越境ECとは?越境ECサイトが作れるサービス徹底比較!始める前に知っておきたいこと
残念ながら日本の人口減少が止まりません。1967年に初めて1億人を超えましたが、2008年の1億2,808万人をピーク減少傾向にあり、2048年に9,913万人と1億人を割り込み、2060年には8,674万人まで減少すると見込まれています。
つまり、日本国内でビジネスをする上で消費者が減っていくことは、売上が下がる、うまく言っても横ばい傾向になり、成長させていくことが難しいと言えるでしょう。
そこで、今、注目を浴びているのが越境ECです。越境ECとは、海外に向けてECサイトを作成し、外国人に商品を販売する手法です。しかし、越境ECについてのノウハウはまだまだ少なく、課題もあります。そこで今回は越境ECについての比較などを紹介します。
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越境ECとは?メリットや市場成長性は?
越境ECとは、インターネットを利用し、国境を越えて商品を販売する海外向けネットショップのことを指します。経済産業省が発表した2018年の通商白書では、世界の越境EC市場は2020年には9,940億ドルに増加する見込みとしています。利用者についても14年の3億人から9億人に増えることが見込まれており、今後ますます成長が期待できる分野です。
また経済産業省は、中国人が越境ECを通じて日本から購入した商品の金額は合計で6,064億円(2014年)という統計を発表しました。この数値は、4,020億円という中国人のインバウンドによる日本での市場規模をはるかに上回る結果となっています。
このように、世界や中国など大きな市場を相手にビジネスができるのが越境ECです。つまり、越境ECのメリットは世界という大きな市場に対して、日本にいながらビジネスができることでしょう。
特にネット社会になって、日本の情報が海外に広く知られるようになった今、外国人が日本の商材を知るようになっています。これまでは商社などでは小ロットの商材は扱ってきませんでした。越境ECを活用することで、中小企業であっても小ロットから商品を販売できるようになったのは非常に大きなメリットではないでしょうか。
越境ECは2パターンある
越境ECを始めるのにはECサイトが必要です。そもそも越境ECを始めるのには2パターンあります。
モール型越境ECサイト
モール型越境ECサイトとは、楽天やAmazonのようなプラットフォーム上にお店を出店することを指します。モール型越境ECサイトのメリット、デメリットは以下になります。
メリット
- 集客力がある
- 決済や配送などのシステムなどが揃っているのですぐに始められる
デメリット
- モールの知名度に集客を依存する
- 細かなカスタマイズができなく柔軟性が低い
- モールのルールに従う必要がある
モール型越境ECサイトの一番の魅力は、集客力です。楽天やAmazonには、すでに商品を買いたいユーザーが沢山います。そのユーザーたちにアプローチできるため、販売することができます。しかしながら、メリットを裏返せば、デメリットにもなります。モールの知名度に依存してしまいますし、ユーザーは、あなたのお店で買ったという認識はなく、楽天やAmazonで買った。という認識でいるケースがほとんどです。
そのため、後からメルマガなどでフォローしても、反応が良くないことが沢山あります。また、モールによっては、販売手数料やモールのポイントを付ける必要があるため、必然と割引をして売る必要が出てくるケースがあります。
まとめると、集客力があるが、制限されることや利益率が悪いことがあるということです。
ただ、ビジネスを立ち上げる上で集客力は魅力的ですね。
自社サイト型越境ECサイト
自社サイト型越境ECサイトとは、独自ドメインを取得し、サイトもオリジナルで作る越境ECサイトを指します。モールなどを活用せず、ゼロからECサイトを作ります。
自社サイト型越境ECサイトのメリット、デメリットは以下になります。
メリット
- 制限がないため、自由に作成しプロモーションができる
- 長期的に見るとコストメリットもあり
デメリット
- 短期的にはコストがかかる
- 軌道に乗せるまで時間がかかるケースも
一番のメリットは自由に利用できることでしょう。モール型越境ECサイトだと
- メルマガ配信数の制限
- モール内広告の種類が少ないうえに抽選
- ショッピングポイントの付与義務
- サイトのテンプレートに従わなければいけない
などルールや制限だらけです。さらに、モール型越境ECサイトだとランニングコストや販売手数料がかかるケースがほとんどなので、利用し続ければするほどコストが膨らんできます。
一方、自社サイト型越境ECサイトは初期費用はかかるかもしれませんが、ランニングコストは低く済みますし、サイトが多くの方に認知され、軌道に乗れば初期投資費用を十分に回収できるでしょう。
モール型越境ECサイトがつくれるサービスを徹底比較
楽天(Rakuten)
楽天というと国内向けのECサイトというイメージが強いと思いますが、実は越境ECにも力を入れています。楽天を使う最大のメリットは「日本企業である」ということです。言語面での障害がないので、なにか不明なことがあったりトラブルが起きたりしても、簡単に相談したりサポートを受けたりすることができます。
また、海外のECサイトだと管理画面が英語や現地語のことも多いのですが、楽天ならそのような心配もありません。さらに、日本語で作成したページを4ヶ国語(英語・簡体字中国語・繁体字中国語・韓国語)に自動翻訳・自動作成してくれる機能も用意されています。わざわざ外国語でサイトを作る必要がないのは嬉しいポイントですね。
ちなみに、楽天では「初期費用・月額固定費」がかからないので、出店リスクが低いのも利点の一つ。わからないことや不安なことが多い、初めての越境ECサイトとして選ぶには最適ではないでしょうか。
天猫国際(Tmall Global)
天猫(Tmall)は、アリババグループが運営する中国最大のインターネットショッピング・モールです。会員数は約6500万人、登録店舗数は約7万店を誇る、世界有数の規模のECサイトとして知られています。そんな天猫(Tmall)の越境ECサイトとして2013年に開設されたのが「天猫国際(Tmall Global)」です。天猫(Tmall)での出店には中国での法人登録が必要でしたが、天猫国際(Tmall Global)では外国法人でも出店が可能となっています。
中国のECサイトというと昔のイメージでアンダーグラウンド、と感じる方もいるかもしれません。しかし天猫(Tmall)は違います。偽物や非正規品を排除し、安心安全な本物を届けるモール運営をモットーにしてます。そのため、日本からも多くの有名企業(ソニー・パナソニック・トヨタ・ホンダ・日本郵政・花王・ヤマハ・明治・サントリー・セイコーなど)が出店していることでも有名です。
中国人観光客の「爆買」がニュースなどでよく話題になりますが、それが物語るように中国人は日本製品に対して良い印象を持っています。しかし、多くの企業はこれを上手く活用できていません。中国人向けの越境ECサイトである天猫国際(Tmall Global)を活用し、日本製品に対する潜在的需要を引き出しましょう。
Amazon(アマゾン)
Amazon(アマゾン)は言わずとしれたEC界の巨人です。
Amazon(アマゾン)を利用する利点は、なんといっても圧倒的集客力と海外展開の幅広さです。会員登録数はまさに桁違いの3.1億人、プライム会員(有料会員)だけでも1億人を超えているというから驚きです。
さらに、Amazon(アマゾン)はほとんどの欧米諸国でシェア1位に君臨しているので、多くの欧米諸国に販路を伸ばすことができるのも大きなメリット。越境ECが可能な国の数は、180ヶ国にも及びます。一つの国に依存しない海外展開ができるため、リスク分散の面でも有利です。
まとめ
日本国内マーケットが緊縮する中で、海外に目を向けるのは自然なことです。特に日本ならではの商材を活用して、海外向け通販の分野も真剣に取り組んでみましょう。
株式会社アットグローバルは、翻訳会社のメリットをフル活用して越境ECのサポートに取り組んでいます。関心ある方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。