台湾進出支援サービスならアットグローバル!台湾支社長へのインタビューで分かる販路拡大の鍵とは?

台湾進出支援サービスならアットグローバル!台湾支社長へのインタビューで分かる販路拡大の鍵とは?

台湾への進出を検討しているものの、「どこから手をつければいいのか」「現地とのやり取りや法規制が不安だ」と感じていませんか。

近年、台湾は親日市場としてだけでなく、 中華圏や東南アジアへの展開を見据えた“アジア戦略のハブ”として注目されており、日本企業にとって非常に魅力的なフィールドになっています。

一方で、日本とは異なるスピード感や商習慣、行政の考え方に戸惑う企業が多いのも事実です。そうしたギャップを埋める心強いパートナーとして求められているのが、台湾進出支援サービスです。

この記事では、アットグローバル台湾支店長・山田真誉が、現地での実体験にもとづき、台湾市場の特徴やビジネスチャンス、日本企業がつまずきやすいポイント、そして私たちが提供する台湾進出支援サービスの具体的な内容についてご紹介します。

  • 台湾進出支援サービスの役割と位置づけ
  • 台湾市場の特徴と日本企業が知るべきポイント
  • 台湾で拡大が期待される主要産業領域
  • アットグローバル台湾支社が提供する主要サービス
目次

アットグローバル台湾支社長・山田真誉の紹介

アットグローバル台湾支社長

――山田さん、本日はよろしくお願いします。簡単に自己紹介をお願いできますか?

山田:よろしくお願いいたします。私は、山田真誉と申します。2023年4月にアットグローバル株式会社の台湾支社長として着任いたしました。

もともと日本にいた時から台湾に興味がありました。親日国として、日本と文化的にも制度的にも多くの共通点があり、アジア全体の知見を集約し発信するハブとなる可能性を感じていました。台湾に関係する案件を扱う中で、行政や企業の意思決定がスピーディーで、日本との連携を深め、新たな価値を生み出すには非常に適した環境だと実感しました。こうした背景から、台湾支社の立ち上げフェーズをリードし、現地での拠点設立を主導しました。

――なるほど。ところで、山田さんは、台湾支社長になられてまだ2年ですが、もうすっかり台湾になじんでおられますよね。日本と台湾の関係はどのようなものであるとお考えですか?

山田:そうですね、台湾は日本とアジアを結ぶ重要な国だと思います。そして台湾にいる私たちの役割は、日本とアジアをつなぐ「高性能な変換アダプター」であると考えています。AIで行えるような無機質な情報伝達ではなく、台湾というエネルギッシュな現場で生まれる「熱」や「変化」を確実に捉え、それを日本企業が活用しやすい「戦略」や「信頼できる情報」に変換して届ける役割です。

台湾には「とりあえずやってみよう!」という挑戦の文化があり、日本には「石橋を叩いて渡る」という慎重な文化があります。台湾支社のミッションは、この二つが無用にぶつからないよう調整役としてバランスを取りながら、双方の強みをうまく融合させ、新たな価値につなげるサポートをすることだと考えています。

台湾ビジネスにおけるスピード感と意思決定の特徴

――スピード感が違うというのが興味深いですね。もう少し具体的に教えていただけますか?

山田:はい。私自身、日本では官公庁での業務を行っていました。そこで学んだことは「シナリオ想定型の戦略思考」です。つまり事前にシナリオを考えて、それに沿って戦略を練る思考のことです。これは多くの日本企業でも見られる戦略だと思います。

でも台湾で同じことをしていたら、スピード感に欠けてしまいます。それで、この「官公庁仕込みの堅実な戦略思考」をどのように「台湾のスピード」で回せるのか、それこそが日本企業が台湾進出する時に必要なポイントであると考えています。

そしてもう1つ重要なのが、リーガル調査です。台湾に拠点を持ってから、私たちは多くの企業のリーガル調査(法務・知財のリスク管理)に携わってきました。現地の法律や契約といった慎重さが求められる段階において、安全確認の専門家として迅速なサポートをすることで、クライアントが安心かつスピーディーにビジネスに集中できる環境を提供しています。

――「攻めのマーケティング」と「守りのリーガル」。この両輪を回すことで、台湾という魅力的な実証フィールドを、日本企業の皆様が最大限に活用できるようサポートしているわけですね。ところで山田さん視点の台湾はどんな国ですか?

山田:そうですね。私は今、台湾の「食」「人」、そして「自然(特に地形)」という3つの沼にハマっています。

まず食べ物ですが、台湾には「茶色い食べ物は裏切らない」という格言(?)があるのですが、魯肉飯(ルーローハン)や牛肉麺など、見た目は茶色くて地味なのに、食べると衝撃的に美味しいものがたくさんあります。おかげで、台湾に来てからの私の最大の課題は、業務目標の達成よりも、自身の「体型維持」かもしれません。

休日は、現地の友人と過ごすことが多いです。彼らは本当に世話好きで、ガイドブックには載っていないようなディープな場所に連れ出してくれます。 最近のお気に入りは「台湾茶」で、茶器も一式揃えました。気分や季節によって茶葉を変え、香りや風味の違いをゆっくり楽しんでいます。

また、実は「台湾の地理・地形」にも魅了されています。 九州ほどの大きさの島で、3,000メートル級の山脈から盆地、平野、そして川が作り出した複雑な地形までが凝縮されています。週末に少し足を伸ばすだけで、ダイナミックな自然の変化を感じられるのが興味深い点と言えます。

現地の人たちと「同じ目線、同じ温度感」でこうした台湾の奥深さを満喫する時間が、日々のビジネスの活力にもなっていますし、台湾市場のリアルなトレンドを知る一番の情報源にもなっています。

なぜ台湾なのか:アジア展開の試金石としての魅力

――話をお聞きしていると、山田さんの台湾愛がひしひしと伝わってきます。でもアジアに進出したい場合、どの国でもよいというわけではないんでしょうか?台湾を選ぶ理由はありますか?

山田:はい、ちゃんとした理由があります。それは、「アジア展開の『試金石』として台湾を活用する」という戦略が有効だからです。3つの要素が関係します。

成功確率の高い「親日市場」で最初の「1勝」を作る

いきなり競争の激しい中国本土や、言語・文化が多様な東南アジアに飛び込むのはややリスクが高いと言えるかもしれません。対して台湾は、世界でも有数の親日市場であり、日本の品質への信頼が既に確立されています。まずは台湾で実績と自信を作り、そこでの成功ノウハウを持って他国へ展開するのが、最も確実なルートと考えます。

中華圏・東南アジアへの波及効果

次に台湾は、中華圏のトレンドセッターとしての側面があるからです。台湾で流行したものは、そのあと香港、中国本土、そして華僑の多い東南アジアへと波及しやすい傾向にあります。台湾でのマーケティング活動は、単なる台湾一国のためだけでなく、将来的なアジア全域へのプロモーションにも繋がる可能性が極めて高いといえます。

地政学的リスクを抑えた「情報のハブ」

近年、データの取り扱いや商習慣において、大陸や香港でのビジネスハードルが変化しています。台湾は法的な透明性が高く、安心してビジネス拠点を置ける場所です。「海外展開はしたいが、失敗したくない」。そうお考えの企業様こそ、台湾でまず海外進出の「最初の一歩」を踏み出すことをおすすめします。

台湾市場で広がるビジネスチャンス

台湾市場で広がるビジネスチャンス

――台湾での生活を楽しんでおられますね。ではもう少し深掘りした質問をさせてください。今後、日本企業が台湾で進出・営業を検討する際、まず何を知っておくべきでしょうか?

山田:そうですね、日本と台湾のビジネス環境で最も違うのが、「行政の柔軟性とスピード感」です。

台湾の政府や企業は、法規制を「絶対的な壁」と捉えるのではなく、「一定の幅を持った枠組み」と捉え、実情に合わせて現実的な運用を行う傾向があります。日本が「厳密なルール運用」や「慎重な合意形成」を重視するのに対し、台湾は「走りながら考え、柔軟に最適解を探る」スタイルが主流です。

例えば契約交渉でも、日本のように細部まで詰め切ってから動くのではなく、大枠の方向性だけを合意し、詳細は実務を進めながら調整していくケースが多々あります。 そのため、日本企業が進出する際に最も重要なのは、「完璧な計画」よりも「柔軟な初動」です。「まずはやってみて、ダメならすぐに修正する」というアジャイルな姿勢こそが、台湾市場で成功するための鍵と言えます。

――そうなんですね。山田さんがスピード感に何度も言及されている意味がよく分かりました。では、この先日本企業が台湾に進出するとしたら、どんな分野でチャンスがありそうですか?

日本企業が注目すべき成長市場

山田:私が注目しているのは「高齢化社会(シルバー)ビジネス」、「B2B 半導体・EV関連」に加えて「社会インフラの維持管理(アセットマネジメント)」、「水ビジネス」です。1つ1つ説明しますね。

シルバービジネス・ヘルスケア(B2C/B2B)

実は、台湾は日本以上のスピードで高齢化が進んでおり、2025年には超高齢社会に突入する見込みです。ここでチャンスなのが、日本の「介護サービス」「健康食品」「高齢者向け商品」です。日本が先行して蓄積してきた「課題解決のノウハウ」や「きめ細やかなサービス品質」は、台湾市場で求められていると感じます。

半導体・EV関連(B2B)

ご存じのように、台湾にはTSMCや鴻海(フォックスコン)といった世界的な製造巨人があります。しかし、彼らが求めているのは単なる部品ではなく、日本企業が持つ「高精度な素材」「特殊な加工技術」です。「日本の技術・品質への信頼」が既にありますので、そうした技術や材料を持っている企業は、チャンスだと思います。

 構造物のアセットマネジメント

この建設関連は、日本企業にとって、まさに「宝の山」になり得る分野と考えています。 建築物、橋梁、道路、そして上下水道。台湾でも高度経済成長期に作られた多くのインフラが更新時期を迎えています。

これまで台湾では「作って終わり」という傾向が強かったのですが、今は意識が変わりつつあります。イニシャルコスト(建設費)だけでなく、ランニングコスト(維持費)も含めたトータルでインフラを管理し、適切に長寿命化を図る「アセットマネジメント」の概念です。

日本では当たり前の「予防保全」や「点検・補修技術」ですが、台湾ではこれから本格的に伸びる分野だと考えています。日本の「物を長く大切に使う技術とマインド」は、台湾の社会課題に対する最強のソリューションになり得ます。

水ビジネス(造水・処理・漏水対策)

台湾にとって生命線とも言えるのが「水」です。 台湾は雨が多い国ですが、地形が急峻で貯水が難しく、実は慢性的な水不足リスクを抱えています。特に、台湾経済を支える半導体産業は大量の超純水を必要とするため、工業用水の確保とリサイクルは国家的な重要課題です。

また、水道管の老朽化による「漏水率」の高さも問題視されています。 ここで日本の出番です。「排水再利用システム」「漏水検知・防止技術」など、日本が世界に誇る水処理技術には、巨大なニーズがあります。

台湾でのビジネスチャンスは、これらが単なる「物売り」ではなく、コンサルティングや保守運用を含む「高付加価値サービス」として展開できる点です。 課題は、現地のコスト感覚とのすり合わせですが、そここそ私たちが間に入り、短期的なコスト削減が長期的な損失につながらないよう、長期的なコストメリット(CP値)をデータで示して説得する腕の見せ所だと思っています。

台湾企業から見た日本企業の評価と期待

――話を聞いていると、日本企業には大きなチャンスが転がっているように思えるのですが、逆に台湾の人たちは日本企業にどんなイメージを持っているんでしょうか?

山田:台湾企業や消費者のマインドセットを語る上で外せないキーワードは、「CP値(コストパフォーマンス)」への執着と、「日本製(MIJ)への絶大な信頼」です。

台湾の方は非常に合理的で、買い物をする際は「価格に見合った価値があるか(CP値が高いか)」を徹底的に吟味します。 ただし、単に安ければ良いわけではありません。「日本製=高品質・安心・長持ち」というブランドイメージは依然として最強です。「少し高くても、日本製の良いものを長く使いたい」という層は確実に存在します。

注意すべきは、「日本ブランドにあぐらをかかないこと」です。 最近は台湾製品や韓国製品の質も上がっています。「日本製だから黙っていても売れる」時代は終わりました。「なぜこの価格なのか」「どんな体験が得られるのか」を、台湾人の琴線に触れるストーリーで伝える必要があります。ここを間違えなければ、台湾は世界で最も日本製品を愛してくれる市場であり続けます。

――それは嬉しいですね。注意点はありますか?

山田:日本と台湾は「似て非なる国」です。特に気をつけるべきは、「言葉の裏にある温度感」の違いです。

失敗事例として多いのが、「前向きに検討します」の解釈のズレです。日本では「(Noではないが)慎重に考える」という意味で使われますが、台湾側はこれを「ほぼ合意(Goサイン)」と受け取ることがあります。これにより、後日「あの話はどうなった?」とトラブルになるケースを何度も見てきました。台湾での交渉では、曖昧さを排除し、YES/NOや責任範囲を明確に伝えることが不可欠です。

一方で、成功する企業の共通点は「率直な対話(腹を割って話すこと)」です。 あるプロジェクトでは、あえて現場の課題を包み隠さず共有し、「一緒に直しながら進めましょう」と提案したところ、台湾側の信頼を一気に勝ち取りました。台湾のビジネス文化は「和を乱さない」ことよりも、「結果を出すために本音で議論する」ことを歓迎します。

また、言語については、弊社スタッフが日本語・中国語・英語の全てに対応できますのでご安心ください。ただ、最も重要なのはスキルよりも「リスペクト」です。通訳を介する場合でも、挨拶や感謝の言葉をご自身の口から中国語で伝える。それだけで相手の表情は変わります。 「日本式の礼儀正しさ」と「台湾式のスピード・率直さ」。このハイブリッドな姿勢を持つことが、最強の武器になります。

アットグローバル台湾支社の強みと実績

アットグローバル台湾支社の強みと実績

――では次に、台湾でのビジネスを始めるにあたって、アットグローバルをパートナーとして選ぶべき理由についても伺っていきたいと思います。台湾支社ではどのようなサービスを提供していますか?

山田:まず、私たちが提供しているのは、翻訳・通訳といった言語サービスに加え、「台湾市場向けのデジタルマーケティング」「現地リサーチ」「営業代行・新規開拓」です。

現地リサーチ(市場調査)についていえば、 近年、台湾市場への関心の高まりに伴い、アンケート調査やインタビュー調査(デプスインタビュー)の依頼が増えてきているという実感があります。「本当に売れるのか?」「競合はどう動いているか?」「消費者側の率直な意見は?」といった生の声を、定性・定量の両面から収集しています。

「営業代行・新規開拓」についていえば、潜在的な可能性を秘めている顧客対象のリスト作成からアポイント取得、商談同行、クロージングのフォローまで実施します。翻訳・通訳という私たちのコアスキルを、ビジネスの最前線である「営業」に活かせるのが特徴です。通常、営業代行会社に通訳を別で依頼するとコストも手間もかかりますが、私たちは「言葉のプロが営業・調査を行う」ため、情報のロスがありません。

日本語での綿密な打ち合わせを経て、現地の商習慣に合わせた中国語(繁体字)で交渉を行います。もちろん、報告は全て日本語で行いますので、日本にいながら現地の状況を手に取るように把握していただけます。これらの業務をワンストップで提供できる点が、私たちの最大の武器です。

台湾進出支援の成功事例

――これを読んでくださっている方は、ぜひ成功事例を知りたいと思っておられると思います。ご紹介いただけますか?

山田:はい。おかげさまで、日本企業の台湾進出における市場調査や現地フォローアップなど、多数の案件をサポートしてまいりました。代表的な事例を2つご紹介します。

事例1:B2C 食品メーカー様

台湾市場向けの商品パッケージ開発に伴う、現地意識調査を担当しました。「日本らしさ」を残しつつ、台湾の消費者が好む「親しみやすさ」をどう加味するかが課題でした。そこで台北市内にてターゲット層へのインタビュー調査を実施。現地の「生の声」に基づいたパッケージの改善案を提示し、その後の市場拡大に向けたコンサルティング支援へと繋げました。

事例2:B2B 不動産仲介業様

日本への留学を検討している学生をターゲットに、台湾各地の語学学校にて説明会を開催。日本の住宅事情や一般的な契約プロセス、およびクライアント様が保有する物件紹介を中国語で行いました。 ここでは、通訳歴20年近い現地在住のベテラン日本人スタッフをアサインしました。言葉だけでなく日本の商習慣や文化背景まで補足して伝えることで学生の信頼を獲得し、確度の高い見込み客としてスムーズにクライアント様へ引き継ぐことに成功しました。(現在継続対応中)

アットグローバルを選ぶメリット

――ありがとうございます。とはいえ、台湾に拠点がある日系企業は多いと思うんですが、なぜアットグローバルに依頼すべきでしょうか?

山田:一言でいうと、私たちが提供できる最大の付加価値、それは「台湾全土を網羅する、機動力と人的ネットワーク」です。確かに、台北に拠点を構える日系企業は多いですが、私たちは台北だけでなく、台中、高雄といった主要都市にも在住スタッフを配置しています。 

実は、台湾の製造業や地方企業との取引において、この体制が大きな武器になっています。地方の工業団地やクライアント様への急な訪問が必要な場合でも、地理に明るい現地スタッフが即座に対応できるからです。

また、台湾は北部と南部で人々の気質や商習慣が異なります。こうした「地域ごとの温度感」を肌で理解しているスタッフが間に入ることで、単なる言葉の通訳にとどまらず、相手の懐に入り込むような、より深い信頼関係の構築が可能になります。

さらに、クライアント様にとって最大の不安は「海を越えた現地の支店と、本当にスムーズな意思疎通ができるか」という点にあると思います。私を含め、日本人スタッフと日本語堪能な台湾人スタッフが、常に連携の取れる環境で業務にあたっています。また、本社(東京)との連携も密ですので、物理的な距離を感じさせません。お客様はまるで日本国内のパートナーと話しているような感覚で、ストレスなくご相談いただけます。

台湾進出支援のプロセスと進め方

台湾進出支援のプロセスと進め方

――よく分かりました。では実際に、アットグローバルに依頼するとした場合、どのような準備やステップを踏むことになりますか?

山田:はい。まずは事前会議を通して聞き取りをさせていただき、貴社のニーズや台湾で行いたい事業についてのすり合わせを行います。

ステップ1:マインドセットについて

最初のステップは、マインドセットです。

「文化の違いへの理解」、「過去の成功体験を一度リセットする勇気」、そして「なぜ台湾なのかを明確に言語化すること」の3点が重要です。商品資料やサンプルなどの物理的な準備も必要ですが、最も成果に影響するのはマインドセットの準備です。

台湾と日本は一見似ているようで、文化や商習慣には大きな違いがあります。「日本で売れたから台湾でも売れるはずだ」という前提は、しばしば最大の障壁になります。


そのため、「なぜ台湾市場なのか(テストマーケティングなのか、本格的な拠点形成なのか)」という目的を社内で明確にしていただくことが出発点となります。さらに、現地ニーズに合わせて仕様や価格を柔軟に調整できる“余白”を持ってきていただくことで、私たちが提供する現地目線の提案がより効果的に機能します。

こうした点をまずは私たちに共有していただき、現地でのマーケティング調査(リサーチ)を踏まえたうえで、「勝てる確度の高い進出プラン」をプランニングいたします。

ステップ2:リサーチ

次にサポートするフェーズですが「市場の適性診断」と「法的・規制のクリア」かと考えます。具体的には、まず「フィジビリティ・スタディ(実行可能性調査)」を行い、ビジネスの足場を固めます。

規制・法規チェック

ここが最優先事項です。食品・化粧品であれば成分や輸入規制を確認し、「売りたいけれど輸入できない」事態を未然に防ぎます。 また、製品だけでなく「台湾への支店・現地法人設立」をご検討の場合は、登記に必要な条件・期間・概算費用を洗い出し、設立完了までの具体的な工程を描く「シナリオ想定型のプランニング」を実施します。

簡易市場リサーチ

競合商品の価格帯、主要な販売チャネル、現地のトレンドを調査し、貴社の立ち位置を把握します。

パートナー候補のリストアップ

貴社の商品を取り扱ってくれそうな代理店やバイヤーの候補をロングリスト化します。この段階で、「この商品は台湾市場に受け入れられるか」「ターゲット層はどこか」「どのような切り口なら勝機があるか」という初期戦略の解像度を高めます。

ステップ3:実際の交渉スタート

アットグローバル台湾支社は、実際に現地で足を動かし、泥臭く成果を掴みに行くことを信条としています。それで貴社の「台湾営業部」として、「実行」と「交渉」の最前線に立ちます。

営業代行・アテンド

事前に綿密に擦り合わせたリストを元にアポイントを取得し、商談に臨みます。 ここで重要なのは、私たちが「単なる通訳ではない」ということです。用意された台本を中国語に変換して読み上げるだけでは、台湾企業の心は動きません。

私たちは「貴社の顔」であり、「一人の熱意ある営業担当」として、商品の魅力をアピールします。 また、日本からご出張される際は、可能な限り全行程に同行し、商談後のフォローアップまでサポートいたします。

契約交渉のサポート

台湾企業は非常に交渉上手であり、特に価格に関してはシビアです。不用意な値下げ要求や条件変更を求められることも少なくありません。 貴社が価格や条件面で不利にならないよう、現地の相場観や商習慣を熟知した立場からアドバイスを行い、契約締結の瞬間まで伴走します。

台湾進出を検討する企業へのメッセージ

台湾進出を検討する企業へのメッセージ

――ここまで台湾のビジネス事情をお聞きでき、ありがとうございました。最後に、山田さんから台湾進出を考えておられる企業様に向けて、メッセージがありますか?

山田:はい。

この記事を読んでくださっている読者の皆様は、台湾でのビジネスに関心がおありだと思います。「まだ何も決まっていない」段階でこそ、ぜひご相談ください

多くの企業様は「社内で企画書を固めてから問い合わせよう」と考えがちですが、計画を立てる前の「台湾でこんなことができたら面白いと思うんだけど、どう思う?」というブレインストーミング(壁打ち)の段階でお声がけいただければと思います。その方が、無駄なコストを省き、最初から「台湾で勝てるルート」を描くことができます。

お問い合わせ

Webサイトのフォームから、「台湾市場に興味がある」「自社商品が売れるか知りたい」と、一言ご連絡ください。仕様書や具体的な依頼内容は不要です。

オンラインヒアリング(無料)

私たち支店スタッフとオンラインで繋ぎ、貴社の商品や背景をお聞かせください。その場で、現地の肌感覚や、ざっくりとした可能性、リスクについてお話しします。この時点で、台湾進出の解像度が一気に上がるはずです。

プランのご提案

ヒアリング内容を元に、まずはリスクを抑えたスモールスタート(簡易調査やスポットの営業同行など)から始められる、現実的なプランをご提案します。

――本日は、お時間をとっていただきありがとうございました。引き続き台湾支社の発展を願っています。

山田:ありがとうございました。

台湾進出に関するよくある質問(FAQ)

「駐在員を置かずに、本当に販路開拓ができるのですか?」

はい、可能です。むしろ、コストとリスクを抑えるために、最初は私たちを活用してください。私たちが貴社の駐在員の代わりとなり、定期的な訪問や顧客フォローを行います。月次レポートで活動内容を詳細に報告するため、日本にいながら現地の動きを把握できます。軌道に乗ってから、駐在員を派遣しても遅くありません。

「台湾の企業は、日本企業と直接取引してくれるのでしょうか?」

多くの台湾企業は日本製品を求めていますが、言葉の壁や輸入手続きの煩雑さを懸念します。私たちが間に入り、コミュニケーションや貿易実務の交通整理を行うことで、台湾企業側の安心感を醸成し、取引のハードルを下げることができます。

「とりあえず翻訳だけお願いしてもいいですか?」

もちろんです。ですが、単なる翻訳会社としてではなく、「台湾でビジネスをするためのパートナー」として使ってください。翻訳一つとっても、「台湾の商習慣ではこの表現は避けたほうがいい」といったプラスアルファの提案をさせていただきます。

「台湾に拠点を構える場合、やはり台北が良いのでしょうか? 台北の中でも、おすすめのエリアはありますか?」

「御社の『業種』と『ターゲット顧客』によって、最適な立地は異なります」とお答えしています。

確かに、情報・人材・交通の利便性が圧倒的に高いのは「台北」であり、多くの日系企業がここにヘッドオフィスを置きます。一般的な営業活動やマーケティング拠点としては、台北が最も無難で確実です。

しかし、台北は賃料などの固定費も高額です。例えば、精密機械関連や製造業のパートナー開拓が主目的であれば、産業が集積している「台中」の方が効率的かつ低コストな場合があります。また、重工業や物流、あるいは南部の市場を狙うなら「高雄」も有力な選択肢です。

私たちは、単に台北一択で勧めるのではなく、クライアント様のビジネスモデルやコスト構造をヒアリングした上で、「最初は台北のレンタルオフィスから」「工場の近い台中で」といった、戦略的な立地選定のアドバイスもさせていただきます。

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