外国人とのコミュニケーションに関わるトラブル実例ー支援の取り組み

在留外国人のためのお役立ち情報シリーズ

はじめに

日本に住む外国人は今後も増えてゆくと予想されています。それに伴い、言語・文化・習慣の違いからトラブルも生じているようです。

外国人はどういった問題を抱えがちでしょうか?そして、どんな事例があるでしょうか?この記事では法務省の資料を参考に考えていきます。

内閣府の調査から分かる

内閣府は、「日本に居住している外国人がどのようなトラブルを抱えていると思うのか」という世論調査をしました。以下が結果パーセンテージの高いものから示した結果です。

出典:内閣府

内閣府の調査から分かること

内閣府は、「日本に居住している外国人がどのようなトラブルを抱えていると思うのか」という世論調査をしました。以下が結果パーセンテージの高いものから示した結果です。

第1位は「風習や習慣等の違い」

1番多く取り上げられたのは、「風習や習慣等の違いが受け入れられないこと」でした。日本在住の外国人は41.3%つまり、半分弱の回答者は習慣の違いを受け入れてもらえていないと感じてるようです。

風習や習慣の違いとして「残業」が挙げられます。残業に対する考え方は人それぞれです。

「働き方改革」が盛んに言われ続けていますが、日本では「残業して当たり前」「上司の前に部下が帰ってはいけない」「遅くまで会社に残って仕事をしている人の方が勤勉だ」という考え方をもつ会社がまだ残っているのも事実です。

逆に外国人はフレックスタイム制を取り入れたり、やるべき仕事を早く済ませて退社時間になるとすぐに会社を出ていく人もいるくらいです。

この仕事時間をどう捉えるかがカギになるでしょう。早い時間に退勤することをマイナスに思う人もいれば、効率的だと思う人もいます。なので他の人が自分の考え方と異なっているから自分の考えを押し付けてしまうと外国人は「理解してもらえない」「差別」を受けていると感じてしまいます。どこの国の人の文化がどのようなものであるかというより、自分が外国に行ったときにどう接してほしいかを考えて他の人に同じような接し方をするときっと喜ばれます。

第2位は「就職や職場で不利な扱いを受けること」

また次に多い2番目は「就職や職場で不利な扱いを受けること」です。

外国人は言語が日本人ネイティブと比べるとそれほど流暢に話せない人、日本語を聞いてもわからない人が多く、不利な扱いを受けがちです。現在労働力が非常に足りていないので、数年前から日本で新たに技能実習生制度が始まりました。多くの技能実習生は最低賃金をはるかに下回る給与額しか受け取っていないようです。

第3位は「アパート等への入居を拒否されること」

3番目に多く上げられている点として、「アパート等への入居を拒否されること」です。

外国人に対して入居拒否をする理由は何でしょう。外国人だからという理由で入居拒否をするということは法律上で禁じられていますが総合的に見て大家さんは誰に家を貸して誰に貸さないのかは決めることができます。しかし家主や不動産管理会社が申請を拒否した理由を契約者に話す必要はないので、どうして入居拒否をされたか理由を把握しにくいでしょう。

考えられる点としていくつかあります。

外国人だから…

①言語が通じないため、トラブルになりやすい

②仕事や収入が安定していない

③保証人の収入が足りない

④物件内見時に悪い印象を与えてしまった

 不動産業者、家主、管理人など物件を貸す側からすると、外国人で言語が通じず、どんな人なのか分からないため、外見で判断しがちです。

上位3点だけを取り上げましたが、他にも問題点はいろいろあります。

実際に起きたトラブル

法務省のサイトによると、人権侵害事案と人権擁護機関の対応例として、店長の方針の元で外国人に対して一律に理容のサービス提供を拒否した事例や外国人であることを理由にビジネスホテルに宿泊を拒否したケースが実例としてあげられています。

このようなトラブルに直面して、非常にがっかりしたことでしょう。実際、こういった問題は身近に生じているのです。

外国人を助けよう

外国人だから不平等な扱いを受けても仕方ないと思っていませんか?全国の法務局で相談することができます。法務局にいけない場合は、相談ダイヤルが設置されています。10か国語(英語・中国語・韓国語・フィリピノ語・ポルトガル語・ベトナム語・ネパール語・スペイン語・インドネシア語・タイ語)に対応しています。

相談のためのリーフレットもPDFでダウンロード可能です。また以下のリンクも役立つでしょう。

外国人のための人権相談

法務局所在一覧

人権擁護委員による調査・救済

こういったサポートがあることを、問題を抱えている外国人がいたら教えてあげましょう。周りには予想以上に困っている外国人がいるはずです。

まとめ

少子高齢化がますます進んでいる日本は若者が減少傾向にあって問題になっています。その問題を解消するために外国人労働力を確保しようと外国から人材が日本に呼び寄せられているのです。

よって外国人は日本にとって必要不可欠な存在です。外国人が増えることで想定されていなかった問題も増えます。言語や文化が通じないから起きてしまう問題も増えますが、メリットとデメリットをきちんと把握して外国人を理解することは今後日本が世界で発展するのに重要なことではないでしょうか?

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