ベトナムの陶器・バッチャン焼の魅力

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はじめに
日本では有田焼をはじめ、備前焼や九谷焼、信楽焼や瀬戸焼、美濃焼など様々な陶器があります。実用性に富んでいたり、芸術的に美しいものなどさまざまあります。
実はベトナムにも代表的な陶器があるのを知っていますか?今日は魅力的なベトナム陶器を紹介したいと思います。
バッチャン(bát tràng)焼とは?
ハノイ近郊の村の名前
バッチャン(bát tràng)とは、ハノイから約13㎞ほど離れている近郊にある村の名前です。厳密には、その村で作られたものだけが「バッチャン焼」を名乗れるそうです。
※ただの陶器をバッチャン焼のものだと言って観光客に高値で売りつけるような悪質なお土産屋もあるといわれています。バッチャン焼を購入しようと思っている方はどうぞお気をつけください。
村の住民の9割以上が陶器に関わる仕事をしているといわれています。いろんな諸説がありますが、紅河沿いに位置し、磁器の生産に適した土が豊富であったため10世紀頃から陶磁器が生産されていたようです。
中国の海禁政策によって、15世紀頃からベトナムのバッチャン焼などのベトナムの陶磁器が需要を高めました。これを受け当時貿易を盛んにしていたオランダの東インド会社がベトナム製磁器を買い集め、西洋や日本を含む東南アジアに輸出して販売したのです。なので、バッチャン焼に長い歴史があるのは確かです。
バッチャン焼の魅力
バッチャン焼は一つ一つが職人によってオリジナルで描かれます。下記の写真の通りでいろんな用途向けに作られていて、どれもカラフルで魅力的なデザインになっています。


伝統工芸品であるバッチャン焼にはいろんな種類と柄があります。
湯のみ、醤油瓶、マグカップ、カップ&ソーサー、茶碗、急須、大小の皿、蓮華など、日常生活に欠かせない陶磁器があります。そして柄も豊富にあり竹、トンボ、金魚、菊、蓮などの柄があります。トンボと金魚・幸運をもたらしてくれるとして陶磁器のデザインの定番です。ベトナムの花である蓮(ロータス)は定評で日本人観光客によく購入されます。


現地では陶芸体験もできる
現地では自分で実際に陶芸体験もできます。「1人4万ドンでできるよ!」と言われますが、実際に現地で体験された方によると「1個16万ドン」のようです。
ろくろ体験・絵付け・送料まで含めて16万ドン(約800円)程でできます。
4万ドン(約200円)でろくろ体験と乾燥済みの作品に絵付けをして持ち帰ることができます
+8万ドンのオプション・焼いてもらうと、強度が増しつやが出ます。
+4万ドンのオプション・翌日着でホテル等へ届けてくれることもできます。
1つずつの値段になりますが、それでも日本に比べると陶芸体験が非常に安くできます。日帰りツアーが出ているくらい体験できるお店が多数あり人気を集めているので、体験が好きな方は是非バッチャン村に訪れる際に、寄ってみてはどうでしょう?
情報元:「WALKING HANOI」https://walking-hanoi.net/sightseeing/bat-trang/
幻の?ソンベー(sông bé)焼
あまり知られていないソンベー焼とは?
ベトナム南部の伝統陶器といえばソンベー焼です。
ソンベー焼は、ベトナム南部の庶民に愛された陶器です。
こちらは1枚1枚手書きで書かれた素朴なイラストや色合いが特徴です。職人の手によって一つ一つに絵付けられているため、大量生産品のようにまったく同じ器がなく、それぞれがオリジナルで個性に溢れています。需要が減ってきていますが、最近では再び見直され、現在では高級な器とされ販売している店舗が存在します。
(通販でも https://thebase.in/mag/emmeo-theshop-jp/2020/02/07/131933 こうしたサイトで購入できるようです)
ソンベー焼は入手困難
このようにして歴史も長く愛され続けてきたソンベー焼ですが、だんだんと入手困難になりつつあります。なぜでしょうか?
薪を燃料にした窯で焼くのですが、煙による環境汚染のため政府によって制限されているようです。また、プラスチックやガラス製品による食器も増えているたり、工場による生産が多いことから、本物の「ソンベー焼」の入手は難しいようです。
まとめ
今日はベトナムの北部・南部の伝統ある陶器の長い歴史とそれぞれの特徴を紹介しました。
ベトナムの文化を感じさせられる、ろくろ体験もお手ごろな価格で体験できます。観光客にとって、非常にキープしておきたい情報または観光スポットではないでしょうか?ベトナム旅行する方は是非お立ち寄りください。
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