今後、中国人が日本旅行に求めることは?

イベント,中国,伝統文化

「北京国際旅行博覧会2019」と「北京国際園芸博覧会2019」から考える

2019年6月18~20日に「北京国際旅行博覧会」が開かれました。中国国内で開かれる最大規模の旅行博覧会で、多くのメディアによってその様子が放映される、中国国内での影響力が絶大の旅行博覧会です。

2018年のこの旅行博には80カ国余りが参加し、業界関係者も含めて約13万人の人たちが訪れました。国内外合わせて契約意向額は6.5億元(約100億円)にも達したそうです。こうしたことからも中国人の海外旅行への関心度が伺えます。

今年2019年の博覧会には、去年よりも多い87カ国が参加し、来場者数は約15万人でした。日本からも、日本政府観光局(JNTO) が中心となり、自治体・旅行社など20のブースが出展しました。

「Weibo」(中国版Twitter)で情報を見てみると、日本政府観光局 (JNTO) は、特に日本の「地方観光」のアピールに力を入れています。日本各地の景勝地や特産品の紹介、日本舞踊の実演など「日本伝統文化」を紹介して、日本旅行の魅力をアピールしました。




また、日本各地のPR映像、九州クイズ大会、福島会津の日本舞踊、抽選会など、様々な「催し物」が行われました。

群馬県や北海道も「Weibo」で情報発信しています。


「浴衣」を着て写真撮影できるコーナーは人気が高かったようです。着物は外国人に人気が高いですが、中国人女性も興味を持っています。

実際に浴衣体験をした人は、「服装は民族の文化を表しているよね。私の和服姿も結構イケてるでしょ?」とコメントしています。




現在北京で「国際園芸博覧会」(2019年4月29日~10月7日)が開催されています。この博覧会のテーマは「緑の生活・より良い生活」(Live Green, Live Better)です。日本も参加しており、日本庭園や日本展示館が公開されています。

日本展示館では、生け花・盆栽・フラワーアレンジメントの展示や、実際に講師によるデモンストレーションなどが行なわれています。



実際に行った中国人がどのようなコメントをしているか、
「小紅書」(中国版インスタグラム) を見てみましょう。

「日本庭園は美しかった。館内に飾ってある生け花も良かった。」と言っています。

「生け花」のデモンストレーションに参加した人は、「とても楽しかった。これからも学んでいきたい。」と言っています。

「緑を取り入れた美しい生活」、中国人もこういった方向に豊かな生活を目指してゆくことでしょう。「日本庭園」の鑑賞や、「生け花」「フラワーアレンジメント」の体験に興味を持つ中国人が、日本を訪れる機会が増えるかもしれませんね。

まとめ

訪日中国人は「ショッピング」を楽しんでいるイメージが強いのですが、今後は、「地方の景勝地を訪れる」「地方の美味しいものを食べる」「日本庭園を楽しむ」「生け花・フラワーアレンジメント体験」「着物体験」「茶道体験」といった、「日本文化」をさらによく知るための旅行にシフトしてゆくことでしょう。日本政府も観光客をゴールデンルート(東京・大阪・京都)から地方にシフトすることに力を入れています。「地方創生」のために、日本各地に外国人旅行客を誘致するための対策が必要となっています。外国人誘致のために「多言語対応ウェブサイト」、「SNSを使った情報拡散」、「多言語表記の案内」などの対応がますます必要になってきそうですね。

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