これだけは知っておきたい「デジタルマーケティング用語」(後編)

デジタルマーケティングお役立ち情報

はじめに

デジタルマーケティングで使う用語は、専門的で意味がよく分からないことがあります。ここでは、ぜひとも押さえておきたいマーケティング用語をピックアップしてみました。こちらは、シリーズ記事の後編です。前編も参考にしてください。

押さえておきたいマーケティング用語

ザイアンス効果

何度も同じものを見ていると、警戒心が薄れて親近感を持つようになる、という心理効果のことです。単純接触効果と呼ばれます。
一度サイトを訪れたユーザーに、メルマガやweb広告などで再度接触することにより、好感度や評価を上げていくマーケティング手法です。ただし、あまりに多いと逆効果になりますので、頻度と1回の情報量のバランスをとることが必要です。

サブスクリプション

サブスクリプションは、一定の期間、商品・サービスを利用できる権利(所有権ではない)に対して料金を請求するシステムのことです。
コンテンツ聴き放題や見放題の動画配信サービス、音楽配信サービス、クラウドサービス、ソフトウェアのライセンス契約など、さまざまなケースがあります。ユーザーは料金を支払った期間はサービスを受けられますが、期間が過ぎると終了します。解約を行わないと料金が請求され続けることもありますので注意しましょう。

スコアリング

スコアリングとは、見込み客の職業・企業・地域の「属性」と、自社商品・サービスへの興味の度合いの「行動」を点数化し、そのスコアに応じてアプローチする手法です。
このスコアによって、顧客の優先順位や適切なアプローチのタイミングを見極めることができます。ですが、スコアを過信せず、より正確な評価を知るためのテストや見直しを行うことが重要です。

ステルスマーケティング(ステマ)

ステルスマーケティング(ステマ)とは、ユーザーに気づかれないように商品やサービスの広告宣伝を行うことです。
一般ユーザーとして口コミを流したり、有名人やインフルエンサーにSNSで商品をPRしてもらうなどの方法がとられます。一般ユーザーに気づかれないよう情報を流すので、その情報の内容によっては「炎上」することもあります。

セグメント

セグメントとは、似たような性質を持つ集団を表します。
このセグメントを利用し、同じニーズを持つ顧客に向けた商品・サービスのPRを行えます。曜日、時間、購買頻度、年齢、性別、職業、家族構成、地理的要因や、価値観、ライフスタイルといった要素にも分類できます。

ソーシャルメディアマーケティング (SMM)

ソーシャルメディアマーケティング (SMM)は、ソーシャルメディアを利用したマーケティングのことです。
Facebook・Instagram・TwitterなどのSNSを使って宣伝することも、SMMの中に含まれます。情報発信側とユーザーがコミュニケーションを取ることができる、ということが最大のメリットです。企業はユーザーの生の声を聞く事ができますので、商品企画・開発に役立つでしょう。

ソーシャルリスニング

ソーシャルリスニングは、SNS・ブログ・口コミサイトなどのソーシャルメディアに投稿されたユーザーの声を収集して分析し、ニーズやトレンドを見極めることです。
企業は、一般ユーザーの自社商品・サービスに対する意見と評価を知ることができます。現状を把握することで、商品・サービスの改善と向上に役立てることができます。

ダイレクトトゥコンシューマー(D2C)

ダイレクトトゥコンシューマー(D2C) とは、企業が直接ユーザーに商品を販売することです。
企業とユーザーの間に代理店や小売店は入らず、企業側が一貫して商品開発・販売を行います。このビジネスモデルのメリットは、企業側がユーザーの意見を取り入れやすく、独自の商品を作れるということです。

ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングとは、企業とユーザーがダイレクトにコミュニケーションを図るスタイルのことです。
1対1で双方向にコミュニケーションをとり、ユーザーのニーズを取り入れます。テレビCMや雑誌など、一方向からの宣伝・広告の方法と対極にあります。ダイレクトメール(DM)やECサイトのレコメンド機能、ソーシャルメディアによるコミュニケーションなど、さまざまな方法でコンタクトを取ります。

ターゲティング

ターゲティングとは、商品・サービスを販売する相手(ターゲット)を絞り込むことです。
年齢、地域、収入、家族構成などに基づいてグループ分けし、ニーズが高いと考えられる市場に分けていきます。どういったターゲット層の人たちにニーズがあるのかを把握するなら、より効果的に商品を宣伝・販売することが可能です。

チャネル

チャネルとは、顧客を集めるための媒体・経路を指します。
インターネット・テレビ・屋外広告・新聞・雑誌などは、コミュニケーション・チャネルと言います。流通業者は流通チャネル、小売業者やEコマースは販売チャネルです。より多くのチャネルを持つことで、集客力を高めることができます。

トラッキング

トラッキングとは、ユーザーがサイト内でどう行動しているか追跡・分析することです。
ユーザーがどのコンテンツにどれほどの時間を費やしているのか、広告の効果はどうかなどを分析することで、ユーザーの動向とニーズを把握できます。Webサイトをより良く運営するうえでの改善点も知る事ができます。これはマーケティング戦略に欠かせないものです。

ドリップマーケティング

ドリップマーケティングとは、広告やメッセージを段階的に配信し、ユーザーにアプローチを続けることです。
ある程度自動化されたシステムで、メール、電話、SNS、Webコンテンツなどの多様なチャネルを通して配信されます。時間の経過とともに段階的にPRしていきますので、効果的なアプローチ方法といえます。

ニューロマーケティング

ニューロマーケティングとは、脳科学を利用したマーケティングです。
消費者の無意識な感覚、感情、行動などを、科学的データで知ることができます。インタビューやアンケートなどでは把握しきれない人の心・感情・行動を分析することができます。ニューロマーケティングの手法により、科学的により正確な消費者のニーズを知る事ができます。

ファネル

直訳すると「漏斗(じょうご/ろうと)」ですが、消費者の心理プロセスが「漏斗」に例えられています。
商品を認知する→関心をもつ→比較検討する→購入する、消費者はこのプロセスを経て購入に至ります。どの段階にどのくらいの見込み客がいるのか、どの地点でどのくらいのユーザーが離脱したか、ファネル分析によって把握できます。このデータをもとに効果的なマーケティング戦略を立てることが可能です。

ファンベースマーケティング

ファンベースマーケティングは、既存のコアファンにアプローチすることにより、新規顧客を獲得することです。
一部のコアファンによる宣伝・広告には、高い効果があります。自分のお気に入りの商品の魅力を熱く語り、その商品を推す力が強いからです。ファンの力を借りたマーケティングで、新規顧客の獲得を目指せるでしょう。

ブランディング

ブランディングとは、企業や商品のブランドを構築し広く認知させることにより、ブランド力を高めてゆくことです。
企業、商品、サービスなどのブランドイメージを、多くの人々に認知してもらうことが目的です。この商品はこのブランド、このサービスはこのブランドと、顧客に認知してもらえれば、ブランディング成功です。企業のシンボルマークも、人々の間に根付いていけば、ブランディングに成功したといえます。ブランド力が強化されると、市場での競争力も強くなります。

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、企業側が抱えている問題や課題を取り上げて、解決のために行なっていることをまとめた報告書です。
自社サイトに掲載してダウンロードしてもらえれば、同じ問題を抱えているユーザー(ターゲット)情報を集めることができます。ホワイトペーパーは、その情報に共感するユーザーを獲得することにもつながります。ユーザーにとって有益な情報であれば、今後も有力な顧客となる可能性があります。

マーケットイン

マーケットインとは、顧客や市場の声を聞き、そのニーズに合った商品の企画、販売を行うことです。
顧客のニーズをよく把握するので、市場に受け入れられやすい商品を提供できます。販売開始したが全く売れない、といったリスクを抑えることができるでしょう。顧客が欲しいと思う商品を調査して作る、マーケットインは効果的な方法です。

マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティングにおける作業や業務を自動化し、効率を高めることです。
マーケティングを効率的・効果的に行うためにツールを活用して、ユーザーの行動分析やスコアリングなどを把握します。これにより、見込み客の育成や新規顧客の獲得をより早くスムーズに進めることができます。コスト削減・生産性の向上にも役立ちます。

​​​​モバイルフレンドリー

モバイルフレンドリーとは、スマホなどのモバイル端末でWebサイトを見たときに、文字や画像が見やすい状態にあることです。
モバイル対応されているWebサイトなら、ユーザーはストレスフリーで見ることができます。逆にスマホ対応していないと、顧客を逃してしまいかねません。モバイルフレンドリーは、SEO対策にも有効的です。

リテンション

リテンションとは、既存の顧客を維持するための施策のことです。
DMやメルマガの配信、商品・サービスの紹介、キャンペーン案内などを継続して行います。顧客とのつながりを保つことで、流出を防ぎます。リテンションにより既存の顧客にアプローチし続けることは、新規顧客を獲得するよりも効果性が高く、労力も少なくて済みます。

リードナーチャリング

リードナーチャリングは、見込み顧客に段階的にアプローチを続け、商品購入へと進めていく手法です。
アンケートや他の方法により獲得した見込み顧客(リード)は、将来性があります。タイムリーに情報発信し続けることで、信頼関係を築くことが大切です。なぜなら、インターネットで得られる情報が膨大で競争相手が多いからです。また、購入までのプロセスの長期化が見られ、リードナーチャリングは大切です。

レッドオーシャン

レッドオーシャンとは、“血に染まった” 非常に競争の激しい市場のことを指しています。
既に参入している企業が多く、新たに入り込むのが難しい市場です。ライバルとシェアを奪い合う、競合の激しい市場です。ですが、参入企業が多いということは、需要(ニーズ)が非常に大きいということを意味します。レッドオーシャンで生き残るには、他社との差別化を図らなければなりません。レッドオーシャンの逆にあるのが、ブルーオーシャンです。

ブルーオーシャン

ブルーオーシャンは、競争が少なくまだ良く知られていない市場のことです。レッドオーシャンの真逆です。
競争相手が少ない市場なので、自社商品・サービスをどんどん推し進めてゆくことができます。ブルーオーシャンを見つけた企業は、一人勝ちする可能性を秘めています。また、ブランド力をつけることもできます。レッドオーシャンを抜け出し、ブルーオーシャンで独自の事業・ブランドを確立する企業もあります。逆に、新たなサービスや商品をレッドオーシャンに持ち込んでシェア獲得を狙う企業もあります。

パープルオーシャン

レッドオーシャンとブルーオーシャンの中間に位置するのが、パープルオーシャンです。
ライバルの他社がある程度開拓をしている市場なので、ある程度の数のユーザーがおり、マーケットとしての知名度がそこそこあります。しかし、成長も拡大もしておらず、停滞市場となっているわけですが、こういった市場は狙い目です。知名度がそれなりにあって放置されているマーケットであれば、将来性は高いと言えるでしょう。

ロングテール

ロングテールとは、ネット販売において、数々のニッチ製品の売り上げ総額がメイン商品を超えてしまうことです。
一つの商品の販売数は少なくても、そういった商品の種類がたくさんあれば、全体の売上額はとても大きくなります。Amazonなどがその代表例です。Web上にたくさんの商品を掲載して販売することで起きた現象といえるでしょう。

まとめ

マーケティング用語は、聞いた事があっても意味が分からないことがあります。ここでは、前編・後編で「押さえておきたいマーケティング用語」をご紹介しました。ぜひ、今後のマーケティングの参考にしてください。

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