各々5~10個ほどのより具体的な目標が設けられ、すべて合わせ「169のターゲット」と呼ばれています。
例えば、目標14「海の豊かさを守ろう」では、あらゆる種類の海洋汚染を防止・削減すること、健全で生産的な海洋を実現するための海洋及び沿岸の生態系の回復への取組、海洋酸性化の影響を最小限化し対処することなど、環境保全のための目標の細部を具体的に提示しています。

私たちの身近な問題は、これら達成すべき17の目標のいずれかに該当するということです。
誰一人取り残されることのない世界は、平和と平等のもと、公平公正な社会でなければなりません。
SDGsは、私たちがこれからも地球上で暮らし続けるために取り組まなければならない全員の目標なのです。

海外の取り組み事例について

海外のSDGsへの取り組みについて見てみましょう。

世界のSDGsランキング

SDGs国別ランキング2021によると、以下のようなランキング上位国が積極的にSDGs実現のために取り組みを始めています。

出典:SDGs国別ランキング2021

ヨーロッパの中でも上位を占めるのは、北欧のフィンランド、スウェーデン、デンマークの3か国です。
スコアによるランキングが始まった2016年から上位3位を維持し、積極的な取り組みを続けています。

注目は、昨年11位だったベルギーが5位になり、12位だったスロベニアが9位に上昇したこと。
ヨーロッパの各国はスコアを伸ばしたり維持したりする国が多い一方、ランキング下位には、貧困に苦しむアフリカの国々が位置しています。

また、国際連合の常任理事国5カ国のうち、フランス(8位)、イギリス(17位)は20位以内に入っているものの、アメリカ(32位)、ロシア連邦(46位)、中国(57位)は、リードすべき立場の国として高いスコアとは言えないようです。 

※スコアとは、各々の目標に対しどのくらい達成されているかを測る指標のこと。

SDGsに合わせた街 The UN17 ViLLage について

街をまるごとSDGs実現に向けて作り変えようと、動き出した地域があります。

スウェーデンの「The UN17 ViLLage」という街では、家庭ごみの99%をリサイクルするため、ゴミの分別を100種類に分ける取り組みを始めました。
回収したごみの50%を燃やし、発電に使用しています。化石燃料の使用とごみの埋め立てによる有害物質の発生を抑制するためです。

デポジット制の容器の導入や身近な場所での回収ステーションの設置、製品の販売と回収の連携など、美しい街全体にSDGsのための仕組みを施しています。

まとめ

SDGsは、地球上の誰もが取り残されない社会を目指しています。
世界が取り組んでいる現状を認識し、SDGs実現のために日本の私たちがどうすべきかもご理解いただけたのではないでしょうか。

私達一人ひとりが日常のちょっとした気遣いや工夫、善意ある行動をすることによってSDGsに貢献することができるのです。
個人の些細な問題が世界中で起こることによって地球全体の問題へと発展したこれまでの歴史を踏まえ、環境に配慮し平等と平和を目指す取り組みの重要性を認識することがSDGsの初めの一歩です。

かけがえのない地球とそこに住む全ての人が取り残されない未来を希望してやみません。

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