
同時通訳料金の相場と費用内訳を徹底解説|クラス別の違いと注意点
ビジネス会議や国際イベントで同時通訳を依頼する際、料金相場が気になって検索された方も多いのではないでしょうか。
実は、同時通訳の料金は一律ではなく、通訳者の経験や専門分野、会議の形式などによって大きく変動します。
この記事では、同時通訳料金の相場をはじめ、クラス別の費用目安、料金が変わる主な要因、そして見積もりのポイントまでをわかりやすく解説します。
安さだけで選んで失敗しないための注意点も紹介しますので、これから同時通訳を依頼したい方は、ぜひ参考にしてください。
- 同時通訳料金の相場とは?クラス別の価格帯も解説
- 同時通訳の料金に含まれる項目と追加費用の内訳
- 同時通訳の料金が変動する5つの要因とは?
- 会議内容に応じた通訳者クラスの選び方
【料金一覧】同時通訳の料金相場(通訳者1名あたり)

まずは、検索ユーザーの方が最も知りたい「同時通訳の料金相場」から見ていきましょう。
同時通訳の料金は、通訳会社によって多少の違いはありますが、多くの場合、通訳者のスキルや経験年数に応じた「クラス(またはランク)」別に設定されています。
通訳者クラス別の料金目安
以下に示すのは、一般的な通訳会社が設定しているクラス別の料金目安です。これは通訳者「1名」あたりの金額であり、あくまで標準的な相場として参考にしてください。
| クラス | 経験・スキルの目安 | 半日(4時間拘束) | 終日(8時間拘束) |
| Sクラス | 10年以上の豊富な経験。IR、医療、法律、金融など、極めて高度な専門分野に対応可能。首相会談や国際的なサミットの登壇レベル。 | 120,000円~ | 200,000円~ |
| Aクラス | 5年~10年程度の中核的な経験。専門分野のセミナー、シンポジウム、一般的なビジネス会議での同時通訳を安定して遂行可能。 | 80,000円~ | 150,000円~ |
| Bクラス | 3年~5年程度の経験。社内会議や研修での逐次通訳が中心。同時通訳は経験が浅いか、一般的な内容に限られる場合が多い。 | 60,000円~ | 100,000円~ |
| Cクラス | 経験が比較的浅い。アテンド(随行)や展示会での簡単な逐次通訳、空港送迎などが中心。同時通訳の対応は難しいことが多い。 | 40,000円~ | 70,000円~ |
この表を見るだけでも、クラスによって料金が倍以上違うことがお分かりいただけると思います。
ここで非常に重要な注意点が2つあります。
同時通訳は原則「2名体制」以上
同時通訳は、話し手の言葉を聞きながら、ほぼ同時に訳出し続けるという、極度の集中力と高度な技術を要する作業です。人間の集中力が持続する限界から、通常は15分〜20分程度で交代しながら通訳を行います。
そのため、会議の時間がたとえ1時間であっても、2時間以上の拘束(半日料金)になる場合は、原則として通訳者「2名」を手配する必要があります。終日の場合は、内容の難易度や休憩時間によっては3名体制となることもあります。
つまり、上記の表の料金が「×2名分(以上)」かかるのが、同時通訳の基本料金となると認識しておきましょう。
これは「通訳者料金」のみ
「通訳者料金表」の金額は、あくまで通訳者個人の技術料(人件費)です。機材費や交通費などは別途加算されるため、総額はさらに高くなる可能性があります。
「拘束時間(半日・終日)」の定義
料金表にある「半日」と「終日」は、実際に通訳を行っている時間(実働時間)ではなく、通訳者をその現場に拘束する時間(集合から解散まで)を指します。
半日拘束
一般的に「4時間以内」の拘束を指します。例えば、会議が13時から15時までの2時間だとしても、事前の打ち合わせや待機時間を含めて12時半に集合し、15時半に解散する場合、拘束時間は3時間となり、半日料金が適用されます。午前のみ(例:9:00〜13:00)や午後のみ(例:13:00〜17:00)の稼働が基本です。
終日拘束
一般的に「8時間以内」(昼休憩1時間を含む実働7時間)の拘束を指します。例えば、9時に集合し、17時に解散する場合がこれに該当します。
注意点として、例えば11時から15時までの4時間、といったように午前と午後にまたがる拘束の場合は、たとえ合計4時間であっても「終日料金」が適用されるケースがほとんどです。これは、通訳者がその日、他の案件(仕事)を受けられなくなるためです。
なぜ料金が変動する?同時通訳の価格を決める5つの要因

先に示した料金相場は、あくまで目安です。実際の見積もり額は、案件ごとに変動します。それはなぜでしょうか。
ここでは、同時通訳の料金を決定づける4つの主要な要因を解説します。この要因こそが、通訳の「質」に直結する部分です。
要因1:専門性・難易度(最重要)
これが、通訳の「質」と「価格」を決定づける最も重要な要因です。
同じ「会議の通訳」であっても、そのテーマが一般的なビジネスマナー研修なのか、それとも新薬の開発に関する医学的討論なのかによって、通訳者に求められる知識レベルは全く異なります。
一般的なビジネス
社内会議、定例報告、表敬訪問、一般的な商談など。専門用語が比較的少なく、対応できる通訳者の層も厚いため、料金は標準的です。
高度な専門分野
以下のような分野は、通訳者自身がその業界のバックグラウンドや深い知見を持っていなければ、正確な通訳が不可能です。対応できる通訳者が限られるため、料金は高騰します。SクラスやAクラスの通訳者が必要となる領域です。
IR・金融・経営
株主総会、取締役会、決算発表会など。ここでは単なる「言葉の置き換え」は通用しません。経営者の発言の裏にある「本音」や「微妙なニュアンス」、市場に対するメッセージ性を正確に汲み取り、投資家に伝えなければなりません。数字や専門用語のミスは許されず、通訳者には財務や経営に関する深い知識が求められます。
医療・製薬・創薬
医学会、新薬の承認申請、臨床開発に関する会議など。人命に関わる分野であり、通訳のミスが重大な結果を招く可能性があります。通訳者自身が医療系のバックグラウンド(元医療機器メーカー勤務など)を持っていることが多く、その専門知識が価格に反映されます。
IT・技術・特許
最先端技術のセミナー、エンジニア同士の技術会議、特許侵害に関する交渉など。技術的な概念を正しく理解していなければ、全く意味の通じない通訳になってしまいます。
法律・政治
法廷通訳、政府間交渉、国際条約に関する会議など。言葉の定義一つで解釈が大きく変わるため、極めて高度な正確性が要求されます。
依頼する内容が専門的であればあるほど、高い料金を払ってでも、その分野に精通した通訳者を確保する必要があるのです。
要因2:通訳者の必要人数(拘束時間)
前述の通り、同時通訳は2名以上の体制が基本です。
- 半日(4時間拘束) → 2名体制
- 終日(8時間拘束) → 2名体制
- 終日(8時間以上)または専門性が極めて高い場合 → 3名体制
なぜ人数が必要なのかは、集中力の維持が理由です。例えば、重要な会議で通訳者が1名しかおらず、疲労でパフォーマンスが落ちた結果、重大な誤訳が発生してしまったらどうでしょうか。2名(あるいは3名)体制を組むことは、通訳の品質を維持するための「保険」であり、必須のコストなのです。
見積もりを取る際は、通訳者が何名体制になっているかを必ず確認しましょう。
要因3:言語の組み合わせ
どの言語からどの言語へ通訳するかによっても、料金は変動します。
英語・中国語・韓国語
これらの言語は、ビジネス上の需要が非常に多く、日本国内で対応可能な通訳者の数も比較的多いです。そのため、料金は標準的(相場通り)であることが多いです。
希少言語(ヨーロッパ、アジア、中東など)
フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、タイ語、ベトナム語、インドネシア語、アラビア語など、英語や中国語に比べて対応できる通訳者の絶対数が少ない言語(希少言語)は、その分、料金が高くなる傾向があります。
特に、日本語からこれらの言語への直接の同時通訳ができる人材は非常に限られており、Sクラス相当の料金が求められることも珍しくありません。
要因4:開催形式(機材・場所)
会議をどこで、どのように開催するかによって、通訳料以外のコストが変わってきます。
オンサイト(現地開催)
会議室やホールに集まって行う従来型の会議です。
この場合、後述する「通訳ブース」や「赤外線レシーバー」などの大掛かりな同時通訳機材の費用がかかります。また、通訳者の会場までの「交通費」や、場合によっては「宿泊費」も必要になります。
オンライン(リモート通訳)
Zoom、Microsoft Teams、Webexなどのウェブ会議システムを利用して行う形式です。
通訳者は自宅や専用スタジオから通訳に参加します。そのため、通訳者の交通費や宿泊費は発生しません。また、大掛かりな機材も不要です。
ただし、安定した通訳を提供するために、RSI(リモート同時通訳)専用のプラットフォーム利用料が別途発生する場合があります。
ハイブリッド開催
現地会場での参加者と、オンラインからの参加者が混在する形式です。この形式は、通訳環境としては最も複雑になります。現地会場用の通訳機材と、オンライン配信用のインフラの両方が必要となり、システム構築やオペレーションの費用が最も高額になる可能性があります。
見積もりの内訳は?通訳料以外に必要な「総額」を知る

通訳会社から見積もりを取った際、提示される「総額」には、先ほどの「通訳者料金」以外にも様々な費用が含まれています。
予算を正確に把握するため、ここでは見積書に記載される主な内訳を解説します。
機材費(同時通訳システム)
オンサイト(現地開催)で同時通訳を行う場合、専用の機材が必須となります。これは通訳者料金とは別に、大きな割合を占めるコストです。
| 機材 | 特徴 |
| 赤外線同時通訳システム | 国際会議などで一般的に使われる、機密性の高いシステムです。 |
| 通訳ブース(アイソレーションブース) | 通訳者の声が外に漏れず、また外の雑音が通訳者の集中を妨げないようにするための、防音室のような箱です。通訳の質を担保するために必須です。 |
| コントロールユニット(送信機・ミキサーなど) | 話し手の音声と通訳者の音声を制御し、各レシーバーに送るための機材です。 |
| レシーバー(受信機)とイヤホン | 参加者が通訳音声を聞くために使用する機器です。参加者の人数分が必要になります。 |
| エンジニア(音響オペレーター)人件費 | これらの複雑な機材を設営し、会議当日にトラブルなく運用するための専門スタッフの費用です。機材費とセットになっていることがほとんどです。 |
簡易通訳機材(パナガイドなど)
工場見学や少人数のグループツアーなど、移動が多い場面で使われるシステムです。送信機と受信機のみで構成され、比較的安価にレンタルできます。ただし、音質や機密性は赤外線システムに劣ります。
諸経費
通訳業務を遂行するために発生する、実費や手当です。
交通費
通訳者の自宅(または所属する会社)から、開催会場までの往復交通費(実費)です。
宿泊費・日当
会議が早朝開始や深夜終了のために前泊・後泊が必要な場合や、遠方(例:東京在住の通訳者が大阪に出張)での開催の場合に発生します。宿泊費(実費)に加えて、拘束に対する手当として「日当」が加算されるのが一般的です。
コーディネート費(手配料)
通訳会社(エージェント)に依頼した場合に発生する費用です。案件の内容をヒアリングし、最適な通訳者を選定・交渉し、当日までのスケジュール管理を行うための手数料です。見積もりの総額に「〇〇%」といった形や、「一式」として含まれていることが多いです。
オプション費用
必須ではありませんが、通訳の質をさらに高めるためや、関連業務を依頼するために発生する費用です。
事前ブリーフィング(打ち合わせ)料
会議の当日とは別に、通訳者と発言者(クライアント)が事前に打ち合わせを行う場合の費用です。会議の背景、目的、参加者の特性、特に強調したい点などをすり合わせることで、当日の通訳の精度が格段に上がります。非常に重要な会議の場合は、この費用を惜しむべきではありません。(半日料金の50%程度が目安)
資料翻訳費
当日配布するプレゼンテーション資料や、読み上げる原稿などを、事前に翻訳しておく場合の費用です。
録音・二次使用料
通訳音声を録音し、後日アーカイブ配信したり、議事録として配布したりする場合に発生する「著作隣接権」に関する費用です。通訳料の数十%(例:50%〜100%)が追加で請求されることがあります。無断での録音や二次使用は契約違反となるため、必ず事前に相談が必要です。
【最重要】価格の安さだけで同時通訳を選ぶと「失敗」する理由

さて、ここまで料金相場やその内訳を解説してきました。様々な費用がかかるため、「できるだけ安く抑えたい」と考えるのは当然のことです。
しかし、この記事で最も伝えたいのは、ここからです。同時通訳の依頼において、見積もり金額の「安さ」だけを基準に選定することは、非常に大きなリスクを伴います。
リスク1:ビジネスチャンスの損失
通訳の失敗は、単なる「恥ずかしかった」では済みません。それは、決定的な「ビジネスチャンスの損失」に直結します。
経営会議・IRでの失敗
想像してみてください。あなたが海外投資家向けの決算発表会(IR)を開催しているとします。CFO(最高財務責任者)が来期の戦略について熱意を込めて語っています。しかし、安い料金で手配した通訳者がその分野の知識に乏しく、専門用語を誤訳したり、最も重要な「成長への自信」というニュアンスを伝えきれなかったりしたらどうでしょう。
投資家は「この会社は戦略が曖昧だ」と判断し、投資を見送るかもしれません。数千万円、数億円の機会損失が、通訳者への数万円のコスト削減によって引き起こされる可能性があるのです。
重要な商談・交渉での失敗
海外企業との大型契約がかかった商談で、自社製品の決定的な優位性を説明している場面。通訳が技術的な理解不足から、その強みを正確に伝えられなかったとしたら? 商談はまとまらず、競合他社に契約を奪われるかもしれません。
同時通訳は「コスト(費用)」ではなく、重要なビジネスを成功させるための「インベストメント(投資)」であると考えるべきです。
リスク2:「安い」=「経験・専門知識が不足」の可能性
なぜ、安い料金での通訳がリスクなのでしょうか。
それは、料金表で見た「Bクラス」や「Cクラス」の通訳者、あるいは相場より極端に安いフリーランス通訳者に依頼することを意味するからです。
料金が安いということには、それ相応の理由があります。
- 同時通訳の経験自体が浅い
- 依頼された分野(IR、医療、ITなど)の専門知識や実務経験が全くない
- 難易度の高い会議でのプレッシャーに対応しきれない
もちろん、簡単な社内研修や、和やかな雰囲気のアテンドであれば、BクラスやCクラスの通訳者でも十分に役割を果たせるでしょう。
しかし、前述したようなIRや経営会議、専門的なセミナーでは、「その分野の専門知識」が通訳の質を決定づけます。Aクラス以上の通訳者は、単に語学力が高いだけではありません。元々医療機器メーカーに勤務していた、証券会社のアナリストだった、といったように、その分野の「プロ」としてのバックグラウンドを持っていることが多いのです。
彼ら・彼女らは、発言者が口にした言葉だけでなく、その背景にある業界の常識や文脈を理解した上で、最適な言葉を選んで通訳します。この「質の差」が、安い料金との「価格差」なのです。
目的別:どのクラスの通訳者を選ぶべきか?
では、コストと質のバランスをどのように取ればよいのでしょうか。それは、あなたの「会議の重要度」によって判断すべきです。
| 考慮する要素 | 推奨クラス | 場面 |
| 失敗が許されない場面 | Sクラス~Aクラス | 取締役会、株主総会、決算発表会(IR)M&Aや提携に関する重要な交渉専門性の高い(医療・法律・金融・技術)国際会議、シンポジウム政府間会合、首脳会談(費用を惜しむべきではありません) |
| コストとバランスを取りたい場面 | Aクラス〜Bクラス | 社内研修、グローバルミーティング、キックオフイベント一般的な内容のウェビナー、オンラインセミナー新製品発表会(専門性が高ければAクラス)(内容の専門性に応じてクラスを検討しましょう) |
| 逐次通訳で十分、または簡単な通訳で良い場面 | Bクラス〜Cクラス | 海外支社からのゲストの表敬訪問、アテンド(随行)展示会ブースでの簡単な商品説明空港送迎、懇親会での簡単な案内(同時通訳である必要性も再検討しましょう) |
すべての会議でSクラスを雇う必要はありません。しかし、会社の命運を左右する会議でCクラスを選ぶべきでもありません。目的と予算に応じた「適材適所」の通訳者を選ぶことが、賢明な判断と言えます。
失敗しない同時通訳の依頼ステップと見積もり方法

では、自社の目的に合った、質の高い通訳を確保するためには、具体的にどのようなステップを踏めばよいのでしょうか。
依頼から当日までの流れと、見積もり取得のコツを解説します。
Step1:依頼先を探す(通訳会社 vs フリーランス)
通訳者を確保するには、大きく分けて2つの方法があります。
通訳会社(エージェント)に依頼する
多くの企業がこの形態で依頼します。
メリット
最大のメリットは「品質管理」と「ワンストップサービス」です。依頼内容(専門性、言語、予算)を伝えるだけで、コーディネーターが登録されている多数の通訳者の中から最適な人材を選定(アサイン)してくれます。機材の手配、エンジニアの派遣、当日の運営サポートまで一括で依頼できるため、依頼者側の手間が大幅に省けます。トラブル時の代替要員の確保も安心です。
デメリット
コーディネート料(マージン)が発生するため、フリーランスに直接依頼するよりは割高になります。
フリーランス通訳者に直接依頼する
通訳者の個人ウェブサイトや紹介を通じて直接契約します。
メリット
エージェントのマージンが発生しないため、料金が安価になる可能性があります。特定の通訳者の実力を知っていて、「この人にお願いしたい」と決めている場合には有効です。
デメリット
「質の見極め」が非常に困難です。プロフィールだけでは、本当にその会議に対応できるスキルがあるか判断できません。
また、同時通訳に必要な2名体制のスケジュール調整や、機材の手配、当日のトラブル対応(急病など)もすべて自社で行う必要があり、担当者の負担は激増します。
初めて同時通訳を依頼する場合や、失敗できない重要な会議の場合は、多少コストがかかっても、品質と運営を担保できる「通訳会社」に依頼するのが賢明な選択です。
Step2:正確な見積もりを取得する
依頼先が決まったら、見積もりを依頼します。このとき、伝える情報が曖昧だと、見積もりも不正確になり、後から「こんなはずではなかった」というトラブルの原因になります。
正確な見積もり(と、最適な通訳者の選定)のために、以下の6つの情報は必ず明確に伝えましょう。
- 日時と拘束時間:
「〇月〇日 終日」ではなく、「〇月〇日 9:00集合、17:00解散予定(会議自体は10:00〜16:00、昼休憩1時間)」のように、具体的な拘束時間を伝えます。 - 開催形式:
「オンサイト(現地)」「オンライン(リモート)」「ハイブリッド」のどれか。オンサイトの場合は開催場所(例:東京都千代田区の〇〇ビル)も伝えます。 - 言語の組み合わせ:
「日本語 ⇔ 英語」「日本語 → 中国語(片方向)」など。 - 通訳形式:
「同時通訳」「逐次通訳」「ウィスパリング」のどれを希望するか。 - 内容と専門性(最重要):
ここが最も重要です。「社内会議」や「セミナー」といった曖昧な表現では、通訳会社はAクラスを提案すべきかCクラスで十分か判断できません。
「自動車部品に関する社内研修」ではなく、「EV向け次世代バッテリーのリチウムイオン技術開発に関する、日独エンジニア間の技術会議」のように、できる限り具体的に、専門用語のレベルが分かるように伝えてください。 - 聴衆の人数:
オンサイトの場合、機材(レシーバー)の必要台数を算出するために必要です。
これらの情報を基に、複数の通訳会社から見積もりと「提案(どのようなクラス・経歴の通訳者をアサインするか)」をもらい、比較検討するのが良いでしょう。
Step3:成功の鍵は「事前資料」と「ブリーフィング」
通訳者と機材を手配して終わり、ではありません。当日の通訳の質を決定づける最後の、そして最も重要なステップが「準備」です。
どんなに優秀なSクラスの通訳者でも、何の準備もなしに完璧な通訳はできません。彼ら・彼女らは、事前に膨大な時間をかけて、依頼された会議の背景や専門用語を学習し、準備します。
その準備の「質」を高めるのが、依頼者側からの「事前資料」の提供です。
- 当日使用するプレゼンテーション資料(PowerPointなど)
- 読み上げる場合は、その原稿
- 会議のアジェンダ(議題)
- 参加者名簿(誰がどのような立場で発言するか)
- 関連する専門用語のリスト(対訳があればベスト)
- 過去の議事録(定例会議の場合)
これらの資料は、「できるだけ早く」(最低でも1週間前、難易度が高ければ2週間前)提供してください。資料の提供が早ければ早いほど、通訳者は万全の準備ができ、当日のパフォーマンス(=通訳の質)が劇的に向上します。
資料を「社外秘」として出し渋る企業もありますが、通訳者や通訳会社とは必ず「秘密保持契約(NDA)」を締結します。資料を提供しないことのリスク(通訳の質の低下)の方がはるかに大きいことを理解してください。
同時通訳を依頼するならアットグローバルがサポート
これまで見てきたように、同時通訳の料金は安さだけで選ぶべきではなく、会議の目的や専門性に応じた「質」の担保こそが、ビジネス成功の鍵を握っています。
アットグローバルは、まさにこの記事でお伝えした「通訳の質」を最重要視し、お客様の期待を超えるサービスを提供することを使命としています。
IT、医療、金融、法務など、高度な専門知識が求められる分野においても、厳しいトライアル(合格率10%未満)を通過したトップクラスの通訳者のみが在籍。経験豊富なコーディネーターが、お客様の会議の目的、背景、専門性を深くヒアリングした上で、数千名の登録通訳者の中から最適な人材と機材プランをワンストップでご提案します。
政府機関やグローバル企業からの信頼も厚く、その豊富な実績が品質の高さを何より証明しています。失敗の許されない重要な会議、価格だけでなく最高の「質」を求めるなら、ぜひ一度アットグローバルにご相談ください。
よくある質問(FAQ)
同時通訳の料金に関して、よくある質問をまとめてみました。
- フリーランスの通訳者に直接依頼すると、料金はどれくらい安くなりますか?
-
ケースバイケースですが、一般的に通訳会社(エージェント)に支払うコーディネート料(マージン)が不要になるため、その分(料金の20%〜30%程度)安価になる可能性はあります。
ただし、その「安さ」と引き換えに、依頼者側が負うべきリスクと手間が大幅に増えます。例えば、「そのフリーランス通訳者が本当に会議の専門性に対応できるか」という質の見極め、同時通訳に必要な2名体制のスケジュール調整、機材の別途手配、通訳者の急病といった当日のトラブル対応まで、すべて自社で行う必要があります。
重要な会議であればあるほど、こうしたリスク管理や手配の手間をすべて請け負ってくれる通訳会社に依頼する価値は十分にあります。
- 見積もり金額から値引き交渉は可能ですか?
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通訳者のスキル(技術料)に対する「通訳料(人件費)」自体の値引きは、難しいことが多いです。通訳者のクラスに応じた相場があり、プロフェッショナルの技術料であるため、無理な値引きは通訳の質の低下に直結するからです。
ただし、総額での調整として、人件費以外の部分で交渉の余地があるかもしれません。例えば、オンサイト(現地)開催の場合、「同時通訳機材のグレードを簡易的なものに変更する」「会場設営のオペレーターの人数を見直す」といった機材費・運営費の部分でコストダウンを図れないか、通訳会社に相談してみる価値はあります。
無理に人件費を値切るよりも、予算を正直に伝えた上で、「この予算内で最適な提案をしてほしい」と相談する方が、結果的に質の高いサービスを受けられる可能性が高まります。
- 1時間だけの短い会議でも「半日料金」がかかるのですか?
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はい、原則として「半日料金(4時間拘束)」がかかります。
これは、通訳者の料金が「実働時間」ではなく、その案件のために確保される「拘束時間」を基準に設定されているためです。例えば、1時間の会議であっても、通訳者は会場への移動時間、事前の打ち合わせ、待機時間などを含めると、実質的に3〜4時間をその案件のために費やしています。その間、他の仕事を受けることはできないため、「最低料金(ミニマムチャージ)」として半日分の料金が設定されているのが一般的です。
ただし、近年普及しているオンライン通訳(リモート通訳)の場合、移動時間が発生しないため、会社によっては「2時間枠」など、半日より短いプランを用意している場合もあります。
- 同時通訳ではなく「逐次通訳」に変更した場合、料金はどれくらい変わりますか?
-
「逐次通訳」は「同時通訳」に比べて安価になる傾向があります。同じ通訳者(同じクラス)が対応した場合、通訳料(人件費)自体が、同時通訳の7割〜8割程度の価格設定になっていることが多いです。
さらに、総額としてはそれ以上に安くなる可能性があります。なぜなら、逐次通訳では、同時通訳に必須だった「通訳ブース」「赤外線レシーバー(受信機)」といった大掛かりな専用機材や、それを操作する「音響エンジニア」が不要になるためです。
ただし、逐次通訳は、話し手と通訳者が交互に話すため、会議全体の時間が約2倍かかってしまうという大きなデメリットがあります。予算が限られ、時間に余裕がある会議であれば、逐次通訳への変更も有効なコスト削減の選択肢となります。
- 料金の支払いタイミングはいつですか?(前払い・後払い)
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支払い条件は通訳会社によって異なりますが、一般的な傾向はあります。
企業(法人)が依頼する場合、原則として「業務終了後の請求書払い(後払い)」が基本です。業務完了後に請求書が発行され、「翌月末までに銀行振込」といった支払いサイト(期限)が設定されます。
ただし、その通訳会社との「初めての取引」の場合、与信(信用)確認の観点から、全額または一部(手付金)の「事前入金」を求められるケースが非常に多いです。また、依頼主が法務局に登記されていない団体や、個人名義での依頼の場合は、トラブル防止のために「全額前払い」が条件となることがほとんどです。
必ず見積もりを取得する段階で、支払い条件も合わせて確認するようにしてください。
- 以前お願いした通訳者を「指名」する場合、追加料金(指名料)はかかりますか?
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いいえ、一般的に通訳会社(エージェント)を通じて特定の通訳者を「指名」する場合、別途「指名料」のような追加料金が発生することはありません。
その通訳者が持つスキルクラス(例:Aクラス)に応じた、通常の通訳料金(例:Aクラス終日料金)が適用されるのが通常です。過去に依頼して会議が成功した経験があり、相性の良い通訳者が見つかった場合は、ぜひ指名制度を活用すべきです。
ただし、注意点として、優秀な通訳者ほど数ヶ月先までスケジュールが埋まっています。「指名=必ず手配可能」というわけではありません。指名を希望する場合は、会議の日程が決まったら、できるだけ早く(最低でも1ヶ月前、重要な会議なら数ヶ月前)通訳会社に相談し、その通訳者のスケジュールを押さえてもらうことが成功の鍵となります。
- 最近のAI自動翻訳(通訳)サービスと比べて、コストパフォーマンスはどうですか?
-
これは「何を最重要視するか」によって答えが全く変わります。
「コスト(費用)」だけを見れば、AI自動翻訳が圧勝です。非常に安価、あるいは無料で利用できるツールも多くあります。
しかし、「質」と「信頼性」の面では、現時点ではプロの通訳者に遠く及びません。AIは、専門用語の誤訳、文脈の読み間違い、熱意や皮肉といった「ニュアンス」の欠如が頻繁に起こります。また、機密情報がAIの学習データとして外部に漏洩するリスクもゼロではありません。
社内の非公式な会話や、議事録の「下書き」作成レベルであればAIも役立ちますが、ビジネスの成否を左右する重要な商談、IR、専門会議では、話者の意図を正確に汲み取り、機密を守って「伝える」ことができるプロの通訳者が必須です。コストパフォーマンスは、その「目的」に応じて判断すべきです。
- 通訳にはどのような種類がありますか?
-
通訳には、主に5つの種類があります。
同時通訳
話し手の発言を「ほぼ同時に」訳していく形式です。最も難易度が高く、専門的な訓練と豊富な経験が必要です。専用の機材(ブースやレシーバー)も必須となります。当然ながら、料金は最も高額になります。
逐次(ちくじ)通訳
話し手が一定の区切り(数センテンスごと)で話を止め、その間に通訳者が訳を挿入していく形式です。話し手の発言時間と通訳者の通訳時間が交互に発生するため、会議の総時間は約2倍かかります。同時通訳ほどの瞬発力は要求されませんが、正確な記憶力と構成力が求められます。同時通訳よりは安価になる傾向があります。
ウィスパリング通訳
同時通訳の一種ですが、機材を使わず、通訳を必要とする人(1〜2名程度)の耳元でささやくように通訳する形式です。簡易的な機材(パナガイド®など)を使うこともあります。通訳者の負担は同時通訳と同様に高いため、料金も同時通訳に準ずることが多いです。
オンライン通訳(リモート通訳)
Zoom や Microsoft Teams などのオンライン会議ツールを使って行う通訳サービスです。通訳者は現場に行かず、別の場所から参加します。そのため、遠く離れた拠点どうしの会議やセミナーにも対応しやすく、出張費などのコスト削減や、スケジュール調整のしやすさといったメリットがあります。
電話通訳
電話を通じて、通訳者が会話に加わるサービスです。3者間通話でお客様・担当者・通訳者が同時につながる形や、必要なときだけ短時間利用する形(スポット通訳)が一般的です。特に、カスタマーサポート対応や、急な問い合わせ・トラブルなど緊急性の高い場面に向いています。
同時通訳の料金相場まとめ
- 同時通訳の料金は通訳者のクラス(S~C)で大きく異なる。
- 半日・終日で料金が分かれ、Sクラスは終日20万円以上が相場である。
- 通常は2名体制で行うため、料金は通訳者2名分以上となる。
- 通訳料のほかに機材費・交通費・コーディネート費などが別途必要である。
- 通訳形式や専門性、言語の希少性によって料金が変動する。
- 現地開催は機材費が高く、オンラインではRSI利用料が発生する場合がある。
- 安さ重視は誤訳リスクを高め、結果的に損失を招く可能性がある。
- 会議の重要度に応じて適切なクラスを選定し、正確な見積もりを取ることが重要である。


