【実例をご紹介】グーグル広告をヒンディー語で展開する方法
はじめに
日本語を他の言語に翻訳するときには、文化的背景などの複雑な事情もあり、独特の課題に直面することが多いものです。10万件以上の翻訳実績を誇る株式会社アットグローバルでも、これまでいくつもユニークな案件に応えてきました。
今回は、日本の翻訳業界ではあまり扱われないヒンディー語への翻訳を行った実際のケースをご紹介します。翻訳実務に関わる皆様のお役に立てていただけると幸いです。
ヒンディー語はインドの公用語の一つです。13億人超の人口を抱えるインドでは20以上の公用語があると言われていますが、そのなかで最も多くの人々に使われている言語です。
※クライアント様の詳細については実際とは異なる場合があります。
今回のミッション
今回は、インドに現地のショップがあるお客様の事例をご紹介します。インドで展開するグーグル広告のキャッチコピーをヒンディー語で配信し集客を目指したいとのお客様の意向でした。
すでに日本で展開しているグーグル広告をヒンディー語へ翻訳する作業を私たちアットグローバルが担当しました。キャッチコピーと同時に、広告には欠かせないプライバシーポリシーもヒンディー語に翻訳しています。
広告配信自体はお客様で行いましたが、アットグローバルでは、翻訳のみならず海外向けの広告配信サービス「多言語インターネット広告代理サービス」も行なっています。
ヒンディー語の特徴
ヒンディー語は「デーヴァーナーガリー」というインド独特の文字を使っています。ストラテの記事でもご紹介したことがあります。
世界には文字体系としてアルファベットやアラビア文字、漢字に代表される表語文字などがありますが、ヒンディー語は「アブギダ」と呼ばれる文字体系です。
「アブギダ」の中の一形態が「デーヴァーナーガリー」であり、ヒンディー語以外にも、サンスクリット語・ネパール語・マラティー語で用いられています。「シローレーカー」という「横線」で繋がれた文字が1つの単語となり、文章の最後の区切りに「縦線」が入るのが特徴です。
ヒンディー語独特のトラブル
グーグルのテキスト広告では「見出しが半角30文字、説明文が半角90文字、全角1文字は半角2文字で計算する」というルールがあります。
ヒンディー語(デーヴァナーガリー文字)は組み合わせ型の文字なので、1バイト文字と2バイト文字が混在しており、文字カウントが難しいのが特徴です。
今回の案件では、文字カウントサイトを用い、「Shift_JIS byte size」の数字を参照して対応しました。
英語からヒンディー語に翻訳すると、バイト数は3倍以上になります。よって、グーグルのテキスト広告の文字制限を満たすのはかなり難しいことが分かりました。
対策としては、キーワードの更なる選別や強調ポイントの絞り込みにより、ソースとなる日本語原文の文字を徹底的に減らすことです。この場合、クライアントの希望もあるので、文字数を絞った原文を提案し承諾を得るためには、十分なコミュニケーションが欠かせませんでした。
ヒンディー語は話す人は、日常的に英語も活用しています。日本語で英語をカタカナ表記するように、固有名詞をデーヴァナーガリー文字で表記すれば文字数は減らせます。ただし、やりすぎるとほぼ全部が英語になってしまい、何のための翻訳かわからなくなってしまうので、そのバランスを取るのに苦心しました。
そうした苦労はありましたが、弊社の努力が実を結びお客様にはご満足いただけたのではないかと思います。
まとめ
今回ご紹介した事例のように、アットグローバルでは、かなり特殊な要件が求められるような翻訳も日々行っています。常にお客様のビジネスが成功することを共に願い、喜んでいく。そうした気持ちを持ちながらサービスを提供していくことをモットーにしております。
アットグローバルの翻訳サービスは、アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカ、南米など、さまざまな言語翻訳に対応しておりますので、他の翻訳会社では取扱いがないような言語でもぜひご相談ください。