sakeの魅力を世界に!2021年度フランス日本酒コンクールPart1

はじめに

日本の貴重な宝の一つである日本酒のコンクール「Kura Master(クラマスター)」がフランスで開催されました。
ペニンシュラホテルなど5つ星ホテルを含むフランスの代表的なホテルのトップソムリエなどが審査員となり、フランスの地で行うフランス人のための日本酒のコンクールです。

2017年から毎年開催されており、5回目となる2021年は約1000本に及ぶ銘柄が参加し、最終審査に通過した26種の日本酒の中からTop16が選ばれています。

それでは、どのような銘柄が評価されたのか、詳しくご紹介します。

参照:Kura Master

受賞した日本酒TOP16!

純米部門トップ5

純米部門のトップ5銘柄をご紹介します。

トミツル 特別純米

「トミツル 特別純米」は、滋賀県愛荘町、寒暖差の大きい気候の下、築150年の土蔵で「愛知酒造有限会社」が3年間貯蔵した特別純米です。

審査員からは、味と香りが特徴的で、旨味がとても強く、甘さや酸味などの絶妙な調和が取れている素晴らしい日本酒だとの評価を得ています。
参考:愛知酒造有限会社

戦勝政宗 特別純米

「戦勝政宗 特別純米」は、仙台を代表する銘酒醸造元、伊達家御用蔵「仙台伊澤家勝山酒造株式会社」の純米酒です。

米どころの風土から生まれた「ひとめぼれ」を使用して長期低温発酵させ、氷温貯蔵しています。こだわりの製法・贅沢な技法を用い、純米酒の本質を追求した逸品です。

福小町 純米吟醸

出典:Kura Master

「福小町 純米吟醸」は、秋田県湯沢市の創業400年「株式会社木村酒造」が、土地の恵みを活かしつつ人による手造りにこだわって造った、旨味と酸味の調和が自慢の純米吟醸酒です。

毎日飲んでも飽きのこない、親しみやすい味わいです。高い香りと深いうまみの割に軽い飲み口で、余計なクセは一切ないため、どんな料理にも合わせやすい逸品です。

名刀正宗 乙天

「名刀正宗 乙天」は、ほどよい酸味と甘口仕上げの純米酒。兵庫県産山田錦を65%に磨き、ふくよかでやわらかな口あたりは、魚介料理との相性がピッタリです。

「名刀正宗 乙天」のローマ字銘柄名は「Chateau Shirasagi 65」
Kura Master2021でTOP16に選出されたことを記念して、姫路市の蔵元である酒造会社「田中酒造場」は、「名刀正宗 乙天」のフランスラベルを限定500本で発売しました。

問世 生酛純米

「問世 生酛純米」ローマ字名「Monsay Kimoto Junmai」は、創業100年を超える歴史を持つ長野県大町市の「薄井商店」が地元・北安曇野産の酒米「ひとごこち」を100%使用して作り出す純米酒です。

北アルプスの麓に位置し、豊かで清冽な伏流水と、深水栽培による半径10km圏内の契約栽培米で醸し、問世特有の柔らかい味わいを引き出します。

純米大吟醸トップ5

純米大吟醸のトップ5銘柄をご紹介します。

富鶴 純米大吟醸 瑞雲

「富鶴 純米大吟醸 瑞雲」は、滋賀県の「愛知酒造」が鈴鹿山系の伏流水を使用して醸造する純米大吟醸です。

仕込みからビン詰めまで「同じ味の酒に出逢うことはほぼない」と言われるほど、時代に合わせた味づくりにこだわるため、その時々の微妙な味の違いを楽しめる日本酒でもあります。

純米大吟醸きのえね

出典:Kura Master

「純米大吟醸きのえね」は、千葉県酒々井で300年の伝統を持つ「株式会社飯沼本家」が、蔵の敷地内にある井戸水を使用して造る純米大吟醸です。中軟水で軟らかい水質が軟らかな味わいの酒に仕上げます。

自家精米工場で仕上げた米を伝統の技と機械で醸すことで、高品質な日本酒が出来上がります。

梵・特撰純米大吟醸

「梵・特撰純米大吟醸」は、福井県鯖江の「合資会社 加藤吉平商店」が、変わらぬ手作りを貫き、0℃以下で1~2年迄の氷温熟成で仕上げた純米大吟醸です。
ローマ字名は「Born:Tokusen Junmai Daiginjo」

原料米に山田錦を使用し、グレープフルーツのような芳醇な香りとなめらかで深い味わいの日本酒です。

澤乃井 純米大吟醸

「澤乃井 純米大吟醸」は、東京都奥多摩にある元禄15年創業の老舗酒蔵「小澤酒造株式会社」が製造する純米大吟醸です。

優雅でコクのある仕上がりですが、バランスのよいすっきりした飲み口が人気。華やかで爽快なタイプのワインに匹敵する日本酒として高い評価を受けたようです。

鷲の尾 結の香

「鷲の尾 結の香」は、文政十二年(1829年)創業の  岩手県「株式会社わしの尾」を牽引する豊かな味わいの純米大吟醸です。

巌鷲山山頂に残る大鷲が羽を広げたような雪形が名前の由来といわれていますが、その湧水で醸造された柔らかな口当たりが特徴。2022年は結の香が誕生して10周年にあたります。

サケ・スパークリングトップ2

日本酒には珍しいスパークリングのトップ2銘柄をご紹介します。

臥龍梅 スパークリングサケ

ローマ字名「Garyubai Sparkling Sake」となる「臥龍梅 スパークリングサケ」は、静岡県「三和酒造株式会社」が造る透明なスパークリング日本酒です。

2020年5月にawa酒協会からの認定を静岡県で初めて受けたawa酒でもあります。
ほどよい炭酸が心地よく豊かな香りが存分に出されたスパークリング酒です。

七賢 エクスプレッション2018

出典:Kura Master

「七賢 エクスプレッション2018」は、創業300年の歴史を持つ山梨県「山梨銘醸株式会社」が独自の発酵技術を用いて造るスパークリング日本酒です。

水の山、甲斐駒ヶ岳の麓に広がる白洲町でおいしさを追究してきた「七賢」の25年熟成大吟醸古酒を瓶内二次発酵させた、大吟醸古酒の持つ奥深さが上品な泡と相まって芳醇な発砲酒に仕上がっています。

五百万石トップ2

日本酒最適米として名高い五百万石のトップ2銘柄をご紹介します。

羽根屋 純米吟醸 煌火

「羽根屋 純米吟醸 煌火」の蔵元、富山県の「富美菊酒造株式会社」は、小規模ながら強い意志とこだわりをもった酒造りを続け、創業から100年を迎えています。

日本の名水百選にも選ばれている富山の名水・常願寺川水系の天然水を用いて造られる「羽根屋」は、鮮烈ながら優雅な味わいが自慢です。

梵・五百万石 無濾過 純米大吟醸

出典:Kura Master

「梵・五百万石 無濾過 純米大吟醸」は、福井県が誇る、酒造好適米・五百万石を用いた福井県「合資会社 加藤吉平商店」の純米大吟醸です。

搾りたての生酒をマイナス10℃の超低温で約1年間氷温熟成させることにより、果物のような芳醇な香りが際立った、深くてなめらかな味に仕上げられた日本酒です。

美山錦トップ2

美山錦トップ2銘柄をご紹介します。

澤の花純米吟醸夕涼み

「澤の花純米吟醸夕涼み」は、長野県でも極寒の信州佐久にある「伴野酒造株式会社」が、シンボルである「あやめの花」をイメージして造った酒です。

長野県産美山錦を100%使用。ストイックで繊細な酒造りをモットーとし、八ヶ岳系千曲川伏流水で酒を醸しています。

臥龍梅 純米吟醸 美山錦

出典:Kura Master

「臥龍梅 純米吟醸 美山錦」は、静岡県の「三和酒造株式会社」が家康の植えた臥龍梅に因んで命名した純米吟醸です。

一切の妥協や手抜きを排した吟醸小仕込みで製造しており、味も香りも豊かでインパクトのある味わいが人気の日本酒です。

おわりに

世界に誇れる日本の伝統である日本酒。フランスでも高評価を得ることができました。
今後も、日本酒が広まっていくことを期待しましょう。2022年度の結果も楽しみです。
パート2では、今年から始まった「焼酎・泡盛」部門の結果をお伝えします。

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