【注意】スペイン語 通訳を依頼する前に知るべき料金と注意点とは?

【注意】スペイン語 通訳を依頼する前に知るべき料金と注意点とは?

グローバルビジネスの舞台で、スペインやラテンアメリカ諸国との連携はますます重要になっています。英語と日本語の通訳者は大勢いますが、スペイン語の通訳者、しかも商談にも対応できるレベルの通訳者は、需要に追い付いていません。

でも、初めてスペイン語の通訳を依頼する必要のある担当者様にとっては、「どのような種類があるのか」「料金はどれくらいかかるのか」「どうやって信頼できる通訳者を探せばいいのか」など、多くの疑問や不安があることでしょう。

この記事では、そのような疑問を解消するために、スペイン語通訳の基本的な知識から、具体的な依頼方法、料金相場、さらには信頼できる通訳会社までを網羅的に解説します。

  • スペイン語 通訳の種類と特徴
  • スペイン語 通訳の依頼方法と料金体系
  • スペイン語 通訳を依頼する際の準備事項
  • スペイン語 通訳における地域差と訛りへの対応方法
目次

スペイン語通訳のニーズと重要性

スペイン語通訳 ニーズ

昨今、スペイン語通訳は、多岐にわたる分野で活躍しています。ここでは、特にビジネス担当者様が関わることの多い主要な場面をご紹介します。

ビジネスシーン

重要な商談や契約交渉、海外の支社や取引先とのオンライン会議、工場や施設の視察、海外からの研修生の受け入れなど、ビジネスにおけるあらゆるコミュニケーションの場で通訳は不可欠です。

言葉の正確な伝達はもちろん、文化的背景を踏まえたニュアンスを伝えることで、相互理解を深め、信頼関係の構築をサポートします。

医療・法律分野

専門性が非常に高い分野でも通訳は活躍します。例えば、海外赴任中の社員が病院で診察を受ける際や、国際的な契約、訴訟に関する法的手続きの場面などです。

医療用語や法律用語に関する深い知識が求められ、人命や企業の権利に関わるため、極めて高い精度と倫理観が必要とされます。

公的機関・国際協力

政府間の会議や国際フォーラム、JICA(国際協力機構)が行う開発途上国での技術支援プロジェクトの調査同行など、公的な活動においても通訳は重要な役割を担います。国の代表として、あるいは専門家として、正確かつ円滑な意思疎通を支えます。

観光・アテンド

海外から重要なVIPや取引先の役員を招待する際の空港送迎、会食、イベントへの同行など、いわゆる「エスコート通訳」も重要な業務です。単に言葉を訳すだけでなく、日本の文化を紹介したり、快適に過ごせるよう細やかな配慮をしたりと、ホスピタリティが求められる役割です。

スペイン語通訳の依頼方法と料金

スペイン語通訳 依頼方法

ここからは、実際にスペイン語通訳を依頼する際に知っておくべき、具体的な方法と料金について解説します。このセクションを理解することで、スムーズで的確な依頼が可能になります。

通訳の種類と選び方

通訳にはいくつかの形式があり、目的やシチュエーションによって最適なものが異なります。代表的な3つの形式を理解し、自社のニーズに合ったものを選びましょう。

同時通訳 (Simultaneous Interpreting) 

話者の発言を聞きながら、ほぼ同時に訳出していく最高難易度の通訳形式です。国際会議や大規模なセミナー、シンポジウムなどで用いられます。

通訳者は専用のブースに入り、ヘッドフォンで話者の音声を聞きながら、マイクを通して訳した音声を参加者のレシーバーに届けます。非常に高い集中力を要するため、通常は2〜3人の通訳者が15分程度で交代しながら業務にあたります。

  • 適した場面: 大人数が参加する国際会議、セミナー、株主総会、製品発表会など。
  • メリット: 会議の進行を妨げず、時間を大幅に短縮できる。
  • デメリット: 高度な技術が必要なため料金が高額になる。専用機材(ブース、レシーバー等)が必要。

逐次通訳 (Consecutive Interpreting) 

ビジネスシーンで最も一般的に利用される形式です。話者が数文〜数分程度話したところで一度区切り、その間に通訳者が内容をまとめて訳出します。通訳者はメモを取りながら話者の発言を正確に記憶し、論理的に再構成して伝えます。

  • 適した場面: 少人数での商談、表敬訪問、インタビュー、研修、オンライン会議など。
  • メリット: 専用機材が不要。同時通訳よりも時間をかけて正確な訳出ができる。
  • デメリット: 話者と通訳者が交互に話すため、会議全体の時間は約2倍になる。

ウィスパリング通訳 (Whispering Interpreting) 

同時通訳の一種ですが、専用機材を使わず、通訳者が必要とする人(1〜2名程度)のすぐ隣で、ささやくような声で同時に通訳をする形式です。

  • 適した場面: 聞き手が少人数の会議、役員への随行、騒がしい場所での案内など。
  • メリット: 機材が不要で機動性が高い。
  • デメリット: 周囲に音声が漏れるため、静粛性が求められる場には不向き。通訳者の負担が大きい。

信頼できる通訳者・通訳会社を見つけるポイント

スペイン語 通訳会社

通訳の品質は、ビジネスの成果に直結します。以下のポイントを参考に、信頼できるパートナーを選定しましょう。

実績と得意分野を確認する 

通訳会社のウェブサイトを訪れ、これまでの実績を確認しましょう。特に、自社の業界(例:自動車、IT、金融、医療)での通訳実績が豊富かどうかは重要な判断基準です。また、国際協力や政府案件など、特定の分野に強みを持つ会社もあります。

複数の会社から見積もりを取る 

料金だけでなく、提案内容や対応の質を比較するために、2〜3社から見積もりを取ることをお勧めします。その際、料金の内訳(基本料金、交通費、機材費など)が明確に記載されているかを確認しましょう。

コーディネーターの対応力を見る 

依頼の窓口となるコーディネーターの質も重要です。こちらの要望を正確にヒアリングし、最適な通訳形式や適切なレベルの通訳者を提案してくれるか、レスポンスは迅速で丁寧か、といった点を確認しましょう。経験豊富なコーディネーターは、依頼者側が気づいていない課題を先回りして解決してくれることもあります。

依頼前に準備すべき情報と資料

「通訳の品質は、事前の準備で8割決まる」と言っても過言ではありません。通訳者が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、依頼者側で以下の情報と資料を準備することが極めて重要です。

依頼時に伝えるべき必須情報

  • 業務日時と場所(オンラインの場合はプラットフォーム)
  • 言語の方向(スペイン語→日本語、日本語→スペイン語、双方向など)
  • 会議の形式(商談、セミナー、視察など)と目的
  • 参加者の人数、主な出席者の氏名、役職、所属
  • 希望する通訳形式(同時、逐次、ウィスパリング)

事前に共有すべき資料 

なぜ資料が必要かというと、通訳者は単語を機械的に置き換えているわけではないからです。背景や文脈、専門用語を事前にインプットすることで、発言の意図を深く理解し、より正確で自然な通訳が可能になります。

  • 最重要資料: 当日使用するプレゼンテーション資料、スピーチ原稿、会議のアジェンダ(議題)
  • 有用な資料: 関連する過去の議事録、製品カタログ、専門用語集(Glossary)、会社案内、ウェブサイトのURL
  • 共有のタイミング: できる限り早く、理想的には1週間〜3日前までには共有しましょう。

資料の提供は、通訳者に対する投資であり、最終的には自社の利益となって返ってきます。

スペイン語通訳の料金体系と費用相場

スペイン語通訳 料金

通訳料金は、いくつかの要素によって決まります。ここでは一般的な料金体系と、トラブルを避けるための注意点を解説します。

料金の決まり方 

通訳料金は主に以下の3つの要素で変動します。

  • 通訳形式: 高度な技術を要する「同時通訳」が最も高額で、「逐次通訳」「ウィスパリング」と続きます。
  • 拘束時間: 一般的に「全日(8時間拘束・実働7時間)」「半日(4時間拘束・実働3時間)」の区分があります。1時間だけの業務であっても、通訳者はその前後のスケジュールを確保するため、「半日料金」が最低料金となるケースがほとんどです。
  • 通訳者のスキルレベル: 通訳会社は、経験や専門性に応じて通訳者をクラス分け(例:Sクラス、Aクラス、Bクラスなど)していることが多く、クラスが上がるほど料金も高くなります。国際会議レベルならSクラス、一般的な商談ならA〜Bクラスといった目安があります。

費用相場(目安) 

あくまで一般的な目安ですが、逐次通訳の場合、以下のような料金設定が多く見られます。

  • Cクラス(アテンド・簡単な会話): 30,000円~50,000円/日
  • Bクラス(一般ビジネス商談・視察): 50,000円~70,000円/日
  • Aクラス(高度なビジネス会議・研修): 70,000円~90,000円/日
  • Sクラス(同時通訳レベル): 90,000円〜/日 ※同時通訳の場合は、Aクラス以上で料金がさらに高くなり、2名体制が基本となります。

上記は一般的な相場です。具体的な料金プランについては、アットグローバルの料金表も併せてご確認ください

追加料金と注意点 

基本料金以外に、以下の費用が発生する場合があります。見積もり段階で必ず確認しましょう。

  • 延長料金: 規定の拘束時間を超えた場合に、1時間あたりの割増料金が発生します。
  • 出張手当: 遠方での業務の場合、交通費や宿泊費の実費に加え、移動拘束費や日当が別途必要になることがあります。
  • キャンセルポリシー: 依頼が確定した後のキャンセルや日程変更には、規定のキャンセル料が発生します。業務日に近づくほど料金が高くなる(例:7日前30%、前日100%)のが一般的です。

スペイン語通訳の注意点

スペイン語通訳 注意点

スペイン語は世界20カ国以上で公用語とされており、話される地域によって発音、語彙、言い回しが大きく異なります。大別すると以下のようになります。

  1. スペイン本国のスペイン語(カステジャーノ)
    • 首都マドリード周辺、そして教育・メディアで話される、規範化された言語です。
    • 特徴的な発音: c(e, iの前)や z を英語の th のように発音します。(例: Gracias を「グラシアス」ではなく「グラティアス」のように発音)
  2. ラテンアメリカのスペイン語
    • 話者人口ではこちらが圧倒的多数を占めます。広大なため、国や地域によってさらに多様な訛りが存在します。
    • メキシコ・中米: メキシコの首都圏の発音は比較的クリアですが、地方によっては訛りが強く、聞き取りにくい場合もあります。
    • カリブ海沿岸: 音を省略したり、話すスピードが速い傾向があります。
    • アンデス地域(ペルー、ボリビアなど): 先住民の言語の影響を受けた、独特のイントネーションがあります。
    • リオ・デ・ラ・プラタ(アルゼンチン、ウルグアイ): ll や y を「シャ、ジャ」のように発音する特徴的な訛り(ジェイスモ)があります。

プロの通訳者は訛りにどう対応するのか

プロの通訳者や通訳会社は、このような言語の多様性を前提としてサービスを提供しています。

幅広い知識と対応力

プロの通訳者は、特定の地域のスペイン語だけでなく、様々な訛りや語彙の違いに対応できるような訓練を積んでいます。多くの国の映画やニュースに触れたり、各国の出身者と交流したりすることで、対応能力を磨いています。

事前のヒアリングと最適な人選

通訳会社に依頼すると、コーディネーターは「通訳相手の国籍や出身地」を必ず確認します。例えば、「メキシコの取引先との商談です」という情報があれば、メキシコのスペイン語に精通した通訳者や、中南米のビジネス経験が豊富な通訳者をアサインします。

コミュニケーションによる確認と調整

もし通訳中に聞き慣れない単語や表現が出てきても、プロの通訳者は文脈から意味を推測したり、必要であれば話者に直接「その言葉は〇〇という意味でよろしいですか?」と確認したりして、誤解が生じないようにコミュニケーションを仲介します。

通訳を依頼する際のポイント

依頼者側が少し注意するだけで、通訳の精度はさらに向上します。

  • 相手の情報を事前に共有する: 商談相手や会議の主要な参加者の国籍や出身地を通訳会社に伝えることは、非常に重要です。
  • 特定の訛りをリクエストする: もし特定の国との取引が頻繁にある場合は、「アルゼンチンのスペイン語に強い方」といった形でリクエストすることも有効です。

スペイン語の通訳ならアットグローバルへ

海外ビジネスの成功には、言葉の壁を越える的確なコミュニケーションが不可欠です。私たち株式会社アットグローバルは、単に通訳者を手配するだけでなく、お客様のビジネスに深く寄り添い、伴走する真のコミュニケーションパートナーでありたいと考えています。

経験豊富なコーディネーターが、お客様の商談や会議の目的、背景を丁寧にヒアリングします。140言語以上に対応するネットワークの中から、その分野の専門知識と実績を持つ最適なスペイン語通訳者をアサインします。

事前の準備から当日の運営まで一貫してサポートし、お客様のビジネスを成功へと導きます。スペイン語圏との重要なコミュニケーションの架け橋として、ぜひアットグローバルにお任せください。

南米でのアテンド通訳も可能

メキシコ、ペルー、アルゼンチンといったスペイン語が主言語である南米各国でのアテンド通訳もお任せください。アットグローバルでは、現地の主要都市に在住する経験豊富な日本人通訳者のネットワークを構築しています。

日本から専門スタッフを同行させる場合に発生する高額な渡航費や宿泊費は一切不要となり、コストを大幅にカットできます。

さらに、現地の通訳者は地域のビジネス慣習や交通事情、文化を深く理解しています。言葉のサポートはもちろん、現地での円滑な業務遂行を力強くバックアップいたします。(※ ただし条件によっては、現地での通訳者確保ができない場合もございます。ご了承ください。)

まずはお問い合わせください。

よくある質問(FAQ)

最後に、海外担当者様から特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

海外(スペイン、南米など)での通訳を手配できますか?

はい、可能です。アットグローバルは、世界各地に現地在住の通訳者ネットワークを構築しています。日本から通訳者を派遣するよりも、現地の通訳者を手配する方が交通費や宿泊費を抑えられる場合があります。

弊社では、スペイン語で通訳が行える日本人をおすすめしています。例えば、日本で生まれ育った日本人通訳者は、日本特有のビジネス文化や「言外のニュアンス」を深く理解しています。そのため、日本側の細かな意図を正確に、かつ文化的に適切な表現で相手に伝えたい重要な商談では、現地在住の日本人通訳者を選ぶと安心感が高いでしょう。

もちろん、日本人ビジネスに精通した現地のネイティブスピーカーを手配することも可能ですので、遠慮なくお申し付けください。

機密情報を含む会議なのですが、情報漏洩が心配です。

新製品情報や経営戦略、M&Aに関する協議など、機密性の高い内容を扱う会議での情報漏洩は、事業の根幹を揺るしかねない重大な懸念事項かと存じます。

ご安心いただくため、事前に通訳者個人および通訳会社との間で「秘密保持契約(NDA: Non-Disclosure Agreement)」を締結することが可能です。これは通訳業界では標準的な手続きであり、ほとんどの通訳会社が迅速に対応しています。お客様指定の契約書フォーマットを使用することも、通訳会社が用意する雛形を元に契約することもできます。

プロレベルでなくても、簡単な通訳をお願いできる人はいますか?

目的や場面によっては、プロではない通訳者に依頼することも可能です。例えば、海外から来日した研修生の工場見学の案内や、空港への送迎、歓迎会といった比較的カジュアルな場面、あるいは海外赴任者のご家族の生活サポート(買い物、役所手続きなど)といった日常的なシーンがこれにあたります。

ご希望に沿った形で手配することが可能ですので、お問い合わせください。

オンライン(Zoomなど)での通訳も依頼できますか?

はい、もちろん可能です。近年のオンライン会議の急速な普及に伴い、リモートでの通訳はもはや標準的なサービス形態となっています。

アットグローバルでもオンライン通訳に対応しておりますので、ぜひご相談ください。

オンライン通訳を成功させるためには、参加者全員の安定したインターネット接続と、雑音を拾いにくいマイク付きヘッドセットの使用が非常に重要です。また、プラットフォームによっては同時通訳にも対応可能です。

スペイン語通訳まとめ

  • スペイン語通訳は、ビジネス・医療・公的機関・観光など多分野で活躍する
  • 同時通訳・逐次通訳・ウィスパリング通訳の特徴と用途がある
  • 実績・専門性・コーディネーター対応が品質を左右する
  • 日時・言語方向・会議形式など依頼時の必須情報がある
  • 資料共有が通訳精度を大きく高める
  • 料金は形式・拘束時間・スキルで決まり相場も存在する
  • 延長・出張・キャンセル料など追加費用に注意が必要
  • 地域ごとのスペイン語差に対応できる人選が重要である
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