Shochu & Awamori の魅力を世界に!2021年度フランス日本酒コンクールPart2

はじめに

フランスでは「Kura Master」という、フランス人向けの日本酒コンクールが開催されています。これは、ヨーロッパへの日本酒、本格焼酎・泡盛などの普及を目的としたコンクールです。世界で数ある日本酒コンクールでも、このフランスの「Kura Master」は世界でも有数の歴史的食文化を持つフランスならではの「食と飲み物の相性」というポイントから日本酒を審査します。2017年から毎年開催されていますが、5回目となる2021年は約1000本もの銘柄が参加しました。

今年からは、「焼酎・泡盛」の部門も登場することになりました。164もの銘柄がエントリーし、トップ13が発表されました。今回は、どのような銘柄が評価されたのかを順番にご紹介しましょう。

受賞した焼酎・泡盛TOP13!

芋焼酎トップ2

知覧Tea酎

出典:知覧醸造

鹿児島県の知覧醸造株式会社が生み出した蒸留酒、知覧Tea酎(Chiran tea chu)は、とても美しい複雑感のある香りと、原材料である薩摩芋に加えてハーブや野菜の風味が濃密にしっかりと味わえることに、審査委員長は心を奪われたようです。

鶴空50/50

福岡県の酒蔵、株式会社 喜多屋が常圧で蒸留し1年間貯蔵した銘柄、鶴空 50/50(Tsurusora 50/50)も芋焼酎部門でトップ2に選ばれています。JALグループ、JAL Agriport社と共同で開発された商品です。

米焼酎トップ3

誉の露

文政6年(1823年)に創業した熊本県の深野酒造株式会社が生み出したこだわりの米焼酎、誉の露(Homarenotsuyu)。香ばしい焼いた芋などの甘い香りがし、口当たりがやさしく飲みやすい焼酎です。

極楽 しず馴

熊本県湯前町(ゆのまえまち)に蒸留酒製造所を持ち、地産の米品種ヒノヒカリを100%使用して作られた有限会社林酒造場の米焼酎、極楽 しず馴(Gokuraku Shizuna)。常圧蒸留法を使って米もろみをじっくり煮こみ、お米の自然で豊かな味わいを昇華させて、 濃醇な風味と旨味を凝縮した焼酎です。

常圧 豊永蔵

出典:豊永蔵

熊本県の合名会社豊永酒造の米焼酎、常圧 豊永蔵(Joatsu Toyonagakura)。

麦焼酎トップ2

本格麦焼酎のんのこ THE APPLE

1985年創業の佐賀県有田町の酒造メーカー宗政酒造株式会社の麦焼酎、本格麦焼酎のんのこ THE APPLE(NONNOKO THE APPLE)。

聞牟禮鶴(もんむれづる)

出典:牟禮鶴

大分県の牟礼鶴酒造合資会社が開発した本格焼酎、聞牟禮鶴(もんむれづる)(Mon Murezuru)。約10年の歳月をかけて品種改良を重ね、麦焼酎製造量全国1位の大分県で焼酎製造に適した麦、二条大麦「トヨノホシ」が開発されました。この香り高い香りトヨノホシが原料の聞牟禮鶴(もんむれづる)は、香りの鑑賞が楽しめる本格焼酎です。

黒糖焼酎トップ2

壱乃醸朝日

鹿児島県の奄美諸島の中で最も東に位置する喜界島を拠点とする朝日酒造株式会社。洋上から昇る「朝日」を最初に目にすることができることから名付けられました。壱乃醸朝日(ICHINOJO ASAHI)は、創業以来の銘柄「朝日」の2.5倍の黒糖を使用して仕込まれ、黒糖の香りがはっきりと表れる黒糖焼酎です。

弥生

鹿児島県奄美大島の合資会社弥生焼酎醸造所が黒糖から造った焼酎、弥生(YAYOI)。喉にグッとくるようなパンチのある味わいでありながら、飲み飽きない食中酒として楽しめるお酒です。

泡盛トップ2

3年古酒 常盤

沖縄本島から船で1時間の伊是名島。そこで1949年に創業した合資会社伊是名酒造所が、島から湧き出る良質な天然水を使って造ったコクのある飲み口の良いお酒、3年古酒 常盤(TOKIWA Aged 3 years)。

美しき古里

沖縄県国頭郡の有限会社今帰仁酒造が、地元今帰仁の豊かな自然、水、空気すべての要素を活かして醸造・熟成した泡盛、美しき古里(Uruwashiki Furusato)。

樽貯蔵(焼酎・泡盛)トップ2

田苑 ENVELHECIDA

出典:田苑酒造

日本で初めて樽貯蔵による本格麦焼酎を創り出したパイオニアでもある鹿児島県の田苑酒造株式会社が、焼酎造りの工程でクラシック音楽を聴かせて育てた田苑ENVELHECIDA(DEN-EN ENVELHECIDA)。ENVELHECIDA(エンヴェレシーダ)とはポルトガル語で「貯蔵」という意味です。柑橘系の華やかな香り、そしてオーク樽に由来する甘さが絶妙にマッチして、フルーティな味わいを醸し出します。

神の河

焼酎メーカーとして日本で唯一、独自の「樽工房」「樽貯蔵庫」を有し、専属の樽職人が樽の管理・再生を行っている鹿児島県の薩摩酒造株式会社。薩摩酒造が造った神の河(Kannoko)は、二条大麦100%を原料に使用し単式蒸留による原酒をホワイトオーク樽に3年以上貯蔵した、琥珀色の長期貯蔵麦焼酎です。長期熟成ならではの、ふくよかな香りとまろやかな味わいです。

まとめ

今回は、フランスで行われた、フランス人向けの日本酒コンクール「Kura Master」についてご紹介しました。

日本酒は世界的にも、そして特に歴史的食文化を持つフランスでもとても高く評価されていることが分かりました。今後は、日本酒×フランス料理のコラボがもっと増えてゆくことを期待しています。日本の「SAKE」には、日本だけにとどまらない将来性があります。2022年度のコンクール結果も楽しみにしたいものです。

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