
【認証は国内51社】ISO 17100とは?取得済み翻訳会社に依頼すべき理由
ご存じでしたか?翻訳サービスの国際規格「ISO 17100」の認証を受けている組織は、日本国内に51社しかありません。弊社「株式会社アットグローバル」は、そのうちの1社です。
※ 日本規格協会ソリューションズ(JSA-SOL)が公表する「JIS Y 17100、ISO 17100:翻訳サービス提供者(TSP)認証組織」一覧(2026年5月7日更新)に掲載された51組織にもとづく数字です。アットグローバルの登録番号はJSAT057、翻訳区分はA・B・C・E、言語ペアは「多言語」です。一覧は日本規格協会ソリューションズのサイトで公開されています。
この記事では、最近認知度が上がってきた「ISO 17100」とは何か、翻訳会社が取得していることがなぜ重要なのかについて、弊社のオペレーションマネージャー加治謙児が解説します。
この記事を読んでいただくと、翻訳会社を選ぶ際の基準が明確になります。
― 加治さん、今日はよろしくお願いいたします。最近、お客様との会話の中で、よくISO 17100について言及することがあるとお聞きしましたが、どんな経緯があるのでしょうか?
加治)そうですね。翻訳の案件に関してお客様と打ち合わせをしていると、「翻訳の実績は?」「納期は大丈夫?」「守秘義務契約(NDA)は結べる?」といった質問をされることがあります。
そんなときは、「弊社は問題ありません。ISO 17100を取得していますので」とお答えします。というのは、ISO 17100を取得している企業は、翻訳の国際基準を満たしているため、一般的な企業案件で求められるチェック項目をすでにクリアしているからです。
そのようにお伝えすると、お客様から「翻訳にもISOがあるんですね。知りませんでした」といった反応をいただくことがあります。
― 興味深いですね。ISOといえば、製品やサービスの品質、安全性、効率性を向上させるための国際規格のことであると理解していますが、そのISOの中でも、「17100」とはどういうものでしょうか?
- 「ISO 17100」の基本情報と取得条件、ISO 9001・ISO 18587との違い
- 「ISO 17100」を取得している翻訳会社に依頼するメリット
- 「ISO 17100」の取得企業を自分で確認する方法と、多言語で取得している11社
- 「ISO 17100」を取得している翻訳会社に依頼したときの、翻訳料金の考え方
ISO 17100 の基本情報

ISO 17100とは、翻訳サービスの工程・人材・体制について、満たすべき要求事項を定めた国際規格です。まずは、規格そのものの基本から見ていきます。
ISO 17100とは?
加治)はい。ISO 17100は、翻訳業界向けの国際規格です。翻訳プロセス、品質管理、翻訳者の資格要件などが定められています。これを取得している企業は、一定の品質基準を満たしていることが国際的に証明されるため、翻訳の信頼性が高まります。
正式名称は「ISO 17100:2015 Translation services — Requirements for translation services(翻訳サービス-翻訳サービスに関する要求事項)」です。2015年に発行され、2017年には追補(Amendment 1)が出ています。前身は、2006年に欧州で制定された翻訳品質規格「EN 15038」です。翻訳の需要が世界的に広がるなかで、品質の基準を国際的にそろえる必要が出てきて作られた規格だと理解しています。
日本では2021年3月に、日本産業規格「JIS Y 17100:2021」としても制定されました。内容はISO 17100と一致しています。国内規格として整備されたことで、官公庁の調達や入札の場面で、翻訳会社を選ぶ基準としてISO 17100が参照されるケースも出てきています。
正直なところ、ISO 17100を取得するのは、労力とコストの両面でかなり大変です。アットグローバルでは2021年から取得しており、2021年11月には言語ペアを限定しない「多言語」での認証も受けました。毎年外部審査があり、当然ながら費用もかかります。
それでも、私たちが国際基準に沿った翻訳を安定して提供することで、結果としてご依頼いただく企業様が信頼を得、それがお客様の海外進出の成功につながるのなら、努力を惜しむつもりはありません。
ISO 17100とISO 9001・ISO 18587の違い
― ちなみに、ISOというと品質マネジメントの「ISO 9001」を思い浮かべる方も多いと思います。ISO 17100は、それとは別物なのでしょうか?
加治)別物です。ISO 9001は業種を問わない品質マネジメントシステムの規格で、組織として品質を管理する仕組みがあるかどうかを見ます。一方のISO 17100は翻訳サービスに特化していて、翻訳者やチェッカーの資格要件、翻訳とチェックを別の担当者が行うことなど、翻訳の中身にまで踏み込んだ要求事項が入っています。両方を取得している会社もあります。
もう一つ、混同されやすいのがISO 18587です。こちらは、機械翻訳の出力を人が修正する「ポストエディット」についての規格です。ISO 17100が対象にしているのは人による翻訳で、ポストエディットは適用範囲の外になります。
ですから「機械翻訳+ポストエディットで納品します」というサービスは、その会社がISO 17100を取得していても、認証の範囲には入りません。「ISO 17100を取得している会社だから、機械翻訳でも安心」とはならないので、ここは発注する側が見落としやすいところだと思います。
― よく分かりました。規格の全体像がつかめました。では、ISO 17100の取得はどういう点で難しいのでしょうか?具体的な取得条件について教えてください。
ISO 17100 取得の要件は?
加治)はい。5つの条件に集約できると思います。
- 翻訳者・チェッカーの資格要件
- プロセスおよび文書化の整備
- 審査プロセス
- コスト負担
- 継続的な維持管理
一つずつ、解説していきますね。
1. 翻訳者・チェッカーの資格要件
最初の要件は、翻訳者やチェッカーの資格基準です。例えば、
- 翻訳関連の学位
- 翻訳以外の学位+2年相当の翻訳経験
- 5年相当の翻訳経験
が必要です。
ポイントは「専業で」という条件が付くことです。翻訳は、語学力だけでなく、原文の内容を調べる力、その分野の知識、読みやすい文章に仕上げる力を同時に使う仕事です。趣味や副業で時々訳している程度では身につきにくい力量を、学位か実務経験年数という客観的な基準で担保する、という考え方ですね。
加えて、もし受注した翻訳案件をフリーランスなどに外部委託する場合、そうした人たちの資格も証明する必要があります。この点でアットグローバルでは50人以上の資格を持つ翻訳者・チェッカーを自社で抱えており、大規模な翻訳案件でも対応できる体制を整えています。
― ありがとうございます。有資格のリンギストを50人以上も社内に抱えている翻訳会社は、翻訳業界ではかなり珍しいのではないでしょうか?
加治)ええ、多いほうだと思います。翻訳会社の多くは社内のリンギストが数名で、実作業の大半を外部のフリーランスに委託しているのが実情です。外注そのものが悪いわけではありませんが、有資格のリンギストが社内に常時いることで、品質のばらつきを抑えやすくなります。
2. プロセスおよび文書化の整備

さて、2つ目の要件は、翻訳プロセスと文書化の整備です。この審査は、翻訳された成果物を一つずつ確認してISO 17100の資格にかなっているかをチェックするというよりは、正確な翻訳ができる体制(ワークフロー)ができているかを審査するものです。
簡単に言うと、リンゴの実(翻訳の成果物)を一つずつチェックするのではなく、リンゴの木(翻訳会社)自体を審査し、「この木なら美味しいリンゴが実るはずだ」と認めてもらうようなものです。
その上で、どんな審査があるかですが、以下の画像をご覧ください。
この画像では、3つのフェイズがあります。オレンジ色の「制作前のプロセス及び活動」、黄色の「制作プロセス」、そして緑色の「制作後のプロセス」です。
それぞれのフェイズで、クライアント、翻訳者、チェッカー、PM、そして納品後のクライアントとの間で文面での合意や調整が行われているかが確認されます。これには口頭での合意は含まれないため、すべてのやりとりを文章化するという、普段からのワークフローが必要になります。
3. 審査プロセス
次の段階は審査です。上記「1.翻訳者・チェッカーの資格要件」「2.プロセスおよび文書化の整備」がしっかりと行えているかが確認されます。実際には、書類の提出と現場の審査の2種類があります。
文書による証明書提出
- 認証範囲の特定 審査対象となる言語ペア(例:日英・英日)、翻訳の方向性、翻訳分野、および対象となる翻訳業務従事者を特定する。
- 自社プロセスの適合状況確認 翻訳プロセスがISO 17100の要求事項に適合しているかを確認し、業務手順や管理方法が規定通りであることを文書や記録で証明する。
審査員の訪問による審査
最後に、JSAの審査員が取得を望む翻訳会社のオフィスに来てチェックを行います。
- サンプリング審査 認証範囲内の案件からサンプルを選び、規定されたプロセスに従って実施されているかを評価する。具体的には以下の点を確認する。
- 翻訳者・チェッカーの資格要件が満たされているか
- 翻訳、バイリンガルチェック、最終検品といった必須プロセスが実施されているか
- 文書化された手順や記録が適切に管理されているか
- 現場審査 審査員が実際に訪問し、業務環境やマニュアル、翻訳者・チェッカーの資格評価記録などを確認する。
この現場審査には通常1~2日かかります。ただし、条件を満たしていない場合は、さらに時間がかかることもあります。
審査に合格するためには、毎年書類を提出し、準備をする必要があります。そのため、社内のリソースをある程度確保しなければなりません。リソースが限られている翻訳会社にとっては、対応が難しいことは容易に理解できると思います。
― 詳しく教えてくださり、ありがとうございます。正直なところ、社内にいながらISO 17100の取得にこれほどの手間とリソースがかかっているとは知りませんでした。これは、なかなかすごいことなんですね。別の条件についても教えていただけますか?
4. コスト負担

加治)もちろんです。ISO 17100の認証取得にかかる実際の費用は、翻訳分野の数、従業員数、外部委託者(外注翻訳者)の数など、組織の規模や特性によって異なります。
アットグローバルとしていくらの取得費用がかかっているか、ここでは具体的に述べませんが、お客様の信頼を得るための投資と考えています。
5. 継続的な維持管理
最後は、継続的な維持管理です。ISO 17100の認証を継続するには企業として継続的な維持管理が求められます。
常に業務フローや記録を最新の状態に保ち、審査に備えることが求められます。新しい翻訳者を採用する際にも、規格に適合するスキルや経験を持つ人材を確保しなければなりません。
こうした社内のプロセスをずっと維持し続けるには、しっかりとした管理体制が必要です。当然、コストや人的リソースも必要になります。社内教育を続けていく必要もあります。
また翻訳プロジェクトごとの対応履歴、品質チェックの結果、用語集の管理状況などを文書化しておく必要もあり、業務の工数も増えます。
― なるほど。ここまでお聞きして、ISO 17100を維持していく大変さを痛感しました。改めて、アットグローバルという企業が、そこまでしてISO 17100を重視する理由は何でしょうか?
加治)それはアットグローバルの企業理念「企業の国際展開を支援するイノベーターとして、世界とつながるためのインフラとなる」というところが関係しています。一企業として単なる利益を追い求めるのではなく、海外進出を目指す企業様をサポートしたい、そのためにできることは何でもしたいと思っているからです。
― ありがとうございます。経営陣の熱意が伝わってきます。私たち社員も、この企業理念をいつも念頭に業務に励みたいと思います。加えてISO 17100に関して、知っておくと良い点はありますか?
JSAの翻訳区分
加治)これはISO 17100の国際規定ではないのですが、日本の審査をしているJSAさんは、翻訳の分野に応じて区分を設けています。以下のように5つに分類分けされています。
- A金融・経済・法務
- B医学・医薬
- C工業・科学技術
- D特許・知財
- Eその他(教育、観光、広報資料など)
それぞれの区分の認証をもらうには、その区分の案件を年に1件だけ翻訳をしているだけでは十分ではありません。各区分で複数の案件をこなしている必要があります。言い換えると、それぞれの区分の認証をもらっている翻訳会社は、その区分の専門性が高い、ということになります。日常的にその分野の翻訳に関わっているからです。
アットグローバルは現在、A・B・C・Eを取得しています。D(特許・知財)は取得していません。特許明細書は書式も出願手続きも独特で、専門の事務所と組んで進めるほうが確実だと考えているためです。
現在、パートナーとして、特許・知財を専門的に扱う株式会社ロジック・マイスター、いちご特許事務所と提携しており、この分野のご相談も専門家のサポートを受けながらお受けしています。
― なるほど。ISO 17100を取得しているかどうかに加えて、どの区分で取得しているかを見れば、その分野に強い翻訳会社かどうかまで分かるわけですね。では、発注する側は、ある翻訳会社が認証を取得しているかどうかを、どうやって確認すればいいのでしょうか?
ISO 17100の取得企業はどこで確認できる?
ISO 17100の認証を取得している企業は、審査を行っている日本規格協会ソリューションズ(JSA-SOL)が公開している「認証組織一覧」で、誰でも確認できます。
加治)はい。一覧はPDFで公開されていて、登録番号、組織名、所在地、翻訳区分、初回認証日が載っています。翻訳区分の欄に「多言語」と書かれていれば、認証の対象となる言語ペアに制限がない、という意味です。
2026年5月7日更新の一覧に掲載されているのは51組織です。そのうち「多言語」で登録されているのは、次の11社になります。
- 株式会社 翻訳センター
- 株式会社 川村インターナショナル
- TSP佐藤晶子(B区分のみ多言語)
- 株式会社 東輪堂
- YAMAGATA 株式会社
- アイエム翻訳サービス 株式会社
- 株式会社 アットグローバル
- フリット・ジャパン 株式会社
- 株式会社 サン・フレア
- 株式会社 エァクレーレン
- 株式会社 あかがね
一覧は随時更新されますので、実際に発注される際は最新版をご確認ください。
― これは便利ですね。取得しているかどうかを、自分で確かめられるわけですね。
加治)ええ。ただ、見ていただきたいのは「認証を持っているかどうか」だけではありません。ISO 17100の認証は「翻訳区分×言語ペア」の単位で登録されます。ですから、依頼したい分野の区分と言語ペアが、その会社の認証範囲に入っているかまで確認していただくのが確実です。
― ありがとうございます。では、これまでお話しくださったことを踏まえた上で、翻訳を依頼する企業としてISO 17100を取得している企業に案件を依頼するメリットにはどんな点がありますか?
ISO 17100 取得済み翻訳会社に依頼すべき2つの理由

加治)はい。これまでの説明で、ISO 17100認証を取得するには、企業が多くの労力とコストをかけて体制を整えていることがお分かりいただけたと思います。
こうした企業に翻訳の案件を依頼するメリットは、主に2つあります。
1.品質を安定させる仕組みごと依頼できる
まず、翻訳を依頼する企業からすると、自社の重要な案件の翻訳を安心して任せることができます。ただし、ISO 17100が保証するのは訳文そのものの出来ではなく、品質を安定させるための工程と体制です。資格要件を満たした翻訳者が訳し、別の担当者が必ず原文と突き合わせる。この工程を必ず通るため、品質が大きく外れるリスクを抑えられます。これが最初で最大のメリットです。
2. 発注前のチェック作業が大幅に軽減される
2つ目として、依頼する企業としてチェックの手間を軽減できるというメリットがあります。合計で5つの確認作業が簡略化できます。
以下の表を見てもらえますか?一般的に、企業が翻訳を依頼する際にチェックする項目は以下の表の左側になります。最低限これだけは確認することです。でもISO 17100を取得している翻訳会社にとっては、どれも最低条件ですので、最初から問題なくクリアしています。
| 一般的に必要なチェック項目 | ISO 17100取得企業ならどうなるか | ISO 17100取得企業に依頼するメリット |
|---|---|---|
| 翻訳者・チェッカーの専門性・実績 ・依頼分野に対応できるスキルがあるか ・翻訳実績や顧客評価を確認する | 厳格な資格基準が担保されている ・ISO 17100では翻訳者とチェッカーに対し、学位や翻訳経験年数などの要件を課しており、企業はそれを証明しなければ認証取得できない | 「この翻訳者は大丈夫か?」といった個別のスキル確認を大幅に省略・簡略化できる |
| 翻訳プロセス・品質管理体制 ・翻訳から校正・レビュー、納品までの工程 ・ダブルチェックの有無や品質管理手順 | プロセスの標準化・文書化が必須 ・ISO 17100では「翻訳と校正を別担当者が実施する」ことが基本要件。 ・プロジェクトごとの品質管理手順が文書化され、外部審査機関の監査を受けている | ダブルチェック体制などを改めて確認する手間が省ける |
| 納品物の最終品質 ・誤訳や表現の不自然さをチェック ・用語集やスタイルガイド準拠を確認する | 品質管理手順の継続的運用 ・ISO 17100取得企業は定期的な外部審査や内部監査により、品質管理体制の維持を確認されている | 納品物の精度やクオリティに関するリスクが低減され、最終的な品質チェックの負担も軽減される |
| 納期・コスト ・希望スケジュールに対応可能か ・見積もりの根拠や追加費用の有無 | プロセス最適化による安定性 ・ISO 17100は納期や料金そのものを定めた規格ではないが、要件に沿って作業手順と役割分担が標準化されているため、手戻りやトラブルが起きにくい | 見積もりの前提や進行の見通しを共有しやすく、スケジュールを立てやすい |
| 機密情報の取り扱い ・契約書や特許など機密情報のセキュリティ ・守秘義務契約(NDA)の確認 | 守秘義務契約・情報管理体制が必須 ・ISO 17100では翻訳者・チェッカー・PMなど、プロセスに関わるすべての担当者との守秘義務契約の締結や、預かった原稿・データの取り扱いルールが審査対象となる(情報セキュリティマネジメント全般はISO 27001が扱う領域) | NDAや原稿の取り扱いについて、一から確認する手間を減らせる |
このように、たくさんある翻訳会社の中でも、ISO 17100を取得している会社に依頼するのが得策であることがご理解いただけたと思います。
― 確かに、ISO 17100の威力を感じますね。最近、省庁や一流企業が、ISO 17100を意識しているという理由がよく分かりますね。
加治)もちろん、ISO 17100認証を取得しているからといって、すべてを任せきりにできるわけではありません。依頼する分野の専門知識が十分か、企業ごとの翻訳スタイルに合っているかなど、基本的なヒアリングやすり合わせは必要です。
しかし、全体的に見ると、ISO 17100取得企業であれば、品質管理やセキュリティ面などでの大きなリスクが低減され、チェック作業が大幅に効率化できると言えます。
― ここまでお話を聞いていると、ISO 17100取得の翻訳会社に依頼する一択な気がします。でも一つ気になるのが、翻訳を依頼した時の価格です。やっぱりお高くなっちゃいますか?
ISO 17100を取得している翻訳会社に依頼すると、料金は高くなる?
加治)実は、それほど高くはないんですよ。もちろん、フリーランスで仕事をしている翻訳者の方のような価格設定はできませんが。
先ほどの一覧のとおり、日本でISO 17100の認証を受けているのは51社。そのうち、言語ペアを限定しない「多言語」で登録されているのは、弊社を含めて11社だけです。
そのように複数の言語でISO 17100を取得できるということは、それだけ翻訳者・チェッカーの量と質が担保されていることになります。そしてその質の良い翻訳者・チェッカーを大勢確保できるということは、普段から大企業より翻訳の仕事を安定的に供給されているからこそできることです。
例えばアットグローバルの場合、海外の大手IT企業向けの翻訳を、パートナー企業を通じて10年以上にわたり継続して担当しています。
ISO 17100を多言語で取得している企業というのは、そういうレベルであるということです。その上で、気になる翻訳料金ですが、アットグローバルは言語ごとの基本単価を公式サイトで公開しています。
フリーランスの翻訳者に直接依頼する場合よりは高くなりますが、有資格のリンギストと、第三者によるチェック工程を常時維持したうえでの価格です。対応言語と翻訳料金の詳細は、こちらのページをご覧ください。
そして、価格以外にも、弊社アットグローバルに翻訳を依頼していただきたい理由があります。
― 興味深いですね。ぜひ教えてください。
ISO 17100取得企業のアットグローバルに翻訳を依頼すべき理由

加治)アットグローバルは、「CQ Translation®」という商標を取得しています。これは、異文化理解を活かした翻訳のことです。
CQに関しては、こちらのCQコンサルティングのインタビュー記事を参照してほしいのですが、
簡単に説明すると、文化的な背景や価値観、育った環境によって同じ言葉でも人々が受ける印象・感じ方が異なるので、それを踏まえた翻訳を行うということです。結果として、単なる言葉の変換ではなく、真に伝わるコミュニケーションを生み出すことができます。
例えば、Apple社のLPを見ているとよく分かりますよ。「iPhone 16eのキャッチコピーに見る人間の翻訳ならではの価値」を読んでみてください。
いかにCQに基づく翻訳が重要かが分かっていただけたと思います。仮に翻訳の価格が多少高いと感じられるとしても、売上やブランド力向上などのメリットを考えると、費用対効果は相当高いと思います。
このようにアットグローバルは、この異文化理解を反映させることを強みとした翻訳会社です。マーケティング資料、契約書、技術文書、多言語Webサイトなどをそれぞれの文化の違いを考慮しながら、相手の心に響く翻訳を提供します。
- ISO 17100認証取得
- 異文化理解を活かした「CQ Translation®」
ただ訳すだけではない、本当に伝わる翻訳が必要な企業の皆さんには、ぜひアットグローバルへご相談ください。よろしくお願いいたします。
― 加治さん、本日はありがとうございました。ISO 17100に関して、そしてアットグローバルの企業理念や翻訳の根本にある考えについてよく理解できました。
ISO 17100に関するよくある質問
- ISO17100とは何ですか?
-
ISO 17100とは、翻訳サービスの工程・人材・体制について、満たすべき要求事項を定めた国際規格です。2015年に国際標準化機構(ISO)が発行し、日本では2021年にJIS Y 17100として日本産業規格にもなっています。訳文そのものの品質を保証する規格ではなく、品質を安定させる仕組みがあるかどうかを審査する規格です。
- ISO 17100とISO 18587の違いは何ですか?
-
ISO 17100が対象にしているのは、人による翻訳です。機械翻訳の出力を人が修正する「ポストエディット」はISO 17100の適用範囲外で、ISO 18587という別の規格が該当します。
- ISO 17100を取得している翻訳会社は日本に何社ありますか?
-
日本規格協会ソリューションズが公開している認証組織一覧には、51組織が掲載されています(2026年5月7日更新時点)。そのうち、認証対象の言語ペアに制限がない「多言語」で登録されているのは11社です。
- 発注先がISO 17100を取得しているか確認する方法はありますか?
-
日本規格協会ソリューションズのサイトで、認証組織の一覧がPDFで公開されています。登録番号・組織名・翻訳区分・初回認証日を確認できます。認証は「翻訳区分×言語ペア」の単位で登録されるため、依頼したい分野と言語が認証範囲に入っているかまで確認するのが確実です。
- ISO 17100の取得には、どのくらいの費用と手間がかかりますか?
-
費用は、翻訳分野の数、従業員数、外部委託者の数など、組織の規模や特性によって変わるため一律ではありません。手間の面では、毎年の書類提出と外部審査があり、審査員による現場審査には通常1〜2日かかります。認証を維持するにも、業務フローや記録を最新の状態に保つための社内リソースが継続的に必要です。
- ISO 17100を取得している会社に頼めば、訳文の品質は保証されますか?
-
ISO 17100が保証するのは、訳文そのものの出来ではなく、品質を安定させるための工程と体制です。資格要件を満たした翻訳者が訳し、別の担当者が原文と突き合わせる工程を必ず通るため、品質が大きく外れるリスクは抑えられます。ただし、依頼する分野の専門知識や、企業ごとの用語・スタイルのすり合わせは、別途必要になります。
ISO 17100 まとめ
- ISO 17100は、翻訳の工程・人材について国際基準を満たした企業だけが取得できる。品質を安定させる仕組みごとに依頼できるのが最大のメリット。
- ISO 17100の認証を「多言語」(言語ペアの制限なし)で取得している翻訳会社は、日本でわずか11社。アットグローバルはそのうちの1社。
- 認証の有無は、日本規格協会ソリューションズが公開する認証組織一覧で誰でも確認できる。
- アットグローバルは、異文化理解を活かした「CQ Translation®」を導入し、心に響く翻訳を提供できる。



