【2020年版】ベトナムECマーケットの全体像を知ろう
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ベトナムECマーケットの現況
成長率
VECOMのeコマースインデックスレポートによると、2019年にベトナムのeコマースの成長率は32%以上に達しました。
2016年から2019年の4年間の平均成長率も約30%に達しています。また、金額ベースでは、2019年の消費財およびサービスにおけるeコマース小売の規模は、約115億米ドルに達しました。VECOMは、2020年の成長率は引き続き30%以上に維持され、ベトナムの電子商取引の規模は150億米ドルを超えると予測しています。
Google、シンガポールの投資会社Temasek(テマセク・ホールディングス)、アメリカ・ボストンを本拠とするコンサルティング会社Bain&Company(ベイン・アンド・カンパニー)の東南アジア諸国のeコマースレポート2019では、ベトナムのeコマースの2015〜2025年の全期間の平均成長率が29%になると予測しています。そうなれば、ベトナムの電子商取引規模は430億米ドルに達し、ASEANでシンガポールとタイに次いで3位になることになります。
ECサイトで購入する金額の割合
カテゴリー | 購入額 | 成長率 |
旅行(宿泊含む) | 47億2000万ドル | +12% |
ファッションと美容 | 7億1700万ドル | +17% |
電化製品と電子メディア | 7億1600万ドル | +13% |
食品とパーソナルケア | 5億1700万ドル | +24% |
家具 | 5億2600万ドル | +19% |
おもちゃ・趣味 | 4億8700万ドル | +20% |
ビデオゲーム | 1億1700万ドル | +14% |
音楽 | 2300万ドル | +9.2% |
ECサイトの利用者数・男女比・年齢比・利用率
ベトナムには約4,000万人オンラインショッピングをする消費者がいます。平均すると、ベトナムの各消費者は年間210米ドルをオンラインショッピングに費やしています。
アメリカの情報、データ、および市場測定会社ニールセンベトナムによると、ベトナム国内のオンラインショッピングの60%は女性、40%は男性によるものです。25〜29歳の消費者のオンラインショッピングが55%で、オンラインショッピングをする人の半数以上は20代後半であることが分かります。また、オンラインショッパーの大半は独身であり、オンラインショッピングサービスを利用する人の55%がオフィスワーカーです。
現在、3,580万人がベトナムでインターネットを使用しており、毎年11%増加しています。それに伴い、ますます多くのベトナム人がオンラインショッピングを利用し始めています。テマセクのデータによると、毎年平均320万人のベトナム人がオンラインショッピングの利用を開始しています。
ECサイト利用時のデバイス
オンラインで商品購入する人はアンケート回答者のうち75%でしたが、そのうちパソコン経由が35%、モバイル経由が59%になっています。
利用場所
ベトナムの消費者がオンラインショッピングを最も多くする時間は正午と夜で、特に12~14時、20~22時の間です。ほとんどのベトナムの消費者は、モバイル端末をランチタイムと就寝前に買い物のために使用する習慣があります。
一日の平均利用時間
ベトナムのインターネット統計2019によると、ベトナムのユーザーはインターネット関連のアクティビティに1日平均6時間42分費やしています。
インターネット使用の目的とEC利用が占める割合
ベトナムのユーザーはソーシャルネットワークで平均2時間32分、ストリーミングまたはオンラインのビデオを見るために2時間31分費やし、音楽を聴くために1時間11分使うと報告されています。
また、Criteoのユーザー行動調査では、eコマースやショッピングアプリを使用している1,400万人の回答者によると、ベトナムでは、男性が1か月あたり27.9時間オンラインショッピングに費やすのに対し、ベトナムの女性は約24.2時間しか費やしません。1日平均にすると男性が約55分、女性が約48分になります。
購入したい商品の調査方法
Googleは、ベトナムのオンラインショッパー購入したい商品を探す際の3つの主な特徴を説明しています。
非常に好奇心が強い
彼らはいつも購入時に刺激的な外観や新しいアイデアへの関心を強く持っています。例えば、「~(母、彼女、男性など)へのプレゼントのアイデア」、「~(髪、肌など)のためのベストな商品」や「(めがね、タイヤなど)を買うためのベストな場所」などのような検索の方法が増えており、アイデアに関する検索キーワードが増えていることからも明らかです。
高い基準を要求している
リピーターのためのプログラムをオンラインショッピングをする人の半数以上が高く評価しています。また3人に1人は、過去に購入したものからのショッピングの提案を好んで受け入れています。
せっかち
調査回答者の77%は、配送ポリシーが2日未満であることが、購入するかどうかに大きな影響を与えると考えています。また「当日配送」というキーワードの検索回数が200%増加しています。さらに、ウェブサイトの読み込みに3分以上かかる場合、ユーザーはほとんどの場合そのページでのショッピングを諦めます。
インターネット上での購買チャネル
Shopeeが主導し、Tikiが続き、3番目はLazada VNです。
まとめ
ベトナムは、世界で最も速い電子商取引の成長率を誇る国の1つであり、アジアでもっとも有望なマーケットのひとつであることは間違いないでしょう。
様々なeコマースショッピングサイトやそれらのプラットフォームに出品するショップ間の競争が激しく、またシビアなベトナム人消費者に自社製品を選んでもらうことは容易ではありませんが、しっかりした戦略と計画を立てて取り組めば勝算は十分にあります。特に日本製品に対する信頼感と人気は非常に高いので、日本製品を出品することも検討する価値があるでしょう。
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