観光業は「アフターコロナダッシュ!」をしよう

一部入国規制が緩和され、GWが3年ぶりに緊急事態宣言が出されていない状態で始まりました。このように、コロナの完全な収束はまだなものの少しずつアフターコロナに向かっているのが現状です。だからこそ、インンバウンド再開に向けた「事前戦略」の重要度が高まっています。

そこで、今回は来たるインバウンド再開に向けて観光庁がどのような提案をしているのかを紹介していきます。

訪日プロモーション戦略

スタートダッシュ作戦

アフターコロナにおけるインバウンド回復期は、これまで規制で旅行できなかった反動で大量の旅行客が訪れることが予想されています。そのため、このインバウンド回復期にスタートダッシュを決めることが非常に重要です。

しかし、スタートダッシュを決めるためには運航会社の運航再開が必要不可欠となります。そこで、観光庁は航空会社と共同で広告を打つことで運航再開がしやすい環境づくりを構築します。

特に外国人旅行客のボリュームゾーンを構成している『アジア人旅行客』をしっかりと誘客するために、アジアに向けたキャンペーンを重点的に実施していきます。

マーケティング強化作戦

近年、旅行のための情報収集はSNSや旅行サイトなどを利用するケースがほとんどで、デジタルマーケティングの重要性は年々高まっています。そこで、高度なデジタルマーケティングを実現するための基盤として、海外市場のデータ収集や分析を今後さらに行っていきます。

また、アジアなどの重要市場から確実に誘客するために国内動向を細かくチェックし、情勢に合わせた的確なプロモーションも実施することが大切です。

新たなインバウンド層獲得作戦

コロナに多くのものが失われましたが、コロナによって生まれたものもあります。

たとえば、密集を避ける形態での観光が求められたことから普及した事業としてアドベンチャーツーリズムがあります。現在はあまり認知されていない旅行形態ですが、アフターコロナには需要が高まることが予想されます。こうしたポテンシャルの高い新しい観光コンテンツについてどんどんと発信し、新たなインバウンド層を獲得することを目指します。

さらに、これまで日本は富裕層の取り込みの面で課題がありました。そこで、富裕層向けのコンテンツを増やすことで、旅行先の選択肢に入れてもらえることを目指します。

地方誘客作戦

まだまだ、日本旅行と言えば東京・京都・奈良・大阪などが中心です。しかし、ご存じのように日本の地方には魅力的な観光資源を持つ地域がたくさんあります。東京や京都などの有名観光地はコロナ前には飽和状態に近くなっており、ピーク時の京都などは人が多すぎて逆に旅行満足度が落ちてしまうという現象も起きていました。

外国人旅行客に地方へ目を向けてもらい、全国的に観光客を分散させることができれば前述したような不満を解消し、かつ地方を活性化させることができます。そのために観光庁は地方の魅力を海外に発信していく活動を実施していきます。

コロナ前のインバウンドはどうだったか

出典:観光庁

こちらのデータを見てもらうと分かるように、コロナ以前の日本はインバウンド順位では世界で12位、アジアで3位にランクインしていました。また、下記の表を見てもらうと分かるように旅行客数は2011年以降右肩上がりに増えていました。

出典:観光庁

コロナ前の日本のインバウンドは高いポテンシャルと勢いがあったのだということが分かっていただけたと思います。

また、日本政策投資銀行(DBJ)と日本交通公社(JTBF)が行った「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(第3回 新型コロナ影響度 特別調査)」によれば、アジア・欧米豪のいずれでも日本が「次に海外旅行したい国・地域」で1位に選ばれています。

コロナ前の日本の勢いはコロナ禍にの今でも衰えてはいないようです。

まとめ

コロナによる海外渡航規制が長かったこともあって、世界中でたくさんの人たちが海外旅行を待ち望んでいます。そして、その旅行先として望まれている国の1位は日本です。

この好機を逃す手はありません。崩壊したインバウンドを取り戻すために、観光業界が一丸となってスタートダッシュに向けた準備をしていきましょう!

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