海外進出支援の補助金一覧(2026年度)|市場調査・法務まで中小企業向けに解説

海外進出支援の補助金一覧(2026年度)|市場調査・法務まで中小企業向けに解説

国内市場の縮小が進む今、海外進出はもはや一部の大企業だけのものではなく、中小企業にとっても現実的な成長戦略になっています。とはいえ、「何から始めればいいのか分からない」「市場調査やコストのリスクが大きすぎるのでは」と、一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。

そんなときに心強い味方となるのが、海外進出支援です。実は、国や自治体の補助金、JETROや中小企業庁などの支援機関が提供する市場調査・ビジネスマッチング・法務サポート等を活用すれば、不安や課題の多くは解消できます。

この記事では、2026年度(令和8年度)の最新情報をもとに、中小企業が使える補助金一覧から、各支援機関のサービス内容、活用のメリットまでを分かりやすく整理しました。自社に合った海外進出支援の選び方が、最後まで読めばきっと見えてきます。

記事のポイント:

  • 2026年度に利用できる補助金の種類と申請状況
  • 補助金活用の準備手順と申請成功のポイント(チェックリスト付き)
  • 主要支援機関の役割と提供サービス(JETRO/中小企業庁/中小機構)
  • 市場調査・法務・人材など支援の具体的メリット
Mayo Yamada

この記事の監修者
アットグローバル グローバルリサーチ部
 山田真誉

大学助手や自治体での行政実務を経て2021年11月に入社。現在は台湾を拠点に、プロジェクトマネージャー(PM)として案件管理を担っています。

実績面では、内閣府のイノベーションエコシステムや科学技術基本法の進捗状況調査をはじめ、消費者庁やJST等の官公庁調査案件を多数担当。特許庁や文部科学省の調査研究でもPMを務めており、科学技術分野や諸外国の法規制の整理、制度比較、定量・定性分析において実績を重ねています。

さらに、台湾支店の代表者として現地における業務全般を統括。民間企業との協働による日台間のクロスボーダーな共同プロジェクトの推進や市場リサーチを手掛けており、日台双方におけるリサーチ体制の維持・強化に努めています。

目次

2026年度(令和8年度)中小企業向け補助金一覧(公式リンク付)

2026年度(令和8年度)中小企業向け補助金一覧(公式リンク付)

海外展開を目指す中小企業が活用できる主要な補助金を、目的別に整理しました。

※申請期間や詳細は変更される可能性があるため、必ず各制度の公式サイトで最新情報をご確認ください。なお、2026年度は「中小企業新事業進出補助金」と「ものづくり補助金」が統合され、「新事業進出・ものづくり補助金」として再編される予定です。最新の公募体系にご注意ください。

補助金活用のポイント(早めの準備・専門家活用など)

  • 早めの準備:申請には事業計画書の作成やGビズIDプライムの取得など時間がかかります。公募開始前から準備を進めましょう。
  • 目的の明確化:自社の海外展開戦略を明確にし、どの補助金が最も適しているかを見極めることが重要です。
  • 最新情報の確認:公募要領や期間は変更されることがあります。必ず管轄機関の公式サイトを定期的に確認してください。
  • 専門家の活用:申請手続きが複雑な場合や、事業計画の策定に不安がある場合は、中小企業支援センターや専門コンサルタントへの相談も有効です。

国が提供する主要補助金(目的別一覧)

国が提供する主要補助金(目的別一覧)

国が主導する補助金は、支援規模が大きく、全国の中小企業が対象となります。まずはこれらの制度の確認から始めることをお勧めします。

A. 知的財産保護・活用支援(外国出願・模倣品対策等)

海外での特許・商標の権利化や、模倣品対策など、知的財産を守るための補助金です。

補助金名主な目的・内容管轄機関補助上限額 / 補助率2026年度 申請期間/状況主な対象経費
INPIT 外国出願補助金海外での特許・商標・意匠などの権利取得を支援INPIT上限300万円/社
(特許:150万円/件など)
補助率:1/2
令和8年度は年4回公募(第1回 2025/12/1〜12/22、第2回 2026/3/2〜3/23 はいずれも受付終了)。今後の公募は第3回 2026/6/8〜6/29、第4回 2026/9/7〜9/28。(中間手続補助の交付申請受付:2026/4/1〜12/21)外国特許庁への出願料、現地・国内代理人費用、翻訳費用など
中小企業等海外侵害対策支援事業海外での模倣品被害や権利侵害への対策を支援JETRO上限400〜500万円
補助率:2/3
模倣品対策支援事業は〜2026/10/30 17:00(予算がなくなり次第終了)模倣品調査費用、無効・取消審判費用、訴訟費用など

B. 新事業展開・市場参入支援(ものづくり・新事業進出)

海外展開を含む、企業の新たな挑戦や事業変革を後押しする大型の補助金です。

【2026年度の重要な変更】中小企業新事業進出補助金は第4回(2026年6月)で公募を終了し、ものづくり補助金(グローバル枠)も第23次が現行最後となります。両制度は2026年度中に「新事業進出・ものづくり補助金」として一本化される予定のため、今後の申請は新制度の公募要領を確認してください。

補助金名主な目的・内容管轄機関補助上限額 / 補助率2026年度 申請期間/状況主な対象経費
中小企業新事業進出補助金新市場への進出や事業転換など、大規模な事業変革を支援(海外展開も対象になり得る)中小企業庁最大7,000万円
(賃上げ特例で最大9,000万円)
補助率:1/2
第4回(最終回)2026/5/19〜6/19で受付終了。2026年度中にものづくり補助金と統合され「新事業進出・ものづくり補助金」として再編予定海外向け製品の製造設備、外国特許取得費、海外向けWebサイト構築・プロモーション費用など
ものづくり補助金
(グローバル枠)
革新的な製品・サービス開発を通じた海外市場開拓を支援全国中小企業団体中央会上限3,000万円
補助率:中小1/2、小規模2/3
第23次(2026/2/6〜5/8締切済)が現行の最終回。今後、新事業進出補助金と統合予定機械装置費、システム構築費に加え、海外旅費、通訳・翻訳費、海外広告宣伝費も対象

C. 輸出促進・海外販路開拓支援

輸出体制の構築や、具体的な海外販路開拓の取り組みを支援します。

補助金名主な目的・内容管轄機関補助上限額 / 補助率2026年度 申請期間/状況ポイント
中堅・中小企業輸出支援エコシステム形成事業費補助金複数の事業者が連携して行う輸出拡大の取組を支援JETRO最大2,000万円目安
補助率:1/2
令和8年度 2026/4/27〜5/25 15:00(締切済)単独での申請は不可。コンソーシアム(連携体)での申請が必須。
JICA 中小企業・SDGsビジネス支援事業開発途上国の課題解決に貢献する製品・技術のビジネス化を支援JICA事業により異なる2026年度(令和8年度)募集を実施中。普及・実証・ビジネス化事業、ニーズ確認調査等で公示。案件・スキームにより異なる(公式サイト要確認)ODA対象国への進出や、社会課題解決型ビジネスが対象。

地方自治体の補助金(都道府県・市町村の事例)

地方自治体の補助金(都道府県・市町村の事例)

お住まいの地域や事業拠点のある地方自治体でも、独自の支援策を実施しています。国の制度と併用できる場合もあるため、必ず確認しましょう。

都道府県・市補助金名主な目的・内容補助上限額 / 補助率2026年度 申請期間/状況
東京都市場開拓助成事業国内外の展示会出展や販促費用を支援上限300万円
補助率:1/2
令和8年度 2026/5/15〜5/29 17:00(締切済)。Jグランツ電子申請のみ。販売促進費も対象に拡大
福岡市スタートアップ海外展開支援補助金スタートアップの海外展開(人材雇用、拠点開設など)を支援補助率:1/2
(高度人材雇用:上限500万円など)
令和8年度も実施予定。募集時期は公式サイトで要確認(例年春頃)
福井県海外展示会等出展支援事業補助金海外展示会への出展を支援個社30万円、グループ120万円
補助率:1/2
令和7年度は〜2025/7/31。令和8年度の申請期間は公式サイトで要確認
長野県中小企業海外販路開拓助成金製造業・ソフトウェア業の海外展示会出展を支援100万円
補助率:2/3
令和8年度は2026年2月に募集開始を発表。複数次募集あり。締切は公式サイトで要確認
和歌山県海外展開支援補助金海外展示会出展や市場調査を支援上限50万円〜150万円
補助率:1/2
令和8年度も実施。申請期間は公式サイトで要確認

海外進出支援の概要と主なメリット

海外進出支援の概要と主なメリット

海外進出支援の概要

海外進出支援とは、日本企業が海外市場に進出する際に必要な情報や支援を提供する活動を指します。新しい国や地域でビジネスを始める際には多くの課題やリスクが伴うため、支援を受けることが有益です。

海外進出支援の主な内容には、市場調査、ビジネスマッチング、法務・税務アドバイス、現地での人材採用支援、そして資金調達のサポートがあります。

市場調査の役割と活用方法

市場調査では、進出予定の国や地域の消費者の嗜好や競合状況、経済環境を調べ、企業がどのようにビジネスを進めれば成功するかを助言します。ビジネスマッチングでは、現地の企業やパートナーと企業を引き合わせることで、信頼性の高いビジネスネットワークを構築するサポートを行います。

法務・税務サポートの重要ポイント

また、法務や税務のアドバイスは、現地での法的リスクを避けるために重要です。海外進出に際しては、現地の法律を正確に理解し、遵守することが求められます。これらの専門知識を持つアドバイザーからの支援を受けることで、企業はスムーズに事業を進めることが可能になります。

現地人材の採用・育成支援

さらに、現地での人材採用や育成に関するサポートも提供されています。海外でのビジネス成功には、現地の市場を理解し、適応できる人材が不可欠です。これに加えて、資金面での支援もあります。進出にかかるコストを軽減するために、補助金や助成金の活用を支援するプログラムも多く存在します。

支援を受けるメリット(市場把握・コスト削減・信頼性向上)

海外進出を目指す企業にとって、支援を受けることには多くのメリットがあります。特に中小企業にとっては、海外でのビジネス展開にはリスクや不確実性が伴いますが、適切な支援を受けることでこれらの課題を軽減することができます。

市場情報を正確に把握

まず第一に、支援を受けることで現地の市場情報を正確に把握することができます。例えばこの記事でも後述しますが、JETRO(日本貿易振興機構)や中小企業庁などの公的機関が提供する市場調査レポートやセミナーの活用をおすすめします。そうしたサービスを活用することで、進出先の消費者ニーズや競合状況、ビジネス慣行などを事前にある程度、理解できます。これにより、ビジネス戦略を効果的に立てることができ、成功の可能性を高めることができます。

コストの削減

次に、コストの削減も大きなメリットです。多くの支援機関は、企業が海外市場に進出する際の費用を一部補助するプログラムを提供しています。例えば、補助金や助成金を活用することで、現地でのマーケティング活動や人材の育成、法規制対応にかかる費用を抑えることが可能です。これにより、企業は限られた予算で効率的に海外進出を進めることができます。

信頼性の向上

さらに、信頼性の向上も期待できます。公的機関の支援を受けることで、進出先の現地パートナーや顧客に対して、企業の信頼性や信用度を高めることができます。これは、特に新しい市場に進出する際に重要であり、現地でのビジネスを円滑に進めるための大きな助けとなります。

ネットワークの構築

最後に、ネットワークの構築です。支援機関が主催する商談会や展示会に参加することで、現地のビジネスパートナーや顧客との直接的な関係を築く機会が増えます。これらのネットワーキングの機会を通じて、現地でのビジネス展開を加速させることができます。このように、支援を受けることで得られるメリットは多岐にわたり、企業が海外での成功を目指すための強力なサポートとなります。

支援機関別サービス一覧(JETRO/中小企業庁/中小機構)

支援機関別サービス一覧(JETRO/中小企業庁/中小機構)

海外進出を考える企業にとって、支援機関は重要なパートナーです。これらの機関は、企業が新しい市場で成功するために必要な情報やリソースを提供します。ここでは、主な支援機関とその提供するサービスについて詳しく説明します。

JETRO(日本貿易振興機構)の支援内容

日本貿易振興機構(JETRO)は、日本企業が海外市場でビジネスを展開する際に、幅広い支援を提供する公的機関です。特に、初めて海外進出を目指す企業にとって役立つ情報を提供し、海外の市場調査や現地でのビジネス展開をサポートします。

主な支援内容として、JETROは現地の市場データや消費者動向を提供する「市場調査」や、現地企業とのビジネスマッチングをサポートする「商談会」を定期的に開催しています。また、各国の法律や規制に関するアドバイスも提供しており、進出を検討している企業が事前にリスクを把握できるよう手助けしています。

さらに、現地でのビジネスを円滑に進めるために、現地での拠点設立やパートナー探しなども支援します。

中小企業庁の支援内容と申請サポート

中小企業庁は、日本の中小企業が海外市場に進出する際のサポートを行う政府機関です。中小企業庁は特に中小企業向けに、進出の準備段階から現地での展開までを総合的に支援するプログラムを提供しています。

例えば、中小企業庁は海外展開を目指す企業に向けた「海外展開支援プログラム」を実施しており、海外市場に関する情報提供や、現地でのパートナー企業の紹介、また貿易に必要な手続きに関するアドバイスなどを行っています。

さらに、補助金や助成金の申請サポートも充実しており、海外進出にかかるコストを削減するための支援も提供しています。

中小企業基盤整備機構(中小機構)の支援内容

中小企業基盤整備機構(中小機構)は、中小企業が海外で成功するためのさまざまなサポートを提供しています。中小機構の特徴は、具体的で実践的な支援プログラムが多く、企業が現地でのビジネスを安定して行えるよう、進出後も継続的なサポートを行っていることです。

中小機構が提供する代表的な支援には、現地市場調査、商談会のサポート、現地法人設立に関するアドバイスなどがあります。また、進出後の事業展開に必要な「現地スタッフの教育」や「現地法務・税務のサポート」なども行い、企業が抱える課題をトータルで解決する支援を提供しています。

さらに、中小機構は独自のネットワークを活用して、進出先でのビジネスチャンスを広げるための連携をサポートし、企業が現地で成功を収めるための環境作りを支援しています。特に中小企業にとって、リスクを最小限に抑えながら海外進出を進められることが大きなメリットです。

(PR)海外市場調査サービス:アットグローバルの紹介

海外市場調査サービス:アットグローバルの紹介

海外調査を依頼するなら、ぜひアットグローバルにお声がけください。

アットグローバルは2012年にグローバルリサーチ部門を立ち上げて以来、内閣府・経済産業省・農林水産省・特許庁・厚生労働省・文部科学省など多くの官公庁や、海外進出をめざす民間企業のリサーチを支援してきました。世界60カ国・200名以上の現地在住スタッフが、対象国の市場動向・法規制・消費者心理を「現地の人の目」で直接確認し、インターネット上の二次情報では見えない一次情報をお届けします。

情報セキュリティはISO27001(ISMS)の認証範囲に「海外リサーチサービスの提供」「インバウンドや海外進出のコンサルティングサービスの提供」を含み、プライバシーマークも取得済み。機密性の高い進出計画も安心してお任せいただけます。マーケティング翻訳・通訳まで自社で一気通貫に対応できるため、海外調査につきものの翻訳・通訳コストも大幅に削減できます。

まとめ:海外進出支援 | まずやることリストと次の一手

  • 国内市場の縮小を背景に、海外進出は中小企業の現実的な成長戦略となっている
  • 適切な支援を受けることで、海外進出の不安やリスクを軽減できる
  • 2026年度は国・自治体ともに海外展開向け補助金が複数用意されている
  • 知財保護にはINPIT外国出願補助金やJETROの海外侵害対策支援事業が使える
  • 新事業進出補助金とものづくり補助金は2026年度中に統合・再編される予定である
  • 補助金は事業計画書やGビズID取得など、公募前からの早めの準備が成否を分ける
  • JETRO・中小企業庁・中小機構が市場調査やビジネスマッチング、進出後支援を担う
  • 海外進出支援の柱は市場調査・法務税務・人材・資金調達・ネットワーク構築である
  • アットグローバルは官公庁実績を持ち、60カ国の現地スタッフが一次情報を提供する
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