中国の新しいバーゲン「618セール」とは?

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はじめに

中国では、大きなバーゲンセールが2回あるのをご存知ですか?

1つは「独身の日」、また「ダブルイレブン(双十一)」と呼ばれる11月11日に行われるセールです。これは、中国大手企業アリババグループのECサイト「淘宝(タオバオ)」や「天猫(Tmall)」で行われている大々的なバーゲンセールです。

もう1つは「618セール」と呼ばれるものです。ここでは、この「618セール」についてご紹介していこうと思います。

「618」とは「JDの創立記念日」

京東(JD.com)とは

さて、この「618セール」とは何なのでしょう? これは、中国第2位の大手ECモール「京东(JD/ジンドン)」が、創立記念日の6月18日に始めたバーゲンセールです。毎年6月1~18日の期間、大々的なセールが行われています。

出典:京东

2021年の「618セール」の結果は?

「618セール」での2021年の売り上げは、3,438億元(約5兆8,446億円 / 1元約17円)でした。前年比で27.7%の増加です。2021年は、過去最高額を記録したと発表されています。

2020年の売上は、2,692億元(4兆5,764 / 1元17円)、2019年は2,015億元(約3兆2,240億円 / 1元約16円)、2018年は1,592億元(約2兆5,472億円 / 1元約16円)でした。

ここ数年、売上額はどんどん上昇しています。中国は消費者人口が多いので、売り上げ額も巨大になります。ですが、国民の消費活動が非常に活発に行われていることがよく分かります。

同業他社も関連セール

他社も追随

中国らしいともいえますが、「京东(ジンドン)」の「618セール」に便乗して、他社ECサイトでも同じようにバーゲンセールを行っています。

例えば、アリババグループの「淘宝(タオバオ)」「「天猫(Tmall)」と、「苏宁(suning)」、そして「抖音(TikTok)」「快手(kuaishou)」が参戦していています。

「TikTok」と「快手」は動画サイトですが、今年は「ライブコマース」を実施しました。中国ではとても効果的な商法です。

中国全土のECサイトが「618セール」を行った結果、2021年度の売上はなんと、5784.8億元(9兆8,341億6千万円 / 1元17円換算)となりました。これはすごい金額です。中国のECモールが、どれほど “儲かる” 業種であるかが一目瞭然ですね。

今は「天猫(Tmall)」「京东(ジンドン)」「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」が中国のECモール上位を占めていますが、今後の流れはどう変わってゆくのでしょうか。

618セールでは何が売れたのか?

今年の「618セール」では、どのような物が売れたのでしょう? 売れ筋商品は、スマートフォン・パソコン・タブレット・他の家電品・化粧品・アパレルです。

今までは「海外ブランド」が圧倒的に好まれていましたが、その流れが変化してきています。最近は「中国ブランド力」が上がっています。例えば、パソコン・スマホ・テレビ・アパレル・メイク用品は、中国ブランド人気が高まっています。中国企業が、 “中国人好み”の商品を開発・生産できるようになったのでしょう。

ちなみに、日本のブランドで人気が高かったのは、スキンケア用品(化粧水・乳液)です。これはおそらく、“効果が高い”と思われているからでしょう。

とはいえ、中国はまだまだ「海外ブランド志向」ではあるのですが、物によっては「自国ブランドも悪くない」と思い始めているようです。今後の消費動向は、どんどん変化してゆくのでしょう。

618セールで売り上げ好調だった日本酒

上記では、多くの中国ブランド製品が売れているとお話ししました。ですが「618セール」で、日本のこんな商品が大好評だったんです。

PRタイムズの報告によると、中国のECサイト「天猫(Tmall)」に出店している、ANAグループの商社が運営する「全日空海外旗艦店」で、「日本盛 生原酒ボトル缶シリーズ」が1万本以上も売れたとのことです。そして、このECサイト内で「清酒・焼酎カテゴリー」での1位を獲得しました。中国人は、常に “美味しいもの” にアンテナを伸ばしているようですね。

出典:PRタイムズ

まとめ

ここでは「618セール」について取り上げました。中国でのECモール商戦は、勢いを増しています。今後も中国市場の需要は高いでしょう。

ECサイトで売れている商品は、中国ブランドが多く見られるようになりました。これは個人的な感想ですが、最近は「費用対効果」を考え始めていて、必ずしも「外国製品=良品」ではなくなっているのかもしれません。そして、「中国ブランドもいける」という流れになっているのかもしれません。

ですが、「日本酒」や「日本のスキンケア用品」など、日本でしか作れないもの・効果が高いものにはお金をかけるようです。おそらく、“価値のあるもの”を見極めて購入するようになっているのでしょう。

中国市場も、どんどん変化を遂げているということですね。

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