【小売店向け決定版!】免税店になった後はどうすればよい?

インバウンド需要

外国人旅行客に日本でやりたいことについてのアンケートを取ると、「ショッピング」が必ず上位に来ます。

こういったショッピングを楽しみたいと考えている層を取り込むために最も効果的なのが「免税店」です。免税店では消費税等が免除され、商品を安く販売することができるため、外国人旅行客は免税店でショッピングする傾向にあるからです。

今回は免税店になった後に知っておきたい基礎知識をご紹介しています。

免税店になった後にはどうすればよい?

この項目は「一般型消費税免税店」(自店舗が免税店になる)についての解説となります。

「手続委託型消費税免税店」(ショッピングセンターなどに出店している店舗が、施設内に設置された免税手続カウンターに免税手続きを代行してもらう形態)については、観光庁の「消費税免税店の手引き」をご参照ください。

免税手続きの流れを確認しよう

2020年4月1日より、輸出物品販売場における免税販売手続が電子化されました。したがって、今回は電子化された免税手続きの流れをご紹介しますのでご了承ください。

  1. 旅券(パスポート等)の提示
  2. 日本に居住していないことを確認
  3. 購入者に対して必要事項を説明
  4. 免税対象物品の引渡し
  5. 購入記録情報をインターネットを通じて国税庁に提供
  6. 購入記録情報の控えを保存(7年)

なお、経過措置として、2021年9月30日までは従来の書面による手続きが可能となっていますが、10月1日以降は、電子化されていないと免税手続きができなくなります。なるべく早く、電子化へ対応しましょう。詳細は国税庁が公開している「パンフレット」をご参照ください。

消耗品の包装について

免税品は日本国内で消費することが許されていないため、消費を防ぐ観点から包装についていくつかのルールがあります。

  • 「プラスチック製の袋」か「ダンボール・発泡スチロール製等の箱」であること
  • 出国までに破損しない充分な強度を有すること
  • 開封した場合に開封したことが分かるシールで封印すること
  • 出国まで開封しないこと等を日本語及び外国語で注意喚起を記載又は添付すること

これらのルールを守ったうえで、各包装材ごとのルールも守る必要があります。

袋による包装の場合

  • プラスチック製であり、出国までに破損しない十分な強度を有すること(農産物の鮮度維持のために必要な大きさの穴を開けることは可)
  • 無色透明、またはほとんど無色透明であり、内容物の品名や個数が確認できること(確認出来ない場合は内容物の品名及び品名ごとの数量を記載又は記載した書面を添付)

箱による包装の場合

  • 段ボール製、発泡スチロール製等であり、出国までに破損しない十分な強度を有すること(農産物の鮮度維持のために必要な大きさの穴を開けることは可)
  • 内容物の品名および品名ごとの数量を記載すること

免税手続きについて多言語での説明シート

観光庁では、消費税免税制度を訪日外国人旅行客向けに分かりやすく多言語で説明するためのシートを無償提供しています。

ダウンロードは観光庁の「免税店になったら」から行うことができます。店舗への掲載や、旅行客への配布物等として利用することをお勧めします。なお、「紙による免税手続きを説明するシート」と、「電子化対応版のシート」の2種類が用意されています。間違えないようにお気を付けください。

その他の役立つ情報源

免税店.JP

免税店.jp」は免税店支援のための免税情報サイトです。免税店になるための情報はもちろん、セミナーの開催や、環境整備の支援、免税店の運営サポートに至るまで、免税店に関するトータルサポートを行っています。

東京都免税店 支援公式サイト

東京都免税店 支援公式サイト」では、東京都における免税店の増加を目標として、免税店に関する様々なサポート情報の提供を行っています。また、セミナーの開催や、アドバイザーの派遣、専門員の相談窓口を設けるなどして支援を行っています。

相談窓口

全国の地方運輸局と地方経済産業局では、消費税免税制度に関する相談窓口を設けています。相談先の連絡先については観光庁の「相談窓口」をご覧ください。

まとめ

今回は免税店になった後に関する情報をご紹介しました。

免税店は外国人旅行客の高い集客力が高く、個人でも始められるのが魅力です。しかし、税にかかわるからこそ、細々としたルールが多く、また厳守する必要性があります。その分、やりがいや責任感も持つことができますし、何よりも海外の方たちと交流できるのが大きな魅力です。アフターコロナに向け、今から免税店の準備を整えていきましょう。

なお、免税店になるにはどうしたらいいのか、が気になる方は下記のリンクから「免税店になるにはどうしたらよい?」をご参照ください。

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