国別・外国人観光客(訪日外国人)の消費動向調査【2019年版】

インバウンド需要

はじめに

株式会社アットグローバルは、翻訳業をメインとした「外国語サポート」に力を入れています。ウェブサイト・パンフレット・飲食店のメニューなどの多言語化表記、市場調査(リーガルリサーチ・マーケティングリサーチ)、外国人観光客の増加に伴ったインバウンド対策のお手伝いをしています。

コロナウイルスの影響が一段落した後は、日本のインバウンド需要は再び増えてゆくものと思われます。国土交通省観光庁が発表している「訪日外国人の消費者動向(2020年度)」のデータから、最新(2019年度)の訪日外国人旅行客の日本旅行での消費額と、消費動向をお伝えします。

訪日外国人全体の旅行消費額

国土交通省観光庁の報告によると、2019年の訪日外国人旅行消費額の総額は、4兆8,135億円(前年比6.5%増)だったと報告されています。

この数字だけを見ても、日本は確実に「観光大国」へと成長していることが分かります。年々訪日外国人数は増加しており、それと共に旅行消費額も増え続けています。

「アフターコロナ」を見据えて、今後も引き続き外国人旅行客の受け入れ体制を整えてゆくことが必要です。

国土交通省観光庁「訪日外国人消費動向調査」2019年確報

訪日外国人一人当たりの消費額

外国人旅行客の一人当たり旅行支出の平均は、約15万9千円(前年比3.6%増)と推計されています。国によって旅行消費額に差はありますが、欧米豪が比較的高く、アジア圏は少し低いという結果が見られます。

国別の消費額について

旅行消費額の国別ランキングを見てみましょう。

1位「オーストラリア」24万7,868円(前年比2.4%増)
2位「英国」24万1,264円(前年比9.2%増)
3位「フランス」23万7,420円(前年比10%増)
4位「スペイン」22万1,331円
5位「中国」21万2,810円
6位「ドイツ」20万1,483円(前年比5.1%増)
7位「イタリア」19万9,450円
8位「米国」18万9,411円
9位「ロシア」18万3,015円
10位「カナダ」18万1,795円

このように、旅行消費額は欧米豪が高いことが分かります。これは、長期滞在者が多いことが要因と思われます。アジア圏からの旅行者は人数は多いのですが、短期滞在者がほとんどです。現在、訪日外国人で最も人数が多いのは中国ですが、旅行消費額は第5位となっています。

項目別の消費額について

項目別に訪日外国人の消費額を見てみると、1位は買物代で34.7%、2位は宿泊費で29.4%、3位は飲食代で21.6%という結果が出ています。この傾向は、前年(2018年)と変わりません。

訪日外国人1人当たりの項目別の旅行消費額を見てみましょう。

訪日外国人旅行客の一人当たりの支出額は、1位が買物代で5万3千円、2位が宿泊費で4万7千円、3位が飲食費で3万5千円という結果が出ています。

「宿泊費」に関しては、欧米豪が高い傾向が見られます。これは長期滞在するケースが多いからでしょう。英国とフランスの宿泊費は10万円を超えています。逆に、日本から近い韓国の宿泊費は2万5千円と低い結果が出ています。

「娯楽サービス費」は、欧米豪が高くなっています。英国が2万2千円、オーストラリアが1万9千円です。アジア圏の旅行者の娯楽費は、それほど高くはないようです。欧米圏とアジア圏の旅行者の、日本旅行の楽しみ方に違いがあるのでしょう。

「買い物代」に関しては、中国が第1位で10万9千円です。この消費額は、世界の中で突出しています。中国人の旅行客は、特に買い物を楽しんでいることが一目瞭然です。逆に、欧米豪からの旅行者の買い物代は低い傾向にあります。

「飲食費」に関しては、欧米豪の消費額が高い傾向にあります。比べると、アジア圏の消費額は少し低いことが分かります。日本での飲食に関しても、欧米圏の旅行者とアジア圏の旅行者の楽しみ方に違いがあるようですね。

これらの統計から、各国の訪日旅行者の消費傾向として分かるのは、欧米圏からの旅行者は、「宿泊費」「飲食費」「娯楽サービス費」にお金をかけ、アジア圏からの旅行者は「買物代」にお金をかける傾向があるということです。日本滞在日数の長さ、日本旅行に求めている「コト」の違いが、旅行消費額の違いに現れているのでしょう。

まとめ

現在のコロナショックが解消したら、再び外国人観光客が訪日することでしょう。各国それぞれ、旅行でのお金の使い方が違っています。様々な国の旅行客の「ニーズ」を知っておくと、今後に備える際に役立つことと思います。ストラテでは、今後もインバウンド対策を始めようとしている事業者、企業のインバウンド対策関係者の方に役立つ最新情報をお伝えしていきます。

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