中国向けマーケティングには人気のアプリ「快手(kuaishou)」を使おう

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中国では老若男女問わず、電子マネーが使われています。財布としての役割も担うスマホは、日常生活に欠かせません。当然、スマホの保有率、SNSの利用率も高くなっています。世界一の人口を抱える国ですから、SNSが与える影響力は非常に大きいのです。

そのため、中国進出を狙うのであれば、SNSの活用は必須です。ここでは、中国向け越境ECとしても使える、人気のSNS「快手(kuaishou)」をご紹介します。

「快手(kuaishou)」とは

「快手(kuaishou)」は、中国のモバイル向けショート動画アプリです。グローバル版として南米向けの「Kwai」と、南アジア向けの「Snack Video」もあります。

日本ではほとんど知名度はありませんが、中国国内では「TikTok」の最大のライバルとして人気を博しています。

「快手(kuaishou)」「Kwai」「Snack Video」の3つを合計したMAU(月間アクティブユーザー数)は10億人。そのうち、中国本土のユーザーだけで3億人に達しています。2021年2月には上場も果たし、弾みをつけています。ちなみに「TikTok」のMAU(月間アクティブユーザー数)も10億人ですから、まさに実力伯仲です。

「快手(kuaishou)」の特徴

「快手(kuaishou)はショート動画はもちろんですが、ライブスストリームプラットフォームとしても完成度が高いのが特徴です。KOLを起用したEコマースのプラットフォームとしての人気もあります。2020年のEコマースによる売り上げは3800億元(約6兆円)に達しました。さらに今後は、越境ECによる海外ブランド展開も視野に入れているようです。

また、興味深い特徴として挙げられるのは、「快手(kuaishou)」特有のアルゴリズムです。一般的な動画共有サービスでは、芸能人やインフルエンサーなどが優遇される傾向にありますが、「快手 (kuaishou)」は基本的にすべてのユーザーのコンテンツが平等に表示されます。

つまり、資金力や知名度がない場合でも、平等に評価されるチャンスがあるということです。そのため、動画制作・ライブ配信の初心者でも比較的参入しやすいプラットフォームと言われています。

「快手(kuaishou)」は一般の人でも収益をあげられるのが魅力

「快手(kuaishou)」ではライブコマースが可能ですが、これは企業や有名人に限られず、一般の方も気軽に行うことができます。これが「快手(kuaishou)」の良いところです。動画制作についてよく知らない一般の人でも収益を上げやすい構造になっています。

例えば、農家の方が自分で作った農作物を販売する様子が配信されています。インフルエンサーと比べると、たどたどしい紹介やリアクションになってしまうのですが、逆に素人ゆえの“自然体”な感じが人々に親近感を与えます。「この人なら信用できる」と思ってもらえるのです。「KOL」や「KOC」と呼ばれるインフルエンサーだけでなく、一般の人たちでも成功する可能性を持つのが「快手(kuaishou)」の最大の魅力です。

「KOL/KOC」とは何か、こちらの記事もご覧ください。

ちなみに、ライバルの「TikTok」でもライブコマースは可能ですが、取引額でみると「快手(kuaishou)」の圧勝です。2019年12月~2020年5月の取引額で比較すると、TikTokが「約119億元(3088億円)」だったのに対し、快手は「1044億元(2兆2000億円)」です。なんと10倍もの差をつけています。

どのように一般の人は使っているのか

一般の人は、「快手(kuaishou)」で自分の日常生活の一部を動画やライブ配信しています。

例えば、街歩き・ショッピング・日常生活を「ライブ配信」しながら、自分が使って良かった商品などを紹介しています。実際に店舗で服を紹介していたり、街の様子を歩きながら紹介していたり、家族団欒の様子を配信しながら「この洗剤すごくいいから使ってみて!」とすかさず商売をしています。そして、視聴者がそれを購入したいと思ったら、すぐにスマホで購入・決済できるわけです。

ライブ配信で紹介・販売されている商品は、さまざまです。ブランド品もあればノーブランド品もありますし、前述したように農家が野菜を販売するケースもあります。野菜でも「良いものは売れる」というのが「快手 (kuaishou)」の魅力です。この気軽さが人を引き付けているのでしょう。

日本企業も「快手(kuaishou)」で発信しよう

「快手(kuaishou)」はコンテンツが平等に表示されるアルゴリズムを採用しているので、認知度の低い企業や商品でも比較的参入がしやすいSNSです。動画やライブ配信を続け、視聴者に「この商品いいな」「この人の言っていることは良さそうだ」と思ってもらうことを目指しましょう。視聴者に興味を持ってもらうこと、信用してもらうことが大切です。

コロナの前には、中国人旅行客による爆買いが注目されました。日本の商品は人気があり、今後も需要が高いでしょう。さらに中国人のニーズにあった商品を、中国人の心に響く方法で動画配信し、スマホですぐに購入してもらうように促すこと、これが成功のポイントです。「快手(kuaishou)」を利用すれば、ECサイトを開設する手間やリスクなども省けますから、資金力に限界がある場合や海外展開の経験がない企業などに向いています。

社長や商品販売担当者自らライブ配信に出演し、自社商品を熱く宣伝するのはどうでしょうか? 作り手だからこそ湧き上がる情熱が伝われば、視聴者に「購入してみよう」と思ってもらえるかもしれません。

まとめ

ここ十数年で急速に普及し、生活の一部となったSNS。コロナ前もマーケティングツールとして活用されていましたが、コロナ禍でその流れが加速し、今ではマーケティングにおいて必須となりつつあります。特に「財布は持たないがスマホは持つ」という人たちがたくさんいる中国においては、SNSを利用したマーケティングの効果は絶大です。

「快手(kuaishou)」は日本では知名度が低いのですが、中国では「TikTok」に並ぶ人気を持っています。しかも、Eコマースのツールとして高い評価を受けています。中国進出をお考えでしたら、「快手(kuaishou)」の活用を検討してみるのはいかがでしょうか?

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